─乱日々U─
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#401 [(^^)]
職員室まで向かう途中、翔が話し出した。


翔「達也、なんかあったか聞いてみたらさ、なんかよくわかんねえこと言ってたぞ。」


美香「ふーん、なんて?」


一応聞き返す。
きっとケンちゃんのことだ。


翔「なんか朝オヤジさんと揉めたらしい。
高校卒業したらすぐに会社に入るはずだったのに、留学か進学したらどうだって言われたって。」


美香「え…ウソ。」


留学って、海外に行くんだよね?
達也遠くに行っちゃうの?


思わず足を止める。


翔「いやまだ決定ではないって言ってたけどさ。
達也、留学はしないって言ったらしいんだ、。
進学も地元の大学ならするみたいな。」

⏰:11/08/20 00:45 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#402 [(^^)]
翔はそのまま話を進める。


翔「んで、オヤジさんに理由聞かれたときになんとなくとかめんどくさいとか言ったんだって。
そしたらそんな甘えた理由なんて許さないって。
今までは学歴なんて気にされなかったし、そんな話したことないしいきなり言われてもよくわかんねえよって言ってたけど…。」


美香「それで?
達也なんて??」


翔「とりあえずまた話し合うみたいだけど、あいつ的には留学も進学も、それ自体にはなんの抵抗もないらしい。
ただ、まだ先のことだからとにかくわかんねえって。」


美香「そうなんだ…。
達也いつもそういう話、自分からしないもんねー。
大丈夫なのかな。」

⏰:11/08/20 00:51 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#403 [(^^)]
そんなことがあったから朝屋上に来たのかな。


どーせケンちゃんのことだろうなんて、そんな風に思った自分がバカらしい。
達也、もっと大変なこと考えてたんだね。


翔「そんで、屋上に癒されに行こうとしたら朝からお前とケンちゃんが一緒のとこ見ちゃって、ケンちゃんうぜーし…ってぼやいてた。笑」


あぁ、結局そうなるのか。笑


美香「みんな変にケンちゃん意識し過ぎだよ。
みんなにそうやって言われるたびに、私だってケンちゃん意識しちゃう…」


翔「まあでも、そんだけお前が好きってことだ。
お前に言ってもしょうがねえしどうしろとか言える立場じゃねえけど、とにかくケンちゃんは気に食わねえ時が、実際多々ある。笑」

⏰:11/08/20 00:59 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#404 [(^^)]
それから、翔に核心をつかれた。


翔「お前だってケンちゃんに関して、多少なにかしらあるんじゃねえの?
見てて思うもん、あんなことして美香はどうなんだって。」


翔はいつも鋭いところをついてくる。
私は答えられずにいた。


翔「ほんと、そんなこと聞いたところでどうしようもないけどな。
ただのやきもちだ。笑
気にすんな、ごめんな。」


そういうと、すぐに職員室について中には入れないので外から先生を呼んだ。


ノートを渡し、教室に戻ろうとするとタイミングよくケンちゃんが来た。

⏰:11/08/20 01:03 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#405 [(^^)]
ケン「おぉ、ご苦労さん。
お前世界史意地だったな!笑」


美香「競争してて、勝ったらパフェごちだもん、そりゃね。笑」


ケン「なんだよ朝は沖縄と先生の為にって言ってたのに。
お前結局食い気か!笑」


美香「まぁまぁ、美味しいもの食べてるときが一番ってことですよ。
HR早く終わらせて!!!
お腹空いたー!!!」


そういうと私はくるっと体の向きを変えて教室に戻った。
ケンちゃんは適当に返事をしていた。


翔はそのあとケンちゃんと少し話してるみたいだけど知らん顔して歩き出した。

⏰:11/08/20 01:10 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#406 [(^^)]
ケンside


