・・悪魔なキミ・・
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#671 [みい]

…でも。


「蓮、また明日ね!」
「また来るから〜!」


仲良さ気に病室を後にするあいつらの背中を見ながら、俺はどうしようもない気持ちに駆られる。


無意識に嘆息を漏らしたとき、


「れーんっ♪」


楽しげな声とともに矢野がドアから顔を出した。

⏰:08/08/26 00:54 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#672 [みい]

「廊下で会ったぞー、柚ちゃんと弟君。仲良く手なんか繋いじゃってさ〜…」
「は!?」


手を繋いでいた、だと?柚と淕が?

矢野の垂れ込みに、思わず身を乗り出し大声を出す。


そんな俺を見て、矢野は豪快に笑い出した。


「嘘だよ!冗談冗談〜!」

⏰:08/08/26 00:55 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#673 [みい]

そうと分かると、矢野の悪戯にまんまとはまってしまった自分が恥ずかしくなる。


「…矢野、お前マジで殺すぞ」
「悪い悪い、んな怒んなよ!それにしてもあれだな、お前がそんな焦るとこ、初めて見たよ」


矢野は悪びれることもなく、さぞかしおかしいと言わんばかりに笑いこけた。


「…るせーよ」

⏰:08/08/26 00:56 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#674 [みい]

「しかしさあ、蓮も希少な男だよなあ。淕と柚ちゃん二人にさせて、危機感とかないの?」


柚が、俺以外の男とふたりきり。俺が何も思わないわけないじゃねえか。


「…柚は、俺のもんだから」


言い聞かせるように声に出しても、やはり不安なところはある。
淕と楽しそうに話す柚を見ると、胸がもやもやする。

⏰:08/08/26 00:57 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#675 [みい]

俺と二人でいるときに、あんな笑顔を見せてくれたことがあっただろうか?

俺といるより淕といるほうが、柚は…。



病室で一人、ベッドに寝ていると良からぬ考えばかり浮かぶ。


「…くだらないこと考えんのはよせよ」


まるで俺の頭の中を覗いたかのタイミングで、矢野が忠告する。

⏰:08/08/26 00:58 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#676 [みい]

「ああ」
「ま、淕に取られないようにせいぜい気いつけるんだな」
「…分かってる」


分かってんだよ、んなこと。お前に言われなくたって。


「学校では俺が守ってやってるからさ、心配すんな!」
「むしろお前が近付くな」


女みたいに頬を膨らます矢野に苛立ちを覚えながら、俺は柚と淕の後ろ姿を思い出していた。

⏰:08/08/26 00:59 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#677 [みい]

……………………………

「失礼しまーす…」


今日も学校帰りに制服のまま、病室に訪れる柚。


「柚、おかえり」


俺がそう言うと、いつもは「ただいま!」ってベッドまで駆け寄って来てくれる。


…いつもは。

⏰:08/08/26 01:00 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#678 [みい]

なのに今日はこちらに近づこうとしない。


「柚?」


呼び掛けても、困ったような表情を浮かべ、俺をちらっと見たあと目を泳がせる。



…ああ、わかった。このせいか。


「柚、こっちにおいで」

⏰:08/08/26 01:01 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#679 [みい]

「で、でも…」


柚は目線を俺に向けると、すぐに俯く。


「いいから。早く」


こう言われるともう抗えないのか、柚は覚悟を決めたかのようにゆっくりと俺がいるベッドに歩を進める。


上半身に何も纏っていない俺、に。

⏰:08/08/26 01:01 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


#680 [みい]

怪我のせいで風呂に入れない俺は、ベッドの上で自分で身体を拭いていたのだ。


で、幸か不幸か、ちょうどその最中に柚が来たってわけ。


「柚、拭いて」


自分で持っていた濡れタオルを柚に手渡す。


「えっ?」

⏰:08/08/26 01:02 📱:SH905i 🆔:fijO4rPk


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