愛の在り処
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#122 [果樹]
私が名前を名乗ると一ノ瀬慶はふわりと優しい顔をする。
「じゃあ武藤さん。ちょっとお手伝いしてもらってもいいですか?」
「へ?あの・・・」
「早く早く。授業に遅れちゃう」
:08/10/30 02:37 :P902iS :☆☆☆
#123 [果樹]
:08/10/30 05:08 :P902iS :☆☆☆
#124 [果樹]
私は一ノ瀬慶のペースに乗せられたまま英語科準備室に連れていかれた。
――――・・・
「これを運べばいいんですか?」
私は目の前にある数十冊のノートの指していう。
:08/11/04 04:31 :P902iS :☆☆☆
#125 [果樹]
「うん。ちょっと重いかもしれないけどお願いします」
「わかりました」
とだけ言って英語科準備室を出ようとしたら後ろから名前を呼ばれた
なんだろう?
と思い振り向いて首を傾げると一ノ瀬慶は優しく柔らかい笑顔を見せた。
:08/11/04 04:31 :P902iS :☆☆☆
#126 [果樹]
「モアは元気ですか?」
急にモアの名前を出されて少しびっくりしたが、覚えていてくれたことに私は嬉しさを覚えた。
「うん。元気。食べ過ぎっていうくらい食べてるからね」
「そっか。よかった」
:08/11/04 04:32 :P902iS :☆☆☆
#127 [果樹]
ほっとしたような優しい笑みで言う一ノ瀬慶。
「名前・・・気に入った。ありがとう」
私がいい忘れていたお礼をすると一ノ瀬慶は満面の笑みで微笑んだ。
――――・・・
「慶ちゃんおはよー」
:08/11/04 04:33 :P902iS :☆☆☆
#128 [果樹]
「おはようございます」
「ねー慶ちゃんうちらとお喋りしよー」
「まだやることが残ってますから」
一ノ瀬慶がうちの学校に来てからというもの一ノ瀬慶を呼ぶ女子たちの甘ったるい声が嫌でも耳に入る。
:08/11/04 04:33 :P902iS :☆☆☆
#129 [果樹]
あの顔と少し無邪気なところが女子たちの乙女心を掴んだのだろう。
“慶ちゃん”という愛称までつけられて毎日のように一ノ瀬慶には女子軍団が張り付いている。
「イッチーすんごい人気だなー。ねっまなちゃん」
:08/11/04 04:34 :P902iS :☆☆☆
#130 [果樹]
私の側に来て廊下でちやほやされている一ノ瀬慶を見ながら逞が話しかけてきた。
「逞・・・顔近い」
「ありゃ?照れてんの?可愛いー!!」
私の顔との距離がわずか5センチという近さにいる逞に表情を変えずに言うと逞が嬉しそうに笑えない冗談を言ってきた。
:08/11/04 04:34 :P902iS :☆☆☆
#131 [果樹]
「まなちゃん顔怖いってー」
「うるさい」
逞のヘラヘラした笑いに嫌気がさす。
「武藤さん。ちょっといいですか?」
「え?はいっ」
:08/11/04 04:35 :P902iS :☆☆☆
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