狼男にご注意を
最新 最初 🆕
#1 [マイマイ]
  




良かったら
見て下さいね




.

⏰:08/03/29 09:11 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#2 [マイマイ]
  

「お父さーん…
お腹空いたよぉ…
帰ろうよぉ…」

小さな手でお父さんの服の裾を掴みながら私はごねていた。

「もう少しだけ待って…
後少しだけ…」

銃を両手で持ち暗い闇の中で何かを待ち続けるお父さん…
小さかった私には不気味なものだった…

.

⏰:08/03/29 09:16 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#3 [マイマイ]
  

しばらくすると
木々がざわつき始め
満月が空の真上まで上がった。

ーバーンッ

大きな銃声がして辺りは一気に静まり返った。

「お父さん…
っ…うわぁぁんっ!!」

小さな私は大きな音に驚き泣きわめいた。

.

⏰:08/03/29 09:20 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#4 [マイマイ]
  

いや…
お父さんが銃口を向けた生き物と目が合い…
息が止まりそうなぐらい苦しくなった。

「当たったと思ったのになー…。」

お父さんは頭をかきながら残念そうに呟いた。

「おどぅざぁーん…」

.

⏰:08/03/29 09:23 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#5 [マイマイ]
  

私は泣くことで恐怖を取り払うことしか知らなくて大声で泣きながらお父さんにしがみついた。

「おぅ…
ごめんな夜深(ヨミ)
びっくりしたな。
早く帰ろうか…」

お父さんは大きな手を私の頭の上にぽんぽんと乗せ優しく笑った。

.

⏰:08/03/29 09:27 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#6 [マイマイ]
  

私はお父さんが大好きだった。優しくてぶっきらぼうだけど真っ直ぐで…
一途で照れ屋なお父さんが大好きだった。

「帰る…ッヒク…」

涙の余韻を残しながら私はお父さんの腰元に顔を埋めながら言った。

「よしっ…帰ろう。」

.

⏰:08/03/29 09:31 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#7 [マイマイ]
  

お父さんは私の手をしっかりと握って歩き始めた。

「お父さん…
猪捕れなかったね…」

私はお父さんと手をつないで歩く帰り道の山道の中お父さんに言った。

「そーだなぁ…」

.

⏰:08/03/29 09:34 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#8 [マイマイ]
  

お父さんは目を細めて綺麗に夜空に浮かぶ満月を見て言った。

「また村に降りてくるかも知れないね…」

そう…
近年、私達の住んでいる所の山里の畑は猪に荒らされ始めた。

「夜深…
悪いのは猪だけじゃ無いんだ。」

.

⏰:08/03/29 09:38 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#9 [マイマイ]
  

「何でぇ??
猪は村を荒らす悪者だって先生言ってたよ??」

何も知らない私はお父さんの言っている意味がわからず首を傾げた。

「夜深…
猪が村に降りてくるのはお腹が空いているからなんだ。山にあった食べ物の木を人間が切り倒してしまったからね。猪達の食べ物が無くなってしまったんだよ。」

.

⏰:08/03/29 09:42 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#10 [マイマイ]
  

私は少し難しい言葉の理解に苦労しながらも
"なるほど"と首を縦に振った。

「ハハハッ…
夜深には難しすぎたか?
さてと…
早く帰って風呂に入ろうか。」

お父さんは大きく笑って言った。

.

⏰:08/03/29 10:00 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#11 [マイマイ]
  

「うんっ!!」

私は大きく頷いて笑った。

ーワオォーンッ…ワオォーンッ…

「あっ!!!
狼さんだぁ!」

私は楽しそうに言った。

「本当だなぁ…」

.

⏰:08/03/29 10:09 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#12 [マイマイ]
  




満月に照らされた
2つの大小の影は…

ぴたりとくっ付き
ながら家路を辿った…




.

⏰:08/03/29 13:34 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#13 [マイマイ]
  
ー−ー…‥・

「おとぉーさぁーんっ!
お山行ってくるー!!」

朝日が登り
霧が少し晴れたころ
小さな小屋に大きな声が響きわたった。

「おー…
気をつけてなぁ…」

お父さんの眠そうな声が聞こえたのを確認して私は玄関の扉を開いた。

.

⏰:08/03/29 13:43 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#14 [マイマイ]
  

ーバタン

扉を閉めると小鳥の鳴き声が聞こえて、
山の隙間から太陽が覗いている。

「ふわぁぁあ…」

私は大きく欠伸をした。

「さてと…
早く行こっと!!」

.

⏰:08/03/29 13:48 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#15 [マイマイ]
  

しばらく歩いていると、昨日の狩りをした場所まで来た。

「前が…見えない…」

そこに行くといきなり霧が濃くなっていて何だか肌寒かった。

ーガサッ

小さく木の葉のぶつかり合う音が聞こえて私はバッと振り返った。

.

⏰:08/03/29 13:51 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#16 [マイマイ]
  

そこにいたのは…
お腹の辺りから血を流した子供の狼だった。

「大丈夫っ!??」

私は急いでその狼に近寄って行った。

「グゥゥゥ…」

狼は小さく私を威嚇した声を出したけれどその場にパタリと倒れ込んだ。

.

⏰:08/03/29 13:55 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#17 [マイマイ]
  

「わぁ!!」

私は急いで近寄って持っていたハンカチで狼の傷口を抑えた。

「グゥゥゥ…ワオォー…」

狼は大きく吠えた。
私はびっくりして後ろに転び尻餅をついた。

「おと…う…さ…ん。」

.

⏰:08/03/29 17:19 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#18 [マイマイ]
  

いきなり立ち上がった狼はゆっくりと私に近付いて来る。

「グゥゥゥ…ハァハァ…」

息を荒くして近付いて来る狼に、私の心臓は音を立てて暴れ出す。

ードクンッ…ドクンッ…

私は息が詰まり胸が締め付けられるような衝動に襲われる。

.

⏰:08/03/29 17:23 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#19 [マイマイ]
  

「はぁ…はぁ…」

私の目には涙が浮かび
私はぎゅっと心臓の辺りを抑える。
足はすくんで逃げられる状態では無い。

「グゥゥゥ…」

狼は私の前まで来るとぴたりと止まった。

「…っ…」

⏰:08/03/29 17:27 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#20 [マイマイ]
  

私の体中が危険信号を出している…
私は軽く過呼吸状態に陥った。

「グゥゥゥ…」

狼は軽く私に鼻を近づけてくる。

「ひっ…」

私はその行為に体を震わせ小さく声を漏らす。

.

⏰:08/03/29 17:30 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#21 [マイマイ]
  

狼はしばらく私の匂いを嗅いだ後ゆっくりと私のワンピースから出ている胸元に前脚の爪を立てた。

「はぁはぁはぁ…」

私は目を見開き体を硬直させる。涙が頬を伝う。
恐怖に声は出ない。

ーカリッ

.

⏰:08/03/29 17:35 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#22 [マイマイ]
  

小さな音と共に私の胸元に生暖かい感覚を感じとれた…血だ…

「い…つ…か…会い…に…印…。」

狼が何か話した。
私は目を見開いたまま胸元の傷を見る。
不思議と痛みは無かった。

.

⏰:08/03/29 17:38 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#23 [マイマイ]
  

訳がわからない…
小さかった私はいっぱいいっぱいだった。

「ワオォー…ワオォー…」

狼は上を向き大きく雄叫びをあげた。

その瞬間私の意識は途絶えたんだ…

.

⏰:08/03/29 17:41 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#24 [マイマイ]
  
ー−…‥・

「わぁっ!!!」

私は大きな声をあげてベッドから起き上がる。

「…懐かしい夢...」

私は天井を見ながら呟いた。体中は汗でびっしょりだった。

「今…何時…」

.

⏰:08/03/29 17:49 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#25 [マイマイ]
  

まださっきの夢の余韻を残した心臓はバクバクと音を立てている。
私は胸をぎゅっと抑えながら時計を見た。

「五時…か…」

窓からは朝日が差し小鳥が飛んでいる。

「シャワー浴びよ…」

.

⏰:08/03/29 17:52 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#26 [マイマイ]
  

私はとりあえず汗だくの体を流す事にした。

「はぁー…」

私は最近あの時の夢を頻繁に見るようになった。

「どうしちゃったのかな…」

私はぼそっと呟いてお風呂場に入った。

.

⏰:08/03/29 17:55 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#27 [マイマイ]
  

ーザァァアアア…

シャワーから勢い良く水が流れ私の中のもやもやを流すように下へと落ち、流れて行く…

あれから8年…
私は16歳になった。
故郷の山里を離れ都会に出てきた高校生。
お父さんは私がこっちに来ることを快く許してくれた。

.

⏰:08/03/29 18:00 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#28 [マイマイ]
  

ーキュッ

シャワーの蛇口を捻り水を止めお風呂場を後にした。

「あ…」

私は洗面所の鏡に映った胸元の傷に目をやり小さく声を漏らした…

「残ってるなぁ…」

.

