夢の中の私の影
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#71 [紫陽花]
「本当に私何も知らないのになぁ…」

しゃべり声や電車の走る機械的な音がする車内の中で私の主張は誰の耳にはいることもなくかき消された。

⏰:08/04/27 19:41 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#72 [紫陽花]
午後1時32分
――警察署――

この建物はこんなに威圧感のあるものだったのだろうか?いつもならこの建物の前を笑って歩けるし、気にもとめないのだが何故か今日は私の中の恐怖心を逆なでしている。

⏰:08/04/27 19:42 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#73 [紫陽花]
そう思い苦笑いをする。

正直、この建物に入るのが怖い。
しかし刑事さんと待ち合わせている時間は1時30分。昨夜あった電話で

「中に入って待っていてくれ。迎えに行くから。」

と、言われていた。

息を大きく吸い込み仕方なく建物へと足を動かす。

⏰:08/04/27 19:43 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#74 [紫陽花]
「君、柚紀ちゃ……ん?」

建物の中に入り5分ぐらいした頃だろうか、いきなり後ろから名前を呼ばれた。

⏰:08/04/27 19:44 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#75 [紫陽花]
突然名前を呼ばれ多少驚いたが、私を呼んだ声はどこかで聞いたものだった。



「……優人おじさん!!」

私を迎えに来てくれたのは優人おじさんだった。

⏰:08/04/27 19:44 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#76 [紫陽花]
優人おじさんは私の唯一の家族とも呼べる人。母の弟に当たる人だ。だが弟と言っても母とはまったく血がつながっていない。要するに養子の子だったらしい。


そんなおじさんは男の人とは思えないほどの直毛でいつもサラサラの前髪を風になびかせている。

⏰:08/04/27 19:45 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#77 [紫陽花]
仕事が忙しいらしく、もう二度と会えないと思っていた。それに私のことなんて記憶に残ってないと思っていた。

だから私は独りぼっちなんだ……そう思っていたのに。


最後にあったのは祖母のお葬式のとき。刑事になった、とはそのとき聞いていたがまさかここで勤務していたなんて…。

⏰:08/04/27 19:46 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#78 [紫陽花]
「びっくりした―!!先輩に女の子を迎えに行けって言われてたけど、まさか柚紀ちゃんだなんて……って大丈夫!?」

私は知らず知らずのうちになかり緊張していたみたいだった。この威圧感の中で知っている人を見つけた安心からか思わず涙ぐんでいた。

⏰:08/04/27 19:46 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#79 [紫陽花]
「なんでもない…あくびだから……」

強がってみたけどおじさんには分かっていたみたいだ。

そっと私の頭に手を乗せ

「大丈夫だから。怖くないよ」

まるで泣きじゃくる子をあやすように優しく包み込むように声をかけてくれた。

⏰:08/04/27 19:47 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


#80 [紫陽花]
おじさんには超能力でもあるのか、頭を撫でられただけで心の中のもやもやはなくなり欠伸だと言い張った涙もなくなり落ち着きを取り戻せた。

「私もう子供じゃないんだからね」

⏰:08/04/27 19:48 📱:F905i 🆔:wFdsYbZI


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