・・悪魔なキミ・・
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#331 [みい]
嘘…。何それ、私そんなこと一言も聞いてない…。
まあ、あれ以来登下校も別々だったから、会話自体交わしていないんだけど。
明日の夕方?明日って…、明日は…会田君とデートだ…。
ってことは、染谷蓮とはもう会えなくなるの?
なんか…心が、ぐちゃぐちゃだよ…。
:08/07/10 22:19
:SH905i
:0De4jBQ2
#332 [みい]
……………………………
今日は土曜日、私は会田君と遊園地デート中。
「…早瀬先輩?」
はっ!やば、私ったらまたぼーっとして…。
「たっ、楽しいね!そうだ、次あれ乗ろうよ!」
自分でも分かってる。無理してはしゃいでる、私。
:08/07/10 22:20
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#333 [みい]
「いや、次はあれに乗りましょう」
と、私の提案であるコーヒーカップを却下して、会田君が指差したのは観覧車。
「カップルっぽくていいね!でもあれって、普通最後に乗るんじゃない?夜景がロマンチックでさあ…」
やけにテンションの高い私の言葉を遮ったのは会田君だ。
「いや、今乗っちゃいましょう」
:08/07/10 22:20
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#334 [みい]
微笑む会田君の言葉は、何か逆らえないものがあって、私はただ頷くことしかできなかった。
「足元にお気をつけ下さい」
係員さんの言葉に従って、ゴンドラに乗り込む。
「うっわー!見て見て会田君!!人がアリみたいに見えるよ!」
:08/07/10 22:21
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#335 [みい]
窓にへばり付くようにして外を見下ろす私に、会田君からの返事はない。
「会田君?」
窓の外から会田君に視線を移すと、会田君はどこか悲しそうに微笑んでいた。
そして、
「早瀬先輩、別れましょう」
衝撃的な一言。
:08/07/10 22:22
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#336 [みい]
「え……?」
私は掠れた声を漏らす。
「早瀬先輩は今、誰のことを考えてるんですか?」
会田君は表情を崩さない。悲しい笑顔のまま。
「…俺じゃない男の人でしょ?」
「っ……」
…なんで?どうして……?
:08/07/10 22:23
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#337 [みい]
「分かりますよ、早瀬先輩って正直だから。見てたらすぐ分かる」
ふっと笑う会田君の姿が涙で滲む。
ああ、駄目だ。泣いちゃ駄目。泣きたいのは、きっと会田君の方だもの…。
「あー!泣かないで下さいよ!!なんか俺が泣かしたみたいじゃないすか!」
会田君は私の涙を自分の服の袖で拭ってくれた。
:08/07/10 22:23
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#338 [みい]
「ね、早瀬先輩?ちゃんとあいつに、素直な思いぶつけて下さい」
私の濡れた頬を拭きながら、会田君は急に真面目な顔つきになる。
「それで、絶対幸せになって下さい。あとで俺んとこ来ても、もう遅いですよ?」
最後の言葉を、会田君が笑いながら言うと、ようやく私も笑うことができた。
ごめんね…ありがとう、会田君…。
:08/07/10 22:24
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#339 [みい]
やっと、やっと決心のついた私は、悪魔のもとへと走り出す。
各駅の電車がもどかしかった。自分の足の遅さに苛立った。二回転んだ。
家に着く頃には、六時を回っていた。
染谷蓮の家に、明かりは…ない。
:08/07/10 22:33
:SH905i
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#340 [みい]
「はあっ、はあ…」
息を切らしながら、明かりが消えた染谷連の家を見上げる。
「ふぇっ…くっ……」
遅かった。間に合わなかった…。
私がもたもたしてるから。真っ正面からぶつかってきてくれたのに、私はそれから逃げていた。
自業自得……。
:08/07/10 22:34
:SH905i
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