・・悪魔なキミ・・
最新 最初 全 
#612 [みい]
…ん?んんん?
途端に穏やかな空気が一変したのが感じられた。
さっきまでより更に強く掴まれた私の右腕。
熱を帯びた色に染まる蓮の瞳。
「れ、蓮…?あの…っ」
これはっ…、この雰囲気はっ…!
:08/08/12 22:52
:SH905i
:F8dJwfHI
#613 [みい]
「そ、そろそろ私、行くねっ…」
明らかに動揺した私が席を立った瞬間、思い切り腕を引っ張られ、再びお互いの顔が近づいた。
「まだ、帰さねえ」
真剣な表情でそんなことを言われると、一気に恥ずかしくなってしまう。
静かな中、自分の心臓の音だけがバクバクとうるさく、蓮にも聞こえてしまうかも、なんて変な心配まで生まれる始末だ。
:08/08/12 22:53
:SH905i
:F8dJwfHI
#614 [みい]
「柚…」
こんなに近くで自分の名前を甘く囁かれると、余計に胸が高鳴る。
息をすることすらままならない。それほど私は緊張していた。
なにせこうゆう雰囲気にはどうも慣れないもので…。
「…再会を祝して」
蓮が薄く笑い、近付いてきたのがわかった。
:08/08/12 22:54
:SH905i
:F8dJwfHI
#615 [みい]
私は強く目を閉じ、覚悟を決めた…が。
「……はれ?」
蓮の唇が触れたのは、意外や意外、私の唇…ではなく。
「涙、残ってたから」
まだ涙の跡が消えずにいる、私の頬だった。
:08/08/12 22:55
:SH905i
:F8dJwfHI
#616 [みい]
唇を舐め、しょっぺえ、と顔をしかめる蓮を見て、私はいてもたってもいられないくらいの恥ずかしさに襲われる。
当然のように、唇にされるものだと思い込んでいた自分が、ひどく自惚れているように思えたのだ。
真っ赤になってしまった顔が蓮に気付かれないよう俯くが…
「なに顔赤くしてんの?」
…ばーれーてーるー……。
:08/08/12 22:57
:SH905i
:F8dJwfHI
#617 [みい]
「や、べ、別っ、に!?」
自分でもどんだけだよ、とツッコミたくなるほどのきょどりようだ。
「…こっち向いてみ」
何となく、勘だけど、蓮の声色がおもしろがっているようなものに思える。
…絶っっ対嫌だ!!こんな林檎みたいな顔、笑われるに決まってる!
:08/08/12 22:59
:SH905i
:F8dJwfHI
#618 [みい]
断固拒否、とでも言うように、私は蓮から素早く顔を背ける。
「柚、こっち向けって」
嫌だってば!あんたはそんなに私を笑い者にしたいのか!
無視を決め込む私に、蓮もいい加減苛立ったようだった。
無言で腕を引っ張られる。
「きゃっ…」
:08/08/12 23:01
:SH905i
:F8dJwfHI
#619 [みい]
咄嗟の出来事に、とろい私はもちろんされるがままで。
思い切り蓮の胸に飛び込む形になってしまった。
本能的につぶった目を恐る恐る開くと、目の前に映るは包帯が巻かれた蓮の胸板。
「…いってえ……」
勢いよくぶつかってしまったせいか、蓮が微かに声を漏らした。
:08/08/12 23:02
:SH905i
:F8dJwfHI
#620 [みい]
私はそれに反応し、慌てて顔を上げる。
「ご、ごめん!大丈夫!?」
……やられた。
真正面に蓮の意地悪な笑み。
:08/08/12 23:05
:SH905i
:F8dJwfHI
#621 [みい]
こっ、この男…!騙しやがったな…!
「俺は平気だけど、お前は大丈夫か?」
「は!?」
蓮の言っている意味がわからなくて、少々強気に聞き返すと、
「…顔、真っ赤」
という声と同時に、私の頬が両手で包み込まれた。
…完敗、です…。
:08/08/12 23:08
:SH905i
:F8dJwfHI
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194