・・悪魔なキミ・・
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#1 [みい]
:08/05/06 09:39
:SH905i
:3qoe3xq2
#2 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Story1〜悪魔のお出まし
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/06 10:02
:SH905i
:3qoe3xq2
#3 [みい]
雨の降る夜、私の家のインターホンが鳴った。
思えばこの時からだ。私の悪夢が派手に幕を上げたのは…。
「柚ー!!誰か来たみたい!!お母さん今、手が離せないから出てくれない!?」
「はーい!!」
私、早瀬柚稀(ハヤセ ユズキ)は地元の学校に通う高校2年生。そこらへんによくいるような至って普通の女子高生です。
:08/05/06 10:04
:SH905i
:3qoe3xq2
#4 [みい]
「はーい…どちら様で?」
細めにドアを開けると、見覚えのない人が立っている。
「あのー…?」
こちらの質問に答えないで無言でじろじろ私を見回すそいつに不信感だけが募る。
「どちら様とか、正気か?お前…」
やっと口を開いたかと思ったらそんなことを言いながらくすくす笑ってる。
:08/05/06 10:05
:SH905i
:3qoe3xq2
#5 [みい]
え?な、何この人…;;
きっとかわいそうな人なんだ…とそいつに哀れみの目を向けたあと、ドアを閉めようとした。
が、そいつの手によってそれは阻まれる。
「ちょっと!!何勝手に閉めようとしてんの!?」
「はあ!?ここ私んち!!ドア閉めんのも私の勝手!!」
まじで何なのよこいつー…っ!!
:08/05/06 10:06
:SH905i
:3qoe3xq2
#6 [みい]
「覚えてねーの?俺んこと…」
そいつは前髪をさらっとかきあげながら私を見る。
「覚えてるも何も、初対面だと思うんですけど!!」
馬鹿にされてる気がして、私はきっとそいつを睨みながら答えてやった。
「柚?何よーそんな大声出して…あら?あなた…」
:08/05/06 10:07
:SH905i
:3qoe3xq2
#7 [みい]
私の声に驚いた顔をしながら奥から出てきたお母さんは、そいつを見るなり更に驚いたように目を丸くする。
え、何?お母さんの知り合い?;どーすんの、私かなり態度悪かったよ?;
一人で内心焦っていると、ぽんっと手を叩きながらお母さんが口を開いた。
「もしかして…蓮くん?」
……蓮?
:08/05/06 10:08
:SH905i
:3qoe3xq2
#8 [みい]
「あったりー♪よくわかったね!!さすがおばちゃん!!」
蓮という青年は指を鳴らしてお母さんに向かってウインクをした。
「そりゃわかるわよー!!やだあ、随分男前になったわねえ!!」
「あー、それは昔からっす♪」
…蓮……レン……
遠い昔に聞き覚えがあるような名前…。うーん……。
お母さんと親しげに話す青年の顔…言われればどっかで……。
:08/05/06 10:10
:SH905i
:3qoe3xq2
#9 [みい]
私が考え込んでいると、お母さんがやれやれ、と言うように私を見る。
「ごめんねー、この子馬鹿だから」
馬鹿とは何さっ!!
「あー、知ってます♪」
お前も調子乗んなよっ!!!!
むっとしている私に、お母さんは衝撃的な真実を告げた。
:08/05/06 10:10
:SH905i
:3qoe3xq2
#10 [みい]
「小3まで隣に住んでた、染谷蓮(ソメヤ レン)君よ、ほら、途中で引越しちゃった…」
染谷蓮………
そっ、そめやれんっっ!!!!???
「うわあっ!!」
奴の正体を理解した瞬間、思い切り後ずさってしまった私をお母さんは軽く小突いた。
「失礼でしょ!!もう、ごめんねー、本当に」
:08/05/06 10:12
:SH905i
:3qoe3xq2
#11 [みい]
「や、平気っすよ♪」
笑顔で返す染谷蓮…。
「親父の転勤で大阪行ってたんすけど、そっちでの仕事も無事終わったらしくて」
「あらー、そうだったの?じゃ、高校もこっちの方に転校するのよね?」
私のことなんかそっちのけで話に花を咲かせる二人;
「そっすねー、あした初登校っす♪何だったっけなー…吉原高校?だっけ?」
:08/05/06 10:14
:SH905i
:3qoe3xq2
#12 [みい]
「うげええーっ!?」
私は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
だってだって吉原高校って!!私も…そこ通ってんだけど……(涙)
「あら、柚と一緒じゃない!?」
「え?そーなんすか?」
ああーもう、余計なこと言わないでよお母さんっ!!;
「じゃあ明日連れてってくんない!?こっからどう行くのかよくわかんないし…」
:08/05/06 10:15
:SH905i
:3qoe3xq2
#13 [みい]
「はあ!?絶対……っ!!」
いや!!って言いたかったんだけど…お母さんのものすごい形相にひるんで、その2文字を飲み込んだ;
あーもう最悪……(涙)
……ん?ところでさっきこいつ、「こっから」って言った…?
「ねえ、『こっから』って……」
私が言いかけた言葉に、染谷蓮はああ、と呟いてからこう答えた。
:08/05/06 10:16
:SH905i
:3qoe3xq2
#14 [みい]
「俺らまたお隣り同士だから!!よろしく♪」
……死にたい。
「じゃ、お邪魔しました!!柚、明日の朝、下で待ち合わせな♪」
…………………………
部屋に戻ってから、ベッドにダイブする。
頭をよぎるのは昔の思い出。
いや、思い出なんてゆー綺麗なものじゃない。
:08/05/06 10:17
:SH905i
:3qoe3xq2
#15 [みい]
「ばかゆずーっ!!」
「ふえっ…く…」
蘇るあいつの声。その後の泣き声は小さい頃の私…。
「忘れてたのに…」
布団に顔を埋めながら思わず呟く。
また…あいつに意地悪されんのかな……。
想像しただけで長く深いため息が出る。
:08/05/06 10:18
:SH905i
:3qoe3xq2
#16 [みい]
でも、と気分を変えるように思い直す。
あいつも私ももう高校生。高校2年にもなってあんなイジメとか…
いや、あいつなら有り得る;
でもでも、と今度はさっきの染谷蓮を思い出した。
別れ際に見せた笑顔は意地悪さを微塵も感じさせず、むしろあどけなさが残ってるようにさえ見えた。
:08/05/06 10:19
:SH905i
:3qoe3xq2
#17 [みい]
「…うーん……」
あーもう!!考えたって無駄!!
極力避ければいいのよ、うん、そうしよう!!
明日学校連れてったらもうさよなら。永遠に口を聞くこともない。お隣りさんとか関係ねえ!!
「頑張れ私っ!!」
うしっ!!とガッツポーズを決めてから、お母さんが呼ぶリビングへ晩御飯を食べに向かった。
:08/05/06 10:20
:SH905i
:3qoe3xq2
#18 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新
stopします
まだ始まったばかり
ですが、もし感想等
ありましたら、ぜひ
>>1感想板
にお願
いします、、(^ω^)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/06 10:27
:SH905i
:3qoe3xq2
#19 [架恋☆s.by冠那]
続き気になる~
頑張ってくださいシ
:08/05/06 10:43
:W42K
:dywPdg2k
#20 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こちらに下さったコメ
ント等のお返事は、全て
>>1の感想板にてさせ
ていただいてます

ご理解お願いします
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/06 11:49
:SH905i
:3qoe3xq2
#21 [みい]
………………………………
「はあーあ……」
今まで生きてきた中で、最高に憂鬱な朝がやってきた。前にも後にもこれほどまで気分が落ちる一日の始まりはないだろってくらい。
「行ってきまーす……」
「ちゃんと蓮くん連れてってあげるのよー?」
はいはいわかってますよー…。
心の中でお母さんに返事をして、私の心と同じくらい重たい鞄を持って家を出た。
:08/05/06 14:43
:SH905i
:3qoe3xq2
#22 [みい]
マンションの階段を下りていくごとに私の心臓が鈍く痛む。
一歩一歩進む度にあいつに近づいていると思うだけで身震いがする。
最後の階段を下りて角を曲がると…
やっぱりいた。私が1番大嫌いで1番恐れている男、染谷蓮。
「よお!!」
:08/05/06 14:44
:SH905i
:3qoe3xq2
#23 [みい]
軽く手を上げて優しそうな笑みを浮かべ、彼は私に挨拶をした。
「よ、よっ!!」
ひきつりそうな笑みを顔面に貼付けて私も手を上げる。
「んじゃ、ナビ頼むぜ?」
そう言って奴は私の後ろにまわる。
私は常に背後の気配を気にしながら学校までの道を急いだ。
:08/05/06 14:45
:SH905i
:3qoe3xq2
#24 [みい]
「お前さあ」
不意に後ろから話し掛けられて、肩がびくんと跳ねてしまった。
思わず止まる足。
「…かわいくなったな」
私の頭を撫でながら前にまわって、至近距離で顔を覗き込む染谷蓮に、私は不覚にも顔を熱くした。
かっ…かわいくって……!!//
予想だにしなかったまさかの褒め言葉に、パニックを起こす思考回路。まさにショート寸前;
:08/05/06 14:48
:SH905i
:3qoe3xq2
#25 [みい]
何、こいつ…もしかして心入れ換えた?もう昔の意地悪な染谷蓮じゃないの?
必死に頭をフル稼動させる。
「おい?」
「あ、え!??」
考え込みすぎて、目の前の男をほったらかしにしてしまってた;声のするほうに顔を上げると、飛び込んでくる染谷蓮の度アップな笑顔。
「……っ!!//」
:08/05/06 22:18
:SH905i
:3qoe3xq2
#26 [みい]
思わず俯いてしまったのは、悔しいけどかっこいいと思ってしまったから。
こんな優しそうな笑顔…。やっぱり性格変わったの……?
と思ってると、
「ぷっ……あははははっ!!」
………え?