⏰:08/03/29 18:04 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#29 [マイマイ]
  

傷跡をそっと撫でため息混じりに呟いた。

しばらくして私は制服に着替えてご飯を食べ家を後にした…

ーガチャ

ドアを開くとむあっとした空気が私を包む。

「あつ…」

.

⏰:08/03/29 18:10 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#30 [マイマイ]
  




軽く手をかざし太陽を見上げると光を眩しいほど放っていた。

「眩しいなぁ…」

見上げた空はビルだらけで酷く狭く感じた…




.

⏰:08/03/29 18:14 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#31 [マイマイ]
  
ー−…‥・

教室はいつも以上に騒がしかった。
理由は一つ…

「今日転校生が来るんだって!!!」

私の机に勢い良く手を置いて智香(チカ)が言った。

「そうなんだぁ…」

.

⏰:08/03/29 18:17 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#32 [マイマイ]
  

小さく呟いた私を呆れた顔をする智香。

「あのねぇ…
んっとに!!夜深は男に興味無いよねぇ!??
本当に高校生なの!?」

智香は興奮気味に私に怒鳴ってくる。

「智香…ウルサい…;;」

.

⏰:08/03/29 18:20 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#33 [マイマイ]
  

私は少し引き気味に智香に向かって言った。

「(怒)!??
興味無いんならその顔私に譲れぇ〜っ!!」

智香は笑いながら私の頬を抓る。

「キャーッ(笑)
無理だよぉっ!!」

そんな風にじゃれ
あっていると前の扉が勢い良く開いた。

.

⏰:08/03/29 18:44 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#34 [マイマイ]
  

その瞬間騒がしかった教室が一気に静まり返った。

「席ついて〜!!」

女の先生が入ってきて大きな声で叫ぶ。

するとみんなはぞろぞろと席に戻り始めた。

「今日は転校生が来ていますっ!!」

.

⏰:08/03/29 18:49 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#35 [マイマイ]
  

先生は少し顔を赤らめながら言った。

その瞬間教室中がざわめきだした。

(眠たいなぁ…)

私は外を見ながら頬杖をついてため息を漏らした。

「入って来て!!」

.

⏰:08/03/29 18:52 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#36 [マイマイ]
  

先生がドアに向かって言うとドアが開いた。

ーガラッ

教室中が一気に静まり返る…まるで時間が止まったかのように。

私だって興味は無いとはいえ、転校生だって聞くと見てみたいし気にはなるものだと思い目線を前に向けた。

.

⏰:08/03/29 18:55 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#37 [マイマイ]
  

時が止まる…

顔をあげるとそこには綺麗な男の子が立っていた。

ふいにあの狼が頭をよぎって胸元の傷がチクリと痛んだ。

「…っ!」

私は胸元をぎゅっと抑えつける。

.

⏰:08/03/29 18:58 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#38 [マイマイ]
  

すると男の子と目があった。

目が離せない…

吸い込まれそう…

私はじっと男の子を見つめ続けた…

.

⏰:08/03/29 19:00 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#39 [マイマイ]
  

黒に近い灰色のような髪の毛に…

真っ黒な瞳…

整った顔…

すらっと長い背…

全てから目が離せなかった。

.

⏰:08/03/29 19:02 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#40 [マイマイ]
  

「こらこらみんな見とれないのっ!」

先生はまるで自分のものかのように男の子の前に立ちながら言った。

すると止まっていた
時間が動き始める…

「じゃあ…
自己紹介してくれる??」

.

⏰:08/03/29 19:05 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#41 [マイマイ]
  

先生は甘ったるい声で首を傾げながら言った。

「牙塚恭弥(キバヅカ キョウヤ)」

男の子は不機嫌そうな声で呟いた。

「じゃあ〜…
牙塚君の席はあそこで!」

先生が指差した場所は私の2つ後ろの席だった。

.

⏰:08/03/29 19:13 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#42 [マイマイ]
  

(窓際の一番後ろ…
良いなぁ…)

何て呑気な事を思っていると男の子がすぐそこまで来ていた。

ーズキッ

胸元の傷が痛み私は机にもたれかかる。

「やっと見つけた…」

.

⏰:08/03/29 19:16 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#43 [マイマイ]
  

「えっ…」

私はバッと顔をあげると転校生が何食わぬ顔で横を通り過ぎた。

でも…
確かに聞こえた…

いったい誰なの…

胸元の痛みは収まっていた。

.

⏰:08/03/29 19:18 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#44 [マイマイ]
  




ストップします
感想頂けると嬉しいです




.

⏰:08/03/29 19:20 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#45 [さち]
すごぃ楽しいおもしろぃ
頑張ってくださぃ

⏰:08/03/29 19:27 📱:D704i 🆔:tnsQLnkc


#46 [美樹]
おもしろいですI頑張ってくださいイ

⏰:08/03/29 19:27 📱:W51S 🆔:tf0D9jOY


#47 [マイマイ]
  


さちさん
嬉しいです
頑張ります

美樹さん
ありがとうございます
頑張ります


.

⏰:08/03/29 19:59 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#48 [ぺぇ]
次の展開が
めちぁ気になる(*´艸)
楽しいです
頑張ってください

⏰:08/03/29 20:03 📱:D903i 🆔:ZefbsIBg


#49 [マイマイ]
  




ぺぇさん
ありがとうございます
ご期待にそえるかは
わかりませんが
頑張ります




.

⏰:08/03/29 20:54 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#50 [マイマイ]
  

ズキズキと痛む胸を抑えながら私は悩んだ。

「深水さん??大丈夫?」

横から優しい声が聞こえる。沢野くんだ。

「大丈夫だよ。」

私は痛みをこらえながら笑って言った。

.

⏰:08/03/29 20:58 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#51 [マイマイ]
  

「顔色凄く悪いけど…」

沢野くんはゆっくりと私に手を伸ばした。

ーガンッ

その瞬間大きな音が後ろから聞こえて私はすぐに振り向いた。

「さわんじゃねーよ。」

.

⏰:08/03/29 21:02 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#52 [マイマイ]
  

私の目に飛び込んできたのは机に足を置きこちらを睨みつける転校生だった。

「えっ…」

教室中が静まり返って
みんなが転校生を見る。

「どうしたの牙塚君…??」

.

⏰:08/03/29 21:08 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#53 [マイマイ]
  

先生が心配そうに少しいつもより高めの声で言う。

「…」

無視…怖いなぁ…

少し教室の雰囲気が悪くなり始めた。

ーキーンコーンカーンコーン

.

⏰:08/03/29 21:27 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#54 [マイマイ]
  

すると絶妙なタイミングでチャイムが鳴り響いた。

(やった…)

「じゃあここまでー…」

そう言った先生の顔はさっきの無視が影響か引きつっているような気がした。

.

⏰:08/03/29 21:30 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#55 [マイマイ]
  

元通りざわめき始める教室…

(それよりさっきのはいったい誰に…)

「さっきのって僕に言ったのかな??(笑)」

沢野くんはへらへらと笑いながら言ってきた。

「よくわかんないね(笑)」

.

⏰:08/03/29 21:33 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#56 [あ〜チャン]
すごい面白いです
頑張って下さい

⏰:08/03/29 21:35 📱:F703i 🆔:QVdFwCJs


#57 [マイマイ]
  

私も沢野くんの笑顔につられて笑った。

「なぁなぁ…!!」

牙塚くんの周りには男女共が集まり質問をしていた。

「大変だよねぇ♪」

肩にいきなり重みを感じ振り返ると智香が私にのしかかっていた。

.

⏰:08/03/29 21:36 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#58 [マイマイ]
  




あ〜ちゃんさん
ありがとうございます
頑張りますね




.

⏰:08/03/29 21:37 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#59 [マイマイ]
  

「本当だねぇ…」

私は智香に笑いかけながら言った。

「それよりさっき夜深、思いっ切り睨まれてなかった!?大丈夫!?」

智香はオロオロとしながら私に訪ねた。

.

⏰:08/03/29 21:40 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#60 [マイマイ]
  

それを聞いて私と沢野くんは顔を見合わせて笑った。

「何っ!?何で笑ってるの!?私本当に心配してるんだよ!??」

智香は私の反応が気に入らなかったのか頬を膨らませて怒る。

「ごめんごめん!!大丈夫だよ(笑)」

.

⏰:08/03/29 21:43 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#61 [マイマイ]
  

私は笑って智香の頭を撫でてあげた。

「もぉ〜…」

って怒りながらもしぼんでゆく智香の頬を見てまた笑みが零れた。

「智香は本当に可愛いね(笑)」

私が笑って言うと智香は耳まで真っ赤にして首を横に振った。

.

⏰:08/03/29 21:46 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#62 [マイマイ]
  

「私沢野くん恨むよ(笑)」

「それは恐ろしい(笑)」

沢野くんは笑って言った。
そう…
智香と沢野くんは付き合っている。
私から見ても羨ましくなるぐらい本当に仲のいいカップルだ。

.

