・・悪魔なキミ・・
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#561 [みい]

蓮のそんな姿なんか見たくない。想像だってしたくない。


私は閉じた瞳にさらに力を入れ、唇を噛み締めた。


「…いー眺め」


馬鹿にしたような口調…。同じ声だけど、これは淕のものだろう。


コツコツと、足音が近付いてくる。その音は、私の前で止んだ。


「ねえ柚稀ちゃん。見なよ、あいつの無様な姿」

⏰:08/08/08 12:03 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#562 [みい]

…淕だ。


私は強く頭を横に振った。だって蓮はそんな姿、私に見せたくないに決まってる。だから命令したのだ。


すると、舌打ちが聞こえ、


「見ろっつってんだろーがよ!ぁあ!?」」


と脅すような口調で肩をがしっと掴まれ、そのまま強く揺さ振られる。

「そいつには触んな!」

⏰:08/08/08 12:06 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#563 [みい]

蓮の怒鳴り声に、薄く目を開けると、既に立ち上がっている蓮が向こうに見えた。


「…兄さん、ちょっとそいつらと遊んでてよ」


淕が言い終わらないうちに、デブを始めとする連中が後ろから蓮に飛び掛かったのがわかった。


「蓮っ!」


私は蓮の元へ駆け寄ろうとしたが、淕に押さえ込まれてしまう。

⏰:08/08/08 12:07 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#564 [みい]

「…っ何すんのよ!放してっ!」


もがいてもあがいても、男の力になんか到底敵いっこない。


「柚稀ちゃんはその間俺と遊んでよーよ。どうせ同じ顔じゃん」

「あんたなんかっ…あんたなんか、蓮の足元にも及ばない!このカス!クズ!」


思い切り睨みながらそう吐き捨てると、淕は目を丸くし、そのあと笑い出した。

⏰:08/08/08 12:08 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#565 [みい]

「兄さんってこんな女が趣味なんだ…。俺、こんな気の強い女はパスだわ」


こっちだってあんたみたいな最低男なんか願い下げだ。


でも…と淕は私の顎に手をかけ、


「染谷蓮のものは、全て奪う」


と私の耳に口づける。


私は、あまりの気持ち悪さに全身が震え、吐き気まで催した。

⏰:08/08/08 12:09 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#566 [みい]

「兄さんとはどこまでいったの?もうヤっちゃった?」
「そんなのっ…あんたに関係ないっ!」


吐きそうなのを我慢してどうにか答えると淕は、


「ふーん…その様子だと…まだ、だね」


とニヤついた。


図星で、不覚にも顔が熱くなる。

⏰:08/08/08 12:10 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#567 [みい]

「じゃあ兄さんには悪いけど…俺がお先に柚稀ちゃんをいただこうかな」


淕は私に顔を近付けてきた。


嫌だ…嫌だよ。蓮とじゃなきゃ。蓮以外の人となんか…。


「…イタダキマス」


面白がるような淕の声が間近で聞こえ、私は強く目を閉じる。


その時だった。

⏰:08/08/08 18:28 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#568 [みい]

バキイッ!


物凄い音が聞こえ、私を押さえ付ける力が急になくなったのだ。


驚いて目を開けると、淕の姿もない。


そして、淕の代わりに私の視界に入ってきたのは…


「無事かっ…?」


紛れも無い、蓮だった…。

⏰:08/08/08 18:29 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#569 [みい]

「れ、蓮…っ」


あまりの安堵感に、我慢しきれず涙をこぼす私を、蓮は優しく抱きしめてくれた。


「今のうちに、お前は早く逃げろ」


よく見ると、蓮は傷だらけだ。あれだけの人数を相手にしたのだ、まだマシなほうだろう。


「なんで?蓮も一緒に…」

⏰:08/08/08 18:30 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


#570 [みい]

行こうよ、と言いかけた私を、蓮の言葉が遮った。


「俺は…まだ、こいつに伝えなきゃなんねえことがあるから」


そう言い、うずくまる淕を見る蓮。


「そんなのいいよ!こんな人に何言ったって無理だもん!」


こんな人、相手にするだけ時間の無駄だよっ…。

⏰:08/08/08 18:32 📱:SH905i 🆔:V2IHnmoY


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