・・悪魔なキミ・・
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#801 [みい]

未だ躊躇する私に、蓮は言葉を重ねる。


「柚。おいで」


手を差し延べる蓮が遠くに見えた瞬間、吸い寄せられるように足が動いた。


レッドカーペットの上を、一歩ずつ進んで行く。

その先には、蓮の姿。


そう、ここは小さな教会なのだ。

⏰:08/11/08 17:56 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#802 [みい]

ようやく蓮の元へ着くと、蓮がおもむろに口を開いた。


「いいか、俺から離れんな。命令だ」
「へ?」


あまりに唐突だったものでいまいち理解が出来ず、ぽかん顔の私を見て蓮は息をつく。


「そばにいろっつってんだよ。いかなる時でも例外は許さない」


…な、なんて俺様的な…。

⏰:08/11/08 17:57 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#803 [みい]

多少呆れ気味な私を他所に、蓮は話を続ける。


「あと、禁止事項」


ここ、と言いながら蓮は私の左手を取り、薬指を指す。


「ここに指輪つけんの禁止。そのうち俺がつけてやっから」


左手の薬指が持つ意味を思い付いた瞬間、一気に顔が熱くなった。


まるで、プロポーズじゃない…!

⏰:08/11/08 17:58 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#804 [みい]

「聞いてんの?」


恥ずかしさから俯いた私の頭上から聞こえる不機嫌そうな蓮の声に、小さく頷く。


「俺はお前の全てが欲しいんだよ。今も未来も、いつだってお前は俺のもんだ」


『柚の全てが欲しい』


何日前かの蓮の言葉が頭を過ぎる。

「…なんだ!そういう意味だったわけね!私てっきり…」

⏰:08/11/08 17:59 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#805 [みい]

蓮の言葉を勝手に誤解していたことに気付き、そこまで言いかけたと同時にはっと口をつぐむ。


蓮はきょとんとした後、私の言葉の続きを予想出来たのか、にやりと笑った。


「てっきり…何?」
「あ、や、何でも…」


墓穴を掘ってしまった私は、口をもごもごさせる。


そんな私に、蓮は距離を縮めた。

⏰:08/11/08 18:00 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#806 [みい]

「言えないようなこと?」
「そそそそんなことっ…!」


笑みを含ませた蓮の言葉が図星であることは、この尋常ではない声の震えが証明しているようなものだ。


すると突然、耳に蓮の指が触れ、思わず体がびくんと跳ねる。


「別に俺はいいけど…?お前がそんなに言うなら」
「い、言ってないもん!」

⏰:08/11/08 18:00 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#807 [みい]

必死に蓮の胸板を押して、距離をとろうとするけど全く無意味。


蓮の手が私の髪をかきあげ、首筋にほんのりと温もりが生まれる。


「ちょっ…!やめっ…」


蓮の唇が首筋を走る。


「力、抜けちゃってんじゃん」


私の首筋に顔を埋めたまま、蓮が楽しそうに囁く。

⏰:08/11/08 18:01 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#808 [みい]

蓮の言う通り、口調は強いものの手には全く力が入らず、むしろ蓮に体を預けるような格好になってしまっている。


「だめだってば!こ、こんなとこで…罰当たるよ!」
「誰かいるのか!!」


私が言い切ると同時に、大きな声と共に扉が開く。


「…お前のせいだぞ、でけえ声出すから」

⏰:08/11/08 18:02 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#809 [みい]

こめかみに手をやりながら、はー、と大きく息をつく蓮。


「そんなこと言ったって…ってぇえ!?」
「逃げんぞ」


私が文句を言い終わらない内に、蓮が手を引いて走り始めた。


「こらーっ!待ちなさい!」


懐中電灯を手にした警備員が追い掛けてくる。

⏰:08/11/08 18:03 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


#810 [みい]

「蓮!も、無理…っ!」


もともと運動神経のない私にとって警備員との追い掛けっこなんて、高度すぎる!


ひーひー言ってる私を振り返った蓮は、何も言わずに私を抱き上げまた走り出す。


「うひゃあ!ちょ、蓮!?」
「荷物は黙ってろ」


…すいませんね、お荷物で…。

⏰:08/11/08 18:04 📱:SH905i 🆔:vNKBvMlI


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