朝、科目準備室にいると雄馬と歩いて登校してくる美香の姿が見えた。


あいつらが朝から一緒ということは、つまり夜も一緒だったということだ。


この時間に学校に来たときはだいたいあいつ、屋上にいくはずだ。
様子でも見に行こうと俺も屋上に向かった。


そう、ここからは登校してくる姿が見える。
美香が屋上に向かう時なんてだいたい分かってきた。


いつも目で追ってたから。

⏰:11/08/20 01:16 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#407 [(^^)]
あいつが入学してきて、担任になって、まだちょっとした問題児くらいにしかあいつを見てなかった。


よく授業や学校をサボる、勉強嫌いなやつ。


毎年1人はいるんだ。


教師になってまだ数年だけど、そろそろそういう奴の扱いも慣れてきたと思っていた頃。


科目準備室が定位置となった俺は、タバコをふかしながらちらほら早めに登校してくる生徒を見ていた。


あいつは今日も部活に出てたのかとか、今日もちゃんとこの時間に来てるなとか、だいたい顔ぶれを覚えてきた。


一年生も、だいたい学校になれてきている6月の終わり。

⏰:11/08/20 23:15 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#408 [(^^)]
珍しい奴がこんな時間に登校してきた。


ウチのクラスの問題児候補、天野美香。


パッと見、他人に興味を持ってなさそうなそっけない雰囲気をかもし出す、今だに掴みきれない性格。


周りに馴染むのが苦手なのか、わざと距離を置いているのか、数少ないクラスの女子とは打ち解けていないようだ。


中学が同じだった山田亮太と常に一緒。


付き合ってるとかでは…ないみたいだが。

⏰:11/08/20 23:21 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#409 [(^^)]
ケン「あいつ、こんな時間に登校してきてなにするんだ?」


いつも遅刻気味だし、なんなら一、二時間目くらいなら平気でサボるやつ。


ウチの学校は教師も適当で出席確認も曖昧な先生が多いので、バレてないとでも思ってるのか。


素直に教室にでも行くのか気になり、特に用もない教室棟に様子を伺いに行ってみた。


すると、タイミングよく目の前を横切る天野。


しかしここは一年の階ではない。


そのまま階段を昇っていく。


確か二年にも仲のいい奴がいたが…あいつらもこの時間にはいない。

⏰:11/08/20 23:26 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#410 [(^^)]
気づかれないように後を付けると、二年の階も通り過ぎ、三年の階。


ケン「へぇ、入学して2ヶ月足らずで、もう知り合いでも出来たのか。」


部活にも入ってないし、上級生にはあまり接点がなさそうだが。


すると、階段を昇りきったところで周りの様子を伺っている。


その先には屋上しかないはずの階段を、なんのためらいもなく上がっていった。


ウチの学校は、屋上は解放してある。


しかしこっちの屋上は狭いうえに日陰も少ないし、ほとんど生徒は来ない。


下から眺めると小汚い雰囲気で、あまり居心地のいい感じはしないからだ。

⏰:11/08/20 23:31 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#411 [(^^)]
教科室棟の屋上には常に生徒が溜まっていて、たまに教師も見て回るんだけど…。


こっちの屋上に上がるのは生徒教師含め俺以外いないと思っていた。


棟が高いから色んな教室から死角になるし、もうひとつの屋上からもこちらの様子は見えない。


喫煙所代わりにしていた。


そこに、まさかウチのクラスの問題児が通ってるなんて思いもしなかった。


ま、でもだいたいああいう奴がこういうとこにくるのに理由はひとつしかない。


タバコだな。

⏰:11/08/20 23:35 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#412 [(^^)]
しかるべきか、見て見ぬフリをするか…。


しかしここまで来てスルーもな…。


普段あまり喋る機会もないし、変な好奇心に駆られ知らないふりして屋上に行くことにした。


怒るか怒らないかはそのあとだな。


そっとドアを開けると、やっぱりのん気に煙を吐く横顔が見えた。


しかしどこか、心そこに在らずという表情。


たまにああいう顔をしてるけど、俺はそれが少し気になった。

⏰:11/08/20 23:40 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#413 [(^^)]
バタン、と少し大きめに音をたてドアを閉めると、めちゃくちゃ驚いた顔をしてこっちを見る天野。