⏰:08/03/29 21:48 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#63 [マイマイ]
  




ストップします
感想頂けると
嬉しいですっ




.

⏰:08/03/29 21:49 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#64 []
この話大好きです
頑張ってくださいっ!

⏰:08/03/29 22:53 📱:N903i 🆔:qQL1NvUY


#65 [マイマイ]
  



さん
大好きだなんて…
感動ですっ
今日の更新は
ここまでですが
また明日頑張ります

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3389/



.

⏰:08/03/29 23:26 📱:F904i 🆔:U7Tq5nHk


#66 [いちご]
あげえ

⏰:08/03/30 00:34 📱:SH703i 🆔:7Xg2t6Mc


#67 [マイマイ]
  




いちごさん
あげありがとですっ




.

⏰:08/03/30 09:26 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#68 [我輩は匿名である]
続き気になる

⏰:08/03/30 09:36 📱:D705i 🆔:It6DNrA2


#69 [マイマイ]
  




我輩は匿名であるさん
読んで下さって
ありがとうございます
今から更新ですっ




.

⏰:08/03/30 09:52 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#70 [マイマイ]
  

でも私にはわからない。
異性を好きになる気持ちがよくわからない。

怖いとも思わないし…
良い人もいるし…
恋だってしてみたい…

だけど…
誰かを好きになったり、胸がときめいたりしたことは無い…

.

⏰:08/03/30 09:55 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#71 [マイマイ]
  

「好きって何??」

私はぼぉーっとしながら小さく呟いた。

「どーしたの夜深??」

智香は突然訳の分からない事を言った私を可笑しそうに見ながら言う。

「へっ??…ぁ…別に…」

.

⏰:08/03/30 09:57 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#72 [マイマイ]
  

「夜深…焦らなくったっていつか大事に思える人は出てくるよ。」

智香は私の頭に手をぽんっと置いて笑った。

「だよね…」

私も智香の方を向いて笑った。

「2人とも僕忘れてない?;」

.

⏰:08/03/30 10:00 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#73 [マイマイ]
  

野沢くんが少し苦笑いしながら言った。

「「忘れてた(笑)」」

私と智香が同時に言った。

「ひどすぎる…」

それから3人で笑いあった。

.

⏰:08/03/30 10:03 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#74 [マイマイ]
  

「夜深っ!!
次移動教室だから早く行かないとっ!!」

智香がハッと思い出したように言った。

「あっ!!そっか!!
私日直だから先に行ってて??」

私はガタッと席を立ち上がり言った。

.

⏰:08/03/30 10:08 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#75 [マイマイ]
  

「了解っ!!」

智香と野沢くんは2人で教室から出て行った。

「私も早く行こっと!」

私は教室の鍵を閉めるために前にある鍵を取りに行く。

ーガタッ

.

⏰:08/03/30 10:11 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#76 [マイマイ]
  

「あっ…」

私は取った鍵を床に落としてしまった。

「握力大丈夫かな?;;」

何てふざけた事を考えながらしゃがみ込み床に落ちた鍵に手を伸ばす。

「ふぅ〜…
早くしないと遅刻しちゃう!」

.

⏰:08/03/30 10:14 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#77 [マイマイ]
  

軽くため息をついてから立ち上がりスカートをはたきながらドアに向かった。

ーズキッ

「…っ!?」

突然胸元の傷が痛んだ。

(今日はよく痛むな…)

.

⏰:08/03/30 10:16 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#78 [マイマイ]
  

胸元を軽くこすりながら思った。

ーガラッ

「いっそっげーっ!!」

1人変にテンションが高いまま教室の外にでた。

「…っ…」

.

⏰:08/03/30 10:25 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#79 [マイマイ]
  

息が出来ない…

「やっと見つけた…」

私にそう言ったのは
転校生の牙塚恭弥だった。

「はぁ…っ…」

胸元の痛みがだんだん酷くなって私はしゃがみ込みそうになる。

.

⏰:08/03/30 10:29 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#80 [マイマイ]
  

だけど私の体は床にはつかなかった…

顔をあげるとそこには大きな胸板があった。

私の腰には手が添えてあり私を支えている。

「はぁ…誰な…の??」

私は私を支えている手を掴みながら言う。

.

⏰:08/03/30 10:39 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#81 [マイマイ]
  

ゆっくりと顔をあげると私を真っ直ぐ見つめる整った顔…

「ずっと探したんだ…
忘れるなよ…」

牙塚恭弥は目を細めて私を見ながら空いている手で私の胸元をゆっくりとなぞった。

「…っ!!//」

.

⏰:08/03/30 10:44 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#82 [マイマイ]
  




ストップします
感想頂けると
嬉しいですっ




.

⏰:08/03/30 10:46 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#83 [あひる]


読んでますっ★

野沢クン=沢野クン
ですかね
もし違ったらすみません;

更新ふぁいとです!

⏰:08/03/30 11:04 📱:SH902i 🆔:IzZXJ6hQ


#84 [マイマイ]
  




あひるさん
本当ですね
ご指摘ありがとう
ございますね
頑張りますっ




.

⏰:08/03/30 16:26 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#85 [マイマイ]
  

私は目を見開きとっさにその腕を掴み離そうとするが腕はびくともしない。

「やっ…!」

牙塚恭弥は胸元をなぞっていた手でゆっくりと前のボタンを開ける。

「何するのっ!?///」

.

⏰:08/03/30 16:31 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#86 [マイマイ]
  

私の必死の抵抗も虚しく前のボタンは3つ開けられた。

「やっぱり…」

牙塚恭弥はぼそりと呟き私の胸元の傷を目を細めながら見つめる。

「いやっ!!!…私っ!!
あなた何か知らないっ!!」

.

⏰:08/03/30 16:35 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#87 [マイマイ]
  

私が言うと
牙塚恭弥は私の胸元に顔を埋めた。

「なっ///」

誰も居ない廊下…

私はいったい何をしているんだろう…

「俺は知ってる…」

.

⏰:08/03/30 16:42 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#88 [マイマイ]
  

牙塚恭弥は胸元に顔を埋めたまま私を見上げ言った。

「えっ…っ!??」

すると牙塚恭弥は私の胸元の傷をぺろっと舐めた。

「もう離さない…」

私を見上げる目は…
まるで野獣のような…
まるで…狼…

.

⏰:08/03/30 16:47 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#89 [マイマイ]
  

不意にあの狼が頭をよぎった。

真っ黒な瞳に吸い込まれそうになる…

私を支える筋肉質な腕に壊されそうになる…

狼の毛並みのような灰色の髪が顔をかすめる…

胸が高鳴る…

.

⏰:08/03/30 16:55 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#90 [マイマイ]
  

ードクンッドクンッ

"逃げられない…"

「いやっ!!!
離してっ!!あなたなんか知らないっ!!」

私は牙塚恭弥の胸を強く押した。

「何故逃げる???」

.

⏰:08/03/30 17:02 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#91 [マイマイ]
  

「授業遅れるからっ!!」

とっさに出た言い訳だったんだ…

「遅れなかったら良いのか??」

牙塚恭弥は私を見つめながら首を傾げた。

「もぉ遅いよ…」

.

⏰:08/03/30 18:25 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#92 [マイマイ]
  

私は牙塚恭弥の胸元に手を添えながら言った。

「遅れたくないか??」

無理に決まってる。
ここから移動教室まで五分弱はかかる。
時間は後二分…

「遅れたくわ無いけど…」

.

⏰:08/03/30 18:28 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#93 [マイマイ]
  

「夜深が望なら…」

牙塚恭弥は私の目の横にキスを落として私を軽々と持ち上げた。

「きゃっ!??///
なっ何するのっ!?//」

私は反射的にいきなり持ち上がった体に驚き牙塚恭弥の首に腕を回す。

.

⏰:08/03/30 18:33 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#94 [マイマイ]
  

「走るぞ…
捕まっとけよ。」

牙塚恭弥は私をお姫様だっこして言った。

「そんなっ…」

とは言いながらも私は体が宙を浮いている恐怖に体を硬直させて牙塚恭弥にしがみつく。

.

⏰:08/03/30 18:44 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#95 [マイマイ]
  




ストップします
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.

⏰:08/03/30 18:54 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#96 [マイマイ]
  

「道案内よろしく。」

牙塚恭弥はにっこり笑った後走り出した。

「…っ!」

速い…
怖い怖い怖いっ!!!
私は涙目になりながら必死に肩にしがみつく。

「次どっち??」

.

⏰:08/03/30 21:51 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#97 [マイマイ]
  

「かい…だん…お…下りて…っ…!!!」

余りの怖さに声が震える。

「了解。」

牙塚恭弥は走った状態で余裕の表情で言った。

「しんどくないの…キャッ!」

.

