*柴日記*
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#143 [向日葵]
:08/04/03 02:08
:SO903i
:☆☆☆
#144 [向日葵]
「でもいざって時は襲うぐらいの勢いでいきそう、柴なら」
それには「心外だ」と言うようにため息を吐く。
「あのな柴、あんまりうかうかしてたら他の奴に横取りされちまうぞ」
10歳のくせにえらくませてるから、対等に喋ってしまう。
そして柴は密かに「何故励まされてるんだろう……」と思っていた。
柴は校舎を見上げる。
自分も確かにこんな校舎に通っていた。
こんなに古びてはいないけれど、それは確かに学舎だった筈と柴は回想にふけり始めていた。
:08/04/03 02:13
:SO903i
:☆☆☆
#145 [向日葵]
>>141※訂正
×きって気付かない
○きっと気付かない
:08/04/03 10:21
:SO903i
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#146 [向日葵]
立派な白亜の校舎だった。
校門にはいつも送迎の車が何台も並んでいた。
車の種類もそれぞれに。
清楚な恰好をした女の子達。振る舞いは紳士のように優雅な男の子達。
毎日男女関係なく喋っていては、笑いの堪えないその建物の中。
柴は「いや……」と小さく頭を振る。
あれは建物なんて立派なものなんかじゃない。
あれは、ただの箱だ。
自分の家の地位や財産の自慢ばかりしている奴らが詰まっている、何も生まれやしないただの箱。
:08/04/04 02:02
:SO903i
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#147 [向日葵]
笑う顔の下に、沢山の陰謀が隠されているのを知ってる柴は、その輪の中には入らず、いつも外から蔑んだ目で人々を見ていた。
そしていつも疑問に思っていた。
――何を生き甲斐としているのだろうと……。
「しばちゃん……」
呼ばれたので回想から帰ってくれば、苺が心配そうに柴を見つめていた。
自分のより遥かに大きい柴の手を、弱々しくギュッと両手で握りしめ、虚ろな柴の顔を覗き込む。
そんな苺に、柴は頬をゆるめた。
:08/04/04 02:07
:SO903i
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#148 [向日葵]
「何もないよ、苺」
そう言いながら苺を抱き上げる。
自分は今、求めていたものの中にある。
しかし柴はある女性の名前を心の中で呟いた。
早代の事だ。
自分のせいで、酷い目にあっていた早代。
あの後、彼女がどうなってしまったかは出ていった柴は知らない。
幸せであって欲しいと願う。
ただ、あの家で暮らして、幸せを感じるかなんて、柴には分からなかった。
:08/04/04 02:11
:SO903i
:☆☆☆
#149 [向日葵]
―――――――……
お昼前の恒例種目。
それは応援合戦。
もとい、集団創作ダンス。
一番良かった応援には賞状がもらえる。
なのでどのクラスも気合い充分。
始まる前は円陣を組んだりとモチベーションを高めているクラスもいた。
もちろん、私達B組もその中の1つ。
「おっしゃーB組ぃ!いくぞぉぉ!!」
「オォ――――ッッ!!」
:08/04/04 02:16
:SO903i
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#150 [向日葵]
威勢のいい掛け声に答える声は尚デカイ。
グラウンド中に響いて、余韻を残しながら消えていく。
曲がかかれば中央に出ていって踊る。
私達は先生の年齢層を考えて、ソーラン節を踊る事になってる。
なので只今の恰好、制服のスカート、素足、体操服の上にオレンジ色のハッピ、頭にはお祭り用のハチマキ。ちなみにクラス色のハチマキは手に結んでちょっとしたリボンみたいになってる。
「越、似合うねーっ」
袖を捲っていると、美嘉が言った。
:08/04/04 02:24
:SO903i
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#151 [向日葵]
「美嘉には負けるよ」
短髪のせいか、ハッピ姿がよく似合う。
足もスラリと長く筋肉質だから、さっきから皆が美嘉をチラチラ見ているなんて本人は知らない。
<B組!用意!>
3年生のリーダーが合図を出したので、皆スッと顔を引き締め、息をひそめる。
ドォン!と太鼓が高らかに鳴ったので、私達は駆け足で定位置へ。
曲がかかるのを待つ。
胸が高鳴るのが耳の奥で聞こえた。
:08/04/04 02:29
:SO903i
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#152 [向日葵]
そして曲が鳴った。
曲の中で「どっこいしょー!どっこいしょー!」の掛け声に合わせて私達も叫ぶ。
皆と一体になっているのを感じた。
しかし終盤に事件は起きる。
移動した時だった。
小さな石か何かで、足を切ってしまったのだ。
鋭くも鈍い痛み。
途中から止める事も出来ず、なんとか最後まで踊りきった。
大勢の拍手を聞きながら、なんとか続けられて良かったと大きく息を吐いた。
:08/04/04 02:35
:SO903i
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