頭上で響く豪快な笑い声。
:08/05/06 22:19
:SH905i
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#27 [みい]
驚いて顔を上げた私の目に映ったのは……
「お前やっぱり馬鹿だな♪」
意地悪そうにニヤつく…悪魔。
「簡単に騙されてやんの!!かわいいとか冗談に決まってんじゃん」
「………っ!!!//」
ああ…やっぱしこいつは何にも変わっちゃなかった…。
昔の性悪な糞野郎のまんまだ…。
:08/05/06 22:20
:SH905i
:3qoe3xq2
#28 [みい]
「何?んな顔赤くして、もしかして俺に惚れた?」
相変わらずにやにやしたまんま私に問う染谷蓮。
「なっ……!!//んなわけっ…」
「ねーよなー?俺は高嶺の花すぎるよ、お前には♪」
くっ…そぉぉおおおーー!!!!
私は奴を無視して、すたすたと歩き始めた。
:08/05/06 22:21
:SH905i
:3qoe3xq2
#29 [みい]
「おいそこの馬鹿!!もっとゆっくり行こうぜー?」
あいにく私、馬鹿じゃないんで!!急がせていただきますっ!!!!(怒)
……………………………
「あっち職員室だから。じゃ、さよなら!!」
校門に着くなり逃げるように染谷蓮を残して一目散に駆け出した。
「どーもね〜♪」
:08/05/06 22:22
:SH905i
:3qoe3xq2
#30 [みい]
どーいたしましてっ!!!!
心の中で嫌味ったらしく返事をしながら教室へと向かった。
ああ、神様…なんであいつをまたこっちへ戻って来させたの?
あいつのせいでこれからの高校生活お先真っ暗だよ…(涙)
はっ!!でも、もうあいつを学校に連れてくっていう任務は果たしたし!!もうあいつとあたしは無関係…!!
:08/05/06 23:13
:SH905i
:3qoe3xq2
#31 [みい]
そうだよ!!もう喋ることもないさ!!馬鹿にされることもない!!
はあ〜…よかった……♪
「柚!!おはよう♪」
この子は同じクラスの室田さえ(ムロタ サエ)ちゃん♪1番仲良しなんだあ♪♪
「おはよう!!ねえ、昨日のあいのりさあ〜…」
たわいもない会話を交わしたあと、自分の席に着いた。
:08/05/06 23:14
:SH905i
:3qoe3xq2
#32 [みい]
この時まではまだ幸せだった。
朝のSHRの時間、私の希望は粉々に打ち砕かれることになる…。
「今日は、このクラスに転校生が来ます」
ん?転校生…?
担任の言葉に、ある不安が生まれる。
:08/05/06 23:16
:SH905i
:3qoe3xq2
#33 [みい]
は…はは、そんなまさか…ね…。
「入ってきていいわよ〜♪」
担任の声とともに教室のドアが開いて…
「初めまして、染谷蓮です」
ひっ、ひええええ〜!!!!(涙)
まさか同じクラスとは…。神様、私なんか悪いことしましたか!?;
まじで最悪………。
:08/05/06 23:17
:SH905i
:3qoe3xq2
#34 [みい]
私が悲しみに暮れていると、
「やばっ!!超タイプ〜♪」
「めちゃイケメン君じゃんっ!!」
と女子の方々から奴への賛辞の言葉が小声で飛び交う。
私は前に立っている染谷蓮に目を向けた。
少し長めの薄茶色の髪に、綺麗な二重の目、筋の通った鼻、少し口角の上がった口…。
:08/05/06 23:19
:SH905i
:3qoe3xq2
#35 [みい]
まあ、確かにかっこいいと言えなくもない。
朝少しだけドキっとしてしまったのも事実。
「皆と仲良くできたら嬉しいです。よろしくお願いします♪」
へっ!!愛想よく笑顔なんか振り撒きやがって!!
心の中で毒づいていたら、ばちっと奴と目が合ってしまった;
するとなんと、満面の笑みで私に手を振ってくるじゃないですか!!
:08/05/06 23:20
:SH905i
:3qoe3xq2
#36 [みい]
おかげでクラス皆の視線が私に集中;;
「あ、あはは…?」
とりあえず意味不明な笑顔を作って、軽く手を振り返した。
「何、早瀬あいつと友達なの?」
「えっ!?//いやいや違くて!!ただちょっと知り合いなだけだよ!//」
今話し掛けてきた隣の席の人は、佐々木悠(ササキ ユウ)君。
私の…片思いの相手//
:08/05/06 23:20
:SH905i
:3qoe3xq2
#37 [みい]
「へえ〜、そうなんだ♪」
「う、うん!!//」
うひゃあ〜やばいっ!!私絶対顔真っ赤だよ……っ;;//
ちょっと言葉交わしただけでこんなになっちゃうなんて…すごい好きなんだなあ…//
…佐々木君は絶対私のことなんか眼中にないだろうけどね(涙)
………………………………
「ちょっと柚!!転校生と知り合いなの!?」
:08/05/06 23:21
:SH905i
:3qoe3xq2
#38 [みい]
SHRが終わるやいなや、さえちゃんが私の席へ駆け寄ってきた。
「や、知り合いってゆうか…;」
横目で染谷蓮を見ると、女子に囲まれながら爽やかな笑顔で応対しているのがわかった。
…腹立つー!!私に向ける時と全然違う笑顔!!この二重人格男っ!!
「ゆ、柚?なんか恐いよ?;」
さえちゃんの声で現実に引き戻された。
:08/05/06 23:22
:SH905i
:3qoe3xq2
#39 [みい]
「へ?ごめん、何が恐いって?」
「顔…;物凄い表情で睨んでたよ、染谷君のこと。」
あ、ほんとに?;無意識だった;
「で!?どうゆう関係なわけ!?」
さえちゃんが私に向けた瞳に、何となしに期待が込められているのを感じた私は、ため息をついた。
「あのね、さえちゃん。私とあいつはさえちゃんが期待してるような仲じゃないから。」
:08/05/06 23:23
:SH905i
:3qoe3xq2
#40 [みい]
私はさえちゃんに思い出せる限りの奴とのエピソードを語った。
幼稚園の遠足で、蛙を投げ付けられたこと。
小1で隣の席になったとき、授業中ずーっと足を踏ん付けられていたこと。
大切にしていたお人形の髪の毛をちょん切られたこと。
「まだまだあるよ、あとはね…」
話し始めればきりがない。これだけで一日中口を動かしていられるくらいだよ。
:08/05/06 23:25
:SH905i
:3qoe3xq2
#41 [みい]
「ちょ、もういいから!!」
さえちゃんの制止が入ったので、私は渋々口を閉じた。
「つまり、柚と染谷君は仲良しではないってこと?」
「仲良しじゃないなんてもんじゃないよ!!」
今んとこ、世界一嫌いって言っても過言じゃない。
向こうだってきっとそうなんだろうなあ。
「でも、まあ……」
:08/05/06 23:26
:SH905i
:3qoe3xq2
#42 [みい]
と言いかけたあと、さえちゃんはくすっと笑って、
「好きな子には意地悪したくなるって言うじゃん?」
と、想像しただけで鳥肌が総立ちしそうな暴言を笑顔で吐きやがった…;;
「さえちゃん…あいつに限ってそれは絶っっ対ありえない!!」
えー、そっかなあ…とまたまたかわいらしい笑顔のさえちゃんには悪いけど、まじでそれだけはないっ!!!!!!
:08/05/06 23:27
:SH905i
:3qoe3xq2
#43 [みい]
あいつの場合、そんなかわいらしいもんじゃないんだって!!
私を泣かしたあと、満足そうにニヤつくあいつの姿が思い出されて、思わず身震いする。
「とにかく!!絶対違うから!!」
まだ納得いかなそうなさえちゃんにすごい勢いで否定しておいた。
………………………………
やーっと授業終わった♪今日は朝から大変だったからやけに長く感じた一日だったよ…。
:08/05/06 23:27
:SH905i
:3qoe3xq2
#44 [みい]
「早瀬?これ落としたよ?」
背後から大好きなあの人の声。
「え!?あ、ありがとう!!//」
「いやいや、どういたしまして♪じゃ、また明日な〜!!」
うきゃー!!どーしよー!!//佐々木君にシャーペン拾ってもらっちゃったあ!!//
…これ一生使お…//
なんて幸せな気分に浸っていると、
:08/05/06 23:28
:SH905i
:3qoe3xq2
#45 [みい]
「ゆーずっ♪」
今度は、背後から…心底大嫌いな奴の声。
真っ赤な顔が一瞬で真っ青になる。私は信号かっつーの。
「な、何?」
「一緒帰ろ♪」
…めちゃめちゃ嫌だけど、断れない。目が言ってるもん。
「拒否ったらどーなるかわかってんだろうな…?」って…(涙)
:08/05/06 23:29
:SH905i
:3qoe3xq2
#46 [みい]
…………………………
もちろん断る勇気があるはずもなく、染谷蓮と一緒に帰ることになってしまった…。
「俺今日一日でクラスのほとんどの女子のアド教えてもらったぜ〜?」
「へー、すごいね」
「反応薄っ!!」
これ以上どう反応しろと?反応しにくい会話をふったあんたのせいだよ!!
心の中で奴をけちょんけちょんに罵倒した。
:08/05/06 23:30
:SH905i
:3qoe3xq2
#47 [みい]
「あ、もしかして妬いてる?」
「はああああっ!?!?」
まじで脳みそ腐ってんじゃないの!?それか間違えて西京みそ詰まってるとか!?
かなりの大声を出してしまった私に、染谷蓮は不快そうな顔をした。と思えば、
「そういやさあ」
と話を変えてくる。つくづく自己中な奴…。
:08/05/06 23:31
:SH905i
:3qoe3xq2
#48 [みい]
なんて呆れていると、
「柚の隣に座ってる奴!!あいつ、なんて名前?」
私は思わず派手にむせてしまった。
なっ、なんであんたが佐々木君のこと聞いてくんのよー!?
「佐々木君だけど?」
私は、それが何か?と言わんばかりの涼しい顔を作って答えた。
:08/05/06 23:32
:SH905i
:3qoe3xq2
#49 [みい]
「佐々木かあー…で?お前あいつが好きなんだ?」
「うん//…ってぇえ!?//」
何をまんまと暴露させられてるのよ私は!!!//
「ち、違う!!今のはつい勢いで…」
「勢いで本音が出たんだろ?別にいーじゃん、隠さなくても」
あんたにばれるくらいならクラス中の皆に教えて回る方がまだマシ!!