⏰:08/03/30 22:01 📱:F904i 🆔:VjOTRXeM


#98 [沙倭]
沙倭(サワ)です♪
頑張って下さいd(@^∇゚)/

⏰:08/03/30 22:58 📱:auSH34 🆔:8P0Rx.8c


#99 [ミキ]
とても面白いです(p愛qO∀o*)+゚

文章も読みやすくて,物語に引き込まれます
更新頑張ってください

⏰:08/03/30 23:45 📱:P904i 🆔:eh4PilAc


#100 [マイマイ]
  

沙倭さん
読んでくださって
ありがとうございます
頑張りますね

ミキさん
本当ですか
とても嬉しいです
もっと引き込めるような
文章を目指して
頑張りますね

.

⏰:08/03/31 01:17 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#101 [マイマイ]
  

突然私の体が上下に動き始めた。

牙塚恭弥が猛スピードで階段を下り始めたからだ。

「キャッ!!落ちるよっ!!」

ゆさゆさと上下に揺れる体の反動で放り出されそうな予感がする。

.

⏰:08/03/31 01:24 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#102 [マイマイ]
  

「落とさない。」

ードクンッ

前を見つめながら言った牙塚恭弥はぎゅっと私を抱きしめた。

「…あなた…いったぃ…」

私は首にしがみ付いたまま小さく呟いた。

.

⏰:08/03/31 02:19 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#103 [マイマイ]
  

「ずっと会いたかったんだぞ…
ずっと探してた…」

牙塚恭弥は走りながら私を見ずに少し悲しそうに言った。

「…?…わからないょ…」

私は牙塚恭弥の胸元に顔を埋めて首を振った。

「いつか…わかるさ…」

.

⏰:08/03/31 02:24 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#104 [マイマイ]
  

彼は怪しげに笑って私に向かって言った。

「…あっ!!
ここっ!!ここだよっ!」

私は彼の胸元を軽く叩いて言った。

「そうか…」

ーガラッ

.

⏰:08/03/31 02:33 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#105 [マイマイ]
  

「お前らー…
遅い…ぞぉ!???」

先生が目を点にして私たちを見る。
教室中の視線が私たちに注がれる。

「…えぇぇえぇえっ!!」

みんなが大きな声を出してざわめき始める。

「…へっ??」

.

⏰:08/03/31 11:28 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#106 [マイマイ]
  

私はすっかり忘れていたのだった…

自分の状況を…

「夜深どーゆうこと!?」

女子たちが怪しげに笑って大きく叫ぶ。

「ぇ…あっ!!!!
ちっ違っ…これはっ!」

.

⏰:08/03/31 11:33 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#107 [マイマイ]
  

私は牙塚恭弥にお姫様だっこされていることに気づき否定しながら、牙塚恭弥の腕の中で暴れる。

「わかったから…
席に着きなさい。」

先生は顔を少し赤らめてコホンと咳払いをした。

「ちょっ…下ろしてっ!」

.

⏰:08/03/31 11:37 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#108 [マイマイ]
  

私が暴れながら言うと牙塚恭弥はゆっくりと私を床に下ろした。

「…っ///」

私は下ろされた後、素早く席に着いた。

ーキーンコーンカーンコーン

(間に合ったんだ…)

.

⏰:08/03/31 11:42 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#109 [マイマイ]
  




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.

⏰:08/03/31 11:47 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#110 [マイマイ]
  

正直…
私には心当たりがあるの。
牙塚恭弥が誰なのか…

でも…
ありえないよね…

まさか…
あの人が…

狼だなんて…

.

⏰:08/03/31 13:10 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#111 [マイマイ]
  

そんな事を外を見ながら考えていると

「夜深っ!!
どーゆう事なのっ?(笑)」

いきなり智香がのしかかってきて興味津々に笑いながら言ってきた。

「んー……」

.

⏰:08/03/31 13:14 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#112 [マイマイ]
  

私はぼぉーっとしながら小さく唸った。

「はぁ???
何なのよ〜っ!!
ちゃんと答えなさいよ〜!」

智香は面白くなさそうにぐらぐらと私の肩を揺らす。

「私もよくわかんない…」

.

⏰:08/03/31 13:16 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#113 [マイマイ]
  

「何それ〜…」

智香は面白くなさそうに頬を膨らませた。

「本当…
何なんだろうね…」

私は一つ小さく深く溜め息をついた。

「夜深も大変だね。」

.

⏰:08/03/31 13:25 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#114 [マイマイ]
  

そう言って智香は私の頭をぽんぽんと撫でた。

「ぅん…」

小さく呟いた私の目線の先には先程と変わらず男女に囲まれた牙塚恭弥がいた。

ーズキッ

また少しだけ…
胸元の傷が痛んだ。

.

⏰:08/03/31 13:30 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#115 [マイマイ]
  




ゆっくりと胸元の傷を撫でながら、さっき開けられたボタンを閉じた。

「痛いなぁ…」




.

⏰:08/03/31 13:32 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#116 [マイマイ]
  
ー−…‥・

「深水さん…
付き合って下さい!!」

早くお昼ご飯を食べたいのに屋上に呼び出されてしまった。

「ごめんなさい…」

私はいつものように頭を深々と下げて謝る。

「そんなっ…」

.

⏰:08/03/31 14:27 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#117 [マイマイ]
  

あ…っ!!!
ちなみに私の本名は
深水 夜深(シンスイ ヨミ)

「ごめんなさい…
私…竹内くんの…ことは…友達としか…。」

言葉が詰まる…
本当に私の大嫌いな時間。
昨日まで友達だった人が…
他人以下になってしまう瞬間…

.

⏰:08/03/31 14:33 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#118 [マイマイ]
  

「そっか…」

ーズキッ

竹内くんが悲しそうに下を向いて呟いた。

「本当に…
ごめんなさい…」

不意に涙が目に浮かんできそうになる。

.

⏰:08/03/31 14:35 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#119 [マイマイ]
  

「謝るぐらいなら…
付き合ってくれよ。」

竹内くんが本当に小さな声で呟いた。

「…っ…!!!」

竹内くんは走って言ってドアを思いっきり閉めた。

ーバァンッ!!!

.

⏰:08/03/31 14:38 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#120 [マイマイ]
  

鉄の重いドアが勢い良く閉まった凄い音に、私はびくりと肩を震わせる。

「付き…合えば良かった…のかな…??…っ!」

私はその場にしゃがみ込んだ。

「そんなの俺が許さねーよ。」

.

⏰:08/03/31 14:42 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#121 [マイマイ]
  

上からあの男の声が聞こえる。

「牙塚…恭弥…」

私は上をゆっくりと見上げながら言った。

「何だ??夜深??(笑)」

牙塚恭弥はゆっくりと怪しげに笑いながら私に近寄った。

.

⏰:08/03/31 14:46 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#122 [マイマイ]
  

「あなたは狼…??」

私は真っ直ぐ目を見つめて言った。

「やっと会えた…」

牙塚恭弥は嬉しそうに笑って私を抱き締めた。

「なんで…」

私は抵抗せずに彼の胸に身をゆだねたまま呟いた。

.

⏰:08/03/31 14:49 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#123 [マイマイ]
  




ストップします
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.

⏰:08/03/31 14:59 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#124 [マイマイ]
  

「さぁな…」

彼は小さく呟き、私を愛おしそうに抱き締めた。

「ねぇ…離して??
私…ご飯食べなくちゃ…」

私は彼をぐっと押して、ゆっくりと離れながら言った。

「嫌だ。」

.

⏰:08/03/31 17:24 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#125 [マイマイ]
  

彼は私をもう一度引き寄せて強く抱き締めた。

「…っ!!///
お願い…だから…」

私は顔を背けながら少し強めに言った。

「何で逃げるんだよ…
やっと会えたのに…
夜深は嬉しくないのか??」

.

⏰:08/03/31 17:27 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#126 [マイマイ]
  

彼は少し幼さの残った声で私の耳元で呟いた。

「よくわからない…」

私は首を横に振りながら小さく答えた。

「っ!!!」

いきなり牙塚恭弥が私の肩を勢い良く掴み、私の顔をじっと見つめる。

.

⏰:08/03/31 17:31 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#127 [マイマイ]
  

真っ黒な瞳の奥に…
私は野獣が見えたような気がした。

「いやっ!!!!」

私は首を振りながら牙塚恭弥を拒絶する。

しかし、それを何食わぬ顔で見つめた後、牙塚恭弥は私に顔を近付けた。

.

⏰:08/03/31 17:34 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#128 [マイマイ]
  

必死に暴れても牙塚恭弥の腕はびくともしなかった。

「…んっ!!??」

私の唇が塞がれて息をする事さえ許されない。

目を開けばそこには綺麗な顔があって…
私の傷が疼いた。

.

⏰:08/03/31 17:38 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#129 [ゆか]
続き気になります
がんばって★

⏰:08/03/31 18:08 📱:N703iD 🆔:w3Wi4W26


#130 [マイマイ]
  




ゆかさん
ありがとうございますっ
頑張りますね

今から更新っ




.

