宝物。
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#348 [みぉり]
「・・・・・あちぃ」



夏休みの炎天下の中、俺の部屋のクーラーは故障中



扇風機をフル稼働させ、窓を大きく開けながらベットに腰掛け漫画を読んでいた




「凪ぃ〜、いる〜〜?」

⏰:08/10/27 00:24 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#349 [みぉり]
階段下から聞こえてくるのは、聞きなれた声



「おー、上ー」



起き上がって迎えにいくわけでもなく、変わらずに漫画を読んでいるとトタトタと足音が近づいてドアが開かれた



「うわっ、何この部屋〜・・・・・」



扉を開けるなり、その暑さに顔をしかめた有希がコンビニ袋を提げて俺の部屋に入ってきた

⏰:08/10/27 00:31 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#350 [みぉり]
「クーラー故障中なんだよ」


「えー・・・・」


嫌そうな顔をそのままに、俺が腰掛けているベットに背をもたれながら座る



俺は変わらずに漫画を読んだままで、有希はコンビニ袋をガサガサと漁りだした



「おみあげ」


「ん?おーサンキュー」

⏰:08/10/27 00:44 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#351 [みぉり]
お土産の言葉に顔を向けると、俺の一番好きなアイスを有希が差し出す



受け取って、ペリペリと包装紙を剥がしてアイスを口に頬張り、再び漫画を読もうとして、違和感



「・・・・・どうした?」


「え?・・・・・や、別にぃ」



有希が静かなんて、おかしい

⏰:08/10/27 00:53 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#352 [みぉり]
いつもは俺が話しを聞いてようが、聞いてまいがお構いなしに話しているのに



今は、体育座りで静かにアイスを食べているだけだ



斜め上から見下ろす顔は、明らかに元気がない



俺はそっと漫画を閉じて、有希の隣に座り直す

⏰:08/10/27 00:56 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#353 [みぉり]
「「・・・・・・・・・・・・・・・」」



二人とも無言でシャクシャクとアイスを食べた



食べ終わると、有希は目の前に置かれていた俺のデジカメを手にとって



無意味に部屋の中でシャッターを切る



しばらくそのまま放っていると、くるりと俺に向けてシャッターを切りだした

⏰:08/10/27 01:00 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#354 [みぉり]
「おいっ、」



俺は食べかけのアイスを片手に有希からカメラを奪う



「何よぉ、けち」



頬を膨らませながら、悔しそうにする顔はいつもと同じ



だけど、次の瞬間には表情は沈み、伏し目がちになった



・・・・・・カメラ、取り上げなきゃよかったか



そんなことを思いながら、アイスを食べきり残った棒を捨てようととして有希が声をあげた

⏰:08/10/27 01:06 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#355 [みぉり]
「凪のっあたりだよぉ!!」


「へ?」



有希が俺の棒を指差して言うので、俺も棒をよくよく見るとそこには『当たり』と書かれた文字




「いいなぁ〜これ、当たりの棒を何本か貯めると温泉一泊当たるんだよっ」


有希が心底、うらやましそうに棒を見ながら言う

⏰:08/10/27 01:09 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#356 [みぉり]
「すげぇ・・・・アイスで旅行が当たるのかよっ笑」


驚きながら笑って言うと、有希もそれにつられて笑った



なんとなくカメラを有希に向けてシャッターを切る



「なっ・・・・何すんのよぉいきなりっ」



目をぱちくりさせながら、慌ててカメラを取り上げようとする有希にほっとして余計にシャッターを切る

⏰:08/10/27 01:12 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


#357 [みぉり]
「ちょっ・・・・ずるいっ私が撮った時は取り上げたのにっ」


有希はジタバタしながらも必死に俺からカメラを取ろうとする



それがまたおもしろくて、シャッターを切っていると有希はクッションを抱き締めて顔を隠すようにして、動かなくなってしまった




・・・・・・・拗ねたな

⏰:08/10/27 01:15 📱:PC 🆔:yXpYuQc2


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