夢の中の私の影
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#185 [紫陽花]
「その人って…私の知ってる人ですか?」

「う〜ん。覚えてるかどうかは分からないけど絶対に会ったことのある人だよ。大丈夫!!目的地に着いたら自然と分かるから」

途中何度もこれから会う人を教えてほしいと、粘ってみたが結局どこに向かっているのかも、誰に会いに行くのかも詳しいことは教えてくれなかった。
一応捜査の一巻なので詳しいことは秘密らしい。

⏰:08/05/22 19:52 📱:F905i 🆔:L05XBPwY


#186 [紫陽花]
「次の駅だよ。降りる準備しててね」

目的地の駅まで意外と時間がかからなかった。車内に到着のアナウンスが流れたと思うと、またも乾いた空気音と共にドアが左右に開く。

⏰:08/05/23 22:02 📱:F905i 🆔:nVJy9CXc


#187 [紫陽花]
その駅のプラットホームは電車の中の心地よい温もりとは違い突き刺すような風が通り過ぎていた。

「さぁ、行こうか」

一歩前を歩く優人さんに導かれるまま私はホームを後にした。

⏰:08/05/23 22:03 📱:F905i 🆔:nVJy9CXc


#188 [紫陽花]
――――――………

――――………

「優人さん、私ここ知ってる気がする……」

駅をでて5分ほど歩いたところだろうか私は何故かこの街を知っているような、どこか懐かしい匂いを感じた。

⏰:08/05/25 15:34 📱:F905i 🆔:ePvaQ3Ds


#189 [紫陽花]
「もうすぐ分かるよ。あっ!!ほら。見えてきた」

優人さんの視線の先には小さいグラウンドと茶色と白を基調とした可愛らしい建物があった。

「ここは……!!」

⏰:08/05/31 07:12 📱:F905i 🆔:NY7A..BY


#190 [紫陽花]
「思い出したみたいだね。そう、ここは柚紀ちゃんが小さいときに通っていた幼稚園だよ」


よくあの緑の茂った小さな草むらのタンポポで冠を作った。
端の方にある砂山で砂利のないサラサラの砂をあつめままごとをした。
小さな滑り台を友達を押し退けながら滑った。

⏰:08/05/31 07:13 📱:F905i 🆔:NY7A..BY


#191 [紫陽花]
小さな頃の虚ろな記憶が、だんだんと鮮明なものへと代わり、そして私の頭で走馬灯のように駆け巡る。


だが、思い出せなかったのも無理はない。小さい頃、私は幼稚園まで母が車で送ってくれていたため駅からの道など全くと言っていいほど知らなかった。


けれど今確かに思い出した。私はここで時間を過ごしていたのだ。

⏰:08/05/31 07:14 📱:F905i 🆔:NY7A..BY


#192 [紫陽花]
「優人さん……。何でここに?」

「今回の事件で殺された二人は柚紀ちゃんと幼稚園から一緒だったよね?事件の鍵はそこにあると思うんだ。だから殺された二人の共通点とも言える彼らの経歴を一から洗ってみようと思ってね。柚紀ちゃんも少なからず彼らと同じ時間を過ごしたんだから何か気付くことがあるかと思って。それが柚紀ちゃんも一緒に来てもらった理由だよ」

⏰:08/05/31 07:14 📱:F905i 🆔:NY7A..BY


#193 [紫陽花]
なるほど……
事件につながるところから話を進めようってことか。

「じゃあ、行こうか」

優人さんは前を見据え足を一歩動かす。もちろん、私も足を踏み出す。

⏰:08/05/31 07:15 📱:F905i 🆔:NY7A..BY


#194 [紫陽花]
その建物は私たちが入るのを受け入れてくれるつもりなのか、門は開き玄関であろう職員、そして生徒の下駄箱まで一直線の道ができている。

その一本道も両側はプランターに入れられた花々が並び、その中の小さな命たちは背筋をピンと伸ばし溢れんばかりの命の花を満開にさせていた。

⏰:08/05/31 07:16 📱:F905i 🆔:NY7A..BY


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