*柴日記*
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#41 [我輩は匿名である]
―――――――…………

柴の構ってオーラをなんとか振り切って、私は自転車で学校へ向かいながら爽やかな風を体で感じていた。

甘えるのはいいけど学校に遅刻するっつーの……。

学校について、指定された場所に自転車を置き、下駄箱へ向かう。

「越!おっはよー!」

「美嘉。おはよ。早いね今日は」

「失礼なっ。美嘉だってやれば出来るっての!」

友達の島田美嘉(シマダミカ)ちゃんは、明るくて元気な……遅刻常習犯……です。
ハンドボールをやってて、小麦色に焼けた肌と短めの髪の毛が彼女の印象によく合っていた。

⏰:08/03/22 17:59 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#42 [我輩は匿名である]
「おはよう、ございます」

「椿おはよう。」

大人しい野々垣椿(ノノガキツバキ)ちゃん。
社長令嬢で体が少し弱い。
腰までの長い黒髪はため息をつきたくなる。

「椿今日も体育休むって。アンタ体平気なのー?」

「この頃良くなってきてますから、平気です……」

大きな声で豪快な美嘉と違い、椿の声は耳を近づけないと聞こえないくらいか細い。

そんなアンバランスな2人は実は幼なじみ。
だからとても仲が良い。

⏰:08/03/22 18:00 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#43 [向日葵]
「何かあったら美嘉に言いなよ!家まで担いで行くから!」

本当にやってのけそうな美嘉が恐い……。

教室に入れば、皆が挨拶をしてくれる。

「神田。おはよう」

「あ、立川君おはよう」

立川憲吾(タツカワケンゴ)君。
学級委員長で、皆から「眼鏡男子!」と唱われるほど美形な男の子。
そして何を隠そう私も学級委員。

「先生から頼まれた事があります。後で一緒にやってもらえますか」

しかも世に珍しい敬語キャラなので美形+眼鏡+敬語とくれば乙女達は歓喜の叫びを上げる。

⏰:08/03/23 02:42 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#44 [我輩は匿名である]
私は歓喜と言うよりこんなにモテる立川君に感心しちゃうけどなぁ。

「了解!じゃあ後でねっ」

私は席へ向かう。
すると鞄を置いた美嘉と椿がすぐに私の元へてやって来た。

「いやーモテるねー」

「ねー。あれだけ美形だったらそりゃモテちゃうよねー」

美嘉と椿は目を点にする。
2人の反応に私も目が点になって「何?」と聞き返した。

「おモテになるのは越さんの事です……」

え、私……?
モ、モテ……って……。

「何言ってんの。私告白すらされた事ないのに。」

⏰:08/03/23 02:43 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#45 [我輩は匿名である]
美嘉と椿はため息を吐く。と、美嘉は私の肩に手を置いて考え深く頷く。

「いい……それでこそ越だ」

「いやだから何が」

その後も聞いても、2人も笑顔で交して、何も教えてくれなかった。

そういえば……もし仕事が長引いてしまえば柴が拗ねる。

でも苺がいるからいいかなぁ……。

実は苺の保育園には柴が迎えに行ってるのだ。
その前まで送迎バスだったけど、迎えに来てくれるという事で、苺もすごく喜んでいる。だから誰よりも早く柴になついた。

⏰:08/03/23 02:44 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#46 [我輩は匿名である]
苺の遊び相手になってれば、時間なんて忘れてしまうだろう。

連絡しようか迷いながら開いていた携帯を閉めて、またポケットへ戻す。

柴が来てから、家がより明るくなったなぁ……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

結局休み時間だけでは間に合わず、放課後に作業が延びてしまった。

今やってる作業は、体育大会の保護者向けパンフレット。

折れ線に従ってただ折るだけ。

こんなの先生か機械かに任せてやって欲しいものだ。
なんでよりにもよって生徒、しかも学級委員がやるかなぁ……。

⏰:08/03/23 02:46 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#47 [我輩は匿名である]
「終わらないね。そういえば立川君部活大丈夫?」

立川君は剣道部の主将で大会でよく優勝してる強い人なのだ。
そんな人が、ほのぼのと(かどうかは分からないけど)パンフレットを作ってていいんだろうか。

「部活より学校行事の方を優先するよう顧問の先生から言われてますから。大丈夫ですよ」

薄く笑う立川君。
美男子の笑いはやっぱり綺麗だと思う。

こんなのを見て、女の子達は卒倒したり悶えたりするんだろうなぁ……。私にはイマイチ理解出来ないけど……。

と、その時携帯のバイブが鳴った。

⏰:08/03/23 02:47 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#48 [向日葵]
開いてみたい所だけど、先生が見回りみたいに来たら大変だから放っておく。

「携帯、出なくていいんですか?」

「大丈夫大丈夫。すぐに終わると思うしっ」

そう言いながら、携帯は鳴り続ける。
どうやら電話らしい。

「あの……やっぱり出た方が……」

「……や、大、丈夫、だと……」

と気まずくなる私の心配をよそに、携帯はようやく鳴り終わった。

なんとなくホッとする。

「本当に良かったんですか?」

「いいのいいのっ。さぁ!早く終らせてしまお!」

⏰:08/03/23 02:49 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#49 [向日葵]
頑張ってやったた甲斐あって、その後20分程やると全て終わった。

「お疲れっしたー!立川君部活行って大丈夫だよ」

「え、でもこれ職員室に……」

「だって立川君、本当は早く部活行きたいんでしょ?ならいいって!」

申し訳なさそうに私にお礼を言うと、鞄を持ってドアの所まで足を運ぶ。

「神田さんは良い人ですね」

「え?そんな事ないよー」

誉められるとやっぱり嬉しい。私はでへへと笑いながら頭をかいた。

「そんな所も、俺は好きですよ」

⏰:08/03/23 02:56 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#50 [向日葵]
それだけ言って立川君は早々と行ってしまった。

え……好き……?
い、いっやー美男子にそんな事言われちゃったら……照れるなぁー!

立川君!私も君が好きだよ!
ってかクラスみーんな大好きだぁ!

好意をもたれる事は嬉しいのでルンルン気分で職員室にパンフレットを運び、鼻歌なんか歌いながら下駄箱へ向かった。

さぁて、今日の晩御飯何しよっかなー。

「あ、おねーちゃぁん!」

「へ?」

⏰:08/03/23 03:00 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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