宝物。
最新 最初 🆕
#1 [みぉり]
2作目となります。
恋愛小説を書いていきますので、お時間ありましたら読んでください。

《前作》
・あいつはあの子のことが好き。
・【続】あいつはあの子のことが好き。

⏰:08/06/19 15:51 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#2 [みぉり]
【登場人物】
若菜 凪(ワカナ ナギ)
園田 有希(ソノダ ユウキ)

潮見高校2年生、前作の番外編となります

⏰:08/06/19 15:55 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#3 [みぉり]
気付いた時からいつも一緒だった。

家がものすごく近いわけではなかったけど


それでもどこにいくのも一緒だった

⏰:08/06/19 15:58 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#4 [みぉり]
「ゆーちゃん!!ゆーちゃん!!あのね、コレあげる」


真っ青な園児服を身にまとい、ふわふわと柔らかな髪をなびかせながら走る男の子

男の子にしては大きな目で、一見すると女の子にも見られがちなその子が走った先には―……


「わ〜!ありがと、なっちゃん!!」

⏰:08/06/19 17:29 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#5 [みぉり]
同じ園児服に二つ結びにしたすこし短めな髪を揺らして手を振る女の子の姿


『ゆーちゃん』と呼ばれた女の子が『なっちゃん』から受け取ったのはカラフルなビー玉たち


赤、青、黄色、緑に紫……

⏰:08/06/19 18:57 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#6 [みぉり]
「きれいっ!!」


目をキラキラさせながら笑顔でビー玉を見つめる姿を見て、男の子はちょっと得意げに笑う。


「凪ー、有希ー帰るわよー」


後ろから聞こえてきた母親の声に2人は大きく「はーい」と返事をして、小さな手を繋いで駆け出した。

⏰:08/06/20 03:14 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#7 [みぉり]
夕暮れ時の公園・・・・


ジャングルジムに滑り台・・・・気づけばあたりには自分たちと母親と4人だけ


小さな2人の手を繋いだ影がゆっくり伸びる道に明るい笑い声が響いていたー・・・・

⏰:08/06/20 03:16 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#8 [みぉり]
ピピピピピ・・・・・



「んー・・・・」


不意に聞こえてきたアラーム音にゆっくりと意識を戻される。



ピピピ・・・・カチッ・・・



「ふぁぁ〜・・・夢・・・・かぁ」

⏰:08/06/20 03:20 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#9 [みぉり]
懐かしい夢・・・・あれって5つくらいの頃??


大きく伸びをして起き上がり、カーテンを引く


その窓から見える空は、どんよりと曇って今にも雨が振り出しそう



「雨・・・・・降らないかなぁ」



有希はぽつりと呟き、静かにため息をつくと身支度を始めた

⏰:08/06/20 04:13 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#10 [みぉり]
<<ご案内>>
・あいつはあの子のことが好き。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7276/

・【続】あいつはあの子のことが好き。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7649/

・感想版
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

よろしければ感想・意見などお願いいたします!!!

⏰:08/06/20 04:16 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#11 [みぉり]
すいません!!失敗しました((( ;゚Д゚)))

<<ご案内>>
・あいつはあの子のことが好き。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7276/

・【続】あいつはあの子のことが好き。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7649/

・感想版

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/


よろしければ感想・意見などお願いいたします!!!

⏰:08/06/20 04:21 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#12 [みぉり]
>>9から


ポツ・・・ポツ・・・・・


「あ、、、やっぱり降ってきた」


身仕度を終えて、玄関を出てすぐに雨粒が顔にあたる。

傍らに携えていた傘をさして、足取り重く学校へ向かう

⏰:08/06/21 03:35 📱:N905i 🆔:8uOene9k


#13 [みぉり]
足取りが重い理由は別に雨のせいじゃない


むしろ、雨の日はその音が耳に心地よくて落ち着くくらい



新学期が始まったのはつい先日のこと


今日からは本格的に授業が始まる

⏰:08/06/21 07:09 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#14 [みぉり]
といっても・・・


たぶん、各授業の先生たちが挨拶したりとかで終わるんだろうけど

どのみち集中して授業を聞ける自信もない。


「はぁ・・・」


無意識にため息がでてしまう

⏰:08/06/21 07:13 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#15 [みぉり]
このため息の理由も足取りが重いのも・・・


『言ってなかったっけ??・・・・バーテン』


昨日の凪の言葉のせいだ


「言ってなかったっけ・・・じゃないよ・・・」

⏰:08/06/21 07:17 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#16 [みぉり]
呟いた声は、パラパラと降る雨が消してくれる
でも、雨の勢いは降り出しからパラパラと弱弱しいままで
むしろすぐにでも止んでしまいそうだ


