宝物。
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#1 [みぉり]
2作目となります。
恋愛小説を書いていきますので、お時間ありましたら読んでください。

《前作》
・あいつはあの子のことが好き。
・【続】あいつはあの子のことが好き。

⏰:08/06/19 15:51 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#2 [みぉり]
【登場人物】
若菜 凪(ワカナ ナギ)
園田 有希(ソノダ ユウキ)

潮見高校2年生、前作の番外編となります

⏰:08/06/19 15:55 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#3 [みぉり]
気付いた時からいつも一緒だった。

家がものすごく近いわけではなかったけど


それでもどこにいくのも一緒だった

⏰:08/06/19 15:58 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#4 [みぉり]
「ゆーちゃん!!ゆーちゃん!!あのね、コレあげる」


真っ青な園児服を身にまとい、ふわふわと柔らかな髪をなびかせながら走る男の子

男の子にしては大きな目で、一見すると女の子にも見られがちなその子が走った先には―……


「わ〜!ありがと、なっちゃん!!」

⏰:08/06/19 17:29 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#5 [みぉり]
同じ園児服に二つ結びにしたすこし短めな髪を揺らして手を振る女の子の姿


『ゆーちゃん』と呼ばれた女の子が『なっちゃん』から受け取ったのはカラフルなビー玉たち


赤、青、黄色、緑に紫……

⏰:08/06/19 18:57 📱:N905i 🆔:0gcbCxm6


#6 [みぉり]
「きれいっ!!」


目をキラキラさせながら笑顔でビー玉を見つめる姿を見て、男の子はちょっと得意げに笑う。


「凪ー、有希ー帰るわよー」


後ろから聞こえてきた母親の声に2人は大きく「はーい」と返事をして、小さな手を繋いで駆け出した。

⏰:08/06/20 03:14 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#7 [みぉり]
夕暮れ時の公園・・・・


ジャングルジムに滑り台・・・・気づけばあたりには自分たちと母親と4人だけ


小さな2人の手を繋いだ影がゆっくり伸びる道に明るい笑い声が響いていたー・・・・

⏰:08/06/20 03:16 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#8 [みぉり]
ピピピピピ・・・・・



「んー・・・・」


不意に聞こえてきたアラーム音にゆっくりと意識を戻される。



ピピピ・・・・カチッ・・・



「ふぁぁ〜・・・夢・・・・かぁ」

⏰:08/06/20 03:20 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#9 [みぉり]
懐かしい夢・・・・あれって5つくらいの頃??


大きく伸びをして起き上がり、カーテンを引く


その窓から見える空は、どんよりと曇って今にも雨が振り出しそう



「雨・・・・・降らないかなぁ」



有希はぽつりと呟き、静かにため息をつくと身支度を始めた

⏰:08/06/20 04:13 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#10 [みぉり]
<<ご案内>>
・あいつはあの子のことが好き。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7276/

・【続】あいつはあの子のことが好き。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7649/

・感想版
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/

よろしければ感想・意見などお願いいたします!!!

⏰:08/06/20 04:16 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#11 [みぉり]
すいません!!失敗しました((( ;゚Д゚)))

<<ご案内>>
・あいつはあの子のことが好き。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7276/

・【続】あいつはあの子のことが好き。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7649/

・感想版

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/3579/


よろしければ感想・意見などお願いいたします!!!

⏰:08/06/20 04:21 📱:PC 🆔:uKI1JTE6


#12 [みぉり]
>>9から


ポツ・・・ポツ・・・・・


「あ、、、やっぱり降ってきた」


身仕度を終えて、玄関を出てすぐに雨粒が顔にあたる。

傍らに携えていた傘をさして、足取り重く学校へ向かう

⏰:08/06/21 03:35 📱:N905i 🆔:8uOene9k


#13 [みぉり]
足取りが重い理由は別に雨のせいじゃない


むしろ、雨の日はその音が耳に心地よくて落ち着くくらい



新学期が始まったのはつい先日のこと


今日からは本格的に授業が始まる

⏰:08/06/21 07:09 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#14 [みぉり]
といっても・・・


たぶん、各授業の先生たちが挨拶したりとかで終わるんだろうけど

どのみち集中して授業を聞ける自信もない。


「はぁ・・・」


無意識にため息がでてしまう

⏰:08/06/21 07:13 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#15 [みぉり]
このため息の理由も足取りが重いのも・・・


『言ってなかったっけ??・・・・バーテン』


昨日の凪の言葉のせいだ


「言ってなかったっけ・・・じゃないよ・・・」

⏰:08/06/21 07:17 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#16 [みぉり]
呟いた声は、パラパラと降る雨が消してくれる
でも、雨の勢いは降り出しからパラパラと弱弱しいままで
むしろすぐにでも止んでしまいそうだ


雨・・・・思ったより強くないなぁ・・・



そんなことを思って傘をずらすと、雲の間からうっすらと陽がさしているのが見えた。


ほんの一瞬の通り雨だったみたいだ

⏰:08/06/21 07:22 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#17 [みぉり]
周りをくるっと見回してみれば、傘をさしているのも私だけ


それがなんだか恥ずかしくて、すぐに傘を閉じて小さく折りたたむと鞄の中にしまった


そうこうして学校に着くころには、家を出たときの天気がうそのように晴れ間が広がり始めていた

⏰:08/06/21 07:24 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#18 [みぉり]
教室に向かう途中、廊下にたくさんいる生徒の中で後姿を見つけた。