焦っている私を尻目に口笛なんか吹きはじめる染谷蓮…;;
:08/05/06 23:33
:SH905i
:3qoe3xq2
#50 [みい]
「お、お願いだから…佐々木君に変なこと言わないで……」
ばれてしまった今、もう頼むしかない。
「やっぱ好きなんじゃん」
くそお…っ!!こいつ絶対今楽しんでる…!!!!
死ぬほど悔しい。でも…
「お願い…だから……」
泣きそう。でも泣いてしまったらこいつをもっと喜ばせるだけ。
:08/05/06 23:34
:SH905i
:3qoe3xq2
#51 [みい]
俯き、ぐっと唇を噛み締めて涙を堪えていると、
「まあ…気分次第だな♪」
と悪魔の囁きが聞こえた…。
まじで…なんであんな素直に返事しちゃったんだろ(涙)最悪;;
すっかりこいつのペースにはまってしまった気がする。
「じゃ、また明日の朝、下でな」
:08/05/06 23:35
:SH905i
:3qoe3xq2
#52 [みい]
別れ際…つっても隣同士だから、お互いの家の玄関の前まで来た時、染谷蓮が言った言葉に、私は全力で反抗した。
「はあ!?もう道分かったでしょ!?なんで…」
「さーさーきーくんっ♪」
…まじでこいつ最悪だ。最低最悪男だ…。
私は反抗すら出来なくなって、逃げるように家に入った。
:08/05/06 23:36
:SH905i
:3qoe3xq2
#53 [みい]
これからこんな日々が続くと思うと背筋に悪寒が走る。
はあ……どうなっちゃうんだろ…私の青春……。
――*蓮Side*――
自分の部屋に入ると着替えもしないでベッドに横になった。
あー…やっぱあいつまじ面白い。なんつーの?ほら、イジメがいがあるっつーか…。
:08/05/06 23:45
:SH905i
:3qoe3xq2
#54 [みい]
にしても、柚が恋、ねえ…。
「生意気…」
天井を見つめながら呟く。
いつも俺にびーびー泣かされてたあのばかゆずが、一人前に恋ですか。
『うん//』
佐々木を好きなのかと聞いた時の柚の答えと恥ずかしそうな表情が瞳を閉じた瞼をよぎる。
:08/05/06 23:46
:SH905i
:3qoe3xq2
#55 [みい]
…なんかイライラする。
喉の奥がつっかえて、叫びたいのに叫べない、みたいな?
そうゆうもどかしいイライラ。
「……んだよ、これ…」
あー、意味わかんねっ!!考えるの止めた止めた!!
こんなしょうもないことより、柚をからかうネタ考えよ(笑)
:08/05/06 23:47
:SH905i
:3qoe3xq2
#56 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新
stopします

よかったら感想等もら
えると嬉しいです

>>1の感想板にぜひお
願いいたします


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/06 23:50
:SH905i
:3qoe3xq2
#57 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Story2〜悪魔VS悪魔
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/08 13:23
:SH905i
:3XMTJPj6
#58 [みい]
『ばっかゆず〜!!ばかがうつるからちかよるなっ!!』
……………………………
…はっ!!ゆ、夢かあ…。
最悪な目覚めを迎えた私が、今噂の世にも不幸なJK2、早瀬柚稀です。
はあーあ…朝からテンション低すぎ…。
:08/05/08 13:23
:SH905i
:3XMTJPj6
#59 [みい]
こんなにまで私の心がどんよりなのは、
「おせーんだよ!!」
そう、マンションの下で壁にもたれて腕組みしながら私を睨みつける人間の姿をした悪魔、染谷蓮のせい。全ての諸悪の根源はこいつにある。
キレるくらいなら先行けっつーのっ!!
心ではそう思いつつも口では死んでも言えない。
:08/05/08 13:24
:SH905i
:3XMTJPj6
#60 [みい]
染谷蓮はそのまま歩き始めようとする私の腕を掴んで引き止める。
「その前に。『ごめんなさい』だろ…?」
たかがちょっと家出るのが遅くなったくらいで謝罪を強要するなんて、どれだけ器が小さい男なんだ。いや、そもそも悪魔に器なんて存在しないのかも。
それでも刃向かうことは許されない。
「…ごめんなさい」
:08/05/08 13:25
:SH905i
:3XMTJPj6
#61 [みい]
何てったって最大の弱みを握られてしまっているんだから。
「よろしい♪」
満足気にそう言うと、私の腕をぱっと解放して、口笛を吹きながら歩き始める。
…なんでもう道もわかるのに、私が一緒に行ってやんなきゃならないのよ!!
前を歩く背中を力いっぱい睨みながら通学路を急いだ。
:08/05/08 13:26
:SH905i
:3XMTJPj6
#62 [みい]
……………………………
登校してきた生徒で賑わう昇降口。
あっ!!あの後ろ姿は…佐々木君だあっ♪//
「さっ、佐々木君!!おはよっ//」
私は今世紀最大の勇気を振り絞って彼に声を掛けた。
「はよー早瀬……って…?」
:08/05/08 13:27
:SH905i
:3XMTJPj6
#63 [みい]
振り向いて返事をしてくれた佐々木君の視線が私の後ろに止まる。
ん?何?後ろ…?
ぎょえーーっ!!わ、忘れてた!!こいつの存在!!!
私のすぐ後ろにはにこにこ顔の悪魔が立っている。しかも何のつもりか私の肩に手なんか置いちゃって!!
「ちょっ、やめてよ!!」
私は奴の手を払うのにもう必死だ。
:08/05/08 13:29
:SH905i
:3XMTJPj6
#64 [みい]
「どーも♪俺、転校生の…」
「あ!!染谷だっけ?よろしくね♪俺同じクラスの…」
そんな私を完璧スルーしながら佐々木君に話し掛ける染谷蓮。佐々木君もこの状況見て、どうにかしてやろうとか思わないわけ〜!?;
佐々木君の言葉を遮るように、染谷蓮が信じられないことを口にした。
「知ってる、佐々木でしょ?こちらこそよろしく♪」
唖然とする私と佐々木君。
:08/05/08 17:00
:SH905i
:3XMTJPj6
#65 [みい]
唖然としたのは一緒だが、そのあとの反応は異なる。
「なんでもう俺の名前知ってんの!?」
とどことなく嬉しそうに奴に問う佐々木君。
そんな彼とは対照的に、
「お願いだから余計なこと言わないで!!」
必死に目で訴える私…。
:08/05/08 17:01
:SH905i
:3XMTJPj6
#66 [みい]
そんな私達を面白がるように笑ったあと、
「や、佐々木はいろいろと有名だからさ♪」
と意味深ともとれる発言をする染谷蓮…。
染谷蓮の言葉を聞いたあと、佐々木君は、
「なんだよそれーっ!!(笑)あ、そだそだ…」
:08/05/08 17:02
:SH905i
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#67 [みい]
と鞄の中をごそごそとあさり始めた。
よかったあ…(涙)そんな気にしてないみたいだ。佐々木君ってのほほんとしてるもんなあ(笑)いろいろと鈍いのかも。
そんなことを考えながら安心していた私の目の前に、ぴっと2枚の紙切れが現れる。
「へ?………ぁあっ!!これっ…!!」
佐々木君が私の目の前に差し出したのは、以前から私が見たがっていた映画のチケットだった。
:08/05/08 17:02
:SH905i
:3XMTJPj6
#68 [みい]
「これ、前から早瀬見たがってたじゃん?だから、どうかなって…」
鼻の頭を掻きながら、語尾を小さくする佐々木君。
えっ?えっっ?つまりそれって……
デートのお誘い!?!?!?!?
「いっ、いいの!?」
「てゆーか、早瀬がよければ…」
:08/05/08 21:50
:SH905i
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#69 [みい]
そんなのOKに決まってんじゃないすか!!!!//
「私でいいならぜひ//」
赤くなった顔を隠すように下を向きながら答えると、
「まじで!?よかったあ〜…。今週の土曜だから♪」
忘れないでね、と付け加えると佐々木君は友達と一緒に階段を上がっていった。
:08/05/08 21:51
:SH905i
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#70 [みい]
佐々木君とっ……映画デート…//
「おい、早く教室行くぞ」
さっきからすっかり存在を忘れていた染谷蓮に頭を叩かれても全然腹が立たない。
けっ、つまんね〜…なんていう悪魔のぼやきもオールスルー。
土曜…早く来ないかなあ……♪//
:08/05/08 21:52
:SH905i
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#71 [みい]
……………………………
「佐々木君と映画に!?」
お昼休み、屋上でさえちゃんとお弁当を食べながら今朝の出来事を説明した。
「うん…//」
タコさんウインナーを口に運びながら頷く、恋する乙女モード全開の私。
「そっかそっかー!!長年の片思いがやっと実るんだね!!」
:08/05/08 21:53
:SH905i
:3XMTJPj6
#72 [みい]
「そんなっ!!そうゆうわけじゃないよ!!//」
動揺して思わず箸を落としながらも否定する私を見て、さえちゃんははあーっと深く息を吐き、
「わかってないなあ…。これだから鈍感ちゃんは…」
やれやれ、とでも言いそうに首を横に振る。
「別に鈍感じゃないもん!!」
:08/05/08 21:54
:SH905i
:3XMTJPj6
#73 [みい]
反論した私の目の前に、さえちゃんがずいっと自分の顔を近付ける。
「いーい?私に言わせれば、男が女を映画に誘うだなんて、恋の匂いしかしないわよ」
こっ、恋ですとーっ!?//
「もし、何とも思ってない女を誘う男がいたら私はその面拝んでみたいね」
「そ、そうなの…?//」
:08/05/08 21:55
:SH905i
:3XMTJPj6
#74 [みい]
話に食いつき始めた私を見て、さえちゃんは気をよくしたのか、鼻でふふんと笑って更に続けた。
「そりゃそうよ。滅多にいないもの。天然記念物に認定してやりたいくらいね」
うへえー…ま、まじすか……//
「じゃ、佐々木君がその天然記念物って可能性は…」
「0に等しいわね」
ずばっと言い切るさえちゃん。
:08/05/08 21:56
:SH905i
:3XMTJPj6
#75 [みい]
「佐々木君なんてごくごく普通ーの男子じゃない!!絶対下心あるに決まってるよ!!」
下心ってあんた……;;//
「ま、よかったね♪片思い卒業、おめでとう★」
「だから!!そんなんじゃないってばー!!//」
さえちゃんをぽかぽかと叩きながら、否定したものの…
ほ、ほんとにそうなのかな…//そこまで言われると期待しちゃうじゃん//
:08/05/08 21:57
:SH905i
:3XMTJPj6
#76 [みい]
……………………………
――*蓮Side*――
今日の放課後は部活見学♪あいにく俺も柚にばっか構ってられるほど暇じゃねんだなあ〜。
さーてサッカーサッカー♪…って…
「やべ、教室にシューズ忘れた」
…Uターンで教室戻りまーす;;はあー、めんどくせっ!!
