*柴日記*
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#483 [向日葵]
「や、だ……柴……。私今片付けしてるの……っ!」

毅然と言ってみるも、そんな私の態度すら楽しいのか、柴はクスクス笑う。

皆さぁぁん!
ここに隠れドSがいまぁぁぁす!!

柴はこめかみにキスすると、またソファーへと戻って行った。

柴が行ってしまってから、私はお湯で洗っていたのを水に変えて洗い始めた。

この頃いつ心臓が破裂するのかと、心配でなりません。
こんな時、どう対処すればいいんだろう……。

誰か分かる人いないかなぁ……。

⏰:08/08/10 12:05 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#484 [向日葵]
―――――――…………

「どうすればいい……ですか……?」

学校の昼休み。
相談をしてみたのは椿。

椿は大きな目を更に大きく開いてパチパチ瞬きさせる。

「私は、上手く説明出来ないですよ……」

「第一椿のフィアンセは越んとこと違って純粋なんて言葉なさそうだしねー」

横から入ってくる美嘉を、椿と2人でなだめる。

「別に相手のペースに合わせなくても、越ちゃんのペースでお付き合いなさったらいいんじゃないんですか……?」

⏰:08/08/13 00:16 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#485 [向日葵]
「だっ……だってぇ……」

ついこの間まで、このドキドキはなんだとか、柴を見るだけでなんで切なくなるのかと分からなかった子供同然の私なのだ。

柴は年上だし、色々経験してるだろうし……実際早代さんとだって……。

すると胸の中がなんだかモヤッとした。
「ん?」と思いながら、胸をさする。

「だって……何?」

美嘉が話の先を促す。

「え?あぁ、だってね、あんまり動揺したりしてついていけなかったらさ、柴、めんどくさいとか思わないかな……」

⏰:08/08/13 00:20 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#486 [向日葵]
「そんなん思ったら男失格でしょ。むしろ最低。美嘉ならぶっ飛ばす」

最後の部分は共感したか分からないが、椿も美嘉と同じ考えのようで、うんうんと頷く。

恋愛って、両想いになっても大変なんだなぁ……。

「…………あれ?」

「どうしたの?」

「……。―――っ!あぁ―――っ!」

「だから何ぃっ!」

忘れていた。
柴が勝手に解釈して、そのままズルズル過ごして来たけど……。

⏰:08/08/13 00:24 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#487 [向日葵]
私、柴に好きって言ってない…………っ。

――――――…………

だからと言って、言えと言われて言えるものじゃないんだよねー……。

と遠い目をしながら自転車に乗り、いつもの道のりを帰っていく。

柴は、大胆になってから、昨日みたいな行動で気持ちを表してくれるし、時たま好きと言ってくれる事もある。

恥ずかしいけど、とても嬉しい。

そう思えば、私ばかり喜んでばかりで駄目じゃないかとか思う。

⏰:08/08/13 00:27 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#488 [向日葵]
だからと言って……となると、またさっきの考えになって、結局は堂々巡りなのだ。

柴が帰ってくる前、言おうと決意したけど、言わず終いだったのを忘れていた。

柴が気にしてなきゃいいけど……。

「……ん?」

家の前に白い車が停まっているのが見えた。
それは近づけば近づくほど、高級な外車だと分かる。

なんで家の前にこんな車が……?

自転車をガレージになおす間も車をジッと見ていた。

⏰:08/08/13 00:31 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#489 [向日葵]
「ただいまー」

「お姉ちゃんっ!」

桜が玄関まで走って来た。
どうやら今日は部活が休みらしい。

「おー桜ただいまー」

「そんな呑気な事言ってる場合じゃないのっ!」

小声で慌てて言う桜。
どうやら何かあったらしい。

眉を寄せて、首を傾げる。

「どうしたの?落ち着いて」

桜はちらりとリビングへ続く入口を見てからまた私の方へと向き直る。

⏰:08/08/13 00:35 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#490 [向日葵]
「柴の……お父さんが来てるの……」

私は驚いて、急いで靴を脱ぐ。

まさか……っ!
柴を連れ戻しに来たとか……!?

戸口に立って、中を見れば、楽しそうに話をしているお母さんと柴、それに、柴のお父さんだろう人がいた。

勝手に連れ戻しに来たと解釈していた私は、その和やかなムードにポカンとしてしまった。

すると、柴が私に気づいた。

「越おかえりっ。父さん、この子だよ。さっき話してた越。俺の大切な人っ」

と、私のそばまで来ると、ギュッと抱き締められる。

⏰:08/08/13 00:39 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#491 [向日葵]
初対面の人の前で抱きつくものだから、私は顔を赤くした。

柴のお父さんは、優しく微笑むと、私の近くまで歩いてきて、握手してくれた。
その柔和な雰囲気は、柴が普段まとっているものと似ていて、「あぁ、やっぱり親子だなぁ」って思うのと同時に、柴から聞いてるお父さん像とはまったく違うものだと思った。

「はじめまして。大和……じゃない、君のところでは柴かな。柴の父の宗平です。息子がいつもお世話になっています」

「い、いえ、こちらこそっ。長女の越ですっ」

「越さぁ、この場合、恋人の越ですって自己紹介してよ」

出来るわけないでしょ。

⏰:08/08/13 00:45 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#492 [向日葵]
「あのね越、今日、伊勢屋さんが来て下さったのは、柴がお世話になってるから、下宿させてると思って、家賃を払わせてくれないかっておっしゃってくれたんだよ」

お母さんの言葉を聞いて、私はホッとした。

なんだ、連れ戻しに来た訳じゃないんだ……。

「だからずっと一緒だよ、越」

と、私の髪に頬ずりしてくる柴。
いくらなんでも、お母さんや柴のお父さんがいるのだからもう少し節度ある行動をとってほしいものだ……。

柴のお父さんはクスクス笑う。

「本当、大和は越さんが好きなんだな」

⏰:08/08/13 00:50 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


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