･ﾟ*･love story ..から始まった恋:･ﾟ'★たまに⑱

あづさはそんな風にあまりにも泣きすぎてしまった事が恥ずかしくて…彼にメールできずにいた。

そして…亮二の待つ家にどんな顔で帰れば良いのかわからずにいた…

東京駅から乗り換え
亮二の待つ家に帰った

亮二はもう既に眠っていた…。
ホッとした。

あづさは彼の温もりを思いだしながら眠りについた。

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後に彼は

『あの別れ際…泣きじゃくるあづを連れて帰って監禁したろぉかと思ったんやで(笑)』

と笑っていた…。

『犯罪者にならなくて良かったぢゃん！』

少しおどけてみせた…

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早く彼に結婚してるコトを言わなければ…

そう思いながらも
切り出せないまま時は過ぎた。

毎日のメールは欠かさなかった。
そして‥何度か彼に抱かれた。

【あづ…もぅこっちに来ぃひん？俺はあづが傍に居ってくれるだけでえぇねんで】

最近‥
彼からのこんなメールが増えた。

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あづさは悩んでいた‥

もぉ‥ダメだ。
彼は嘘をついてたあづを許すだろうか‥。
もし…
彼が許してくれても今みたいにウマくやっていけるだろうか‥。

この頃‥
知らず知らずにKiroroの《もう少し》を口ずさんでた‥

もぅ少し…
ねぇ…もぅ少し
あなたの側にいさせてよ

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あづさは彼との別れを決意した‥。

それでも…
どぅしても切り出せないでいた‥

もぅこのまま彼の前から消えてしまおう。

逃げる事しか出来なかった…。

彼からのメールも電話も受信拒否をした…。

.

受信拒否をしても着信履歴には番号が残った
履歴は彼の名前でいっぱいになっていた。

胸が張り裂けてしまいそうだった

短い恋だったケド…
本当に大好きだったから
こんな別れはいけない。

着信拒否を解除した。

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～♪
One Night Crnival

彼からの着信だ…。

少し酔って電話してくると…彼はよくこの歌をうたっていた。

電話にでた瞬間に彼はうたいだした…

『また歌ってるぅ(笑)』

『せやで～。angel。俺んとこ来ぃひん？恋してるでぇ。』

そんなコトを思い出していた

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…着信音が切れた

留守電のマークだ。

『もしもし…芹澤やけど、突然なにが起きたんかわからへんよ。話しがしたいねん…』

いつもと少し違う声。
いつもは『俺や！』って電話してくるのに…

いつもと違う…
あづさは…
当たり前だった毎日はもぅ戻らないんだと実感した。

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深呼吸をして…
　　彼に電話した‥

優しい声‥

『どないしたん？俺のコト嫌いになったんか？』

嫌いになれたら‥
遊びだったら‥
こんな苦しい想いしないよ‥

あづさはそんな気持ちを言葉に出来ずに黙り込んでいた。

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『あづ？他に好きなヤツできたんか？』

『違うの…そんなんぢゃナイの。』

『ほな、どないしたん？言うてや？』

『翔に言わなきゃいけないコトがあるの…』

泣いちゃいけない…。
酷いコトをしたのはあづなんだから…
泣いちゃいけない。

大きく深呼吸した‥

.

この時の電話を何度、後悔したことか…。

もっと…
素直になれてたら…

もし…
時が戻るなら…

ただ一言…
『うん』と言っただろう

.

あづさはゆっくり深呼吸をした。
そして…彼にホントの事を伝えた。

『最初に言わなきゃいけなかったんだけど…』

『ん？』

『あづ…結婚してるの。ごめんなさい。』

『はっ？！』

.

『…隠してて、ごめんなさい』

彼は溜め息混じりの声でゆっくり…

『あづ…俺がイヤになったんやったら、そぉ～言えや。いらん嘘つかんでえぇねんで？』

彼は信じなかった…
あづさは震える声で…
もう一度、嘘ではない事を説明し別れを告げた。

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『あづ？俺を好きやったんも嘘なんか？』

『嘘ぢゃない！』

『…そっか』

少しの沈黙の後に彼は続けた…

『ほな、別れる理由がわからへんわ。そいつと別れて俺んとこ来いや！』

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『そんなのムリだよ…』

あづさは彼の言葉に戸惑った…

怒られて…
嫌われると思っていたからだ。

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『なぁ…あづ。この先俺達は何年生きるんかな？50年やとするやん？それを全部あづと生きていけるんやったら…一年や二年待つコトなんか、かまへんで…。』

もぅ涙を堪えることはできなかった…

『あづ…泣くなって。ずっとあづの傍に居るで。てか、傍に居ってや』

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『…翔‥‥あづね‥』

外で車のエンジン音が聞こえた‥
亮二の車だ。

あづさは言いかけた言葉をのみこんだ‥

『あづ？』

『‥やっぱりムリだよ。翔とは…ダメなんだよ』

あづさは一方的に電話を切った。

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泣き顔を見られたら、
亮二になにがあったのか聞かれる…

あづさは急いでシャワーを浴びた‥

『ただいま！あづ？シャワー？』

『おかえりっ！うん！シャワぁー。ごめんね』

『ゆっくりでいいよ！』

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あづさは亮二に気付かれないようにシャワーの中で声を殺して泣いた。

もう夏も終わりに近づいてた‥暑い日だった‥

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