⏰:08/03/31 22:44 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#131 [マイマイ]
  

「んっ…ゃ…」

私は苦しくなって牙塚恭弥の胸元を押す。

「夜深…」

苦しくて苦しくてうっすらと目に涙が浮かぶ。

そんな私を無視してどんどんと激しさを増すキス。

.

⏰:08/03/31 22:50 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#132 [マイマイ]
  

「んっ…はぁ…っ…」

ゆっくりと解放された唇から私は必死に空気を吸い込んだ。

「まだだ…」

そう言ってまた私に深く口づける…

「もぉ…ゃぁ…んっ…」

.

⏰:08/03/31 22:53 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#133 [マイマイ]
  

次の瞬間口の中に異物感がした…

「んぁっ!?…はぁ…」

私はぎゅっと目を瞑り必死に牙塚恭弥の胸元を叩いた。

私の口内で動き回るものはきっと舌だ…

唇の隙間から漏れる卑猥な音に頭がクラクラする。

.

⏰:08/03/31 22:58 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#134 [マイマイ]
  

「夜深…??」

突然心配したような優しい声が聞こえたと思うと唇が楽になった。

「っ…ハァハァ…」

軽く酸欠状態の私はその場から逃げたくても頭がクラクラして逃げれない。

.

⏰:08/03/31 23:21 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#135 [マイマイ]
  

「夜深…ごめっ…!!」

ードンッ

私は最後の力を振り絞って牙塚恭弥を突き飛ばした。

「あっち行ってよっ!!」

私は苦しい呼吸を何とかこなしながら叫んだ。

.

⏰:08/03/31 23:27 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#136 [マイマイ]
  

「夜深っ!!!」

牙塚恭弥は困惑しながらも凄い速さで私に近寄って来た。

「あっち行ってたらっ!!」

私はしゃがみ込み耳を塞ぎながら言った。

「俺…」

.

⏰:08/03/31 23:29 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#137 [マイマイ]
  

苦しい…
私の目から涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。

「…っ…ぅッ…」

小さな嗚咽が私の口から漏れて行く。

「夜深…??
泣くなよ…俺…どうしたら良いんだ??」

.

⏰:08/03/31 23:33 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#138 [マイマイ]
  

牙塚恭弥は慌てふためきながら私をいろんな角度から覗き込もうとする。

「あっち行って…」

私は小さく呟いた。

「俺…」

「早くっ!!!」

私は大きな声で言った。

.

⏰:08/03/31 23:35 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#139 [マイマイ]
  




一旦ストップします
感想頂けると嬉しいです




.

⏰:08/03/31 23:36 📱:F904i 🆔:OA0pEh4A


#140 [さき]
頑張って下さい

⏰:08/04/01 00:43 📱:SO903iTV 🆔:ocG/HzsY


#141 [マイマイ]
  




さきさん
ありがとうございます
頑張りますねっ




.

⏰:08/04/01 09:07 📱:F904i 🆔:DquMMFXg


#142 [マイマイ]
  

"初めてだったのに…"

私は口元を抑えながら涙をぽろぽろと流す。

「…そんな言い方でもしたら俺が離れると思ってるのか??」

牙塚恭弥は冷たい落ち着いた声で言った。

「ぇっ…??」

.

⏰:08/04/01 09:13 📱:F904i 🆔:DquMMFXg


#143 [マイマイ]
  

私は予想外の返答に間抜けな声を出してしまった。

「ずっと探して…
やっと会えたんだ…
もう離さない…」

ードクンッドクンッ

私を見る真っ直ぐな瞳に胸が高鳴る。

.

⏰:08/04/01 09:16 📱:F904i 🆔:DquMMFXg


#144 [マイマイ]
  

涙は止まり、余韻だけが残っている。

「私っ!!…私っ!知らないっ!!」

私は立ち上がって走った。牙塚恭弥を避けて屋上のドアまで走った。

ーギィー

.

⏰:08/04/01 09:20 📱:F904i 🆔:DquMMFXg


#145 [マイマイ]
  

鉄の鈍い音がして私はドアの隙間をすり抜けた。

「はぁっ…はぁ…」

私は全力で階段を下る。たまに足がもつれて転びそうになるくらい…

「夜深??」

すると廊下から智香の優しい声がした。

.

⏰:08/04/01 09:24 📱:F904i 🆔:DquMMFXg


#146 [マイマイ]
  

「ち…智香…っ!!」

私はよろよろと智香に近づいて抱き付いた。

「夜深??どした??」

智香は真剣な声で私の頭を撫でながら言った。

「わかんないよ…」

私は小さく呟いた.

.

⏰:08/04/01 11:24 📱:F904i 🆔:DquMMFXg


#147 [(∀)桜]
この小説大好きィ
続き気になるなっ★
主サン頑張ってねツ

⏰:08/04/01 12:33 📱:N703iD 🆔:fjCn8jlg


#148 [マイマイ]
  




(∀)桜さん
大好きだなんて(〃▽〃)
とっても嬉しいですっ
頑張りますので
これからもよろしくお願いしますっ




.

⏰:08/04/01 20:57 📱:F904i 🆔:DquMMFXg


#149 [梓]
続きが気になります★!

毎日めっちゃみてマス更新頑張って下さぃ

⏰:08/04/01 22:15 📱:N702iD 🆔:d/8yqAwY


#150 [唯菜]
あげ
ハマりました
凄くおもしろぃです
かんばって下さい

⏰:08/04/02 00:24 📱:P901iS 🆔:6Kyo5ask


#151 [き]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200

⏰:08/04/02 00:52 📱:W53T 🆔:ttyRi8WQ


#152 [千香子]
あげっ
頑張って

⏰:08/04/03 14:10 📱:F904i 🆔:Zg4wOe4A


#153 [マイマイ]
  




皆さん
アンカ&応援
ありがとうございます



.

⏰:08/04/04 13:39 📱:F904i 🆔:egF3zD42


#154 [のん]
頑張ってください
>>135-200

⏰:08/04/04 19:42 📱:N905imyu 🆔:O8YsJjr6


#155 [まぁ]
あげます(¨)ノ

⏰:08/04/06 16:01 📱:N905imyu 🆔:/lLTpiQk


#156 [マイマイ]
  

のんさん
アンカ&応援コメ
ありがとうございます
頑張りますね

まぁさん
あげ
ありがとうございます
今から更新しますね

.

⏰:08/04/07 16:09 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#157 [マイマイ]
  

「夜深…??」

智香は心配そうに眉をハの字に曲げ、私の頭をポンポンと撫でる。

「ごめ…っ…後少しだけ…」

私は智香の背中に手を回して智香の胸に顔を埋めた。

.

⏰:08/04/07 16:13 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#158 [マイマイ]
  

智香は何も聞かずに私の頭を優しくずっと撫でててくれた。

あいにくお昼ご飯の時間だった為、階段に人は少なく誰の目にもつかない。

「智香…ごめんね…」

私は顔を埋めたまま小さく呟いて智香の背中に回している手に少し力を入れた。

.

⏰:08/04/07 16:17 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#159 [さ]
やたらおもしろい
ですっイイ
これからも
頑張ってくださいトI

⏰:08/04/07 17:35 📱:W42S 🆔:Y1HY7rTk


#160 [我輩は匿名である]
ヤバイ面白い
はまりまちた
続き早くみたくてたまらないッス
頑張って下さい

⏰:08/04/07 21:46 📱:D904i 🆔:0clwK0I.


#161 [我輩は匿名である]
ヤバイ面白い
はまりまちた
早く続きみたいッス
頑張って下さい

⏰:08/04/07 21:47 📱:D904i 🆔:0clwK0I.


#162 [我輩は匿名である]
間違えて二回貼りしちゃたと
ゴメン

⏰:08/04/07 21:49 📱:D904i 🆔:0clwK0I.


#163 [みぃ]
読んでます
とっても面白いです話しに引き込まれる

⏰:08/04/07 22:37 📱:SH703i 🆔:j4HKJHKc


#164 [マイマイ]
  

ささん
やたらおもしろいですか
とっても嬉しいです
これからも
頑張りますので
よろしくお願いします

我輩は匿名であるさん
そう言って頂けて
とっても嬉しいです
更新少なくてすいません
今から更新しますッ

.

⏰:08/04/07 22:38 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#165 [マイマイ]
  

「夜深??
どうしたか話せる??」

智香は私の頭を撫でながら優しい声で言った。

「ぅ…ん…」

私は途切れ途切れになりながらも先程あった事を話した。

.

⏰:08/04/07 22:42 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#166 [マイマイ]
  

「はぁああぁあ!??」

智香は私の話を聞き終わるなり眉間にシワを寄せドスの利いた声を出した。

「ちっ智香…人来ちゃうよ…;;」

私は智香を心配そうに見上げながら言う。

「あっ…ごめん;;」

.

