宝物。
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#291 [みぉり]
・・・・・凪のバイト先を知っていた、ただそれだけしかないのに



高1の間、凪やあかりからその名前を聞いた事があったわけでもないのに



『私が知らない凪を知っていた』



それがひっかかって、大きななんとも言えない不安になってるんだ

⏰:08/10/21 22:21 📱:PC 🆔:0zM106IM


#292 [みぉり]
不安を振り払いたくて頭を強く振った




やだやだ、こんなの




凪は私のものじゃないんだから


楓ちゃんと凪の事を私がとやかく考えるのは変だよ、うん

⏰:08/10/22 23:00 📱:N905i 🆔:wkITut.o


#293 [みぉり]
そう思うようにして携帯をしまう


キーンコーン……



「あ、もうこんな時間かぁ…」




聞こえてきた鐘の音は、かなりの時間、屋上にいた事を教えてくれた

⏰:08/10/24 00:38 📱:N905i 🆔:KHOvW2gg


#294 [みぉり]
「・・・よっと」


立ち上がり、なんとなくフェンスに寄りかかって下を見下ろす


放課後のこんな時間に人影なんて見当たらない


そう思いながらぐるっと校門側を見渡して、視線が止まった




・・・・・・凪

⏰:08/10/25 22:02 📱:PC 🆔:OsnuXMHg


#295 [みぉり]
多分、今、学校を出たんだろう



校門に向かって歩いている後ろ姿は間違いなく凪



私が見間違うはずがない



こんな時間まで・・・・何してたんだろう



・・・・・・・今日はバイトおやすみなのかな

⏰:08/10/25 22:10 📱:PC 🆔:OsnuXMHg


#296 [みぉり]
フェンスに手をかけて、じっと凪を見つめる


・・・・・いつもなら・・・・すぐ電話して・・・・一緒にかえろって、待っててって・・・・言えるのに



今は・・・・それが怖いよ


凪・・・・怒ってる?


あの日、ちゃんと話もしないで・・・・・後を付けた私を軽蔑してる?



ねぇ・・・・凪・・・・

⏰:08/10/25 22:13 📱:PC 🆔:OsnuXMHg


#297 [みぉり]
ぎゅっ・・・・



フェンスにかけていた指に自然と力が入ってしまう



何もなかったみたいに・・・・・話をして・・・・



でもそれは当たり障りのないもので・・・・きっと凪だって気づいてる



『何か変だ』って思ってる

⏰:08/10/25 22:16 📱:PC 🆔:OsnuXMHg


#298 [みぉり]
「・・・・・どうしたらいいの」



呟いた瞬間、凪が足を止めたのが見えた



そのあまりのタイミングの良さにドキッとしてしまう



まさか屋上で呟いた私の声が校門付近にいる凪に聞こえるわけがない

⏰:08/10/25 22:33 📱:PC 🆔:OsnuXMHg


#299 [みぉり]
それでもドキドキと私の心臓は波を打って、凪から目を離せずにいた



・・・・・でも、次の瞬間に凪を見つめていたことを後悔した



凪に駆け寄って行く女の子の後姿を見つけてしまったから



高く結われた髪をなびかせるその後姿が誰かに気づいてしまったから

⏰:08/10/25 22:37 📱:PC 🆔:OsnuXMHg


#300 [みぉり]
フェンスに掛けていた指の力が抜けて、するりと落ちた


・・・・楓・・ちゃん



凪が笑って、走ってる楓ちゃんに声を掛けてる




・・・・・・・ーーーっ嫌だっ



自然と心でそう願っている自分にはっとして
思わず、口元に手をあてた

⏰:08/10/25 22:49 📱:PC 🆔:OsnuXMHg


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