ギンリョウソウ
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#964 [○○&◆.x/9qDRof2]
―――ザーッ…
手を洗いながら便所の鏡をふと見上げる。
頬が少しこけて、目の下には真っ黒なクマ……
まるで絵に書いたようなやつれた顔がこちらを見つめていた。
:22/10/04 04:09
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#965 [○○&◆.x/9qDRof2]
最近ろくに寝てないからな…。
毎年"あの日"が近付くと
イヤな夢ばかり見てしまって眠れない日が続く。
まるでオレに忘れる事を許さないかのように。
:22/10/04 04:09
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#966 [○○&◆.x/9qDRof2]
あれこれ考えてぼーっとしていると
"ゆうき……"
ふと耳元でオレを呼ぶ声がして、胸がドクリと跳び跳ねる。
ばっと振り返るが、…やはりそこには誰も居ない。
そう、居るはずなんてないのに、
今更何を期待しているのか…。
:22/10/04 04:10
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#967 [○○&◆.x/9qDRof2]
オレはどうやら相当、キているらしい。
:22/10/04 04:10
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#968 [○○&◆.x/9qDRof2]
1
黒猫の詩
「リア、お前の瞳は本当に綺麗だね」
ご主人様はいつも笑いながらわたしにそう言う。まるで口癖のように。
“ブルーの瞳が綺麗だ”と。
わたしはご主人様にそう言われるのが嬉しかった。
笑いながら、頭を撫でて貰うのが好きだった。ご主人様の手は、温かくて、大きくて。撫でて貰うと、なんだかとても安心するの。
:22/10/04 04:11
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#969 [○○&◆.x/9qDRof2]
わたしは。真っ黒な毛、真っ青な瞳が特徴のごく普通の黒猫。ご主人様に助けてもらう前は、その辺の道端で歩いている普通の野良猫だった。
「リア、ご飯だよ」
そしていま、わたしの目の前に餌の入った皿を置いてくれたのが.......わたしの大好きな、大好きなご主人様。
:22/10/04 04:12
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#970 [○○&◆.x/9qDRof2]
名前は確か.......セツナ。
あまり覚えてないけど、ご主人様のお友達が「セツナ」と呼んでいた。
そしてご主人様の髪の毛はとても綺麗な蜂蜜色。
ふわふわ柔らかくて。
私はご主人様の髪の毛が大好きなんだ。
:22/10/04 04:12
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#971 [○○&◆.x/9qDRof2]
――ご主人様と出会ったのは去年の冬。
凄く寒くて、まだ小さかった私は草むらで凍えていた。
そんな所を、ご主人様が見つけてくれた。
…助けてくれたんだ。
:22/10/04 04:12
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#972 [○○&◆.x/9qDRof2]
何も言わずに私の上に積もった雪を払い、コートに包んで温めてくれた。
優しく微笑みながら、
頭を撫でてくれた。
あの日、ご主人様は私を助けてくれた。
:22/10/04 04:13
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#973 [○○&◆.x/9qDRof2]
ご主人様は野良猫の私を拾ってくれたんだ。
優しくて、かっこよくて、面白いご主人様。
私はすぐにご主人様が大好きになった。
:22/10/04 04:13
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