⏰:08/04/07 22:45 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#167 [マイマイ]
  

智香は一度コホンッと咳払いをして私を見ながら言った。

「でもッ!!私の夜深にそんな事するなんて許せないしッ!!私言いに行く!!」

智香は今にも誰かに殴りかかりそうな勢いで走り出しそうな雰囲気…

「ダメッ!!!
思い出せない私が悪いんだし…」

.

⏰:08/04/07 22:50 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#168 [マイマイ]
  

私は少しだけ智香から離れて智香を見上げながら力無く笑った。

「またっ!!!
夜深はいつでも自分のせいにする!!そーゆうのダメだって言ってるじゃん。」

智香は私を叱るように少しきつめの声で言った。

「ごめんなさい…」

.

⏰:08/04/07 22:54 📱:F904i 🆔:WLYd4SXo


#169 [我輩は匿名である]
頑張って下さい
応援してます

⏰:08/04/09 00:30 📱:SH704i 🆔:QY0ka/Kg


#170 [マイマイ]
  




我輩は匿名であるさん
ありがとうございます
とても嬉しいです
頑張りますね
もう少ししたら
更新しますっ




.

⏰:08/04/09 21:50 📱:F904i 🆔:H0djO8IQ


#171 [我輩は匿名である]
頑張れ

⏰:08/04/09 22:04 📱:D904i 🆔:Y4kbw8kI


#172 [マイマイ]
  




我輩は匿名であるさん
ありがとうございます
頑張りますね
今から更新




.

⏰:08/04/10 00:07 📱:F904i 🆔:SnTE/4B6


#173 [マイマイ]
  

少し肩を下げて声のトーンを落とした私に

「下向かないっ!!」

って私の頭をわしゃわしゃと撫でながら智香は笑った。

「うん!!」

私も勢い良く頭を上げて笑った。

「じゃあ教室戻ろっか??」

.

⏰:08/04/10 00:10 📱:F904i 🆔:SnTE/4B6


#174 [マイマイ]
  

智香が私を覗き込んで、優しく微笑みながら首を傾げた。

"可愛いなぁ…"

覗き込んでくる智香を見ながら私は不意に思った。

「おーいっ??夜深ぃ??」

智香は突然話さなくなった私を不思議そうに見ながら、私の顔の前に手を振る。

.

⏰:08/04/10 00:13 📱:F904i 🆔:SnTE/4B6


#175 [マイマイ]
  

「あっ…ごめんごめん。」

私はハッとしたように目を開き、智香に少し笑い混じりに謝った。

「もぉー…
夜深はぼぉーっとしすぎっ!!(笑)」

そう言って笑った後、智香は教室に向かい歩きだした。

.

⏰:08/04/10 00:17 📱:F904i 🆔:SnTE/4B6


#176 []
おもしろいっす
あげー

⏰:08/04/10 06:29 📱:SH903iTV 🆔:0IZsSYi6


#177 [マイマイ]
  




さん
そう言って頂けると
とても嬉しいです
頑張りますね




.

⏰:08/04/13 11:20 📱:F904i 🆔:pLMdPDGA


#178 [我輩は匿名である]
頑張れ

楽しみに待ってます

⏰:08/04/23 08:07 📱:SH704i 🆔:QstOilfo


#179 [lkぃうお]
ここ全々更新してないじゃん
おもんな

⏰:08/04/26 00:37 📱:PC 🆔:WgI4RE/I


#180 [ゆき]
頑張って下さい
めためたおもろいです

⏰:08/05/04 14:20 📱:SH903iTV 🆔:SGONzvoY


#181 [マイマイ]
  




みなさん
放置すいませんでした
また少しずつですが書いていきます
かならず完結させようと思っていますのでよろしくお願いします




.

⏰:08/05/17 20:59 📱:F904i 🆔:E2E2.9Cw


#182 [マイマイ]
  

「ちっ智香〜っ!!」

私もふらつく足で智香を走りながら追い掛ける。

「ほんっと…」

クルリと智香がこちらに勢い良く振り向く。

「智香…??」

私は首を斜めに傾げていく。

.

⏰:08/05/17 23:25 📱:F904i 🆔:E2E2.9Cw


#183 [麼薈顆]
すごく胸が
きゅ〜って
なりました。
やばいですッホ
更新がんばって
下さいx

⏰:08/05/18 02:16 📱:W52S 🆔:s1wt/8hU


#184 [マイマイ]
  

>>183さん

スイマセン
漢字が読めなくて
読んで下さって
ありがとうございます
頑張りますのでよろしくお願いしますっ

今日の夕方頃から更新しますね

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3389/

.

⏰:08/07/25 11:28 📱:F904i 🆔:Vl8MAfLg


#185 [りな]
おもしろぃです
更新頑張って下さい

⏰:08/07/25 13:06 📱:P703i 🆔:5PFiufaw


#186 [マイマイ]
  




りなさん
ありがとうございます
頑張りますね




.

⏰:08/07/25 22:52 📱:F904i 🆔:Vl8MAfLg


#187 [マイマイ]
  

後ろを振り向きながらニヤニヤと笑っている智香に私は頭を傾げる。

「どうしたの智香??」

おぼつかない足取りで智香によろよろと近寄る。

「何でもなーいっ!!」

智香は意地悪く笑って、私を置いて走り出した。

.

⏰:08/07/25 22:57 📱:F904i 🆔:Vl8MAfLg


#188 [マイマイ]
  

「なっ!!何それーっ!!
ちょっと智香ー!?!?」

私も智香を追いかけるため走り出した。

「何でもないよーっ!!
それより速くしないと夜深のお弁当も食べちゃうからねーっ!!(笑)」

智香はにっこり笑って教室に入っていった。

「だめーっ!!!
智香ー!!絶対ダメだかんねーっ!!!」

.

⏰:08/07/25 23:01 📱:F904i 🆔:Vl8MAfLg


#189 [マイマイ]
  

ー−ー…‥・

「ん〜〜っ♪
夜深の作るお弁当は本当においしぃ〜っ!!」

満面の笑みで次々に私のお弁当を口に放り込む智香。

「喜んで頂けて嬉しいです。」

.

⏰:08/07/26 21:39 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#190 [マイマイ]
  

私は呆れたように言った後、智香に食べられる予定だったメロンパンを頬張った。

「怒んないでよ〜!
今日は突然ご飯が恋しくなったんだもん…」

智香はへらへらと笑って美味しそうに私の作った玉子焼きを食べた。

「別に怒ってないよ。」

.

⏰:08/07/26 21:42 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#191 [マイマイ]
  

そう…
教室に入った後、智香が私のお弁当をずっと見るもんだから、私はお弁当を替えてあげたのだ。

「夜深ちゃん優しい〜♪」

ふざけて智香は私に箸を向けながら笑う。

「ちょっ…汚いから;;」

.

⏰:08/07/26 21:46 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#192 [マイマイ]
  

そんな風にふざけていると。

ーガラッ

ドアの開く音がして、みんなの視線が一点に集中する。

「ぁ…」

私はドアを見て小さく声を漏らした。

.

⏰:08/07/26 21:48 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#193 [マイマイ]
  

私の視線の先に居たのは牙塚恭弥だった。

「ッ…ンッッ…ぃッ!!」

すると急に胸元の傷が痛くなってぎゅっと抑えつけた。

「夜深ッ!?大丈夫!??」

智香が心配そうに私の顔を覗き込む。

.

⏰:08/07/26 21:53 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#194 [マイマイ]
  

「ンンッ…イタ…イッ…ハァハァ…」

感じた事の無い痛みに腕が震える。

「ちょっ…
どうしよう…
夜深??歩ける??」

智香の焦る声を必死に聞き取った後、痛みを耐えながら首を横に振った。

.

⏰:08/07/26 21:59 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#195 [マイマイ]
  

変に汗が流れる。
息が出来なくてヒューヒューと変な声が出る。
今にも意識が飛びそうな胸元の痛みに涙が溢れた。

「夜深ぃ〜…」

智香の泣きそうな声が耳に微かに聞こえる。

いつの間にか教室の視線は私に注がれていた。

.

⏰:08/07/26 22:04 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#196 [マイマイ]
  

聞こえにくくなっている私の耳にみんなのざわつく声が聞こえる。

「あれ…ヤバいよ…
私先生呼んで来ようかな…」

「深水さん…大丈夫かよ…」

いろんな声が耳にこだまする。

.

⏰:08/07/26 22:08 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#197 [マイマイ]
  

もう意識を手放そうとした瞬間だった。

教室中が一気に静まる。

「ヒュー…ハァ…ケホッ…ンッ…」

私は涙で霞む視線を上に向け顔をあげた。

「夜深…」

.

⏰:08/07/26 22:11 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#198 [マイマイ]
  

優しくて低い声だった。
霞んでいる視線の中、牙塚恭弥だけははっきりわかった。

「きょ…ゃ…ハァ…ハァ。」

私は彼に助けを求めるように力無い声で呟いた。

「俺に任せろ…」

.

⏰:08/07/26 22:16 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#199 [マイマイ]
  




一旦ストップします。
感想頂けると嬉しいです

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3389/




.