ケン「おお!!!ビビったー!!!天野か!!
おはよう!!!」


少し大げさだったかと思うほど普通に接してみた。


美香「うお…びっくりしたー…。
おはよう、ござい、ま…。」


最後まで言い切らないうちに天野の視線がタバコに行き、あ…という顔をした。


さあどうする、お前も俺も!!笑
教師失格だが、少しこの状況が楽しかった。

⏰:11/08/20 23:44 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#414 [(^^)]
逆ギレか?


それとも見逃してくれと、頼みだすのか?


出方を待つと想像とは違うアクションで逆にこっちがどうしたらいいのか一瞬悩んだ。


美香「あーぁ。
こういうのって現行犯が一番怖いですよね。
はい、すみませんでした。」


なんていうとタバコくわえていたタバコの火を消し、箱ごと差し出してきた。


ケン「ぶっ!!はっはっは!!!」

⏰:11/08/20 23:48 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#415 [(^^)]
あまりに潔い行動に、思わず爆笑してしまった。


ケン「おうおう、お前入学して一番手だな、喫煙バレたの!!!
んでその謝り方全然反省見えねー!!笑
どうせ没収しても辞めねえパターンだろ!!!笑」


俺の反応を見て、ポカーンとする天野。


美香「ちょ、意味分かんない。笑
担任が笑ってていいんですか?笑」


つられて笑う。


ケン「うーん、どうしよう。
お前ここで停学とかなったら辞めそうだしなー。
かと言って、見逃すのもなー。
現行犯だかんなー。」

⏰:11/08/20 23:53 📱:PC/0 🆔:fJb/E9Po


#416 [(^^)]
ケン「よっし、これで勘弁してやる。」


そういうと俺は、差し出された箱から1本取り出し火をつけた。


美香「…は?
マジで??え?えええー!?」


俺の対処に理解出来ないのか、驚きまくっている。


ケン「辞められても困るし、だいたいここでタバコ吸ってる俺もばれたら処罰食らうし、お互い様ということで見逃してやろう。」


美香「意味わかんない。笑

…ふーん、そういうことか。笑」


自分の中でなにかに納得した様子。

⏰:11/08/21 00:00 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#417 [(^^)]
美香「先生あれっすね。
つまりこういう事では怒らない人種として解釈しますけどよかったですか?笑
ということは、たいがいの事は見逃してくれる系ですね??」


ケン「ははっ笑。
お前意外と面白いやつだな。
いつも何考えてるかわっかんねーけど、実は見たまんまだな。笑

ま、限度はあるが、俺の視界の範囲内ならよしとしよう。
警察や他の先生にだけはパクられんなよ?」


やんわり釘を刺すと、はーいなんて言いつつまたタバコに火をつけ出した。


こいつ、なかなか度胸据わってんな。笑


ケン「しかしお前、女でその歳でセッタはないだろ。」

⏰:11/08/21 00:05 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#418 [(^^)]
美香「いやこれ、最強っしょ。
セッタ以外はタバコじゃないっしょ。
逆に先生なに吸ってんの?」


あ、タメ口になった。笑


ケン「俺?
俺はラッキーストライク。」


美香「へぇ、そりゃよかった。
私セッタ以外ではそれしか吸えないんだ。
なくなったらちょうだいね。笑」


ケン「アホか。笑
そんなきっついの吸ってる奴がなんで他が吸えないんだ?
つうかなんでセッタ??笑」


美香「まずいもん、他の。
タルイとかじゃなくて、不味い。
んで…これは戒め…って言葉であってんのかな笑。」

⏰:11/08/21 00:09 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#419 [(^^)]
ケン「ほぉ…。
なかなか言うな。笑
戒めって。」


