危ナイ兄弟愛ノカタチ:)BL
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#804 [東脂ヤ転
暫く目を閉じていると静兄の姿が浮かんできた。
少しくせのかかった黒髪に黒い瞳、スラッと長い手足に高そうなスーツ。
俺の中の静兄はいつも決まってそのスタイルだった。
カッコ良くて優しくていつも側に居てくれる静兄。
そんな静兄は今や俺にとって、男としても理想の人となっていた。
それなのに…
『当たり前だろ。俺はお前さえ手に入れば、それで十分なんだから』
北原の言葉が再び俺に襲いかかる。
俺はそんな優しい静兄を裏切ろうとしているんだ。
:08/10/12 00:28
:W52P
:VW4YMCrU
#805 [東脂ヤ転
俺が北原と付き合う、と言ったら静兄は何と言うだろう。
多分俺に理由を問いただして、北原を殴りに行くに違いない。
いや、それよりも先に失望されるかもしれないな。
静兄に何の相談もせず、勝手に決めてしまったことだ。
「本当に俺のことを好きなのか?」と疑われたっておかしくない。
でも…本当は分かって欲しい。
静兄のことが大切だからこそ、守りたいって思うんだ。邪魔をしちゃいけない、迷惑をかけちゃいけないって思うから…。
こんな不器用なやり方でしか静兄を好きな気持ちを表現出来ない俺は、何て情けないんだろう。
眠りと思いの狭間で俺はまた苦しくなって涙が溢れた。
:08/10/13 00:11
:W52P
:WavzRs0Q
#806 [東脂ヤ転
その時だった。
「……ッ!…んん…ッハァ…ッ!!」
俺は突然息苦しくなり身体を捩(よじ)らせた。
しかし上から何かの重みがかかり、思うように身体が動か無い。
寝ぼけまなこな俺も流石に変だと思い恐る恐る瞳を開けてみる。
するとそこには、俺が今会いたくてたまらなかった人が妖しい笑みを浮かべていた。
「……静…兄」
俺はゆっくりと口を開いた。
その名前を呼ぶだけで何故か胸が酷く締めつけられる。
:08/10/13 08:16
:W52P
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#807 [東脂ヤ転
「クスッ…全然抵抗しないなんて、よっぽど疲れてたんだな」
そう言って笑った静兄はゆっくりと俺から身体を離す。
その言葉の意味も分からず俺がまだ茫然としていると、静兄は自分の唇を舌で舐めた。
「……あ!!」
何となく自分の唇に触れてみるとうっすら湿っているのが分かり、その時初めて静兄にキスされていたことに気付く。
同時にとてつもなく恥ずかしくなって顔が熱くなるのを感じる。
「顔、赤いぞ?」
静兄は締めていたネクタイを緩めながら目を細める。
俺はその余裕の態度に腹が立ち、近くにあった枕を静兄目掛けて投げつけた。
:08/10/13 12:43
:W52P
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#808 [東脂ヤ転
「あれか…鳴は照れると枕を投げるんだな」
「うるさい!!
人の寝込みを襲うとか卑怯だぞ!!」
「卑怯って…クスクスッ」
「笑うなぁーーーッ!!!!」
俺はベッドの上にあるだけの枕を投げつけた。
でも効果は全く無くて、むしろ静兄は楽しそうに俺を見つめていた。
その後もありとあらゆる、静兄に対する不満を抗議したんだけれど、静兄はただ微笑みながら着々と着替えをしていた。
そんな静兄の様子から本当は目を離すことが出来ない俺は、照れ隠しにくだらない話を続ける。
:08/10/13 17:15
:W52P
:WavzRs0Q
#809 [東脂ヤ転
「大体、静兄はいつもさぁ…」
そこまで言うと俺は言葉を飲み込む。ちょうど静兄がシャツを脱ぎ、その肌が露わになった時だった。
男の俺が見ても思わず「綺麗だ」と言ってしまいそうになる程、静兄の身体は美しい。
同じ男なのに俺とは全く違う造りをしているようだ。
「いつも…さ…」
頭では話を続けようとしているのに目が静兄から離せない。
そんな俺の異変に気付いたのか、いつの間にか静兄は俺の方に向き直って居た。
「何?見とれてるの?」
静兄は俺の心を見透かすような笑みでそう言う。
:08/10/13 21:40
:W52P
:WavzRs0Q
#810 [東脂ヤ転
「バ…ッ…だから…!」
静兄のその言葉で一気に現実に戻った俺は、再び近くにあった物を投げようと手を振り上げる。
しかし今度はさっきと違って、その腕をしっかりと静兄に掴まれてしまった。
更に勢い余って俺は静兄に押し倒されたような体制になってしまう。
「…鳴」
さっきまでの余裕しゃくしゃくな静兄から一転して、静兄は真剣な表情で俺を見つめる。
突然の静兄の変化に俺は急に不安になる。
「鳴…お前何かあったのか?
さっきお前、泣いてただろ…?」
静兄は真剣な眼差しで俺に訊く。
いきなり率直な質問に俺は言葉が出ず応えられない。
頭では北原のことが浮かんでいるのに。
:08/10/13 21:50
:W52P
:WavzRs0Q
#811 [東脂ヤ転
「別に…ちょっと嫌な夢見てただけだから…」
静兄の真っ直ぐな瞳から逃げるように目をそらすと、俺はとっさに嘘をついた。
今ここで北原のことを打ち明けるわけにはいかない。北原のことだ。そんなことをしたら、本気であの写真を流出しかねない。
俺は必死でいつも通り笑ってみせて静兄から身体をのける。
「っていうか…制服のまま勝手に寝ちゃっててごめん!部屋にもどるよ」
この空気に耐えられなかった俺は適当に言葉を濁し、ベッドから降りようと立ち上がった。
これ以上静兄に追究されたら隠し通せる自信が俺には無い。
:08/10/14 08:30
:W52P
:Un.tnOc6
#812 [東脂ヤ転
「じゃ…ってうわぁ…ッ!?」
部屋を出ようと足を前に踏み出したその時、突然後ろ向きに強く引っ張られ俺は再びベッドに倒れ込む。
ゆっくり顔を上げると、真顔の静兄がすぐ近くに居た。
今度は本当に押し倒されたようだ。
「着替えならここでしていけば良いよ」
静兄はそう言うと俺のシャツのボタンに手をかける。
:08/10/14 09:21
:W52P
:Un.tnOc6
#813 [東脂ヤ転
「ちょ…ダメだっ…んぁ…ッ!」
俺は静兄の手を振り払おうともがいたが、いとも簡単にその手を交わすと静兄は俺のシャツを剥ぎ取り、首もとに吸い付く。
覆い被さるようにして静兄は俺の首筋から鎖骨へ舌を這わし、その度俺の口からは情けない声が上がる。
このままじゃまた静兄のペースに飲まれる、と頭では警告しているのに身体が思うように動かない。
まるで全神経を静兄に捕らえられたようだ。
そして静兄の舌は更に下へと進み、俺が弱い部分まで到達する。
「静兄…ッほんとダメだ…って…!んあ…ッ!!」
今の静兄が止めてくれないのを知っているクセに無駄な抵抗を続ける俺。
:08/10/15 08:42
:W52P
:etgL//ik
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