狼男にご注意を
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#101 [
マイマイ
]
突然私の体が上下に動き始めた。
牙塚恭弥が猛スピードで階段を下り始めたからだ。
「キャッ!!落ちるよっ!!」
ゆさゆさと上下に揺れる体の反動で放り出されそうな予感がする。
.
:08/03/31 01:24
:F904i
:OA0pEh4A
#102 [
マイマイ
]
「落とさない。」
ードクンッ
前を見つめながら言った牙塚恭弥はぎゅっと私を抱きしめた。
「…あなた…いったぃ…」
私は首にしがみ付いたまま小さく呟いた。
.
:08/03/31 02:19
:F904i
:OA0pEh4A
#103 [
マイマイ
]
「ずっと会いたかったんだぞ…
ずっと探してた…」
牙塚恭弥は走りながら私を見ずに少し悲しそうに言った。
「…?…わからないょ…」
私は牙塚恭弥の胸元に顔を埋めて首を振った。
「いつか…わかるさ…」
.
:08/03/31 02:24
:F904i
:OA0pEh4A
#104 [
マイマイ
]
彼は怪しげに笑って私に向かって言った。
「…あっ!!
ここっ!!ここだよっ!」
私は彼の胸元を軽く叩いて言った。
「そうか…」
ーガラッ
.
:08/03/31 02:33
:F904i
:OA0pEh4A
#105 [
マイマイ
]
「お前らー…
遅い…ぞぉ!???」
先生が目を点にして私たちを見る。
教室中の視線が私たちに注がれる。
「…えぇぇえぇえっ!!」
みんなが大きな声を出してざわめき始める。
「…へっ??」
.
:08/03/31 11:28
:F904i
:OA0pEh4A
#106 [
マイマイ
]
私はすっかり忘れていたのだった…
自分の状況を…
「夜深どーゆうこと!?」
女子たちが怪しげに笑って大きく叫ぶ。
「ぇ…あっ!!!!
ちっ違っ…これはっ!」
.
:08/03/31 11:33
:F904i
:OA0pEh4A
#107 [
マイマイ
]
私は牙塚恭弥にお姫様だっこされていることに気づき否定しながら、牙塚恭弥の腕の中で暴れる。
「わかったから…
席に着きなさい。」
先生は顔を少し赤らめてコホンと咳払いをした。
「ちょっ…下ろしてっ!」
.
:08/03/31 11:37
:F904i
:OA0pEh4A
#108 [
マイマイ
]
私が暴れながら言うと牙塚恭弥はゆっくりと私を床に下ろした。
「…っ///」
私は下ろされた後、素早く席に着いた。
ーキーンコーンカーンコーン
(間に合ったんだ…)
.
:08/03/31 11:42
:F904i
:OA0pEh4A
#109 [
マイマイ
]
:08/03/31 11:47
:F904i
:OA0pEh4A
#110 [
マイマイ
]
正直…
私には心当たりがあるの。
牙塚恭弥が誰なのか…
でも…
ありえないよね…
まさか…
あの人が…
狼だなんて…
.
:08/03/31 13:10
:F904i
:OA0pEh4A
#111 [
マイマイ
]
そんな事を外を見ながら考えていると
「夜深っ!!
どーゆう事なのっ?(笑)」
いきなり智香がのしかかってきて興味津々に笑いながら言ってきた。
「んー……」
.
:08/03/31 13:14
:F904i
:OA0pEh4A
#112 [
マイマイ
]
私はぼぉーっとしながら小さく唸った。
「はぁ???
何なのよ〜っ!!
ちゃんと答えなさいよ〜!」
智香は面白くなさそうにぐらぐらと私の肩を揺らす。
「私もよくわかんない…」
.
:08/03/31 13:16
:F904i
:OA0pEh4A
#113 [
マイマイ
]
「何それ〜…」
智香は面白くなさそうに頬を膨らませた。
「本当…
何なんだろうね…」
私は一つ小さく深く溜め息をついた。
「夜深も大変だね。」
.
:08/03/31 13:25
:F904i
:OA0pEh4A
#114 [
マイマイ
]
そう言って智香は私の頭をぽんぽんと撫でた。
「ぅん…」
小さく呟いた私の目線の先には先程と変わらず男女に囲まれた牙塚恭弥がいた。
ーズキッ
また少しだけ…
胸元の傷が痛んだ。
.
:08/03/31 13:30
:F904i
:OA0pEh4A
#115 [
マイマイ
]
ゆっくりと胸元の傷を撫でながら、さっき開けられたボタンを閉じた。
「痛いなぁ…」
.
:08/03/31 13:32
:F904i
:OA0pEh4A
#116 [
マイマイ
]
ー−…‥・
「深水さん…
付き合って下さい!!」
早くお昼ご飯を食べたいのに屋上に呼び出されてしまった。
「ごめんなさい…」
私はいつものように頭を深々と下げて謝る。
「そんなっ…」
.
:08/03/31 14:27
:F904i
:OA0pEh4A
#117 [
マイマイ
]
あ…っ!!!
ちなみに私の本名は
深水 夜深(シンスイ ヨミ)
「ごめんなさい…
私…竹内くんの…ことは…友達としか…。」
言葉が詰まる…
本当に私の大嫌いな時間。
昨日まで友達だった人が…
他人以下になってしまう瞬間…
.
:08/03/31 14:33
:F904i
:OA0pEh4A
#118 [
マイマイ
]
「そっか…」
ーズキッ
竹内くんが悲しそうに下を向いて呟いた。
「本当に…
ごめんなさい…」
不意に涙が目に浮かんできそうになる。
.
:08/03/31 14:35
:F904i
:OA0pEh4A
#119 [
マイマイ
]
「謝るぐらいなら…
付き合ってくれよ。」
竹内くんが本当に小さな声で呟いた。
「…っ…!!!」
竹内くんは走って言ってドアを思いっきり閉めた。
ーバァンッ!!!
.
:08/03/31 14:38
:F904i
:OA0pEh4A
#120 [
マイマイ
]
鉄の重いドアが勢い良く閉まった凄い音に、私はびくりと肩を震わせる。
「付き…合えば良かった…のかな…??…っ!」
私はその場にしゃがみ込んだ。
「そんなの俺が許さねーよ。」
.
:08/03/31 14:42
:F904i
:OA0pEh4A
#121 [
マイマイ
]
上からあの男の声が聞こえる。
「牙塚…恭弥…」
私は上をゆっくりと見上げながら言った。
「何だ??夜深??(笑)」
牙塚恭弥はゆっくりと怪しげに笑いながら私に近寄った。
.
:08/03/31 14:46
:F904i
:OA0pEh4A
#122 [
マイマイ
]
「あなたは狼…??」
私は真っ直ぐ目を見つめて言った。
「やっと会えた…」
牙塚恭弥は嬉しそうに笑って私を抱き締めた。
「なんで…」
私は抵抗せずに彼の胸に身をゆだねたまま呟いた。
.
:08/03/31 14:49
:F904i
:OA0pEh4A
#123 [
マイマイ
]
:08/03/31 14:59
:F904i
:OA0pEh4A
#124 [
マイマイ
]
「さぁな…」
彼は小さく呟き、私を愛おしそうに抱き締めた。
「ねぇ…離して??
私…ご飯食べなくちゃ…」
私は彼をぐっと押して、ゆっくりと離れながら言った。
「嫌だ。」
.
:08/03/31 17:24
:F904i
:OA0pEh4A
#125 [
マイマイ
]
彼は私をもう一度引き寄せて強く抱き締めた。
「…っ!!///
お願い…だから…」
私は顔を背けながら少し強めに言った。
「何で逃げるんだよ…
やっと会えたのに…
夜深は嬉しくないのか??」
.
:08/03/31 17:27
:F904i
:OA0pEh4A
#126 [
マイマイ
]
彼は少し幼さの残った声で私の耳元で呟いた。
「よくわからない…」
私は首を横に振りながら小さく答えた。
「っ!!!」
いきなり牙塚恭弥が私の肩を勢い良く掴み、私の顔をじっと見つめる。
.
:08/03/31 17:31
:F904i
:OA0pEh4A
#127 [
マイマイ
]
真っ黒な瞳の奥に…
私は野獣が見えたような気がした。
「いやっ!!!!」
私は首を振りながら牙塚恭弥を拒絶する。
しかし、それを何食わぬ顔で見つめた後、牙塚恭弥は私に顔を近付けた。
.
:08/03/31 17:34
:F904i
:OA0pEh4A
#128 [
マイマイ
]
必死に暴れても牙塚恭弥の腕はびくともしなかった。
「…んっ!!??」
私の唇が塞がれて息をする事さえ許されない。
目を開けばそこには綺麗な顔があって…
私の傷が疼いた。
.
:08/03/31 17:38
:F904i
:OA0pEh4A
#129 [
ゆか]
続き気になります