:08/05/08 21:59
:SH905i
:3XMTJPj6
#77 [みい]
てわけで戻ってきたんだけど。
「はあっ、ん……」
…ん!?ドアが閉まった教室から何やらいやらしい声…;;
えー、どうすっかなあ〜?;;お邪魔しちゃいたいとこだけど、さすがに…ねえ?
……待つか;;
………………………………
…つか長げえよっ!!どんだけヤれば気い済むわけ!?!?
:08/05/08 22:01
:SH905i
:3XMTJPj6
#78 [みい]
俺が待ち始めてからかれこれ40分くらい経っている。
あいにく盗み聞きとか趣味じゃねーから、仕方なく大音量で音楽聞いてたんだけど、そろそろアルバム一周しちまうぜ!?
あーもう!!部活終わっちゃったらどうしてくれんだよっ!!
そう思いながら両手で頭をぐしゃぐしゃってやったその時。
「まじよかったー♪またねん♪」
:08/05/08 22:03
:SH905i
:3XMTJPj6
#79 [みい]
という声と共に開くドア。
なーにが「まじよかった♪」だよ!!この尻軽女が!!
俺は女にばれないよう瞬時に身を隠した。覗きとか変な因縁つけられたらたまったもんじゃねーよ。
ふあー!!やーっと部活に行ける!!
っと、その前にシューズシューズ♪
:08/05/08 22:54
:SH905i
:3XMTJPj6
#80 [みい]
なんてうきうきしながら教室に入った俺の目に映ったのは、
「え!?お…まえ……?」
信じらんねえ、あろうことか上半身裸の……
「佐々木……?」
柚の想い人。
「…ああ、染谷か」
:08/05/08 22:55
:SH905i
:3XMTJPj6
#81 [みい]
思わず目を丸くしてたたずむ俺に、朝とは180度違う態度をとる佐々木。
「お前いつからいた?」
朝より数トーン低い声に、まさかのお前呼ばわり。
圧倒されちまって声も出ねえ。
「ま、どうでもいいや。分かったっしょ?俺の本性」
いやいや未だに理解に苦しんでますけど。
:08/05/08 22:56
:SH905i
:3XMTJPj6
#82 [みい]
「何お前、二重人格?」
やっと出たと思ったらくだらねえ質問だな、おい。
「…つーかみんなが俺を勘違いしてるだけ。天然系でおっとりした男子ってね」
くくっと可笑しそうに笑いながらシャツを羽織る佐々木。
「早瀬柚稀もそのうちの一人だろうね。本当の俺はこんなだっつーのに」
:08/05/08 22:57
:SH905i
:3XMTJPj6
#83 [みい]
「お前、柚のこと…」
「柚?随分親しげだな」
佐々木は再び渇いた声で笑う。
「何とも思ってねーよ、あんなガキ。」
奴が続けて放った一言に、俺は思わず絶句した。
「なんか俺のこと好きみたいだけどさ、はっきり言って迷惑なんだよね」
:08/05/08 22:58
:SH905i
:3XMTJPj6
#84 [みい]
朝とは打って変わって、人を馬鹿にするような笑みを浮かべる佐々木は更に続ける。
「ヤるにしてもガキ相手じゃねえ?つまんなそうだし」
ここで俺の頭に1つの疑問が生まれる。
「じゃあなんで朝あいつを…」
誘った?とまで言い切る前に、奴は質問に端的に答えて下さった。
:08/05/08 23:00
:SH905i
:3XMTJPj6
#85 [みい]
「からかうためだよ、暇つぶしの遊び」
「遊び?」
反射的に眉をひそめる。
「そ♪大好きな片思いの男にずたずたにフラれちゃうかわいそうな女の子。見てみたいんだよね〜…」
そんなことを呟き、舌なめずりしながらニヤつく佐々木を見て俺は全身に鳥肌が立ったのを感じた。
…なんだこいつ、ただの変態じゃねーか…気持ちわり…。
:08/05/08 23:03
:SH905i
:3XMTJPj6
#86 [みい]
「染谷も見てみたくない?」
「いや、別に」
佐々木は短く答えた俺の顔をじーっと見たあと、鼻で笑って、
「あ、そ」
と鞄を持って立ち上がった。
「あんた早瀬のこと好きなの?」
…んなわけねーじゃん。無礼も大概にしやがれ。
:08/05/08 23:04
:SH905i
:3XMTJPj6
#87 [みい]
「まさか」
俺が先程の佐々木と同様に鼻で笑うと、佐々木は、
「ふーん……。まあどっちでもいいけど…邪魔しないでね?」
と俺に近付きながら言う。
「つーか俺関係ねーから。勝手にやってろ」
こいつらがどうなろうと俺が知ったこっちゃねえ。
:08/05/08 23:04
:SH905i
:3XMTJPj6
#88 [みい]
「ならいいんだけど。じゃ」
最後にまた嫌な笑い声を上げると、奴は教室から出ていった。
取り残された俺。
なんだあいつ…てっきり柚のこと好きなのかと思ってた。
他校の女連れ込んで放課後学校でヤるなんて、たいしたタラシじゃねえか。
つーか…恐ろしい二重人格っぷり。
:08/05/08 23:06
:SH905i
:3XMTJPj6
#89 [みい]
ま、俺も人のこと言えねーけど。
佐々木は柚の前ではぶってて、放課後はタラシ。
俺は柚の前では性悪で、他の奴等相手には100匹くらい猫をかぶる。
…どっちもどっちだな(笑)
「…って、あー!!部活……!!;」
急いでグラウンドまで走ったけど、結局部活は終わっちまってた。
:08/05/08 23:07
:SH905i
:3XMTJPj6
#90 [みい]
………………………………
――*柚稀Side*――
いつもの帰り道。だけど今日は!!今日ばかりは!!!!なにもかもが…輝いて見える……♪
そう、時は流れて今日は金曜日。明日は…ずっと憧れだった佐々木君との……で、デートですっ//
「何うきうきしてんだよ;」
口角が緩みっぱなしの私の後ろから低い声が呟く。
:08/05/08 23:08
:SH905i
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#91 [みい]
相変わらずなぜか一緒に登下校させられてる悪魔こと染谷蓮に呆れられても気にしない。てゆうか気にもならない。
「ああ、明日か。佐々木の」
思い出したように口を開く悪魔に、ふと我に返った。
「お願いっ!!明日だけは邪魔しないで!!」
奴のシャツの胸元を掴みながら必死に懇願する。
:08/05/08 23:09
:SH905i
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#92 [みい]
「ずっと…ずっと好きだったの。明日は一世一代のチャンスなの!!だから…」
そう。私は明日、彼に告白するつもりでいるんです//こんな機会二度とないかもしれないし…!!!//
それを…それまでもをこんな奴に妨害されてたまるか!!
言葉に詰まって俯いた私の頭上から鼻で笑う音が聞こえたかと思うと、染谷蓮は自分の胸元を捕えている私の腕を少々乱暴に引きはがした。
:08/05/08 23:12
:SH905i
:3XMTJPj6
#93 [みい]
「知るかよ。勝手にやっとけ」
…これは良い意味に解釈するべきだろうか?
ややこしいんだよっ!!
今すぐに殴りかかりたいくらいだが、もちろんそんなの無理無謀。
「つーかさあ」
続けて奴が話し始める。
:08/05/08 23:13
:SH905i
:3XMTJPj6
#94 [みい]
「俺の邪魔がどーのこーのより、自分の心配したほうがいんじゃねえの?」
「は!?」
言ってる意味がさっぱりわかんない。私に悪魔語は通じません。
「お前にデートなんか務まんねえっつってんだよ。ガキはお家でままごとでもしてろ」
悪魔はそう囁き、冷ややかな目で私を見下す。
「…っ!!ガキじゃないもん!!」
:08/05/08 23:14
:SH905i
:3XMTJPj6
#95 [みい]
やっとの思いでそれだけ言い返すと、私は悪魔を残して家まで走った。
ムカつくムカつくムカつく…っ!!あたしがガキならあんたは赤ちゃんだよっ!!(怒)
――*蓮Side*――
あーあ…せっかく人が忠告してやったのに。
遠回しに「行くな」っつったつもりだけど…あの調子だと、明日あの男にまんまと騙されるはめになるな。
:08/05/08 23:15
:SH905i
:3XMTJPj6
#96 [みい]
「馬鹿じゃねーの」
やっぱ馬鹿はいつまで経っても馬鹿のままだな。いい男と悪い男の区別もつかねーなんて。
泣いてる柚が目に浮かぶ。佐々木に裏切られて、傷つく姿が。
「…馬鹿すぎんだよ」
なんか知んねえけど、めちゃくちゃ腹が立って足元の小石を思い切り蹴り上げた。
:08/05/08 23:16
:SH905i
:3XMTJPj6
#97 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新
stopします
読者様
がもしいら
っしゃいましたら、
>>1の感想板へ感想等
もらえるととても嬉
しいです(>Д<)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/08 23:22
:SH905i
:3XMTJPj6
#98 [みい]
……………………………
――*柚稀Side*――
「変じゃないかなあ…;;」
ショーウインドウに映る自分を見て、軽くため息をついた。
さえちゃんに相談して、今日はワンピースにした。薄めの黄色で、春らしいかわいいワンピース。
……似合ってるかな?かわいいって思ってくれるかな?