雨・・・・思ったより強くないなぁ・・・



そんなことを思って傘をずらすと、雲の間からうっすらと陽がさしているのが見えた。


ほんの一瞬の通り雨だったみたいだ

⏰:08/06/21 07:22 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#17 [みぉり]
周りをくるっと見回してみれば、傘をさしているのも私だけ


それがなんだか恥ずかしくて、すぐに傘を閉じて小さく折りたたむと鞄の中にしまった


そうこうして学校に着くころには、家を出たときの天気がうそのように晴れ間が広がり始めていた

⏰:08/06/21 07:24 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#18 [みぉり]
教室に向かう途中、廊下にたくさんいる生徒の中で後姿を見つけた。


小さい頃から、どんな人混みの中でもその姿を一瞬にして見つけることができる



・・・・・・今日は遅刻じゃないのね

⏰:08/06/21 07:28 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#19 [みぉり]
ここからでも見えるその髪は、元はふわふわのクセっ毛で、今はその髪を短くしてワックスで軽くツンツンにたててる


「若菜くんッおはよう」
「おはー凪ぃ〜」


歩けば必ず、誰かに声をかけられてる。

一人でいる時のほうがきっと少ない


人目を引くその容姿に付け加え、人懐っこい性格で交友関係もかなり広いから当然か

⏰:08/06/21 07:33 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#20 [みぉり]
いつもなら、その姿を見つければ駆け寄って『おはよう』って挨拶するのに


でも・・・・今日はなんか・・・・出来ない、したくない


凪との距離がつまらないように歩いてその後姿をじっと見てるだけ

⏰:08/06/21 07:35 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#21 [みぉり]
時折、声をかけられた方を向く横顔が見える


男にしとくのがもったいないくらいの可愛い笑顔でみんなに挨拶してる凪


いつもと変わらないのに・・・・


凪に苛立ちを感じてしまう自分がいる

⏰:08/06/21 07:38 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#22 [みぉり]
もやもやしたものが自分の中に広がっていくのがわかる


昨日の凪のバイト先を聞いてからずっとこう


「はぁ・・・」


あ、またため息ついちゃった・・・・


そんな自分に嫌悪しながら自分の教室へと向かった

⏰:08/06/21 07:45 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#23 [みぉり]
担任の瀬戸先生が入ってきて、朝のHRが始まって授業へと時間は流れていくのに


私の頭には何にも入ってきてない


というか、入れられてない


・・・・・昔は知ってるのが当たり前だったのにな

⏰:08/06/21 07:47 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#24 [みぉり]
昔は・・・それこそ高校に入学する前までは色んなこと知ってた


中学はバラバラだったのに、凪の歴代彼女だって言えちゃうくらい


学校が違っても、3日に一度はふらっと家に来たり(デート帰りに)なんとなく予定把握してたりもできてた

⏰:08/06/21 07:51 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#25 [みぉり]
でも・・・・高校に入ってから少しずつ距離が出来てきた


それは、傍からみれば自然なことで今までの距離が近すぎただけといってしまえばそうなんだと思う


だから、そんなに気にしなかったし今の今まで気にしないでいた

⏰:08/06/21 07:57 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#26 [みぉり]
なのに・・・凪のバイト先を知らなかったというたったそれだけのことで私の気持ちにモヤモヤしたものが広がり始めてる



いつから?

どこでやってるの?

なんで?

⏰:08/06/21 07:58 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#27 [みぉり]
『言ってなかったっけ』なんて軽く言わないでよ




そんな気持ちがぐるぐる駆け巡っている

⏰:08/06/21 08:00 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#28 [みぉり]
「はぁ〜・・・あ。もう・・・」


またため息でちゃった・・・・こんなの嫌だなぁ


ふと時計に目をやればもうすぐ4時間目が始める、そのあとはすぐお昼・・・・


あかりにちょっと話を聞いてもらおうかなぁ


そんなことを思いながら、机につっぷしてもやもやを少しでも消えてくれるように意識をゆっくり手放すことにした

⏰:08/06/21 08:12 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#29 [みぉり]
お昼休み………あかりに話を聞いてもらおうと思っていたのに


