愛の在り処
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#162 [果樹]
「誓います」

少し不安気に聞くと逞は珍しく真面目な顔で答えた。

「俺はただ真実が知りたいの。まなちゃんはイッチーと付き合ってんの?」

「・・付き合ってない」

「そっか!」

⏰:08/11/18 06:35 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#163 [果樹]
ニカッと笑うと逞は教室の方へ戻っていった。

「はぁぁ」

私は頭を抱えて階段に座り込んだ。

付き合っているわけではないがさすがに知れたのはまずい。

逞本当に言わないかな・・?

⏰:08/11/18 06:35 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#164 [果樹]
――――・・・

教室に行くと見せかけて俺は全く別の場所に来ていた。

「おしっ!」

ある部屋のドアの前で俺は意気込みいきおいよくドアを開ける。

ガラガラッ

「失礼しまーす。一ノ瀬先生いますか?」

⏰:08/11/19 07:46 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#165 [果樹]
「はい?何ですか?」

入り口で大声で叫ぶと奥の方からイッチーが顔を覗かせた。

俺はそのままイッチーの側まで行く。

「ちょっと相談したいことがあるんすけどいいですか?」

「はい」

俺はイッチーを廊下まで連れ出す。

⏰:08/11/19 07:47 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#166 [果樹]
「相談ていうのは何ですか?」

イッチーの言葉を合図に俺はキッとイッチーを睨みつける。

「もうこれ以上まなちゃんに近付くな」

イッチーは少しの沈黙の後、間の抜けた声を出す。

「えーと・・まなちゃんとは・・?」

⏰:08/11/19 07:47 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#167 [果樹]
俺はその言葉にイラッとしてつい声を荒げる。

「武藤愛実!家に行ったり。あんた仮にも教師だろ?教師が生徒誘惑してんじゃねぇ。言いたいことはそんだけだ」

それだけ言って俺はイッチーをもう一睨みしてからその場を去る。

⏰:08/11/19 07:48 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#168 [果樹]
――――・・・

「あれ・・・?」

教室に行くと逞がいなかった。


不思議に思いながらも私は席に座る。

そわそわしながらも待っているとチャイムが鳴るギリギリで逞は教室に入ってきた。

⏰:08/11/19 07:49 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#169 [果樹]
逞が席につく前何故かバチンとウインクされた。

意味がわからない。

私は不安なままその日一日を過ごすこととなった。

――――・・・

今日も慶は来るんだろうか?

でももう少し用心しないと・・・。

⏰:08/11/19 07:49 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#170 [果樹]
まさか見られてるなんて思わなかったし、しかも逞。

本当に最悪だ。

ガチャリと玄関の鍵を開け私は暗い気分のまま中に入る。

「ただいまー・・・」

ニャーン

私が帰って来たのに気付いたモアが一目散にすっとんできた。

⏰:08/11/20 13:51 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#171 [果樹]
私はモアを抱き上げて部屋に向かう。

「お父さんお母さんただいま」

写真の中で笑う父と母にいつものを言って、着替えて部屋を出る。

キッチンに入り冷蔵庫から夕飯の食材を取り出す。

最近は慶が夕食も食べて行くため私は二人分の夕飯を用意する。

⏰:08/11/20 13:52 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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