･ﾟ*･love story ..から始まった恋:･ﾟ'★たまに⑱

送信メール

To　翔

　――――――――

もぅ！
寂しかったんだからぁ

なんてネ。

今日も一日お疲れ様でした

あづはかなり元気になったよっ
強がりぢゃなくて！
だから心配しないで。

.

　
１週間ね。わかったぁ。
ちゃんとお利口ｻﾝしてるね

翔、あのね‥傍にいなくても離れててもね…
めっちゃめちゃ翔を想ってるよッ

早く逢いたいね

翔にギュッってしてほしいよぉ

翔の腕の中なら…
もぅ何も怖くないね

.

彼の出張の最終日

彼へ送ったメールの返事はなかった。

仕事中だったり
誰かと一緒に居たら…
と考えてあづさは電話も出来ずにいた。

(シンちゃんのアドレスも聞いとけば良かったな…。また二人で飲んでるのかも…)

眠るには普段よりかなり早い時間だったが
あづさはフテ寝した…。

.

翌朝…
あづさは何かに守られているような…
深い安心感に包まれていた

『し…翔っッ！？』

目を開けると…
彼があづさの隣で眠っていた。

『あづぅ』

彼は寝ぼけながらあづさを抱きしめた…。

.

彼は出張先から
そのまま東京のあづさの実家に来ていたのだ。

唯一、起きていた姉があづさの部屋に通したらしい

『もぉ、マジでビックリしたぁ(笑)』

彼は笑うあづさのＴシャツに手を入れながら…

『一秒でも早よ、あづに触れたかってん…』

.

彼の大きな手はあづさの腰から胸へと…

『あっ！』

『翔？どぉしたの？』

『…夕べ、あづの親御さんに挨拶してへんやんかぁ。玄関から出直した方がええんちゃう？』

『もぅ遅いかも…(笑)』
.

　
『なんでや？』

『スパイの足音が近づいてきた…』

　　━ガチャ━

『あーちゃん♪』

裕弥はベッドの彼を見るなり…振り返り母のもとへ走り出した。

『ばぁーッ！』

『…ほんまや(笑)』

２人で笑った。

.

彼は辛子明太子などの九州のお土産をたくさん持ってきてくれていた。

裕弥は九州限定の大きなプリッツにご機嫌だった。

彼とあづさは姉の車を借りて江ノ島に行く事にした。

彼の運転する車に乗るのは事故以来…初めてだった。

.

　
『あづ？大丈夫か？』

気遣う彼はあづさの手をしっかり握った…。

『うん』

あづさは手を握り返しながら笑った。

江ノ島に着いて…
二人は海を見ながら話していた。

.

　
『あづ…ホンマは後悔してるんちゃう？』

『何を？』

『俺とのコトや…』

『翔が後悔してるんぢゃないの？あづは…』

彼のそんな質問に泣きそうになったあづさは黙った…。

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