さっきからそんな不安が頭にこびりついて離れない。
:08/05/10 00:34
:SH905i
:/P10HVKk
#99 [みい]
佐々木君とデートだなんて、未だに信じられなくて…なんだかかなり緊張。
「ごめん、待った?」
ふう、と息をついた瞬間、後ろから声がして勢いよく振り返る。
さっ、佐々木君だっ!!//
「あっ!!いや、全然!!」
声が上擦るのを必死に抑えて返事をすると、
「………」
:08/05/10 00:35
:SH905i
:/P10HVKk
#100 [みい]
なぜか無言の佐々木君。
「へ?あ、あの…」
不安になって彼の顔をちらっと見ると、佐々木君は、
「…あっ、ごめん…。私服着てる早瀬、初めて見たから…」
と語尾を濁す。
「あ、変…だった…?ごめんね?」
:08/05/10 00:36
:SH905i
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#101 [みい]
やっぱ似合わなかったかな…(泣)
脳内に【orz】の3文字がでかでかと現れる。
「いや!!そうゆうわけじゃなくて、その…かわいい……//」
……へ!?かっ…かわいい!?!?//
思わずばっと彼の顔を見上げると、彼は少し赤くなった顔で口元を手で隠していた。
「いっ、行こっか!!」
:08/05/10 00:39
:SH905i
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#102 [みい]
つられて赤面した私の手をとって佐々木君が歩きだす。
えっ!!//手がっ!!手がーっ!!//
触れ合う手に胸がドキドキして、気を失いそうになりながらも映画館まで足をひたすら動かした。
………………………………
「あー、楽しかったね♪」
映画も見終わってただいまお洒落なカフェでお茶中です!!//
:08/05/10 13:30
:SH905i
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#103 [みい]
「うん!!//最後泣けたよね〜…」
映画のラストを思い出して涙ぐむ私を見て、佐々木君はぷっと吹き出した。
「ちょっ…なんで笑うの!?//」
「ごめんごめん……」
もうっ、と笑いを堪える佐々木君を軽く睨んでから、私も笑ってしまった。
あ〜…やばい、幸せすぎる…//あの佐々木君とこんなに自然に話せるなんて…!!
:08/05/10 13:31
:SH905i
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#104 [みい]
ひとしきり二人で笑い合ったあと、会話が途切れる。
何となく沈黙……
佐々木君をちらっと見ると、頬杖をついて窓の外を眺めている。
うっわ!!めっちゃかっこいい…//何しても画になるなこの人…。
なんて思いながらぽーっと彼を見つめていると、不意に目が合ってしまった。
:08/05/10 13:32
:SH905i
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#105 [みい]
「そんな見てきて…何?」
くすって笑いながら聞いてくる佐々木君。
あ、やばい今の笑顔…瞬殺。ノックアウトです。どっかの悪魔のニヤつき顔とは大違い。
「あっいや…あのっ……//」
もしかして…もしかしなくても、今って告るチャンス!?//い、今言っちゃう!?!?!?//
:08/05/10 13:33
:SH905i
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#106 [みい]
「あのっ…えっと……//」
「…?」
顔を赤くしながらどもる私に、佐々木君は不思議そうな顔で首を傾げる。
だめだ……っ!!やっぱり…好きだなんて、言えないよ…。
「…トイレ行ってくるね;;」
そう言って席を立つ私を見て、そんなに恥ずかしがんなくていいのに、と佐々木君はまたおかしそうに笑った;;
:08/05/10 13:35
:SH905i
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#107 [みい]
告白もできない上に、トイレ我慢してたと勘違いされて大笑いされる私って……;;
トイレの個室に入って、大きいため息をつく。
…こんなんじゃいけない。佐々木君と恋人同士になりたいんでしょ、柚!?だったら頑張りなさい!!!!
「…うしっ!!」
心の中で自分で自分を励まし勇気づけて、気合いを入れる。
:08/05/10 13:36
:SH905i
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#108 [みい]
次こそは言う!!言うぞ…っ!!//
そう決心しながら席までの道を歩く。
「あ…れ…?」
1m手前くらいでようやく気づいた。さっきまで私が座っていた席に、見知らぬ女の子の姿がある。
「急に呼び出すからさあ〜急いで来ちゃったじゃん!!」
「わりいな!!」
:08/05/10 13:38
:SH905i
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#109 [みい]
佐々木君と親しげに話しているみたい…。
私は一歩ずつ近付いていく。
「ま、ちょうど近くにいたからいいけどお♪で、どしたの?」
女の子は長くて明るい茶色の髪の毛先を自分の人差し指に巻き付けながら佐々木君に問う。
「暇だから今からどっか行かね?」
……え…?
:08/05/10 13:39
:SH905i
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#110 [みい]
私がちょうど女の子の真後ろに来た時、佐々木君の口から信じ難い言葉が飛び出した。
佐々木君のものとは思えない軽い口調。
そして何より、彼の目が私を捕えていることに戸惑いを隠せなかった。まるで嘲るような目つき…。
「てゆーかこの子誰〜?悠の知り合い?」
女の子が私の存在に気づいて佐々木君に尋ねる。
:08/05/10 13:40
:SH905i
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#111 [みい]
佐々木君は薄く笑って口を開いた。
「知らねーよそんなガキ」
頭を金づちかなんかで思い切り打たれたみたいな心地がした。
「目障りなんだよ」
無心で突っ立っている私に向けて、さらに付け加えられた暴言。
:08/05/10 13:47
:SH905i
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#112 [みい]
………………………………
あれからどうやってここまで帰って来たか覚えてない。
頭にこびりついた佐々木君の心ない言葉。
……馬鹿みたい、私。騙されて、遊ばれて。
地面を見つめながらひたすら歩く。
「おい」
:08/05/10 13:49
:SH905i
:/P10HVKk
#113 [みい]
マンションの下まで来たとき、聞き慣れた声に顔を上げた。
「思ったより早かったな」
そこには…壁にもたれて腕時計を覗き込みながら呟く悪魔の姿。
ただでさえ会いたくないのに、こんな気分の時に会うのは本当に嫌だ。
私は無視して階段を上ろうとした。
:08/05/10 13:51
:SH905i
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#114 [みい]
が、残念なことに奴に腕を掴まれてしまった。
「楽しかったか?」
誰もいない小さなロビーの中、無感情な低い声が響く。
なんだよその質問。やっぱ悪魔だ。今1番嫌なところをピンポイントでえぐってくる。
「楽しかったかって聞いてんだよ」
私が答えないでいると、一層低い声で聞いてくる。
:08/05/10 13:53
:SH905i
:/P10HVKk
#115 [みい]
なんでそんなに追究してくる?まるで私が今日どんな目にあったか知ってて、わざと楽しんでるみたいだ。
…ああそっか。悪魔だもん。全部お見通しなのかも。雲の上から見てるんだ…ってそれは天使か…。
くだらない空想が頭をいっぱいにしたそのとき、
「答えろ!!!!」
奴の大声が耳をつんざく。
:08/05/10 13:55
:SH905i
:/P10HVKk
#116 [みい]
「楽しかったよっ!!!!」
こうなりゃ意地だ。負けじと声を張る。
染谷蓮を睨みつける私の目から一筋の涙が頬を伝って床に落ちた。
そんな私を、奴は驚きもしないでじっと見つめてきたかと思うと、
「…あ、そ」
そう言って私の腕から手を離し、階段を上っていった。
:08/05/10 13:57
:SH905i
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#117 [みい]
ロビーに一人取り残された私は、我慢しきれずに流れてしまった涙を手で拭く。
「ひっ……くっ…」
悔しい。佐々木君みたいな最低な人の為に泣きたくなんかない。
そんな強い思いとは裏腹に、止まない涙の雨。
家に帰ってからも自分の部屋で泣き明かした。
:08/05/10 13:57
:SH905i
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#118 [みい]
………………………………
――*蓮Side*――
「俺、今日部活あるから先帰れ」
休み明けの月曜日の放課後、俺は柚にそう告げて屋上に出た。
今朝会ったら柚は元通りに戻っていて、俺のイジメにもいつものように嫌そうな顔を見せた。
ただ、若干目が腫れていた。
「…もうそろそろ…かな」
:08/05/10 13:59
:SH905i
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#119 [みい]
俺は呟き、屋上を後にする。
「あ、悠っ…んっ」
ヤってるヤってる。お楽しみ中のとこ悪いけど、ちょっとだけ邪魔させてもらうよ?
俺は勢いよくドアを開けた。
「きゃあっ!!」
既に下着姿になって佐々木に跨がっていた女は、入ってきた俺を見るなり教室の端に逃げた。
:08/05/10 14:02
:SH905i
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#120 [みい]
「…染谷…」
一瞬驚いたような顔をする佐々木は、次の瞬間には笑みを浮かべてこう言う。
「こないだの早瀬、最高だったよ。目に涙いっぱい溜めて俺のこと睨んでさあ……」
くくくっと笑う佐々木。
「そりゃよかったな」
俺もそんな佐々木に微笑みかける。
:08/05/10 14:13
:SH905i
:/P10HVKk
#121 [みい]
俺の小さな舌打ちに気づきもせずに佐々木は笑い続ける。
「でもな、佐々木…」
俺は薄い笑みを浮かべたまま佐々木に近づいた。
…お前には知っといてもらわなきゃなんねーことがあんだよ。
「な、なんだよ」
明らかにうろたえた様子の佐々木を壁まで一気に追い詰める。
:08/05/10 14:15
:SH905i
:/P10HVKk
#122 [みい]
そして思いっ切り佐々木の腹にパンチを食らわした。
「ぐえっ!!」
情けねえ声を上げる奴の胸倉を掴んで顔を近付けて、
「あいつを泣かせていいのは俺だけなンだよ」
と凄むと、奴は怯えた目を俺に向けた。
…んだよ、まじで情けねえな。
:08/05/10 14:17
:SH905i
:/P10HVKk
#123 [みい]
「…雑魚が。二度とあいつに近付くな」
俺はそう吐き捨てて、奴の足に軽く蹴りを入れる。
情けねえ雑魚は蹴られた衝撃に堪えかねて、思い切り床に倒れた。
俺はそんな佐々木を横目に、鞄を持つとさっさと教室を出た。
はあーあ。くっだらね(笑)なんで俺がわざわざばかゆずをかばわなきゃいけねんだよ。
:08/05/10 14:20
:SH905i
:/P10HVKk
#124 [みい]
ま、別に頼まれたわけでもねえけどさ。
理由なんかねえけど、なんか胸糞わりいんだよ。他の奴のことで泣いてるあいつ見んの。
「よっしゃ!!今日こそ部活〜♪」
まあまあ、何はともあれすっきりしたことだし!!