美香「うん、この匂い、忘れないように。
この匂いが身にまとって、んで私はこうだって、自分に思い知らせるの。」


ケン「ふーん、よくわかんねぇ…。



素で応えると、ふふっと軽く笑った。


やっぱり掴みどころのない奴だ。


ケン「いつから屋上通ってんだ?」


美香「入学式…から?笑」


ケン「まじか!!!
お前ちょっと尊敬するわその度胸!!笑」

⏰:11/08/21 00:15 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#420 [(^^)]
それでいままでよく会わなかったな、なんて思ったが理由は簡単だった。


まず、俺の担当である数学が苦手というか嫌いで、よくサボるから。


俺が授業してんだから、そりゃ会わんわな。笑


そんで、こうやって早く学校に来てここにいても、俺は科目準備室にいる。


ケン「お前、数学嫌いだもんなー。
分かりやすいなー。」


美香「笑。
そんなに私分かりやすいですか?
自分でもよくわかんないのに、さすが先生だ。笑。」

⏰:11/08/21 00:44 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#421 [(^^)]
あ、またいつもの顔。


すると、タバコを吸い終わった天野が立ち上がり言った。


美香「先生、これで共犯者だね。笑
タバコ吸う生徒、見逃す教師、サボる生徒、見逃す教師。
んで、私は感謝、先生は後悔…かな??笑
これからが大変だと思うよー。
一回許しちゃってるからねー。
んじゃ、教室行きます。」


なんかとんでもなく怖いことをサラッと言い残し、屋上を出て行った。


確かに、一度許したのに後からお咎めはとれないし、俺はとんでもないことをしたのか…?


いやでも、後悔はしないと思う。


もう少し距離が縮まれば、あいつのあの顔も少しは緩く出来んじゃねえかな。

⏰:11/08/21 00:49 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#422 [(^^)]
美香との屋上での始りはそんな感じだった。


ほんの好奇心だった。


まさかこんなに特別な場所になるなんてちっとも思わなかった。


それから、大体掴んだ行動パターンでたまーに様子を伺いに屋上に行った。


1人でいるときは声をかけるし、たまに誰かと来てる時はそっとしておいた。


一度、大抵サボる時間に来てみたら居なかった事があった。
そのとき何気なく校庭を眺めていると、プールの更衣室から出てきたことがあった。


雄馬と一緒だったかな。


明らかにその後という感じで、挨拶代わりにキスをすると別々の方向に歩き出した。

⏰:11/08/21 00:59 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#423 [(^^)]
そのとき既に周りの奴らと関係を持っていることは、うすうす気づいていた。


限られた奴らとしか一緒に過ごさないし、周りも美香を可愛がっている。


喫煙だけでなく、そんな現場にまで遭遇するなんて思いもしなかった。


その頃はふぅーん。笑 としか思わなかったし、最初の頃に比べて結構明るくなってよく喋るようになってきたから、そのあと屋上に上がって来た美香を冷やかしてやった。


美香「うお、またいた。
仕事しろよー!!!笑」


ケン「お前こそ、授業ちゃんと出ろって!!
あんな如何わしい雰囲気出しながらあんなとこで。笑
出てくるとこ見たぞー。笑」

⏰:11/08/21 01:04 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#424 [(^^)]
美香「…はあ!?!?
うっわあー最悪!!!!!」


ケン「バカ!!!たまたまだ!!!!笑
なんだ、雄馬と付き合ってんのか??」


美香「ううん、付き合ってない、誰とも。
あーぁ、まさか担任にそこまでバレるとはっ。笑」


なんて、照れもせずタバコを吸いだす。


ケン「お前ほんっと…笑
まぁ、若いモン同士なんもない方が不思議だしな!!
でも、ちゃんと自分大事にしろよ??
無茶すんなよ??」


ここは普通、しかるとこなのか迷ったが、そういうことはなるべく冗談で済ませておこうと思った。


それが今、これだけ後悔として残るとは思わなかったから。

⏰:11/08/21 01:09 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#425 [(^^)]
美香「笑。
大事にしたりされたりする程の人間ではないのでね。
使えるうちに使っておけばいいの。
ちょ、寝る。疲れた。」


