危ナイ兄弟愛ノカタチ:)BL
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#606 [東脂ヤ転
「喉渇いた・・・」
俺は呟くと部屋から出てキッチンへと向かう。
リビングには日光がさんさんと入っていて暑い程だ。
その時テーブルの上にあった紙が目に入る。
『明〜♪朝ご飯作っといたから食べなぁ☆俺はちょっと出掛けてきまぁす♪ 圭吾(^-^)』
そう書いたメモ用紙の側にはラップのかかった皿があった。
中には卵焼きやら焼き魚やらが並べられている。
「・・・・・・・・・ハァ」
俺は深く溜め息をつく。圭吾のこういうところが好きなんだけど、同時にこういうところが嫌いなんだ。
こういう、能天気なところが。
:08/05/29 14:54
:W52P
:e/5pojH6
#607 [東脂ヤ転
「大体なぁ・・・!!昨日の今日でこんなテンション高く朝食を作れる神経が分かんねぇ!!!!」
誰も居ない部屋中に俺の声が響き渡る。
日頃から不満は声に出して言う事にしている俺は、お構いなしに独り言を続ける。
「しかも料理って言ったら毎回毎回和食ばっか作りやがって・・・俺は朝は洋食派だって言っただろうがぁぁ!!!!」
そう言いながらもご飯をよそっている自分に呆れながら、俺は食卓に座って皿のラップをはがした。
悔しくも卵の良い香りが食欲をそそる。
:08/05/29 18:42
:W52P
:e/5pojH6
#608 [東脂ヤ転
「・・・・・・旨い」
一口食べた瞬間から、そんな言葉が自然と口をつく。
圭吾の腕が確かなのは前から知っていた。何せあの静が、店の料理の大半を圭吾に任せたいとまで言っていたのだ。
まぁ肝心の圭吾は接客が好きだから、という理由で静の頼みをことごとく断っていたが。
[普通、静の頼みを断るか!?]
俺はまたそんなことを考えながら、次々とおかずを口に運んでいく。
:08/05/30 09:06
:W52P
:yd0e2mNE
#609 [東脂ヤ転
「・・・・・・ハァ」
ひとしきり朝食を平らげた後、何故か俺は溜め息をついた。
小さくついたつもりの溜め息も、独りしか居ないこの部屋にはやけに大きく聞こえる。
[何か・・・何かダメだ・・・・・・俺]
言いようの無い苛立ちや焦りが、こういう時に限って襲ってくる。
俺はもっと圭吾と向き合いたいのにアイツはいつも、そんな俺の想いを受け流してしまう。
いとも簡単に。
それが俺には凄くもどかしくて、悲しくなる。
ちょうど今日みたいに。
:08/06/01 16:31
:W52P
:TNnSlajw
#610 [東脂ヤ転
[らしくない・・・らしくないぞ・・・俺・・・!!]
俺は必死に自分に言い聞かせながら皿を片付ける。
端から見れば痛々しく映るかもしれない。
こんな俺は。
ふと顔を上げると、カーテンからは溢れる程の日光が射し込んでいる。
「・・・そうだ、出掛けよ」
俺は急にそう思い立つと、急いで着替えに部屋に戻った。
こんな所に一人で居るからダメなんだよ。そうだ外に出よう。
そしたら何か変わるかもしれない・・・。
なーんて、まるでどっかの乙女みたいな考えに俺が苦笑したのは言うまでもない。
:08/06/02 08:39
:W52P
:.GyN4aPs
#611 [東脂ヤ転
「・・・・・・ハァ」
家からそう離れていないカフェで、俺はいつもより少し多めに砂糖が入ったコーヒーを飲んでいた。
只今午前11時。店に入ったのが9時だからかれこれ2時間程度、俺はずっとこうしている。
「あ"ーー頭イタぁーー」
前に垂れてきた長い前髪をかきあげながら、俺はうなだれる。
[明の奴・・・調子狂うこと言いやがって・・・一体何やねん!!]
俺はまた溜め息をつくと冷めたコーヒーを一気に飲み干した。
:08/06/02 08:50
:W52P
:.GyN4aPs
#612 [我輩は匿名である]
:08/06/02 18:07
:W51H
:TbG/Yd8A
#613 [東脂ヤ転
アンカーありがとうございます(ρv-)o。+'*・。,*
***********「イッチー!!もう一杯!!」
俺は近くのカウンター越しにサンドイッチを作っている子に声を掛けた。
「圭ちゃん飲み過ぎちゃいます?」
深めに被った帽子から覗く大きな瞳が、俺のことを心配そうに見つめ返す。
「飲み過ぎって、俺が飲んでるのコーヒーやぁん」
「カフェインも取り過ぎは良くないですって」
都心で関西弁全開な言葉を交わしていることが何か凄く可笑しくて、俺は思わず笑ってしまった。
:08/06/04 14:41
:W52P
:lHjWF9hA
#614 [東脂ヤ転
「俺が関西弁やからて、イッチーまで合わせることないんやで〜
イッチーはもう標準語喋れるんやろ?」
俺が笑いながらそう言うと、イッチーも笑って俺を見た。
「こっちの方が楽ですもん。それに圭ちゃんと標準語で話すとか、考えられへん!!」
イッチーはそう言って笑うとまた手元に目線を落とした。
俺は相変わらず変な敬語交りで喋るイッチーが可愛くて、しばらくその姿を見つめていた。
:08/06/05 08:38
:W52P
:tmWuc2p6
#615 [東脂ヤ転
早乙女 壱(サオトメ イチ)。
静の店の元従業員で、今はこのカフェのオーナーをやっている。
同じ関西出身でよく面倒を見てやっていた事もあり、その付き合いは今も続いている。
サラサラの短髪にいつも決まって野球帽。
長身で爽やかな風貌の、俺より2歳年下の可愛い後輩。
明とは大違いで言うこと無しのイケメンなのに、一度も抱きたいと思ったことは無い。
その理由はきっと、イッチーが静に少し似ているからだと思う。
:08/06/06 09:59
:W52P
:HGVBkB5M
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