⏰:08/07/26 22:18 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#200 [マイマイ]
  

アンカー

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500

良ければ使って下さい

.

⏰:08/07/26 22:22 📱:F904i 🆔:GjpFTq8w


#201 [さ]
この小説まえからすごい
すきでしたxx
たのしみにしてるんで
完結まで頑張ってください

⏰:08/07/27 00:35 📱:W61SH 🆔:M.Rft9zM


#202 [マイマイ]
  




ささん
ありがとうございます
本当に嬉しいです
完結まで頑張りますのでよろしくお願いします




.

⏰:08/07/27 00:43 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#203 [マイマイ]
  

牙塚恭弥がそう言った瞬間ほんの少しだけ痛みが和らいだ気がした。

「助けて…」

まだ痛みを伴う胸元を抑えながら私は言った。

この人なら…
この人だけが…
この痛みから救ってくれるような気がした。

.

⏰:08/07/27 00:46 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#204 [マイマイ]
  

私の言葉を聞くと彼は軽々と私を持ち上げた。

「次の授業出ないから…頼むな。」

私を抱えながら牙塚恭弥は智香に向かって言った。

「…わかった。」

智香の凛とした声を聞いたのを最後に私達は教室を後にした。

.

⏰:08/07/27 00:51 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#205 [マイマイ]
  

柔らかい風が私の頬を優しく暖かく撫でる。

私を包む彼の腕の中は酷く安心出来た。

「ここで良いか。」

彼はそう言って私をゆっくりと地面に降ろした。

「…ありがとう。」

.

⏰:08/07/27 00:58 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#206 [マイマイ]
  

彼に連れてきてもらったのはこの学校の穴場の屋上。

「良いよ。
あ…俺の事は恭弥で良いから。」

彼…
恭弥は遠くを見ながら笑って言った。

「うん…」

.

⏰:08/07/27 01:03 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#207 [マイマイ]
  

しばらくの沈黙の後、少し痛みが戻ってきた。

「イッ…ンッ…」

私はぎゅっと胸元を握り締める。

「見せてみろ…」

恭弥は落ち着いた声でゆっくりと言った。

.

⏰:08/07/27 01:07 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#208 [マイマイ]
  

私はだだをこねる様に首を横に振る。

「夜深…」

恭弥は少しため息混じりに私の胸元を抑える手をゆっくりと退ける。

「やぁ…ハァ…」

私は酷くなる痛みに首をただただ横に振る。

.

⏰:08/07/27 01:10 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#209 [マイマイ]
  

そんな私に恭弥はしびれを切らしたのか少し強引に私の胸元のボタンを開けた。

「ンッ…ハァ…」

姿を表した胸元の傷跡に恭弥は唇を押し当てる。

私は恭弥が傷跡を舐めると確実に和らぐ痛みに気付き、抵抗が出来なかった。

.

⏰:08/07/27 01:14 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#210 [マイマイ]
  

熱くなる息…
もどかしさから溢れ出す涙…
聞き慣れない卑猥な音に火照ってゆく頬…

全てに酔いしれる…

「…大丈夫か??」

痛みがひいた事に恭弥は気付いたのか、傷跡から離れ心配そうに聞いた。

.

⏰:08/07/27 01:19 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#211 [マイマイ]
  




今日はストップします

感想頂けると嬉しいです

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3389




.

⏰:08/07/27 01:21 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#212 [みな]
すんごい面白い

頑張って

⏰:08/07/27 10:28 📱:F703i 🆔:AMuvDHRo


#213 [らりっくま]
これやばい
キュン死にする〜

主さん頑張れ
ハマりましたッ

⏰:08/07/27 14:04 📱:SH903i 🆔:qmRZ2llA


#214 []
夜深ちゃんむっちゃかわゆすです><
恭弥もかっこいい!

がんばってください
pqω`)!

⏰:08/07/27 16:40 📱:SO704i 🆔:Ollc96K2


#215 [マイマイ]
  

みなさん
らりっくまさん
さん

本当に嬉しいお言葉ばっかりで感激ですっ
今日の夜また更新しますねっ
よろしくお願いします

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3389/

.

⏰:08/07/27 18:37 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#216 [マイマイ]
  




なんだか感想板が
おかしかったみたいです

上の感想板が正しいのでよろしくお願いします




.

⏰:08/07/27 18:39 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#217 [マイマイ]
  

私を覗き込んで、心配そうな真剣な顔を見て、さっきとは違う胸の痛みを感じた。

「ありがとう…」

私は少しだけ目を反らして言った。

「夜深が俺の全てだからな。」

恭弥は笑いながら私の頭をぐりぐりと撫でた。

.

⏰:08/07/27 20:57 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#218 [マイマイ]
  

「ッ…///」

顔が火照る。
胸が締め付けられるように苦しくて。
甘く優しく胸が音を立てて騒ぎ出す。

でも私にはこの痛みが何なのかは解らない。

ただただ突然襲ってきた甘い痛みに、頭を傾げるだけだった。

.

⏰:08/07/27 21:03 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#219 [マイマイ]
  

風が私の頬を撫でるようにして吹く。

「気持ちいい…」

私たちは今更授業に戻るのも何だから、この時間の間だけこの屋上に居ることにした。

「夜深はここによく来るんだな。」

恭弥はグラウンドの方を見ながら言った。

.

⏰:08/07/27 21:06 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#220 [マイマイ]
  

「何でわかるの??」

私は耳元で髪を抑えながら恭弥を見た。

「ここの風が言ってる。」

恭弥は柔らかく笑いながら言った。

(どうゆうこと??)

そう聞こうとしたけど何だか妙に納得してしまったから言えなかった。

.

⏰:08/07/27 21:12 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#221 [マイマイ]
  

「そっか。」

変わりに小さく呟いて私は空を見上げた。


見上げた空は…
朝よりずっと広く感じた。


「私ね…
死んだら鳥になりたいんだ。」

私は空を飛んでいる鳥を指で追いながら言った。

.

⏰:08/07/27 21:18 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#222 [マイマイ]
  

「何でだ??」

恭弥は不思議そうに首を傾げ、私を見た。

「んー…
まず空を飛びたいの。」

ぐーっと伸びをして一気に両手を広げて言った。

「なら虫も同じだろう??」

.

⏰:08/07/27 21:22 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#223 [マイマイ]
  

恭弥は本当に不思議そうに眉をひそめた。

「あははははっ!!
虫かぁ…フフッ…考えもしなかった!」

私は何だか可笑しくて、くすくすと笑った。

「????」

恭弥は笑われてることに首を傾げる。

.

⏰:08/07/27 21:27 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#224 [マイマイ]
  

「私ね思いっ切り羽を広げていろんな空を飛びたいの。
寒い所や暑いところ。
雨や雪や快晴。
空の上からいろんな景色を見てみたい。」

自分でも何で今日会ったばっかりの恭弥にこんな事言ってるんだろう??
って思うけど。
何だか恭弥には言っておきたかったんだ。

.

⏰:08/07/27 21:33 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#225 [マイマイ]
  

「じゃあまず下からも見ておかないとな。」

恭弥は私の方を向いて笑いながら言った。

「えっ…??」

私は目を見開き問い返す。

「下から全部みた後に上から見た方がいろいろな違いが解るもんだ。」

.

⏰:08/07/27 21:36 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#226 [マイマイ]
  

何だか凄く泣きたくなった。

この人の何が私をこんなにも揺さぶるんだろうか??

「ねぇ…
あなたは…ンッ…」

私が話そうとした瞬間だった。恭弥が私の唇を優しく塞いだ。

.

⏰:08/07/27 21:40 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#227 [マイマイ]
  

拒むことなんか出来るわけ無いと思った。

こんな優しい人を離すことなんか出来ないと思った。

何でか解らないけど涙が溢れて止まらなかった。

凄く懐かしくて…

愛しくて仕方なかった。

.

⏰:08/07/27 21:48 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#228 [マイマイ]
  


この暖かい風に…

もしかしたら流されてるのかもしれない…

でも…

こんなに暖かいのなら…

流されても良いと思った。


.

⏰:08/07/27 21:51 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#229 [マイマイ]
  




ストップします
感想頂けると嬉しいです

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3389/




.

⏰:08/07/27 21:54 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#230 [マイマイ]
  

「ンッ…ハァ…」

ゆっくりと唇が離される。

私は馴れない行為に息を荒くして目に涙を溜める。

「すげー…そそる…」

恭弥はそう呟くともう一度私に口づけた。

.

⏰:08/07/27 22:48 📱:F904i 🆔:YbrwpTiM


#231 [;)あちゃむ]
>>1-200

⏰:08/07/28 00:01 📱:SH906i 🆔:zta0ry92


#232 [マイマイ]
  




あちゃむさん
アンカー
ありがとうございます



.