当のあかりの方がなんだか落ち込み気味で、目は赤くて泣いたっぽい後もあるしで……




自分の事よりも、そっちが気になってしまい、あかりの話を聞くのに必死で結局話せないままで昼休みはすぎてしまった

⏰:08/06/22 23:10 📱:N905i 🆔:kpm/PCcE


#30 [みぉり]
教室に戻る途中、あかりは男の子に呼び止められて私はすぐにその場を離れることにした。


だって…あの雰囲気はどうみても愛の告白って感じだったし


…………まぁ、あの子もきっとふられちゃうんだろうけど

⏰:08/06/23 02:42 📱:N905i 🆔:YwIlQwNg


#31 [みぉり]
あかりに『恋愛ができない』と教えてもらったのは高1の夏休み直前だった。



恋愛が出来ないというその理由も…


悲しくて、腹立たしくて、悔しかった

⏰:08/06/25 01:56 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#32 [みぉり]
人の気持ちを賭事に使うなんて許せないって思ったけど……


その話をしてる時のあかりは驚くほど冷静で


…………いや、努めて冷静であろうと、その事についてあかりなりに整理をつけたのだと感じたのを覚えてる。

⏰:08/06/25 01:59 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#33 [みぉり]
当時、あかりとまだ知り合ってもいなかった私にはどうすることも出来なかった過去だとわかりはするものの


人を好きになる、好きと言われることを信じられない今のあかりを見てやりきれない想いも私の中にあるのも事実



ふぅっと重く息をついて、教室に戻り午後の授業へと時間は流れていった

⏰:08/06/25 02:02 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#34 [みぉり]
キーンコーンカーンコーン・・・・・


時間は気づけば放課後で、結局一日中、ぼぅっと過ごすだけだった。



清掃場所に当たっている音楽室へと向かうために、10組の前を歩いていると



その教室の中の会話が耳に飛び込んできた。

⏰:08/06/26 03:16 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#35 [みぉり]
「凪ぃ〜、これからみんなで遊びにいこぉってなってるけど行くでしょ??」

「ん〜・・・・今日は駄目だぁごめんな」


「あー?なんでだよぉ」
「凪いたほうが楽しいのにぃ」

思わず足を止めて、こっそり教室を覗くと


凪とその周りに女の子と男の子が数人で話をしているのが見える。

⏰:08/06/26 03:19 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#36 [みぉり]
「ちょっとな・・・・」


凪がほんの少し濁していうと、周りの子達は少し不満そうにしつつも了解したようで鞄を持ってこちら側へまばらに歩いてくる


私は慌てて扉の真横で目立たないように、出て行く彼らの他愛ない会話が耳を掠めながら遠のいていくのを待った。



・・・・はぁ、なんでコソコソしてんだか

⏰:08/06/26 03:22 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#37 [みぉり]
自分にまたため息をついて、音楽室へ向かおうとした瞬間



「楓はいかねぇの?」



教室に一人残されたと思っていた凪の声が聞こえた。



楓?


たぶん・・・さっきいた女の子達のうちの一人だろう

⏰:08/06/26 03:24 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#38 [みぉり]
歩き出そうとした足が再び止まる


別に凪が、女の子と話すのは珍しいことじゃない


今までもたくさんこういう光景を見てきた


いつもと同じだけ・・・・それだけなのに・・・・


なんでかその場から立ち去れなかった

⏰:08/06/26 03:25 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#39 [みぉり]
・・・・立ち聞きじゃん、私



なにやってんのよ・・・・はぁ・・・



そんな風に思っているのに、どうにも気になってしまって仕方ない


立ち止まってしまった自分に自己嫌悪している私の耳に『楓』さんの声が聞こえる

⏰:08/06/26 03:28 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#40 [みぉり]
「・・・・今日はバーテンの日だっけ?」

「まぁな・・・・黙っててくれてサンキュ」

「やっぱりね(笑)凪が濁すときは大体、バーテ・・・バイトの時だから」




・・・・え?

⏰:08/06/26 03:30 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#41 [みぉり]
今・・・・バーテンって・・・・言ったよね?




固まってしまった私にさらに二人の会話が聞こえてくる



「しかし、よく続くよねぇ(笑)」


「いやぁ・・・思いのほか俺の性格に合っちゃってるんだよねぇこれが(笑)俺もこんなに続けるとは最初、マジ思わなかったけど」




・・・・・・

⏰:08/06/26 03:33 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#42 [みぉり]
笑い声を含みながら淡々と交わされている会話からすぅっと周りの音が消えてゆく



放課後、廊下には多くの生徒が行き来を繰り返して本来ならば、騒音が絶えないのに



その場所に私は今、立っているのに・・・・




何も聞こえない

⏰:08/06/26 03:35 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#43 [みぉり]
あの子は知ってた



凪が・・・・バイトしてること・・・・そのバイト先も・・・・





私は・・・・何も知らなかったのに

⏰:08/06/26 03:38 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#44 [みぉり]
「じゃぁ、私はみんなのとこ行くね!!バイト頑張って」