がんばって★
:08/03/31 18:08
:N703iD
:w3Wi4W26
#130 [
マイマイ
]
:08/03/31 22:44
:F904i
:OA0pEh4A
#131 [
マイマイ
]
「んっ…ゃ…」
私は苦しくなって牙塚恭弥の胸元を押す。
「夜深…」
苦しくて苦しくてうっすらと目に涙が浮かぶ。
そんな私を無視してどんどんと激しさを増すキス。
.
:08/03/31 22:50
:F904i
:OA0pEh4A
#132 [
マイマイ
]
「んっ…はぁ…っ…」
ゆっくりと解放された唇から私は必死に空気を吸い込んだ。
「まだだ…」
そう言ってまた私に深く口づける…
「もぉ…ゃぁ…んっ…」
.
:08/03/31 22:53
:F904i
:OA0pEh4A
#133 [
マイマイ
]
次の瞬間口の中に異物感がした…
「んぁっ!?…はぁ…」
私はぎゅっと目を瞑り必死に牙塚恭弥の胸元を叩いた。
私の口内で動き回るものはきっと舌だ…
唇の隙間から漏れる卑猥な音に頭がクラクラする。
.
:08/03/31 22:58
:F904i
:OA0pEh4A
#134 [
マイマイ
]
「夜深…??」
突然心配したような優しい声が聞こえたと思うと唇が楽になった。
「っ…ハァハァ…」
軽く酸欠状態の私はその場から逃げたくても頭がクラクラして逃げれない。
.
:08/03/31 23:21
:F904i
:OA0pEh4A
#135 [
マイマイ
]
「夜深…ごめっ…!!」
ードンッ
私は最後の力を振り絞って牙塚恭弥を突き飛ばした。
「あっち行ってよっ!!」
私は苦しい呼吸を何とかこなしながら叫んだ。
.
:08/03/31 23:27
:F904i
:OA0pEh4A
#136 [
マイマイ
]
「夜深っ!!!」
牙塚恭弥は困惑しながらも凄い速さで私に近寄って来た。
「あっち行ってたらっ!!」
私はしゃがみ込み耳を塞ぎながら言った。
「俺…」
.
:08/03/31 23:29
:F904i
:OA0pEh4A
#137 [
マイマイ
]
苦しい…
私の目から涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。
「…っ…ぅッ…」
小さな嗚咽が私の口から漏れて行く。
「夜深…??
泣くなよ…俺…どうしたら良いんだ??」
.
:08/03/31 23:33
:F904i
:OA0pEh4A
#138 [
マイマイ
]
牙塚恭弥は慌てふためきながら私をいろんな角度から覗き込もうとする。
「あっち行って…」
私は小さく呟いた。
「俺…」
「早くっ!!!」
私は大きな声で言った。
.
:08/03/31 23:35
:F904i
:OA0pEh4A
#139 [
マイマイ
]
一旦ストップします