やっと部活見学できる〜♪てわけでめでたしめでたし!!
:08/05/10 14:22
:SH905i
:/P10HVKk
#125 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新
stop
します
読んで下さっている方
いますかね、、?


もしいらっしゃったら
>>1の感想板にぜひぜひ
感想等下さると嬉しい
です

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/10 14:26
:SH905i
:/P10HVKk
#126 [るる]
やばーい^^
とても面白いです

染谷君、何気
いい奴ですね

笑
完結楽しみです(^o^)

:08/05/11 20:06
:SH704i
:5choCXVM
#127 [あいか]
あげ-(´・ω・`)
:08/05/13 19:07
:W54T
:keXRnVWY
#128 [愛]
あげ
:08/05/15 19:05
:D905i
:yqJ/YVdA
#129 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Story3〜悪魔の本音?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/16 23:23
:SH905i
:YAOnc/cw
#130 [みい]
なんで…なんで私まで早退しなきゃなんないのよおーっ!!!!!!
「いいじゃん授業の一つや二つ」
まだ2限始まったばっかだったっつーのっ!!!!
現在私と悪魔こと染谷蓮は、平日の真昼間に学校からの帰り道を歩いています…。
なぜかってゆうと…話は30分ほど前に遡る。
:08/05/16 23:24
:SH905i
:YAOnc/cw
#131 [みい]
………………………………
「先生、保健室行っていいすか?」
染谷蓮が手を挙げたのは2限が始まって5分くらいしてからだった。
「おう、どうした?具合悪いのか?」
「ちょっと頭痛が…」
頭痛だと?悪魔が頭痛なんて…ありえねえ〜…。嘘っぽ〜。
私はそんなひねくれた考えを頭に浮かべながら、教科書を眺めていた。
:08/05/16 23:24
:SH905i
:YAOnc/cw
#132 [みい]
しかし、この次の瞬間。私は信じられない最悪な一言を先生から告げられることになる…。
「じゃあ誰か…保健委員、付き添ってやれ」
ああかわいそうな保健委員……
……保健委員って私じゃん!!!!
「えっ!!一人で行けるんじゃ…」
「ごめんね〜…ちょっと一人じゃ…コホッ」
:08/05/16 23:25
:SH905i
:YAOnc/cw
#133 [みい]
私の必死の抵抗を、わざとらしい演技で遮る染谷蓮…。
咳なんかしやがって…嘘つきっ!!お前本当はめっちゃ元気なんだろ!!私は騙されないんだから!!
「早瀬〜頼んだぞ?」
「……はい」
…騙されたわけじゃないんだから!!私は先生に頼まれて、保健委員としての仕事をするだけだもん!!
みんなにはバレないように染谷蓮を一睨みすると、私は奴の腕を引っ張って教室を出た。
:08/05/16 23:27
:SH905i
:YAOnc/cw
#134 [みい]
「どうせ嘘でしょ?あんたのサボりに私まで付き合わせないでよね!!」
最低男である佐々木の件も終わったので、弱みを握られているわけではない私は最近こいつに反抗することを覚えた。
「そんなつもりじゃなかったんだけど。わりいな!!」
へらへら笑う染谷蓮に腹が立つ。いや、腹が立つなんてもんじゃ足りない。逆立ちでもしてしまいそうな勢いだ。
:08/05/16 23:29
:SH905i
:YAOnc/cw
#135 [みい]
しかし次の染谷蓮の言葉は何かひっかかった。
「今日暑いからたりーんだよ」
……今日涼しいんだよ?天気予報で言ってたもん。
「…ちょっと失礼しまーす」
私は精一杯手を伸ばして私より15p以上は身長が高いであろう染谷蓮のおでこに触れた。
:08/05/16 23:30
:SH905i
:YAOnc/cw
#136 [みい]
「うわっ!!」
思わず手を引っ込める。
あまりにも奴のおでこが熱かったからだ。
「本当に熱あるよ!?」
私がそう言うと、染谷蓮は嘘?と呟きながら自分もおでこに触れ、
「あー…あるかもね」
とそのまま前髪をかき上げ、苦笑した。
:08/05/16 23:31
:SH905i
:YAOnc/cw
#137 [みい]
あるかもね、じゃないでしょ!!;
「早く保健室!!」
保健委員の血が騒いで、焦ってぐいぐいと腕をひく私に奴は、
「んな大袈裟な」
と頭を掻きながら面倒臭そうな顔を見せる。
そんな態度にも腹が立つけど、さすがに病人は放っておけない。
:08/05/16 23:32
:SH905i
:YAOnc/cw
#138 [みい]
私はなんてお人よしなんだろ…。
うざがる染谷蓮を引っ張って保健室まで連れていった。
………………………………
「うーん、ちょっと最近疲れてるみたいね。風邪だわ」
保健室の速水先生が体温計を見ながら言った。
「今日はお家に戻ったほうがいいわね。お家の人いる?」
:08/05/16 23:34
:SH905i
:YAOnc/cw
#139 [みい]
「いないっす。お隣りさんならいるけど」
はあ!?うちもあんたんちと同じく共働きだっつーの!!
私は怪訝そうに奴を見た。
「お隣りさんにお迎え頼むわけにもいかないわよね〜…」
そう言って苦笑する速水先生に、染谷蓮は、
「つーか、こいつ」
:08/05/16 23:34
:SH905i
:YAOnc/cw
#140 [みい]
と私を指差した。
え?何?まさか…まさか私が…
「あら!!お隣りさん同士なのー!?ちょうどよかった!!早瀬さん、担任の先生には私から言っておくから、染谷君送ってってくれない!?」
「はあっ!?!?!?」
私がこいつを送ってくのー!?!?
「そんなの嫌ですよお!!だって…」
「お前保健委員だろ?」
:08/05/16 23:36
:SH905i
:YAOnc/cw
#141 [みい]
思わず立ち上がって抗議しかけた私に、染谷蓮が邪魔をする。
なーに偉そうに踏ん反り返ってんだよ!!大体誰のせいで…
キッと睨んでやったが、奴のガンのほうが数億倍恐くて、逆に尻込みしてしまった。
「ごめんねー、早瀬さん。お願い!」
それに加えて速水先生の懇願。
…なんだか悪いのは自分のような錯覚に陥る。
:08/05/16 23:37
:SH905i
:YAOnc/cw
#142 [みい]
……………………………
で、話は冒頭に戻るわけ。
ろくに会話もないまま染谷蓮んちの玄関に着いた。
「じゃ、お大事に!!」
吐き捨てるように言ってくるっと回れ右をし、学校に引き返そうとした私の肩を染谷蓮が掴む。
「へ!?な、何!?!?」
「何?じゃねーよ、看病」
:08/05/16 23:38
:SH905i
:YAOnc/cw
#143 [みい]
かっ…看病だと〜!?!?!?調子こくでねーよお前さん!!!!
「は!?無理っ……」
染谷蓮はそう言いかけた私の口を手で塞いで、
「うるせえ、頭に響く。つーかお前最近生意気すぎ…」
と低い声で呟きながら、鋭く目を光らせて私を攻撃する。
ひぃいっ…!!!!やばい、眼光で殺(ヤ)られる…;;
:08/05/16 23:40
:SH905i
:YAOnc/cw
#144 [みい]
……そして結局私は、今すぐにでもヽ(#`Д´)ノ←こんな状態になって怒り狂いたい気持ちを抑え、奴の家にお邪魔することになってしまった…。
「お邪魔しまーす…」
一応人様のお家だから、遠慮気味に挨拶をして上がる。
「こっち」
奴に手招きされて連れて行かれた先は…
:08/05/16 23:41
:SH905i
:YAOnc/cw
#145 [みい]
「ここ、あんたの部屋?」
「ああ」
染谷蓮は私の質問に答えながら乱暴に鞄を下ろす。
ほえ〜…案外綺麗に片付いてんじゃん。
そんなことを思っていたら…
なんと染谷蓮がYシャツを脱ぎ始めるではないか!!!!;;
「へ!?え!?ちょっ…//」
:08/05/16 23:42
:SH905i
:YAOnc/cw
#146 [みい]
焦る私を尻目に奴は上半身裸になって、私に近づいてくる。
えっ!!え〜っ!!!!//やめて!!私は看病しにきただけなの〜!!//
「柚」
ぎゅっと固くつぶった目を恐る恐る開くと、頭上に不機嫌そうな染谷蓮。
「邪魔なんだけど」
……へ?邪魔…?
:08/05/16 23:43
:SH905i
:YAOnc/cw
#147 [みい]
「は、はあ…?」
私が少し動くと、染谷蓮は私の後ろにあったクローゼットからスエットを取り出している。
「勘違いすんな。誰がガキ相手にその気になるかよ」
…!!//着替えるだけだったのか…やば、死ぬほど恥ずかしい…//
「し、してないもん!!//」
染谷蓮は私のわかりやすい嘘に対して、どーだか、と呟きながらスエットを着た。
:08/05/16 23:46
:SH905i
:YAOnc/cw
#148 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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Stopします

よかったら感想いただ
けると嬉しいです

あげ感謝のコメは感想
板に書き込みました
>>1みい
感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/16 23:49
:SH905i
:YAOnc/cw
#149 [みい]
そして奴はそのまま腰のベルトに手をかける。
「ちょ、ストップ!!!!//」
私は思わず叫んでしまった。悪魔には今流行りの羞恥心というものはないのか!!
「私一旦部屋出るから!!」
そう言ってドアに手をかけた私に、
「あ、なら何か食い物作って」
:08/05/17 23:06
:SH905i
:8P2NvsDQ
#150 [みい]
とさも当たり前かのように注文する染谷蓮。
…私はあんたの家政婦かっつーの!!