「うん!また明日な、みんなによろしく言っといて」



そんな会話が聞こえて反射的に、身体の向きを壁にくっつけるようにして扉から離れた。



すぐ横を『楓』さんが高くひとつに結った髪をなびかせて玄関へと歩く後姿をそっと見つめた

⏰:08/06/26 03:42 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#45 [みぉり]
『楓』さんの姿が見えなくなって、また大きくため息がでる。

でもこれは、安堵のため息


なにしてんだか…


体を壁から起こして大きく息を吸い込んで、頭をふるふると振って気持ちを切り替えようと目を閉じる

⏰:08/06/26 15:52 📱:N905i 🆔:VQ8LUkEI


#46 [みぉり]
凪だけが残った教室から、着信を知らせる音楽が鳴り響く。


「もしもし・・・あ、修(シュウ)さん」


修・・・聞いたことのない名前


「わかってますよ、遅刻はしませんって・・・え?あ、じゃー今日は6時からで・・・・はい、じゃあお疲れ様です」


口調から察するに、目上の方らしい『修』さんとの電話を終えた凪がこちらに向かってくる足音が聞こえる

⏰:08/06/26 16:30 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#47 [みぉり]
気づけば私は走っていた


音楽室とは別の方向へ・・・玄関へと向かうであろう凪とは逆に・・・



なんで走っているのかわからない



でもその場にいられず、凪と顔を合わせたくなくて


ただそれだけは、わかった

⏰:08/06/26 16:48 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#48 [みぉり]
たどり着いた先は屋上


全力疾走の末に乱れ切った息を整えながら、ゆっくり鍵をあけた



ガチャ・・・・・



屋上に誰か出入りすることなんてまずないはずなんだけど、なんとなく周りを伺いながらドアをしめる

⏰:08/06/27 16:15 📱:N905i 🆔:np.nE.As


#49 [みぉり]
そのままフラフラと校門の見える位置にあたるフェンスまで歩く


カシャン・・・・


フェンスに指をかけて、見下ろすと帰宅のピークを過ぎ、生徒がまばらにその道を校門へと向かって歩く姿が見えた


その中でも自然と目は凪を探して、またしてもすぐに見つけた後ろ姿にため息がでてしまう

⏰:08/06/28 13:30 📱:N905i 🆔:qFdIvw1Q


#50 [みぉり]
「ため息つくと幸せが逃げるよ」


「!!!!」


突然聞こえてきた声に驚いてあたりを見回す。

が、その主の姿は見当たらない



空耳???

⏰:08/06/29 20:18 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#51 [みぉり]
「はぁ、私ってばとうとう幻聴が聞こえ・・・・」


「だからため息つくと幸せ逃げるって」


「?!?!?!?!」


今度は背後から聞こえた声に勢いよく振り向くとそこには、一人の男の子が立っていた。

⏰:08/06/29 20:26 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#52 [みぉり]
「いいいいいいつからそこにっ」


上手くロレツの回らないままではあったが、なんとか疑問をぶつける


「え?あんたが入ってくる前からあそこで寝てたんだよ」


そういって指差した先は、いつもあかりとお弁当を食べてる場所


・・・・・そりゃ扉からは見えないわけだわ

⏰:08/06/29 20:47 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#53 [みぉり]
頭をがくっと落として再びはぁっとため息をつく


「またため息かよ・・・・」


呆れたような口調の男の子の声が頭上に降り注ぐ。


その声がもやもやしていた気持ちに拍車をかけた



・・・・黙って聞いてりゃなんなのよ、私がため息つくのがそんなにいけないわけ?!

⏰:08/06/29 21:26 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#54 [みぉり]
一言いってやろうと顔をあげると、思っていたよりも近くにその顔があって思わず後ろのフェンスに寄りかかってしまった



ちちちち近っっ!!!



「ぷっ・・・・」



見ると男の子は私のその姿がおかしかったのか、吹き出していた。

⏰:08/06/29 21:37 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#55 [みぉり]
ちょっと・・・・この人、かなり失礼じゃない?!


いい加減むかっとしてきた私は、身体をフェンスから起こして腕を胸の前で組んで立った。


が、それでもその男の子は悪びれる様子もなく、くくっと笑っている



何よこの人?!?!うちの学年にこんな奴いたっけ?!