感想頂けると嬉しいです

.
:08/03/31 23:36
:F904i
:OA0pEh4A
#140 [さき]
頑張って下さい
:08/04/01 00:43
:SO903iTV
:ocG/HzsY
#141 [
マイマイ
]
:08/04/01 09:07
:F904i
:DquMMFXg
#142 [
マイマイ
]
"初めてだったのに…"
私は口元を抑えながら涙をぽろぽろと流す。
「…そんな言い方でもしたら俺が離れると思ってるのか??」
牙塚恭弥は冷たい落ち着いた声で言った。
「ぇっ…??」
.
:08/04/01 09:13
:F904i
:DquMMFXg
#143 [
マイマイ
]
私は予想外の返答に間抜けな声を出してしまった。
「ずっと探して…
やっと会えたんだ…
もう離さない…」
ードクンッドクンッ
私を見る真っ直ぐな瞳に胸が高鳴る。
.
:08/04/01 09:16
:F904i
:DquMMFXg
#144 [
マイマイ
]
涙は止まり、余韻だけが残っている。
「私っ!!…私っ!知らないっ!!」
私は立ち上がって走った。牙塚恭弥を避けて屋上のドアまで走った。
ーギィー
.
:08/04/01 09:20
:F904i
:DquMMFXg
#145 [
マイマイ
]
鉄の鈍い音がして私はドアの隙間をすり抜けた。
「はぁっ…はぁ…」
私は全力で階段を下る。たまに足がもつれて転びそうになるくらい…
「夜深??」
すると廊下から智香の優しい声がした。
.
:08/04/01 09:24
:F904i
:DquMMFXg
#146 [
マイマイ
]
「ち…智香…っ!!」
私はよろよろと智香に近づいて抱き付いた。
「夜深??どした??」
智香は真剣な声で私の頭を撫でながら言った。
「わかんないよ…」
私は小さく呟いた.
.
:08/04/01 11:24
:F904i
:DquMMFXg
#147 [(∀
)桜]
この小説大好きィ


続き気になるなっ★
主サン頑張ってねツ

:08/04/01 12:33
:N703iD
:fjCn8jlg
#148 [
マイマイ
]
(∀

)桜さん

大好きだなんて(〃▽〃)

とっても嬉しいですっ

頑張りますので
これからもよろしくお願いしますっ


.
:08/04/01 20:57
:F904i
:DquMMFXg
#149 [梓]
続きが気になります★!
毎日めっちゃみてマス


更新頑張って下さぃ

:08/04/01 22:15
:N702iD
:d/8yqAwY
#150 [唯菜
]
:08/04/02 00:24
:P901iS
:6Kyo5ask
★コメント★
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