*柴日記*
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#320 [向日葵]
言葉のレパートリーが少ない自分がとても歯がゆくなる。
もっともっと、安心させて、悲しい顔なんてしてほしくないのに……。

「あ、あの、お昼は私が作るから!」

気を紛らす為に話題を作る。
それで十分だったのか、うつむいていた柴は私の方を見ると柔らかく微笑んだ。

それを見て、私もつられて微笑んだ。
そして、決意をしたのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ぐーたらしていると時間が過ぎるのが早かった。

⏰:08/05/16 23:43 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#321 [向日葵]
ほのぼのと柴と過ごしていると、気づけば学校が終わる時間になっていた。

「ねぇ柴。これから友達が3人来るんだ。だからしばらく私は部屋にこもるね」

「ふーん。お菓子でも買ってこようか?」

「来てからでいいよ。ありがとう」

部屋を少し片付けようと階段を上る。
部屋に入って散らかっている机の上の教科書を綺麗に並べ、乱れている布団を整えた。

空気の入れかえにと、窓を少し開ければ、心地よい風がカーテンを揺らした。

⏰:08/05/16 23:47 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#322 [向日葵]
もう秋か……。
制服も衣替えだなー……。

とか考えていると、チャイムが鳴った。

開けた窓から下を見れば、予想通り美嘉と椿、それに立川君がいた。

美嘉が誰よりも早く窓から顔を出していた私に気づく。

「やっほ越!」

美嘉の声に気づいた他の2人も、美嘉と同じように手を振る。

「ちょっと待ってて!」

階段を駆け降りる。

⏰:08/05/16 23:51 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#323 [向日葵]
下まで降りようとすると、柴が腕を組んで壁に背を預けていた。
降りてくる私を一睨みする。

「何でアイツ、いるの?」

アイツとは多分立川君の事だろう。
下までとりあえず降りる。

「だって友達だもん。当たり前でしょ?」

「越は少し、いや大分鈍すぎるよ。アイツの気持ちくらい分かるでしょ?」

気持ちを分かるって何なんだと、私の中に疑問が浮かんだ。

⏰:08/05/21 23:30 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#324 [向日葵]
その人の気持ちを100%分かるなんて不可能な話。
少しでも分かりたいと思えって聞いてみても、その人は闇を持っていて話してくれる気配なんとない。
傷つけるのが怖くて、でも甘えて欲しい。
それでも無理矢理聞かないのは、精一杯の自分なりの気遣いだ。

聞くな、いつか話す、でも気持ちを知れ。

そんなの無理だよ。柴。

「柴だって……私の気持ち分かってなんかない……っ」

そう言うと、柴は目を少し見開いた。

⏰:08/05/21 23:35 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#325 [向日葵]
それに構わず、私は玄関に向かった。

ドアを開けて、皆を招く。

「いらっしゃい。わざわざありがとう」

「お体……大丈夫ですか……?」

「ありがとう椿。もう大分良くなったから大丈夫だよ。」

自分の部屋に入れる為、また階段を上ろうとした時にはそこに柴はいなかった。

小さくため息をつく。

また気まずくなっちゃったなぁ……。

⏰:08/05/21 23:38 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#326 [向日葵]
>>233にアンカー

>>319に感想板があります

良ければ感想お願いします(。・ω・。)

⏰:08/05/21 23:40 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#327 [向日葵]
どうして気持ちが繋がったと思った瞬間、こういう事態が起こってしまうのだろうか。
上手く立ち回る事が出来ない自分を悔いる。

そう思う反面、距離を置ける事にホッとしている自分がいた。

大事な物を得る前に、心構えをしておきたい……。
私は過去の闇を、柴と共に拭い去る事は出来るだろうか……。

「あ、ねぇ越、ケーキ買って来たんだけど食べない?」

階段を上がりながら美嘉が聞いてきた。
手にはケーキが入っているだろう箱が持たれている。

⏰:08/05/27 23:31 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#328 [向日葵]
「じゃあ先に部屋入ってて。お皿持って行くから」

上りかけていた階段をまた下がった。
お皿と飲み物の準備をしていると、「ただいまー」と声が聞こえてきた。

「おねえちゃんただいまー」

「今日部活休みだったからあたしが迎えに行ったんだー」

リビングに苺と桜が顔を出した。

「ところで柴どうかした?庭でなんかたそがれてたけど」

「え……。さ、さぁ……」

⏰:08/05/27 23:34 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#329 [向日葵]
リビングから庭へ出たのか、と思う。
てっきり部屋にでも行ったのかと思った。

「おきゃくさんきてるのー?」

用意している物を眺めながら苺が言う。

「うん。お姉ちゃんのお友達。桜、悪いけど晩御飯頼むね」

「おっけーい」

お盆に食器をのせて部屋へ向かった。
手が塞がっといるので声をかければ、立川君が開けてくれた。

「わざわざお見舞いに来てくれてありがとう。でももう元気だよ」

⏰:08/05/27 23:38 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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