⏰:08/06/29 21:41 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#56 [みぉり]
むっとしながらも、その男の子のブレザーに目を向けるとその校章のエンブレムカラーは青、


塩見高校は学年ごとに、エンブレムカラーが異なる


といっても赤、青、黄色の3色が毎年順番に採用されていくだけなので、進級するとカラーが変わるというわけではない。


今年入学の1年は青、私たち2年は赤、3年は黄色なのが今年のパターン


つまり、、、私を笑っているこの男の子はつい1週間前に入学したばかりの1年生

⏰:08/06/29 21:50 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#57 [みぉり]
1年っ・・・年下じゃん!!こんな態度でかいくせに?!


思わず驚いてエンブレムを見つめていると、その視線に気づいたのか男の子が笑うのをやめて私に向き直った


「・・・・なんだよ」


「えっ?!?!別に何もっ」


今度は打って変わって不機嫌そうな眼差しで私を見てくる


何なのこの子〜〜〜〜っ

⏰:08/06/29 21:55 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#58 [みぉり]
むかついていたはずの気持ちはどこへやら、男の子の視線に背筋がぴんと伸びてしまった


漂っている空気は重くて、なんとかこの場をやりきろうと口を開く



「やっ・・・なんていうか、、タメかなぁ〜って思ってたらエンブレムが青だから1年なんだなぁって」


そこまで言うと、その男の子は「ちっ」と舌打ちをして私から目を逸らした

⏰:08/06/29 22:00 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#59 [みぉり]
はっ?!今、舌打ちしたね?この子・・・・舌打ちしたいのはこっちだっつーのよ



一度はその子の態度に、消え失せたはずの怒りがその舌打ちによって再びこみ上げる



「・・・・・ちょっと」



「・・・・あ?」

⏰:08/06/29 22:03 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#60 [みぉり]
「あ?じゃないわよ・・・・何よ今の舌打ち」


「なんだっていいだろうが」


面倒くさそうに相変わらず、視線を逸らしたままそう言い放つ


むかっ・・・・


「・・・・ふぅ〜〜〜〜ん、ま、確かになんでもいいわ」


「はぁ?・・・じゃあ言ってくんなよ」

⏰:08/06/29 22:07 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#61 [みぉり]
「今のは理由は何でもいいって意味よ、だけど初対面の人間にいきなり舌打ちするのは失礼じゃないの?」


私は再び、腕を胸の前で組んで男の子をキッと見る


が、男の子は目を合わせようとはせずに片手をポケットに突っ込んだまま空いた手で頭をかいてるし・・・


むかむかっ・・・・なによこの態度

⏰:08/06/29 22:19 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#62 [みぉり]
「人と話すときは目を見て話せって習わなかった?」


むかつきつつもめちゃめちゃ作り笑顔で言う私に、男の子ははぁっとため息をついてから視線を合わせてきた


できるんなら最初っからやれっつーの!!!


・・・と心の中で思いながらも男の子の目をじっと見る。

⏰:08/06/29 22:42 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#63 [みぉり]
今の今まで気づかなかったけど・・・・もしかして


もしかしなくてもこの子すごい綺麗な顔立ちをしてる


・・・・男にしとくのもったいないなー、化粧とかしたらすごい美人になるわ



なんて、見当違いなことを考えていると目の前にいた男の子が口を開いた

⏰:08/06/29 22:45 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


#64 [みぉり]
「はぁ〜・・・面倒くさいのにつかまった・・・」

「はっ?!ちょっと!!それ私の台詞なんですけど?!」


心底後悔したような口ぶりで言う言葉にカチンと私のスイッチが入る


「大体ねぇ〜先に話かけてきたのあなたの方でしょうが!!」


「あー・・・・あの一瞬は儚げっつーか寂しそうな感じしたからつい」

⏰:08/06/30 01:23 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#65 [みぉり]
「え・・・・」


思いもしなかった答えに言葉が詰まった


私・・・・寂しそうだった・・・?



「?なんか俺、変なこといった??」


急に勢いの失せた私を不思議そうを覗き込むように聞いてくる

⏰:08/06/30 01:28 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#66 [みぉり]
はっ


「あっ・・・ちがっ・・その・・・・なんかそう思って声かけてくれてたなんて思わなかったから」


慌てて取り繕う私に一瞬、目を丸くしたその子はふっと笑った


「いや、俺も・・・すげぇぶしつけだったし、舌打ちも・・・あんんたの言う通り失礼だったよな」


そう言ってぺこっと私に頭をさげて『ごめん』と呟く姿に拍子抜け

⏰:08/06/30 01:34 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#67 [みぉり]
なんだ・・・・思ったよりも素直じゃん


顔を上げたその子と目が合って思わず、笑うと

その子も私につられたようで一頻り、二人でくすくすと笑ってしまった


「っつーかさぁ、」

「ん?」

「なんであんなにため息ついてたわけ?」

⏰:08/06/30 01:38 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#68 [みぉり]
「・・・・・さぁ」

