*柴日記*
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#223 [向日葵]
「……え、椿ちゃんって、あのご令嬢のだよね。見た事あるって……どういう繋がり?」

「分からないの。椿も、はっきりとは柴を覚えてないみたいだし」

もし椿が見た事あると言うなら、ああいうセレブが集まるパーティーみたいなのに柴がいたという事になる。

それはつまり、柴が本当はお金持ちのお坊っちゃまって事になるのだ。

そういえば、柴はうちに来た時焼きそばを知らなかった。

「お姉ちゃん、それってつまり……」

⏰:08/04/15 00:28 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#224 [向日葵]
「それってつまり?」

いつの間にか柴が近くにいた。
驚きのあまり、私と桜は文字通り飛び跳ねる。

「し、柴、驚かさないで!」

驚いたのと、今の会話が聞かれなかったかという心配とで心臓がドクドクする。

柴自身は驚かすつもりなんてなかったので、過剰なまでの私と桜の反応にきょとんとしていた。

「何の話してたの?」

私にずいっと寄ってくる。

⏰:08/04/15 00:39 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#225 [向日葵]
今度は違う意味でドクンと心臓が鳴った。

おかしい……。
ついこの間までこの神秘的な灰色の瞳や、透き通るような茶色い髪の毛が近くにあっても、こんな反応した事なかったのに。

……あの体育祭以来、柴に対する接し方を私は少し考えなくてはならないようになったのだった。

柴が一向に答えない私に更に問いつめるように迫ってくるので私は足をじりじり後ろに引いていく。

が、しばらくすれば後ろはシンクだったのでそこでストップがかかってしまった。

⏰:08/04/15 00:43 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#226 [向日葵]
柴が迫る度、私は顔が暑くなる。
不思議そうに更に覗き込むから、私は目をギュッと瞑るしかなかった。

「あー、あ、あの!あたしの友達の相談にのってもらってただけ!」

桜がなんとか搾りだした答えに、柴は「あっ、そ」と素っ気無く答えて、空のゲームの誘いを受けにリビングへ向かった。

私は目を開けて柴がいない事を確かめると、ズルズルその場に座りこんだ。

「も……やだ……」

「お、お姉ちゃん……?顔真っ赤だよ?」

⏰:08/04/15 00:48 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#227 [向日葵]
そんなの分かってる。

自分の頬に手を確かめなくったって内側にこもった熱がそれを分からせてくれるからだ。

なんでこんな風になっちゃってるか理解に苦しむ。
こんな事体験した事だってないんだもの。

「お姉ちゃん……もしかして柴が好きなの?」

好き?

「そりゃ好きだよ。嫌いな訳ないじゃない」

桜は何か呟いたけど、ここまでは届かなかった。
ただその表情からは、やっぱり前の空のように呆れた顔をしていたのだった。

⏰:08/04/17 00:03 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#228 [向日葵]
――――――………

昨夜天気予報を見た私は今日が雨と分かっていた。
自転車の為、レインコートを着なくてはならないのだけどあまり好きじゃない私は、早めに起きて歩いて学校へ行く事にした。

布団の上で軽く伸びてから着替えにかかる。

下に降りて少し早めの朝食を作りながら今日の持って行く物を考えていた。

すると、頭にずしっと重みが。

「柴……眠いくせに何で起きるの」

「えつがおきたけはいしたからー……」

眠たそうな声を出す柴に私は「あれ?」と思った。
昨日みたいに恥ずかしい気分にならないからだ。

⏰:08/04/17 00:09 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#229 [向日葵]
やっぱり私が変だったのだと思って、柴を軽く背負うようにしながら作業を進めた。

「あいたっ」

サラダの為のキュウリを切っていると、指を軽く切ってしまった。
血が滲み出てくる。

洗おうとすれば、自分よりも一回り大きな手が私の手を包んだ。

後ろを軽く見れば、柴が眉を寄せていた。

そしてなんの躊躇いもなく……カポリと口の中へ私の指を入れてしまったのだ。

⏰:08/04/17 00:13 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#230 [向日葵]
私は目を見開く。
指に柴の口の温度を感じれば、昨日同様、顔そして今度は全身が暑くなる気がした。

「いっ……!いやぁっ!!」

急いで自分の指を抜いた。
そしてすぐに水道へ。

それを見た柴は腕組みしながら少しムッとしていた。

「消毒じゃん。汚くないよ」

「じゃなくて!恥ずかしいでしょっ!」

私の答えに柴のムッとした表情は消えて、今度はキョトンとしていた。
私の答えが意外だったらしい。

⏰:08/04/17 00:18 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#231 [向日葵]
「越でも恥ずかしい事あるんだ」

私を何だと思ってるんだ……。

微妙な空気が流れて、気まずいと思っていると、これまた眠そうな声が聞こえてきた。

「おねえちゃー……ん」

苺だ。

目を擦りながら私がいる場所まで来て足にピトリとくっついてくる。

「どうしたの苺」

「おそらがゴロゴロいってておめめあいたのー……。」

⏰:08/04/17 00:22 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#232 [向日葵]
ゴロゴロ?
って事はもしや……。

「雷?」

と言った瞬間、空が明るくなった。
数秒遅れて、耳障りな音が聞こえてくる。

その音に怯えた苺は、足を掴んでた手に更に力を入れて小さく震えている。

「うぅー……」

眠いのと怖いとで苺がグズリだす。
頭を撫でてやっても、怖いせいで足から離れようともしない。

目配せして、柴に頼むと、柴は苺の手をゆっくりはがして抱き上げた。

⏰:08/04/17 00:27 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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