意味深な言い方をすると、ほんとに寝てしまった。


それからもちょくちょくネタにする程度だったけど、ある日屋上で涙を流す美香を見てから、俺の心に変化があった。


泣き方をしらないかのように、拭うこともせずただ涙を流す。


ケン「…おい、大丈夫か。」


思わず声をかけると、凄く悲しそうな目でこっちを見て笑った。

⏰:11/08/21 01:14 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#426 [(^^)]
美香「大丈夫…。
ちょっと思い出し泣き…?笑。」


そういうと、涙がすぐに引いていった。


寒いのか、腕を強くさすっていた。
あれは今思うと、体に残っている感覚を消そうとしていたのかな、とも思う。


話さないなら深くは聞かないでおこうと思ったが、あの時の顔がしばらく頭からはなれなかった。


美香が2年になる直前のことだった。


それから、美香への感情が少しずつ変わっていった。

⏰:11/08/21 01:18 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#427 [(^^)]
そして今美香への気持ちを自覚し、またこうやって誰かと登校してくる姿に胸を締め付けられる思いで見つめる。


どうしたらいいんだ。


俺がもし、教師じゃなかったら、奪ってでもあいつらから離すことが出来たのか。


みんな可愛い教え子だ。


ただ1人、それとは違う感情を持ってしまったが為に他の奴らにも決してよくはない教師になってしまった。


でも、もう堪えられるかわからない。


伝えるのは簡単だけど、なにより美香が心配だ。


これ以上余計なモノを抱えこませるのは…いいことじゃない。

⏰:11/08/21 01:24 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#428 [(^^)]
朝早く来たときはお決まりの屋上。


雄馬と別れてからきっと行くだろう、と思いタイミングを見計らって俺も屋上に向かった。


ガチャっとドアを開け、バタンと閉める。


いつもなら、また来たーとかなにかリアクションがあるんだが。


驚くことに教科書を開いてこっちに気づかない。


それだけ集中してんのか!?と思い顔を見ると、集中してるときとはかけ離れた表情をしていた。


美香「わっからん。」


なんてぼそっとつぶやく。


何がだ?
その教科書の内容じゃないことは簡単に想像がつく。

⏰:11/08/21 01:29 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#429 [(^^)]
>>2

アンカー上げときます^^

⏰:11/08/21 01:42 📱:PC/0 🆔:eKXn6QG.