「なんだそりゃ、理由もなくため息でんのかよ」


私の首をすくめた姿にその子は、『変なの』とくっと笑ってからフェンスに寄りかかるように腰を下ろした


私もなんとなく、その隣に座り込む

⏰:08/06/30 01:43 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#69 [みぉり]
そこにすぅーっと心地いい風が吹いて思わず目を閉じた



あぁ、なんて気持ちがいい風



そんなことを思っていると



「あー・・・気持ちいい風だなぁ」


と、私の感じた事を全く同じ事が横から聞こえて思わず隣を見た

⏰:08/06/30 01:47 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#70 [みぉり]
「なんだよ」

「や・・・私も同じ事思ってたから・・・ちょっとびっくりして」

「あ?そーなんだ、俺達気が合うかもねー」


楽しそうに笑って私を見てそんな事を言う

・・・いや、絶対ないでしょそれ、しょっぱなからあんな険悪なムードだったのよ私ら?


何も応えずに私は乾いた笑いを浮かべてあははと返すのみ

⏰:08/06/30 01:51 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#71 [みぉり]
「あ」

「何よ??」

「っつーか、俺らってお互い名前知らない?」


はぁ?何を言い出すかと思えばそんなこと・・・

寧ろ、うちの高校内だと学年違うだけで遭遇率なんてほぼ0に近いから今後会うこともないと思うんけど・・・


そんな状況で自己紹介????

⏰:08/06/30 02:10 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#72 [みぉり]
「自己紹介しても意味ないと思うんだけど・・・」


素直に思ったままを口にすると、その子は目を丸くして


「え?なんでだよ・・・だってあんた2年でしょ?」


と訳のわからない答を返してくる



「は?いや、そりゃ2年だけど・・・なんでそれと自己紹介と何の関係が・・・」

⏰:08/06/30 02:12 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#73 [みぉり]
「3年なら今後、会うこともないだろうけど・・・2年はきっと会う事もあるだろうし」


「え?・・・どういうこと??」


ハテナが飛び交う頭を傾げながら、その子に尋ねる


「んー・・・何て言うか・・・俺ね、1年の勉強はほとんど終わっちゃってるからLHRとか、専門以外は基本2年で受けるんだよね」

⏰:08/06/30 02:17 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#74 [みぉり]
それって・・・・留年したってこと?


彼の言葉を私なりに整理してみるとそういうことになる

それなら私に堂々とデカイ態度を取ったことも、今のことも納得できるし

だけど・・・うちの学年で留年した生徒が出たなんて話聞いたっけ??

混乱気味のまま思わず『留年したの?』って呟きそうになった瞬間


「言っとくけど・・・留年じゃないからね」

⏰:08/06/30 02:20 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#75 [みぉり]
私の心を読んだかのような声が聞こえた


「え・・・違うの?」


つい、そう言ってしまうと彼ははぁっとため息をついて続ける


「まぁ、そう思われても仕方ないんだけどさ」


そういってゴソゴソとブレザーから取り出したのは学生証

うちの高校の学生証はカードタイプのもので教室内にある個人ロッカーの鍵の代わりもこなすありがたいものなのだ

それを私に突き出す様子に、戸惑いながらも受け取って視線を落とす

⏰:08/06/30 02:24 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#76 [みぉり]
学生証には彼の写真とその横に『森 陽臣(モリ ハルオミ)』と書かれていた


?名前なら口で言えばいいじゃない


そう思って顔を上げて彼を見ると、彼はそこじゃないとでも言うように名前のすぐ下を指差す

それに促されるように再び、視線を落とすとそこには生年月日が書かれていた

『4月2日生』

4月2日・・・なんとまぁ、年度初めぴったりに生まれたんだこの子

⏰:08/06/30 02:34 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#77 [みぉり]
すっごい珍しい!!・・・世の中にはたくさんいるのかもしれないけど私の周りでこの誕生日の人を見たことはない


「へぇー!!4月2日生まれなんだ!!じゃ、もし1日早かったら同級生だったんだね」


カードから顔を上げて自分でそう言ってからふと疑問、


ん?じゃあ、本当に留年したわけではなくて・・・先週入学したばかりってことよね??

でも授業の多くは2年と受ける???

⏰:08/06/30 02:37 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#78 [みぉり]
ますます困惑の私の手からカードを取り、森君は頭をかきながらそれを仕舞った


「っつーこと」


はっ?!?!?!?!?!

いやいやいや!!!今の全く説明になってませんけども?!?!


