よすが
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#87 [蜜月◆oycAM.aIfI]
「大丈夫だよ! ユキは間違ったことなんか絶対しないもん!」
「サトル……」
視界が歪み、ぼやける。
あたしの目に、じわじわと涙が溜まっていた。
自分で自分を信じることさえ出来ないあたしを、サトルはまるごと信じてくれているのだ。
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:08/04/06 23:27
:SH903i
:Q83A9i1s
#88 [蜜月◆oycAM.aIfI]
「ユキちゃん。あなたのお母様とお父様は、ユキちゃんは優し過ぎるから自分を責めてしまう、っておっしゃったのよ」
先生は、サトルが掴んでいるあたしの手の上に、自分の手を置いた。
――温かい……。
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:08/04/06 23:28
:SH903i
:Q83A9i1s
#89 [蜜月◆oycAM.aIfI]
先生の優しさが形になって、あたしの手を包み込んでいるようだった。
「ユキちゃん、よく聞いてね。いい?」
いつの間にか、あたしの腕を掴んでいたサトルの手は離れ、あたしは両手を握られながら先生と向かい合う形になっていた。
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:08/04/06 23:29
:SH903i
:Q83A9i1s
#90 [蜜月◆oycAM.aIfI]
今、先生は、きっと一番大事なことを言おうとしている。
真っ直ぐこちらに向けられた先生の眼から、あたしはそれを感じ取り、自分の気持ちを精一杯落ち着かせた。
目を閉じて、呼吸を整える。
「はい、先生」
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:08/04/06 23:29
:SH903i
:Q83A9i1s
#91 [蜜月◆oycAM.aIfI]
あたしが答えると、先生の口元に少しだけ笑みが戻った。
先生は、少し微笑んだその優しい表情のまま、あたしに告げた。
「あなたには、――――」
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:08/04/06 23:32
:SH903i
:Q83A9i1s
#92 [蜜月◆oycAM.aIfI]
それを聞いた瞬間、鈍器で頭を殴られたような衝撃を受け、目の前が真っ白になった。
先生の言葉が頭の中で何度も何度も再生される。
その後ろで、まるで耳元で鳴っているのかと思うほど、心臓の音が大きく響く。
だんだん息がし辛くなって、あたしの喉が音を立て始めた。
座っているのか、立っているのかさえわからない。
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:08/04/07 21:56
:SH903i
:H4NZ7Jvc
#93 [蜜月◆oycAM.aIfI]
ぼやけた視界に映った先生とサトルの口が動いているけれど、一向に声は聞こえてこない。
あたしは世界から断絶された。
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:08/04/07 21:57
:SH903i
:H4NZ7Jvc
#94 [蜜月◆oycAM.aIfI]
帰りの電車の中。ちょうど帰宅ラッシュに重なってしまい、車内はかなり混雑している。
先生の口から知らされた事実は、あたしの予想を遥かに越えたものであり、それと同時に、あたしが知っているはずの事実だった。
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:08/04/07 21:58
:SH903i
:H4NZ7Jvc
#95 [蜜月◆oycAM.aIfI]
ドアの横にもたれかかっていたあたしは、サトルが一緒なのも忘れて、先生の言葉を思い返すという行為に没頭していた。
その言葉は、容易にあたしを混乱させるものだった。
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:08/04/07 22:00
:SH903i
:H4NZ7Jvc
#96 [蜜月◆oycAM.aIfI]
先生から知らされた事実、それは――。
『あなたには、妹さんがいたらしいの』
――まさか?
そんなこと、お母さんもお父さんも一言も言わなかった!
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:08/04/07 22:02
:SH903i
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