#430 [(^^)]
こっちに全く気づかないから声をかかけた。


ケン「あぁ、残念。
担当教科じゃねえか。笑」


すると、びっくりした様子で盗み聞きだの悪趣味だの言いながら、いつも通りの美香だった。


深刻な顔してなに考えてたのか聞くと、勉強してんじゃん!!って。


それだけじゃなさそうな顔だったくせに…。


どうせあいつらにも言えないようなこと悩んでたんだろうな。


無理に聞こうとはせず教科書を見ると、すでに色々書き込みがしてあった。


他愛のない会話をしながらさらに分かりやすく書き込んでいると、美香が言った。

⏰:11/08/27 00:07 📱:PC/0 🆔:6YG3xp/s


#431 [(^^)]
美香「ケンちゃんあかん。
それ卑怯だわー。」


タバコをくわえていたから、目線だけ美香に移しなにが、と聞く。


教科書に書き込むのが卑怯なのかなんなのか、全く意味が分からなかった。


すると、美香の表情が少しマジだった。
いつもとはちょっと違う、女の顔。


キスしたときも…こんな顔してたな。


わりと定番なこと言いながら3割り増しなんて言われた。


ほんのり嬉しくなったのと、キスしたときのことを思いだしたのを笑ってごまかす。

⏰:11/08/27 00:12 📱:PC/0 🆔:6YG3xp/s


#432 [(^^)]
ケン「お前って結構定番好きなのな。笑
んで、わかりやすい奴。笑」


バカにされたと思ったのか怒っている。


わかりやすいってなんだと聞かれた。


ケン「なんか顔が女だったから、あぁほんとに好きなんだと思って。笑」


なんて言うと、ちょっと複雑な顔をした。


俺でもちょっとはそういう目で見られてんのかと思うと嬉しいけど、どーせトータル5程度だし、その顔。


こっちの気も知らねえで、表情がぐるぐる変わる。
ほんと、わかりやすくて切ねぇ。笑

⏰:11/08/28 00:59 📱:PC/0 🆔:9nDQtge6


#433 [(^^)]
悩んでるときも嬉しいときも、辛いときも楽しいときも、顔を見ればすぐに分かる。
こいつ、肝心なことはあまり言わないように見えてすぐに顔に出すのは自分では気づいてないみたいだ。


ケン「さっきの深刻そうな顔もどぉーせまたなんか考え事してたんだろ。
言いたくないなら言わなくていいけど、
おまえがああいう顔してるときはだいたいあいつらにも言えないことが多い!
俺の統計上そんな感じだ。」