「意味がわからないままだからっ!!どういうこと??」

「だーからね?俺はわりと出来が良かったので1年の授業はほとんど独学で終えちゃってるわけ、ちなみに俺、学年主席で入学してるからね」

⏰:08/06/30 02:42 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#79 [みぉり]
「はっ?!マジすか?!」

思わず心の底から驚いて叫んでしまった

そんな私をよそに森君は『マジっす』と答えて笑う


主席で飛び級で勉強?!?!いや、違うか

本当の飛び級ってわけじゃないのよね・・・だって1年だし、うん

なんかややこしいんだなぁ〜この子も


「で、あんたとも今後関わることもあるかもしれないっつーことで自己紹介」

「え?あ、園田 有希です、誕生日は・・・・・3月29日」

⏰:08/06/30 02:46 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#80 [みぉり]
「3月29日?!近っ(笑)」


・・・言うと思った、絶対そう言うと思ったから実は話すのを一瞬ためらったのに


「そうよ・・・つい先日16歳になったばかり」

「ほとんどっつーか、俺と完璧タメじゃん(笑)」


満面の笑みでそう言う森君はなんだか・・・嬉しそう

⏰:08/06/30 02:49 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#81 [みぉり]
くそぅ・・・でも、一応形式では私のほうが先輩なのよ?

そう言ってやろうと思ったのに、森君のやたら嬉しそうで綺麗な笑顔に言葉にすることができなかった


・・・・第一印象と全く違いすぎて変な感じ


私がふぅっとため息をつくと、それを見て森君が再びあの言葉を言った



「またっ・・・ため息つくと幸せ逃げるって」

⏰:08/06/30 02:53 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#82 [みぉり]
「このため息は違うのっ」

「・・・・さっきのため息の理由、わかってんじゃん」


はっとした

思わず出た言葉に自分でも驚いて、目を見開いているのがよくわかった


「・・・言いたくないなら聞かねぇけど、言ったら楽になるかもよ?」

「・・・・・・・」

「少なくても・・・ため息の数は減るような気はする(笑)」

⏰:08/06/30 02:57 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#83 [みぉり]
ついさっき出会ったばかりの森君に、いきなりこんな話をするのは迷惑かもしれない


だけど、あかりにも話すタイミングを掴めなかった

もしかしたら、もやもやしたままでずっと過ごすことになるのかもしれない


迷う私に森君はまっすぐな目を向けてくれて・・・それに許されているような気持ちになって・・・



大きく息を吸い込んで、話すことを決めた

⏰:08/06/30 03:05 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#84 [みぉり]
☆ご案内☆
・感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

よろしければ、感想・意見おねがいします!!

⏰:08/06/30 03:08 📱:PC 🆔:U0zxI.jA


#85 [みぉり]
>>83から

「・・・・幼馴染がね、いるんだ」

「へぇ・・・・男?女?」

「男。・・・・昔はね、何でも知ってるのが当たり前だったの」


ぽつり、ぽつりと言葉にしていく


今の気持ちを、もやもやを少しでも無くすために

⏰:08/07/02 02:15 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#86 [みぉり]
「ため息の理由は・・・こんなの森君や他の人からすれば変って思われるかもしれないんだけどね?その幼馴染のこと・・・最近、わからなくなって・・・」



話しながら自分の気持ちが沈んでいくのがよくわかった

だけど・・・・話し始めた想いは止まらなくてどんどん溢れてくる



「わからなくなって・・・すごく悲しくて・・・でもなんで悲しいのかもわからないの、どんなときもずっと一緒にいたわけじゃないから・・・・今までだってわからないことはたくさんあったから」

⏰:08/07/02 02:20 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#87 [みぉり]
そうだ、わからないことはこれまでも色々あったのに


どうして、今はこんなにもやもやしてるんだろう・・・・



「私は・・・あいつがバイトしてることもそのバイト先も何にも知らなかったのに・・・他の子は知ってて・・・私だけが・・・ううん、その子とあいつだけがそれを知ってるみたいで・・・なんでかすごく悲しくて・・・あいつを・・・取られたみたいで」



そうだ、私・・・凪が取られたみたいで嫌なんだ

⏰:08/07/02 02:25 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#88 [みぉり]
バイト先に・・・私の知らない凪の世界に凪を取られたみたいで



『楓』さんが、私の知らない凪を知っているようで




それがすごく、悲しくて嫌なんだ

⏰:08/07/02 02:26 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#89 [みぉり]
「好きなんだ」

「え?」

「それって、その幼馴染を好きってことじゃん?」



好き?!?!?!私が凪を?!?!?!?