言い返したいけど、奴は最近生意気な私にご立腹らしいので、下手に気を悪くしちゃ何されるかわかんない。
「ったく…なんで私が…」
ぶつぶつ言いながらも台所をお借りして、おかゆを作ってやった。
:08/05/17 23:07
:SH905i
:8P2NvsDQ
#151 [みい]
おかゆを乗せたお盆を片手に、奴の部屋のドアを叩く。
…が、返事無し。
「…?…入りますよー…?」
私は仕方なく自分でドアを開けて、部屋に入った。
「ねえ、おかゆ作ったんだけ…ど…」
そう言いながらお盆を机に置いた時、ようやく気付く。
:08/05/17 23:07
:SH905i
:8P2NvsDQ
#152 [みい]
こいつっ…!!寝てやがるっ!!!!
ふとベッドを見ると、そこにはすーすーと寝息を立てる染谷蓮。
人に食い物作れとか言っといて寝てんなよ!!!!
私はすぐにでも目の前で眠る染谷蓮をたたき起こしたい衝動に駆られたが、さすがに病人には手は上げられない。
というよりそれ以前に、この悪魔にそんなことしたら私は一たまりもないだろう……;;
:08/05/17 23:09
:SH905i
:8P2NvsDQ
#153 [みい]
「もうっ……」
怒りを含ませた声で呟き、ベッドの傍に脱力して座る。
そしてベッドの中の染谷蓮にちらりと目をやった。
……やっぱ熱あるなあ…。顔、赤い…。
どこまでもお人よしな私は、一旦部屋を出て、濡れタオルを作り持ってきた。
「…にしても、」
:08/05/17 23:10
:SH905i
:8P2NvsDQ
#154 [みい]
染谷蓮の寝顔を見ながら私は呟く。
…悪魔も寝顔はかわいいんだあ…
熱のせいで少し紅潮した頬に、まだあどけなさを感じさせる。
私はくすっと笑ってから、濡れタオルを置くために染谷蓮のおでこに手を延ばした。
しかし、その手が少し触れた瞬間…
:08/05/17 23:11
:SH905i
:8P2NvsDQ
#155 [みい]
「ひぃっ!!!!」
目を閉じたままの染谷蓮に手首をがしっと掴まれる。
なっ…!!起きてるの!?
そう思って奴の顔の前で空いている右手をぶんぶんと振ってみるが…反応無し;
もうっ!なんなのよお〜!!!!;;
困った私がそのままでいると、染谷蓮の口が微かに開く。
:08/05/17 23:13
:SH905i
:8P2NvsDQ
#156 [みい]
「…ゆず……」
苦しそうに奴が発した言葉は、意外や意外、私の名前だった。
…へ?私?
何?と言いかけたとき…
「す…き…」
す?き?…………
………すっ、『好き』〜〜!?!?//
:08/05/17 23:14
:SH905i
:8P2NvsDQ
#157 [みい]
え!?何、ちょっとタンマ!!好きって…好きって!!ぇえっ!?!?//どっ、どーゆう意味!?!?//
パニックに陥った私は、掴まれたままだった手を勢いよく引き離し、さらには濡れタオルを奴の顔面めがけて投げ付けてしまった。
「ぶへっ!?!?」
「あた…あたし!帰る!!//」
やっとの思いでそれだけ吐き捨てると、奴の返事も聞かないで染谷宅を出た。
:08/05/17 23:16
:SH905i
:8P2NvsDQ
#158 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新
Stopします
えと、、感想等もしよ
かったらもらえると
嬉しいです、、(Д)
>>1みい
感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/17 23:19
:SH905i
:8P2NvsDQ
#159 [みい]
自分の部屋に入ると、力が抜けてそのまま床にへたり込んでしまった。
さっきのはただの寝言。そんなのわかってる。
でもっ…でも!!
胸のドキドキが収まらない…。
「うぎゃあ〜〜!!」
私は頭を抱え込むと、床でごろごろとのたうちまわった……。
:08/05/18 18:29
:SH905i
:W.jJFIP6
#160 [みい]
……………………………
悪魔の寝言ごときのせいでろくに眠れないまま、夜は明けてしまった…;
「ふあ〜あ…」
階段を下りながら、盛大にあくびをする。
そして最後の角を曲がった瞬間、
「遅い」
「ひゃあっ!!!」
:08/05/18 18:30
:SH905i
:W.jJFIP6
#161 [みい]
なんと目の前に染谷蓮が立っていた。
「な、なんで…?風邪は…?」
奴は今日は休むだろうと勝手に思い込んでいた私は、口をぱくぱくさせながら奴に問う。
「治った。」
な、治ったってあんた…;
てゆうか…やっぱりちょっと意識しちゃうんですけど〜〜!!;//
:08/05/18 18:31
:SH905i
:W.jJFIP6
#162 [みい]
「そっ、そう!!よかったね!!」
できるだけ顔を合わせないようにしながら私は奴の隣をすり抜け、歩き出した。
「おかげさまで」
後ろから奴の声が届く。
「…と言いたいとこだけど」
そこまで聞こえると、声が止んだ。
:08/05/18 18:32
:SH905i
:W.jJFIP6
#163 [みい]
私が不思議に思って、振り向こうとしたその時、
「お前は誰に向かって物投げ付けてんだよ…」
と明らかに不機嫌そうな声が聞こえた。
……やばっ!!そういや私昨日、動揺のあまり奴の顔に…濡れタオルを……;
「…ごめんなさい;」
:08/05/18 18:33
:SH905i
:W.jJFIP6
#164 [みい]
染谷蓮は、前を向いたまま謝った私の態度が気に入らないらしく、
「それ、謝ってんの?」
と更に声を低くして耳元で囁いてきた。
咄嗟に昨日の出来事を思い出してしまう。
寝言と言えど、あんなこと言われたら誰でも意識しちゃうでしょ!?
「ごめんなさいってば!//」
:08/05/18 20:11
:SH905i
:W.jJFIP6
#165 [みい]
これ以上一緒にいると自分が変になってしまいそうで、とりあえず謝罪の言葉を叫んでから、私はこの場から逃げ出そうとした。
が、次の瞬間…
「柚っ!!」
私の名前を呼ぶ悪魔の声。
強く掴まれる腕。
ぐるりと回る視界。
:08/05/18 20:12
:SH905i
:W.jJFIP6
#166 [みい]
「危ねーんだよ姉ちゃんっ!!」
私達の真横を、そんな大声と共に車が通り過ぎた。
全てがスローモーションのように感じられ、頭上から大きな溜息と、
「何してんだよ…」
呆れたような呟き。
そこでふと我に返る。
:08/05/18 20:14
:SH905i
:W.jJFIP6
#167 [みい]
「ぎゃああっ!!//」
私は力いっぱい目の前にある奴の胸板を押しやった。
「ぐえっ!?」
「おおおお先にっ!!//」
上擦る声でようやく叫ぶと、さっき落としてしまった鞄を素早く拾って、走り出した。
「おまっ…マジでざけんなよっ!!」
ふざけてなんかないっつーの!!//
:08/05/18 20:15
:SH905i
:W.jJFIP6
#168 [みい]
もう…嫌!!なんでこんなに…。
車に轢(ヒ)かれそうになった私を庇ってくれただけじゃん!!
『柚っ!!』
いつも余裕こいてる悪魔の、初めて聞く焦りの混じった声。
その直後、勢いよく引き寄せられた男らしくて厚い胸板。
……だあーっ!!//もう思い出すの止めっ!!忘れろ私!!
:08/05/18 20:17
:SH905i
:W.jJFIP6
#169 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新
Stopします
読んでくれている方
がいたら、よければ
感想等もらえると嬉
しいです、、(>Д<)
>>1みい
感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/18 20:21
:SH905i
:W.jJFIP6
#170 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Story4〜らしくない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/19 23:15
:SH905i
:pvtxA1Kg
#171 [みい]
――*蓮Side*――
あの日以来、なんか柚がおかしい。
『あの日』とは、俺が風邪で寝込んだ日のことだ。
「おい蓮、見ろよあれ!!」
ぼーっと考え事をしてた俺に話し掛けてきたのは、矢野聡(ヤノ サトシ)。こっちでは唯一本性を見せることができるダチだ。
「んあ?」
:08/05/19 23:16
:SH905i
:pvtxA1Kg
#172 [みい]
俺は矢野の指差す先に視線だけ移す。その先には…
最近俺を苛立たせる態度ばかりとる、柚の姿。
「今日も柚ちゃん最高!!」
「…どこが」
初めて聞いた時、心底驚いた。
矢野は柚が『お気に入り』なのだ。
「矢野ってほんと悪趣味な」
「悪趣味なんかじゃねえよ!柚ちゃんはマジかわいい!!」
:08/05/19 23:17
:SH905i
:pvtxA1Kg
#173 [みい]
あんなくそばか女のどこがいいんだか…。
「なあ!!お前本っ当に柚ちゃんと付き合ってねーの!?」
突然矢野に思い切り強く肩を掴まれた。
「だから。何回も言ってやってんだろ。俺はあんな奴、御免だ。」
毎度お馴染みの質問に、俺は深い溜息をつく。
:08/05/19 23:18
:SH905i
:pvtxA1Kg
#174 [みい]
大体初めて話し掛けてきた時も、
『お前…柚ちゃんと付き合ってんの?』
だったもんな。俺はあん時思わず飲み物吹き出しちまったっつーの。くだらなすぎてね。
「ならいいんだけどさ…。なんでいつも一緒に登下校してんだよ!?」
恨めしそうに俺を見る矢野。
「暇つぶし」
:08/05/19 23:19
:SH905i
:pvtxA1Kg
#175 [みい]
そう一言で返すと、矢野はぶーぶーと文句をたれる。
「ずりーよ…。俺も柚ちゃんと一緒に歩きてえよ……」
こいつマジで変わった奴だな。柚と歩くことなんて特に羨ましがられることでもなんでもない。
「しかも家隣とかさあ…はっ!!お前まさか!!柚ちゃんと%*★§※£なこととかしてんじゃねえだろうな!?」
「あほかっ!!んなわけねえだろ!!」
:08/05/19 23:22
:SH905i
:pvtxA1Kg
#176 [みい]
掴まれたままの肩をものすごい力で揺さ振られ、俺はぐらんぐらんになりながらも否定した。
俺が柚と?矢野、頼むから冗談は顔だけにしてくれ。
……………………………
「おい、柚」
「私、さえちゃんと帰るから!!」
…またかよ。最近柚は意地でも俺と帰ろうとしない。
…まあ別にいいんだけど。
:08/05/19 23:23
:SH905i
:pvtxA1Kg
#177 [みい]
俺は家に帰ってから、ベッドに突っ伏した。
うあー…暇だ……。
……あ。あいつがいたじゃん!