⏰:08/07/28 10:43 📱:F904i 🆔:ZV5TRwBQ


#233 [マイマイ]
  

拒まなきゃ…

そう思っても動くのは頭だけで、体は自分の体では無いんじゃないかと思うぐらいぴくりともしなかった。

「ふぁ…ンッ…」

苦しくて息をしようとするけれど、それさえも許してもらえない…

.

⏰:08/07/28 16:53 📱:F904i 🆔:ZV5TRwBQ


#234 [マイマイ]
  

いきなりパッと解放されたと思うと、体に全然力が入らなくて、私は勢いよく後ろに倒れる。

(ダメ…力が入らな…)

もうだめだと思った時、恭弥が私の腰を持ち支え上げた。

「疲れたようだな…
少し寝た方が良い…」

.

⏰:08/07/28 16:57 📱:F904i 🆔:ZV5TRwBQ


#235 [マイマイ]
  




恭弥が呟く…

目の前が暗くなって…

私は意識を手離した…




.

⏰:08/07/28 17:02 📱:F904i 🆔:ZV5TRwBQ


#236 [我輩は匿名である]
頑張ってください♪

⏰:08/07/30 14:55 📱:N905imyu 🆔:v.lfuzio


#237 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/08/01 10:58 📱:P905i 🆔:or3SuQQ6


#238 [まぁこ]
あげます

⏰:08/08/01 23:08 📱:F905i 🆔:TYOwrDPc


#239 [我輩は匿名である]
>>1-70
>>71-140
>>141-210
>>211-280

⏰:08/08/02 19:22 📱:W54T 🆔:cnx9H/9g


#240 [愛浬]
書いて下さい

⏰:08/08/02 22:04 📱:912SH 🆔:hse0sTmI


#241 [マイマイ]
  




みなさん
ありがとうございます
頑張りますね




.

⏰:08/08/03 22:46 📱:F904i 🆔:EWcLxc7g


#242 [マイマイ]
  

ー−ー…‥・

重たい瞼をゆっくりと開いてゆく。

月明かりが私を照らす。

私はどうやらベッドの上に眠っているようだ。

「んっ…」

私は顔をゆっくりと傾ける。

.

⏰:08/08/03 22:55 📱:F904i 🆔:EWcLxc7g


#243 [マイマイ]
  

息が詰まる…

時が止まったような気がする…

体が…動かない…

「あぁ…夜深…
起きていたのか。」

声が出ない…

私の目の前にいたのは、灰色の瞳に、白っぽくなった髪色をした恭弥の姿だった。

.

⏰:08/08/03 23:05 📱:F904i 🆔:EWcLxc7g


#244 [マイマイ]
  

「驚いているのか??
まぁ…無理もないか。」

恭弥は私の頬を撫でながら小さく笑う。

私の目から自然と涙がこぼれ落ちる。

何で涙が零れるのか自分でもわからない…

恐怖から??驚きから??

懐かしさか…ら…??

.

⏰:08/08/03 23:12 📱:F904i 🆔:EWcLxc7g


#245 [マイマイ]
  

ベッドが少し軋んだ音と共に恭弥が少し覆い被さった体制になる。

「ずっと探してた…」

恭弥は私の涙を拭うように目元を舐めた。

「ッ!!…」

私は突然のことに固く目を瞑る。

「もう…
気づいているだろう??」

.

⏰:08/08/05 00:22 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#246 [マイマイ]
  

ードキンッ…

私の胸が音を立てて暴れ出す。

「俺の真の姿…
ちょうど今宵は綺麗な満月…御披露目させて頂くとしよう…」

そう言って恭弥は小さく微笑んだ。

.

⏰:08/08/05 00:29 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#247 [マイマイ]
  

目の前が急に真っ暗になった。
と、思ったら部屋中が徐々に月明かりに照らされてゆく。

「ッ!?…ッ…」

私の前に居たのは…

恭弥ではなく…

あの時より遙かに大きくなった狼だった。

「久しいな…夜深…」

.

⏰:08/08/05 00:34 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#248 [マイマイ]
  

あの時の声…!!!

「やっ!!いやぁっ!!!」

私は勢い良くベッドから起き上がってドアへと走る。

ドアノブに手をかけたとき私は腰を引かれ、顔の横には勢い良く手が伸びてきた。

ーバンッ!!

静かな部屋に、大きな音が響き渡る…

.

⏰:08/08/05 00:42 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#249 [マイマイ]
  

「逃がすかよ…」

恭弥が耳元で少し小馬鹿にしたように笑いながら言った。

「いやぁ…ぃ…ゃ…」

私の抵抗も虚しく人間の姿の恭弥によって軽々とベッドへ戻される。

「ぃ…ゃ…」

.

⏰:08/08/05 00:46 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#250 [マイマイ]
  

「夜深…」

私に跨った状態で髪をかきあげ、薄ら笑いを浮かべる恭弥…

月明かりに照らされた恭弥は美しかった…

「全て…俺のものだ…」

そう言って恭弥は私の胸元に顔を埋めた。

.

⏰:08/08/05 00:51 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#251 [マイマイ]
  





「イヤァァアアアッ!!!」





.

⏰:08/08/05 00:52 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#252 [マイマイ]
  

体が岩みたいに重い…

起きたくない…

私はゆっくりと重たい瞼を開いた…

「ぁ…ぁ…」

高い天井…

真っ白な部屋…

ここは…??

.

⏰:08/08/05 00:54 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#253 [マイマイ]
  

痛む頭を抑えながらゆっくりと起き上がる。

「痛っ!!!…ッ!!??」

お腹の下がひどく痛む…

私の手首には手の形をした大きな痣…

「ひっ!!…ぁ…ぃゃ…」

私は首を横に振りながら手首を見つめる。

.

⏰:08/08/05 01:00 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#254 [マイマイ]
  

昨日の行為が…

感覚が…

頭に…

体に…

蘇ってくる…

「いやぁぁあっ!!!」

目からは涙が次から次へと溢れ出る。

.

⏰:08/08/05 01:02 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#255 [マイマイ]
  

【夜深っ…っ…】

私の名前を苦しそうに呼ぶ彼の顔…

私の体を這いずり回った彼の指…

痛くて…
怖くて…
哀しかった…

涙が溢れた…

.

⏰:08/08/05 01:07 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#256 [マイマイ]
  

「夜深ちゃん…」

綺麗な澄んだ声が部屋に木霊する。

「ぃゃ…ぃ…」

私は何も考えれなくて、ただ涙だけを流していた。

「夜深ちゃん…
ごめんなさいね…」

さっきの声の持ち主は私の前に立っていた。

「だ…れ…??」

.

⏰:08/08/05 13:11 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#257 [マイマイ]
  




ストップします

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3389/




.

⏰:08/08/05 13:14 📱:F904i 🆔:bIul7EjI


#258 [悠]
あげます!

⏰:08/08/08 00:45 📱:SO903i 🆔:8asKEQ7A


#259 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/08/17 23:48 📱:P905i 🆔:zf5Lb3MI


#260 [我輩は匿名である]
あげます
主さんふぁいと!!

⏰:08/08/20 13:01 📱:SH704i 🆔:0PPtugck


#261 [とっくめーさま]
おもしろいよぉ


主さま


頑張って

⏰:08/08/23 00:21 📱:P904i 🆔:PjYvxkiw


#262 [aiko☆]
頑張って★
すっごく気に入ってます

⏰:08/08/23 01:19 📱:824SH 🆔:X90eSjyI


#263 []
主、頑張って
楽しみにしてます

⏰:08/08/23 06:28 📱:F904i 🆔:75mRm2SI


#264 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/10/10 20:02 📱:P905i 🆔:0a7Vkxqs


#265 [にー]
主さん
ふぁいとっ

⏰:08/10/22 18:43 📱:D903i 🆔:JUmAm.qA


#266 []
あげます(^ω^)

⏰:08/10/25 18:44 📱:913SH 🆔:BFfRODDg


#267 [にー]
主さんっ書くのまってるねっ

⏰:08/10/26 23:54 📱:D903i 🆔:ngAh8sxI


#268 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/12/20 11:02 📱:P905i 🆔:3pU0Ddkg


#269 []
あげ

⏰:09/09/07 07:40 📱:SH904i 🆔:wxB5hqds


#270 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:10/02/10 02:10 📱:P905i 🆔:Z2.tlPt.


#271 [我輩は匿名である]
放置するなら
最初から書かないでほしいです
待っているみなさんに
失礼ですよ

⏰:10/02/12 03:44 📱:P02A 🆔:JVe2RLRI


#272 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

⏰:10/02/13 15:23 📱:W53H 🆔:25OlOoOY


#273 [我輩は匿名である]
あげま

⏰:12/06/10 09:29 📱:P02B 🆔:iICSAE42


#274 [匿名]
あげる

⏰:12/12/28 15:15 📱:KYL21 🆔:Ur0ioJX2


#275 [我輩は匿名である]
あげぽよ

⏰:14/02/23 20:57 📱:iPhone 🆔:.KGlTGCY


#276 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age↑

⏰:22/10/01 22:43 📱:Android 🆔:rYsbLV12


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