よすが
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#551 [○○&◆.x/9qDRof2]
:22/10/25 16:00
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#552 [○○&◆.x/9qDRof2]
:22/10/25 16:00
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#553 [○○&◆.x/9qDRof2]
(続)
「ねぇ、」
コンクリートの踊り場を過ぎた辺りで、孝の後ろ姿に問い掛ける。返事はないと思っていても、気になってしまいつい話し掛けてしまった。吹き抜けの非常階段を上がり、孝は無言のまま屋上に出た。降りてくる太陽の光に目を細める。
:22/10/25 17:15
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#554 [○○&◆.x/9qDRof2]
「ねぇ。何でそんなに元気ないの?」
孝はそのまま足を進め、屋上の中央に腰を下ろす。私もその後に続いて隣に座り込んだ。
「あんた、熱くないの?この炎天下で暖められたコンクリートは、熱いよ。今の私にはわかんないけど」
体育座りに体勢を変えて、孝を見る。
「あんたが元気ないとさ、私が調子狂うんだけど」
:22/10/25 17:16
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#555 [○○&◆.x/9qDRof2]
そこまで言ったところで、一つの疑問が浮上してきた。調子が狂う?私は孝が嫌いだ。嫌がらせをするから。なのに嫌がらせがないと今度は調子が狂う?
.......矛盾している。
違う。私は嫌がらせがないから調子が狂うんじゃない。いつもうるさいくらい元気な孝が、落ち込んでるから調子が狂ってるんだ。そうだ、そうなんだ。少しの無言と少しの葛藤に終止符を打った私は、溜め息を一つ落とした。
:22/10/25 17:16
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#556 [○○&◆.x/9qDRof2]
「ねぇ孝。私が死んで何か変わったことある?孝にとっては張り合う相手がいなくなったみたいなものなのかな。あ、クラスの雰囲気は変わったよね。クラスメートが死んだなら暗くなるのは普通かな?私からしたら、皆には早く明るくなってほしいんだけどね」
:22/10/25 17:17
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#557 [○○&◆.x/9qDRof2]
空を見上げる。鳥たちが頭上を通り過ぎていく。
「私は、さ」
仰向けに寝転んで言葉を続ける。
「まだ.......死にたくなかったよ。そりゃそうだよね。まだまだ若いもん、未練ありすぎて困っちゃうくらいだし」
:22/10/25 17:17
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#558 [○○&◆.x/9qDRof2]
孝も私と同じように仰向けに寝転んだ。私は少し驚いて、ぶつからないように体を移動させる。
…何年ぶりだろう。
こうして近くで存在を感じたのは。
昔は普通だった。
これが当たり前だった。
でも気付けば変わっていった。
少しずつ、少しずつ。
:22/10/25 17:17
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#559 [○○&◆.x/9qDRof2]
突然現れたよくわからない溝は埋めることも出来なくて、私は溝を埋めることを諦めた。
歯止めがなくなった溝は時間と共にどんどん大きくなっていって、仲が良かった私たちは小学生中学年の頃には、お互い嫌いな存在として出来上がっていた。
「あれから早いもんだね。もう高校生だよ。でも、私はここまでなんだよね。高校生から上へはいけない」
:22/10/25 17:17
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#560 [○○&◆.x/9qDRof2]
「……」
「なんか寂しいなぁ。私だけ置いてきぼりかぁ」
当然孝からの返事はない。
太陽に雲が掛かった青空は、少し薄暗さを増していた。
「…ねぇ、何か言ってよ」
「……」
上半身を起こして孝を覗き込む。
「ねぇってば!」
無反応が続くと、溜め息をついて自嘲気味に笑う。
:22/10/25 17:18
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