宝物。
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#767 [みぉり]
━━━―――……
凪side


有希の後ろ姿が廊下を曲がり、見えなくなったところで廊下の壁にもたれた。



「・・・ばかじゃねぇの」



有希が俺を避けている。
この数日の有希の態度が、間違いなくそれを示してる。


それは俺にとっても、都合がいいことのはずなのにー・・・・

⏰:10/03/15 00:54 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#768 [みぉり]
姿を見つけるたびに声を掛けてしまう自分がいる。


俺が名前を呼ぶたびに、緊張で肩を大きく揺らして


『どうしよう』と訴える瞳でこちらを向くことが分かっているのに


俺から話しかけなければ簡単に消えてしまいそうなつながりを
必死に繋ぎとめようとしている。


有希が・・・・きっと、自分と俺を想ってその態度を取っていることもわかってるのに

なんて、俺は臆病者なんだろう

⏰:10/03/15 01:06 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#769 [みぉり]
「・・・・凪?どしたの?」


はっと声の先を見ると、高く結った髪を傾げて楓が立っていた。


「・・・や、なんでもないよ」


「さっきの・・・えと、有希?ちゃん??」

眉間にシワを寄せて、『そうだそうだ』と一人で答えに納得している楓の言葉に驚いた


「そうだけど・・・楓って面識あったっけ?」


「ん?あかりとよく一緒にいるとこ見てたし、前にちょっと話したことあるのよ」

⏰:10/03/15 03:05 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#770 [みぉり]
ケロッと話す楓に『へぇ』と相槌を打つと、丁度、3時間目を告げるチャイムが鳴った


そのまま『じゃあ・・・』と10組の教室に戻る俺に、11組へと向かう楓の独り言が聞こえる



「ん〜、この間ハルの家にいた子だよね。。。ハルと付き合ってるのかなやっぱり」


ぴたっ


「・・・・・・・は?」

⏰:10/03/15 03:09 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#771 [みぉり]
思わず足を止めて楓の方を振り返ったが、楓は既に教室に戻りピシャンと扉のしまる音とチャイムが鳴り響く




『ハルと付き合ってるのかな』




俺の頭の中には、さっきの楓の言葉が繰り返し流れて、

数学の瀬戸に声を掛けられるまで、その場から動けずにいたー・・・。

⏰:10/03/15 03:13 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#772 [みぉり]
━━━―――……
陽臣side
・・・・・キンコンカンコーン


「っだぁ〜ッ・・・・俺はどうすりゃいいんだよッ」


放課後、今日一日で溜まった苛立ちを解消するために屋上へと足を運び、


思いっきり空に向かって叫んだ



・・・・・結局、あの後園田と顔を合わせることもなく(選択以外は別教科なので)一日が過ぎた


会ってどうにかなるものではないかもしれないが


あんなに露骨に避けられたら、文句の一つも言いたくなる

⏰:10/03/15 03:23 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#773 [みぉり]
そりゃ、俺が余計なことを話したせいで・・・・


そうなったこともわかってる。わかってはいるが・・・・



なんでか、ムカムカとして落ち着かない。


ガッシャン・・・・思わず、すぐ近くのフェンスを蹴り上げ、ふと下を見下ろす

⏰:10/03/15 03:26 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#774 [みぉり]
「・・・・・園田」



見下ろした先は、駐輪場


赤い自転車を押しながら、正門へと向かう園田の姿があった。


その後姿を思わず、目で追う。



ー・・・・あいつ、どこの塾でバイトしてんだ?

⏰:10/03/15 03:29 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#775 [みぉり]
そんな疑問が降って沸いた。


俺が視野を広くしたらどうか、と提案したのがきっかけで園田はバイトを始めた。


それは本人にとって、つらいことになってはいないだろうか?


楽しいと言っていたけれど、本当だろうか?


『凪』から距離をとるために、俺に頼らないためにとった行動に違いない。


それなら余計に、無理をしていないだろうか?

⏰:10/03/15 03:33 📱:PC 🆔:38EE/k9o


#776 [みぉり]
そんなことが気になって、居ても立ってもいられなくなった俺は


そのまま園田の後を追ったー・・・・。


━━━―――……


「ここかよ・・・・」



園田の赤い自転車を確認し、改めてそのビルと周りを見回す

⏰:10/03/15 03:35 📱:PC 🆔:38EE/k9o


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