結構マジな感じで言うと、ちょっとドキっとした顔をする。


ほら見ろ。
やっぱりなんかあったんじゃねえか。

⏰:11/08/28 01:08 📱:PC/0 🆔:9nDQtge6


#434 [(^^)]
美香「なんでケンちゃんはなんでもわかるんでしょうか。
みんなはわかんないのに、ケンちゃんにはバレバレだねえー。」


なんて、ちょっと寂しそうにタバコをふかす。
切なげな横顔はいつも以上にキレイで、俺の感情が乱れる。


さっきから、真面目に話そうとすると思わず余計なことを言いそうになってしまう。


いや…でも、今言うときっと余計悩ませるだけなんだろうな。


だいたい、テスト前に動揺させるのもよくない。


こいつ、俺が今好きとかって言ったら…困るんだろうな。

⏰:11/08/28 01:14 📱:PC/0 🆔:9nDQtge6


#435 [(^^)]
ケン「おっ。
確かにその横顔いいね!笑」


感情をごまかすように茶化すと、さっきから真面目なのかふざけてんのかわかんないよって。


余計な事言っちゃいそうでよ、と言うと、一言多いのはいつもじゃんなんて、ちょっと違う意味でとらえられた。


それでいいか。


少しの間、二人の間に静かな時間が流れる。


教科書に書き込みを終えて、さっと説明すると、赤点は免れそう!!と言う。


ケン「達也が引いた線とか書き込みを覚えれば50以上はとれるだろうけど…お前は俺のがいいだろ。」

⏰:11/08/28 01:22 📱:PC/0 🆔:9nDQtge6


#436 [(^^)]
ちょっと達也に張り合う言い方をしてしまった。


ちょっと戸惑うように口元だけで笑う美香が言った。


最近忘れかけてたけど、ほんとに先生だったんだね、もっと早くおしえてよって。


こっちが教師だと思ってなにかと堪えてるときにそんなこと言われるとちょっと辛いもんがあるなー。


ケン「俺寂しいんだぜ?待ってんのに。
いっつも圭一か達也だしー。」


ほらみろ、余計なこと言い出した俺。


美香は軽く聞き流したようで、余計寂しさが増した。

⏰:11/08/28 01:26 📱:PC/0 🆔:9nDQtge6


#437 [(^^)]
あいつらなら例え夜中でも…。
俺だって、なんなら一晩中だって教えてやるのに。


ケン「あーぁ、寂しい。」


俺だって夜中だろうと飛んでってやるって言ったら、先生がそこまでしていいのか!!なんて正論で返された。


いいわけがないよな。
でも、例えだめだとしても、俺はきっと美香の為ならどこにだって行くと思う。


だいたい今のこの状況がすでによくないことは俺も分かってる。
美香だって分かってる。


さっきから「先生」と言われる度になんだかやるせなくなってきて、あーぁ、と大げさにため息をつくと、はっきり言いなさいと怒られた。

⏰:11/08/28 01:32 📱:PC/0 🆔:9nDQtge6


#438 [(^^)]
怒られた、とおどけて見せると、さっきからこそばいことばっか言ってどういうつもりだー!!とすごい勢いで言われた。


なんだ、際どいこと言ってんの気づいてんじゃねえか。


ケン「不意にでちゃうよね、素。
だめだなー俺も。」


ほんと、だめだ。
我慢、我慢、我慢、我慢。


いままで出来てたんだからどってことねえだろ。


こいつにとって、今はマジでテスト優先させないと。


またわっからんなんて言う美香に、相変わらず茶化してごまかす俺。

⏰:11/08/29 00:38 📱:PC/0 🆔:0H3NBs.I


#439 [ゆな様]
更新お願いします。

⏰:11/09/20 23:10 📱:N03A 🆔:kTz4kxOU


#440 [(^^)]
ゆな様さん、ありがとうございます。

⏰:11/09/23 23:28 📱:PC/0 🆔:s3K.coXw


#441 [(^^)]
なにかと言ってみるけど、とうとう返事もしなくなった。


ケン「赤点とったら俺のとこ聞きにくるかな、美香ちゃん。」


結構なことを言ってみると、ちょっと視線が動いた。
少しむっとしてるっぽい。


この流れで言ってみようか、なんて思いが浮かぶ。


ケン「夏休みになったら屋上きてもお前いないしなー。
つまんねえなー。
学校きても暇だなー。」


美香の視線が一点でとまってる。
気にしてないふりしてんのか返事もしないけど、教科書を読んでいるはずの目がさっきから動かない。


やっぱり今は言わない方がいいに決まってんだよな。

⏰:11/09/23 23:51 📱:PC/0 🆔:s3K.coXw


#442 [(^^)]
怒らしちゃったかなー、どうしよっかなー、なんて茶化しても無視だし、もうこれ以上なにも言わないどくか。


これだけ言うのにも、結構な覚悟がいるのはただ俺が度胸がないのか、立場的に無意識にセーブかけてんのか…。


お前に会えないと暇なんて、そんなことすら言うのも勢いでじゃなきゃ無理だし、言っても無視だし。


なんで俺、教師なんだろう。
なんで俺、こいつの担任なんだろう。
なんで俺、こいつより早く生まれたんだろう。


どうしようもないことを考えながら、ぼけっと遠くを見ていた。


あいつらなんて、毎日こいつに好きだのなんなのって言えんのにな。

⏰:11/09/23 23:58 📱:PC/0 🆔:s3K.coXw


#443 [(^^)]
美香「ケンちゃんだって分かりやすいじゃん。笑」


そう言われてはっとした。


美香「だいたいね、どうしよっかなーなんて言ってる時点でアウトだって。笑」


私に会いに来てんのか!!


お前とゆっくり出来る時間なんて、ここか説教のときしかないだろ。
あぁそうか、教師だからこいつに出会ったんだよな。


尚更教師になったことを後悔する。
出会わなければ、こんなこと思う必要もない。


どこまでも弱気な俺に嫌気が差す。


出会ったことを後悔するのはまだ、早いのに。
諦めつかないくせに、出会いまで後悔するなんて。

⏰:11/09/24 00:04 📱:PC/0 🆔:kNJYMYBI


#444 [我輩は匿名である]
あげます

⏰:13/10/31 09:47 📱:P02A 🆔:cMNoGYNg


#445 [我輩は匿名である]
あげぽよ。

⏰:14/02/23 20:53 📱:iPhone 🆔:.KGlTGCY


#446 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑a

⏰:22/10/02 02:41 📱:Android 🆔:Ltpo.xA.


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