・・悪魔なキミ・・
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#500 [みい]
ぐいぐいと力任せに腕を引っ張られる。
ナンパってこんなもんなのか!?
かっこいいお兄さんがもっと甘ーい言葉並べて、肩とか抱いて優しくリードするもんなんじゃないの!?
想像とは掛け離れたナンパというものに、私は戸惑いを隠せない。
「ほんとに無理だってばあー!」
そう私が叫んだ瞬間だった。
:08/08/02 00:32
:SH905i
:T7ettLIc
#501 [みい]
腕を掴まれていた痛さが消える。
不思議に思って恐る恐る顔を上げると、目の前に蓮が立っていた。
よく見ると、蓮がさっきまで私の腕を掴んでいたデブの腕をねじり上げている。
「すいません、こいつ俺の女なんすよ」
蓮の声はこういう時でさえ至って冷静だ。全く抑揚がない、いつもどおりの落ち着いた声。
:08/08/02 00:33
:SH905i
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#502 [みい]
「いっ…!何すんだおま…え…」
デブの目が、蓮を捕えた瞬間驚いたように大きく見開かれた。
「んだよ?」
蓮が不審そうに言うと、そのデブははっとしてからまたにやりと笑い、
「彼女いいじゃん、ちょっとだけ貸してよ」
なんて言ってくる。
:08/08/02 00:34
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#503 [みい]
「…いい加減にしろよ」
蓮は今度は、私も聞いたことのないくらい低い声で凄むと、掴んでいたデブの腕をぐっと引っ張る。
よろけた巨体の耳元に顔を近付ける蓮。どうやら何か言っているようだ。相手の顔が怯えたように歪む。
それから蓮は相手を突き放し、
「わかったなら失せろ、デブが」
:08/08/02 00:35
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#504 [みい]
と吐き捨て、私の腕を引っ張ってデブの横を通り過ぎていく。
すれ違いざまに相手の顔を見ると…さっきの表情を余韻に残しながらも、不気味ににやけていたような気がした。
「蓮っ!さっきの人、知り合い!?」
ずんずんと歩いていく蓮に必死についていきながら私は聞く。
「は?知らねえよあんなデブ」
:08/08/02 00:36
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#505 [みい]
あっちは蓮のこと、知っていそうな雰囲気だったけど…まあ気のせいか。
それにしても。
「も、もうちょっと言い方ってもんがあるでしょ…」
そりゃ私だって思ったし、心の中では散々デブ呼ばわりしたけど、まだ口には出してないもん!
「デブにデブって言って何が悪い。つーかお前さ、ぼーっとしてんなよ。あーゆうの面倒くせえ」
:08/08/02 00:37
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#506 [みい]
「ご、ごめんなさい…」
面倒くせえって…。彼女がナンパされてたのよ!?下手したらあのまま変なとこ連れてかれちゃうかもしれなかったのよ!?
もっとさ、もっと…「無事でよかった」とか、そうゆう優しい言葉とかないわけ?
…まあ、所詮悪魔だし。そんなの要求しても無理って話だよね…。
…こないだのおでこにキスは優しさを感じたけどさ…//
:08/08/02 00:38
:SH905i
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#507 [みい]
「何顔赤くしてんだよ」
蓮がいかにも気味悪そうに私の顔を横目で見る。
「いっ、いやいや!//」
あの朝のことを思い出してたなんて言えない!//だって蓮はあの時私が寝てたと思ってるわけでしょ!?
私が起きてたって知ったら蓮、どうするんだろう…?焦るかな?焦る蓮…うわ、見てみたい〜!!
…まあ、これはとっておきの楽しみとして大事にとっておくか…♪
:08/08/02 00:39
:SH905i
:T7ettLIc
#508 [みい]
心の中でむふふと笑った後、私は気になっていた質問を蓮にぶつけた。
「さっきなんて言ったの?ほら、耳元で」
あの強気勘違いデブ(あ、私も言いすぎか?)を一瞬でだまらせる文句とは一体…?と。
「…『てめえの汚ねえど頭(ドタマ)かちわってそっから手え突っ込んで奥歯ガタガタ言わせたろかごらあ』」
「ひいっ!!」
淡々と言う蓮が逆に怖い…;
:08/08/02 00:40
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#509 [みい]
「そ、そんなのどこで…」
覚えたの?と言い終わる前に、蓮が答える。
「向こうの高校の連れの口癖」
…ははあ、すごい人とつるんでたんだなあ…;
「えっと、一応聞くけどその人って…」
「族とかじゃねえよ。最近念願の女と付き合えて浮かれてるただのあほだ」
:08/08/02 00:41
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