いやいやいやいやいや!!!!!!!!!



「それはないよっ!!!!!」

⏰:08/07/02 04:43 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#90 [みぉり]
ものすごい大きな声で、それこそ森君がその声に驚いて目をまん丸にするくらいの大きさで叫んでしまった


「あっ・・・ごめん」


すぐに我に返って、慌てて謝ると森君もはっとした様子で


「いや・・・びっくりしたけど・・・・」



そう呟いて・・・なんとも言えない沈黙が流れた

⏰:08/07/02 04:49 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#91 [みぉり]
私はというと・・・なんだか森君の顔を見れずに俯いたままじっとコンクリートの床を見つめる



「好きじゃないんならさ・・・・聞いてみればすっきりするんじゃない?」


「え?」



森君が数分の沈黙を破って、話を続ける

⏰:08/07/02 04:50 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#92 [みぉり]
「知ってるのが当たり前だったんだろ?知らないことが悲しいんだろ?」


その言葉に俯いたままこくんと頷く



「じゃあ、本人に聞いてみればいいじゃん」

「え・・・」


本人に聞く?凪に?

・・・・・それが一番手っ取り早いってわかるけどなんでか・・・聞くのが嫌な気持ちもある


というか・・・・拒否されるかもしれないって怖さを心のどこかで持っているんだきっと

⏰:08/07/02 04:53 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#93 [みぉり]
「うー・・・・」


唸ったままで顔を上げようとしない私に森君も黙ってしまった


きっとグチグチしてる女だなって、思ってるんでしょうけど


私だって普段はこんなんじゃないんだから


いつでも、好き嫌いもはっきりしてて悩むよりも行動第一・・で・・・

⏰:08/07/02 05:11 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#94 [みぉり]
「・・・・・そうよ」

「あ?何??」


こんなの私らしくない


うじうじして、本人に聞きもしないで勝手にもやもやして・・・・



「私が一番嫌いなタイプじゃん」

「???」


勢いよく立ち上がると、訳がわからない顔のままの森君に向かい合った

⏰:08/07/02 05:14 📱:PC 🆔:4.oxMXpk


#95 [みぉり]
「ありがとう」

「は?」

「森君の言う通り、本人に聞いてみるっ」

「あ・・あぁ・・・・」


森君は”?”を前面に押し出した表情のまま、とりあえず私の言うことに頷く

⏰:08/07/05 17:17 📱:PC 🆔:OXACKWgY


#96 [みぉり]
「うじうじしてるの私の性に合わないって思い出したから」


そうだよ


いつだって疑問はなんでもぶつけてきたじゃない


変に考えるのやめたらいいんだ



周りとか、そういうの全部とっぱらって

⏰:08/07/06 23:25 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#97 [みぉり]
自分の疑問を確かめればいいんだ



「心配なんだよね、どこで何してるか・・・夜のお仕事関係だし」



「ふぅ〜ん・・・・”心配”ねぇ」



含んだような言い回しで、私を見上げてくる森君は口元をにやっとさせて


なんかその仕草が凪に似てて、一瞬どきっとしてしまった

⏰:08/07/06 23:27 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#98 [みぉり]
思わず、視線を逸らす


「ま、いいんじゃね?」



森君はその様子には気づかなかったみたいで変わらぬ口調でそう言う。


変に意識してしまって、しどろもどろになりそうな自分に驚きつつ


「なんか・・・変なこといっぱい話してごめんね?」


その感謝だけはきちんと伝えた

⏰:08/07/06 23:32 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#99 [みぉり]
「あ?話せっつったの俺だから気にすんな(笑)」



そう言って笑った森君はさっと立ち上がると


私の頭をぽんぽんと軽く撫でてからひらひらと手を振って去っていった


その背中にもう一度『ありがとねー』と伝えてから空を見上げて深呼吸する

⏰:08/07/06 23:34 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#100 [みぉり]
ちょうど、聞こえてきたチャイムで清掃時間の終了に気づいた



あ、早速さぼっちゃった・・・



新学期初の清掃活動をさぼってしまったのは、新しいクラスメイトにはかなりのマイナスイメージだろうけど



でも、それでもその時間でもやもやが晴れてくれたから


多少、冷たい視線で見られてしまう明日は乗り切ろう

⏰:08/07/06 23:37 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


#101 [みぉり]
「うしっ!!そうと決まれば・・・凪を待ち伏せて尾行大作戦だー!!」



一人になった屋上で、決意を叫んでから校内へと続く扉へ


作戦を考えながら向かったー・・・・

⏰:08/07/06 23:39 📱:PC 🆔:j.k9yRAA


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