俺はおもむろに携帯を開くと、通話ボタンを押した。
……早く出ろよ…。
『なんやねん蓮!!』
…おいおい、久々の友からの電話にそれはないだろ。
:08/05/19 23:24
:SH905i
:pvtxA1Kg
#178 [みい]
「久々だっつーのに…お前も随分と薄情になったな、弘樹」
俺が柚の代わりに暇つぶしに選んだのは、石川弘樹(イシカワ ヒロキ)。大阪の高校にいたころのツレだ。
『や!!ちゃうねんて、すまんすまん!!今忙しねん!!』
「お前が忙しいだなんて珍しいな」
いっつもぼーっと加賀美あきのことばっか見てたくせに…。
『それがやな…明日!!あきと遊園地デートすんねん♪』
:08/05/19 23:25
:SH905i
:pvtxA1Kg
#179 [みい]
せやからいろいろせなあかんことあんねん〜、って…
…は?
「お前加賀美あきと付き合ってんの?いつの間に?」
『…まだ付き合ってへん…』
……はあ??
よくよく話を聞いてやると、明日は翔と吉田も来るらしい。
「…デートじゃねえだろ、それ」
『失礼やな!!れっきとしたデートやっちゅーねん!!』
:08/05/19 23:27
:SH905i
:pvtxA1Kg
#180 [みい]
…変わってねえなあ。
俺は思わず口元を緩めた。
『で、なんやねん?』
「へ?」
『なんか言いたいことあったから電話してきたんとちゃうん?』
ん〜…この状況だとまさか暇つぶしなんて言えねえしな。柚のことでも聞いてもらうか。
「…ムカつく女がいるんだよ」
:08/05/19 23:29
:SH905i
:pvtxA1Kg
#181 [みい]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新
Stopします
もしよかったら感想
もらえると、励みに
なるのでぜひぜひお
願いします(>Д<)
>>1みい
感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:08/05/19 23:32
:SH905i
:pvtxA1Kg
#182 [我輩は匿名である]
:08/05/23 20:27
:N905i
:3DAbMTRM
#183 [みい]
昔からの柚との関係、再会、そして最近の態度の変化を弘樹に説明する。
俺が話し終えると、受話器の向こうから笑い声が聞こえた。
「…何がおかしい」
『いやあ〜、珍しなあ思て♪あの蓮がそないな女にふり回されとるとは…」
そう言って、弘樹はまた笑った。
…俺が振り回されてる?冗談じゃねーよ。
:08/05/24 23:15
:SH905i
:iuHZ6YLo
#184 [みい]
『女に不自由しやんかったお前がなあ〜…』
弘樹はまだ笑みを残した声で言う。
確かに俺はあっちにいた頃は女関係は激しかった。今あんま遊んでねーのは、柚をからかうほうがおもしろいから。そんだけ。
「言っとくけど。俺はあいつに振り回された覚えは全くない」
『ほーん…ま、蓮がそない言うんやったらええけど』
:08/05/24 23:16
:SH905i
:iuHZ6YLo
#185 [みい]
こいつの言うこと全部腹立つ…。
「なんかイライラすっから今日は加賀美あきオカズにしよ」
『な…っ!!あかんあかんっ!!!!あほかお前は!!!!』
嘘だよ、仕返しだばーか。あんな何も知らなそーな純粋ちゃんでできっかよ。
………………………………
電話切る直前にも「あきで妄想したらほんまにしばくで!!」とか言ってたし…。
:08/05/24 23:17
:SH905i
:iuHZ6YLo
#186 [みい]
あいつ絶対顔真っ赤にして怒ってたんだろうな〜…まじウケる。
…にしても予想外だった。俺が柚に振り回されてるなんて思ってもなかったし、思いたくもねえ。
事実、俺は振り回してる側の人間だ。柚にとって俺は今までも、これからも「厄介な男」であって、それ以外の何者でもない。
…弘樹のせいでとんだ暇つぶしになっちまった。
:08/05/24 23:18
:SH905i
:iuHZ6YLo
#187 [みい]
ま、ヘタレの弘樹、明日の健闘でも祈ってやるか。どーせあいつには無理だろうけど。
俺が心ん中で弘樹を散々けなし終わったとき、家の電話が鳴った。
誰だよこんな時間に…はいシカト決定。
部屋のベッドに横になったまま携帯をいじる俺。
が、そんな俺に挑戦するかのように鳴りつづける呼び出し音。
:08/05/24 23:19
:SH905i
:iuHZ6YLo
#188 [みい]
負けたのは俺だった。舌打ちをしてから受話器をとる。
「はい?」
『あ、蓮君!?』
…柚んとこのおばちゃんか。
「そうですけど…母親ならまだ帰ってないっすよ?」
俺の母さんと柚んとこのおばちゃんは仲が良い。
『違うのよ、ねえ柚知らない!?』
:08/05/24 23:20
:SH905i
:iuHZ6YLo
#189 [みい]
柚…?
「さあ…確か今日は……」
記憶を辿ると、
『私、さえちゃんと帰るから!!』
柚の生意気な言葉を思い出した。
「室田と帰るって言ってた気が…」
『さえちゃんはもう家に戻ってるらしいのよ…でも……』
そこでおばちゃんの声が途切れる。
:08/05/24 23:22
:SH905i
:iuHZ6YLo
#190 [みい]
「もしもし?」
俺が先を促すと、
『柚…まだ帰ってこなくて…。こんなに遅くなること初めてで、携帯も繋がらないし……』
俺は腕時計を見る。長針は10の数字のすぐ手前を指していた。
…あんの馬鹿…っ!
「俺、捜してきます」
:08/05/24 23:24
:SH905i
:iuHZ6YLo
#191 [みい]
俺はそれだけ言うと、おばちゃんの返事も聞かずに受話器を置いた。
そのまま飛び出すように玄関を出る。
…………………………………
ゲーセン、本屋、薬局…あいつが行きそうな場所をあたってみたが、どこにもいない。
くそっ…どこにいんだよ…!
時は10時半を過ぎて、俺はかなり焦っていた。
:08/05/24 23:25
:SH905i
:iuHZ6YLo
#192 [みい]
胸がやけにざわつく。
嫌な考えが頭に浮かぶ。
「……っ!!冗談じゃねえぞ、まじで……」
縁起でもない思いつきを振り切るように、また走り出そうとした時だった。
「あ、あの…」
後ろから声がして、振り返ると…柚がキョトンと立っていた。
:08/05/24 23:27
:SH905i
:iuHZ6YLo
#193 [みい]
――*柚稀Side*――
角を曲がると、息を切らした悪魔の後ろ姿。
こんな時間にこんな場所で会うなんて思いもしなかったから、私はびっくりして迂闊(ウカツ)にも声を掛けてしまった。
私の声に反応して、染谷蓮は勢いよく振り返り、目を丸くする。
「あ…えっと…、な、何してるの?」
:08/05/24 23:28
:SH905i
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#194 [みい]
何となく気まずい空気だったから、とりあえず作り笑いをする。
「……お前こそ何してた。こんな時間まで…」
そんな私に悪魔は眉間にシワを寄せて尋ねてきた。
お、お兄さん…顔が恐いよ…;;
「え、あの…さえちゃんと別れてから、中学の時の友達に会って…晩御飯を一緒に…」
:08/05/24 23:29
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#195 [みい]
たじたじになりながらも答えている間に、じりじりと詰め寄ってくる悪魔。私は逃げ場を失った。
相変わらず顔はかなり恐い。泣く子も一発で黙りますね…これは;
「え?えへ…へ…?」
怒ってる?なんで?私のせい?
様々な疑問が渦巻いて、変な笑みが漏れる。
:08/05/24 23:30
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#196 [みい]
その瞬間、悪魔の右手が勢いよく上げられる。
ひぃいっ!!殴られる…っ!?!?
恐怖を感じとって、強く目をつぶった。
けど、次に奴がとった行動は、私の想像とは掛け離れてたものだった。
「無事で、よかった…」
:08/05/24 23:32
:SH905i
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#197 [みい]
……え?
一瞬何が起きたのかわかんなかった。
でも、抱き寄せられた腕と、少し熱くなってる体は、紛れも無くさっきまで目の前にいた染谷蓮のものだった。
あの日、私を庇ってくれた時と同じように耳元で溜息が聞こえる。
私、悪魔に抱きしめられてる…?!
「え?あ、あの…?」
:08/05/24 23:33
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#198 [みい]
私が声を出すと、染谷蓮はぱっと私から離れて、
「早く帰れ。おばちゃん心配してんぞ」
と吐き捨てるように言って、家とは反対方向にすたすたと歩いていってしまった。
な、何今の!!//優しく抱きしめて「無事でよかった」っ!?
キャラ間違えてるよ!?!?//
でも…すぐにいつもの感じに戻ってたし…まじ意味わかんない!!
:08/05/24 23:34
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#199 [みい]
家に帰ると、早速お母さんに叱られた。
「なんで電話に出ないの!!」
「充電切れちゃってて…」
ごめんなさい、と謝ると、お母さんが深く息をついてから、
「あ!蓮君に会った!?」
なんて聞いてくるもんだから何となくドキッとしてしまった。
「あ、会ったけど…?」
:08/05/24 23:35
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#200 [みい]
私の答えを聞くと、お母さんは安心したようだ。
「よかったわ〜。お母さん、蓮君ちに電話しちゃったのよ、柚知らないかって。そしたら捜しに行くって言ってくれて…」
…まさかとは思ったけど、やっぱり捜してくれてたんだ…。
何となくわかってはいたものの、驚いてしまった。
「ちゃんと蓮君にお礼言っとかなきゃ」
:08/05/24 23:36
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