小さい頃から、どんな人混みの中でもその姿を一瞬にして見つけることができる



・・・・・・今日は遅刻じゃないのね

⏰:08/06/21 07:28 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#19 [みぉり]
ここからでも見えるその髪は、元はふわふわのクセっ毛で、今はその髪を短くしてワックスで軽くツンツンにたててる


「若菜くんッおはよう」
「おはー凪ぃ〜」


歩けば必ず、誰かに声をかけられてる。

一人でいる時のほうがきっと少ない


人目を引くその容姿に付け加え、人懐っこい性格で交友関係もかなり広いから当然か

⏰:08/06/21 07:33 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#20 [みぉり]
いつもなら、その姿を見つければ駆け寄って『おはよう』って挨拶するのに


でも・・・・今日はなんか・・・・出来ない、したくない


凪との距離がつまらないように歩いてその後姿をじっと見てるだけ

⏰:08/06/21 07:35 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#21 [みぉり]
時折、声をかけられた方を向く横顔が見える


男にしとくのがもったいないくらいの可愛い笑顔でみんなに挨拶してる凪


いつもと変わらないのに・・・・


凪に苛立ちを感じてしまう自分がいる

⏰:08/06/21 07:38 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#22 [みぉり]
もやもやしたものが自分の中に広がっていくのがわかる


昨日の凪のバイト先を聞いてからずっとこう


「はぁ・・・」


あ、またため息ついちゃった・・・・


そんな自分に嫌悪しながら自分の教室へと向かった

⏰:08/06/21 07:45 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#23 [みぉり]
担任の瀬戸先生が入ってきて、朝のHRが始まって授業へと時間は流れていくのに


私の頭には何にも入ってきてない


というか、入れられてない


・・・・・昔は知ってるのが当たり前だったのにな

⏰:08/06/21 07:47 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#24 [みぉり]
昔は・・・それこそ高校に入学する前までは色んなこと知ってた


中学はバラバラだったのに、凪の歴代彼女だって言えちゃうくらい


学校が違っても、3日に一度はふらっと家に来たり(デート帰りに)なんとなく予定把握してたりもできてた

⏰:08/06/21 07:51 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#25 [みぉり]
でも・・・・高校に入ってから少しずつ距離が出来てきた


それは、傍からみれば自然なことで今までの距離が近すぎただけといってしまえばそうなんだと思う


だから、そんなに気にしなかったし今の今まで気にしないでいた

⏰:08/06/21 07:57 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#26 [みぉり]
なのに・・・凪のバイト先を知らなかったというたったそれだけのことで私の気持ちにモヤモヤしたものが広がり始めてる



いつから?

どこでやってるの?

なんで?

⏰:08/06/21 07:58 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#27 [みぉり]
『言ってなかったっけ』なんて軽く言わないでよ




そんな気持ちがぐるぐる駆け巡っている

⏰:08/06/21 08:00 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#28 [みぉり]
「はぁ〜・・・あ。もう・・・」


またため息でちゃった・・・・こんなの嫌だなぁ


ふと時計に目をやればもうすぐ4時間目が始める、そのあとはすぐお昼・・・・


あかりにちょっと話を聞いてもらおうかなぁ


そんなことを思いながら、机につっぷしてもやもやを少しでも消えてくれるように意識をゆっくり手放すことにした

⏰:08/06/21 08:12 📱:PC 🆔:69GbG4Sg


#29 [みぉり]
お昼休み………あかりに話を聞いてもらおうと思っていたのに


当のあかりの方がなんだか落ち込み気味で、目は赤くて泣いたっぽい後もあるしで……




自分の事よりも、そっちが気になってしまい、あかりの話を聞くのに必死で結局話せないままで昼休みはすぎてしまった

⏰:08/06/22 23:10 📱:N905i 🆔:kpm/PCcE


#30 [みぉり]
教室に戻る途中、あかりは男の子に呼び止められて私はすぐにその場を離れることにした。


だって…あの雰囲気はどうみても愛の告白って感じだったし


…………まぁ、あの子もきっとふられちゃうんだろうけど

⏰:08/06/23 02:42 📱:N905i 🆔:YwIlQwNg


#31 [みぉり]
あかりに『恋愛ができない』と教えてもらったのは高1の夏休み直前だった。



恋愛が出来ないというその理由も…


悲しくて、腹立たしくて、悔しかった

⏰:08/06/25 01:56 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#32 [みぉり]
人の気持ちを賭事に使うなんて許せないって思ったけど……


その話をしてる時のあかりは驚くほど冷静で


…………いや、努めて冷静であろうと、その事についてあかりなりに整理をつけたのだと感じたのを覚えてる。

⏰:08/06/25 01:59 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#33 [みぉり]
当時、あかりとまだ知り合ってもいなかった私にはどうすることも出来なかった過去だとわかりはするものの


人を好きになる、好きと言われることを信じられない今のあかりを見てやりきれない想いも私の中にあるのも事実



ふぅっと重く息をついて、教室に戻り午後の授業へと時間は流れていった

⏰:08/06/25 02:02 📱:N905i 🆔:Mx9gc.Wg


#34 [みぉり]
キーンコーンカーンコーン・・・・・


時間は気づけば放課後で、結局一日中、ぼぅっと過ごすだけだった。



清掃場所に当たっている音楽室へと向かうために、10組の前を歩いていると



その教室の中の会話が耳に飛び込んできた。

⏰:08/06/26 03:16 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#35 [みぉり]
「凪ぃ〜、これからみんなで遊びにいこぉってなってるけど行くでしょ??」

「ん〜・・・・今日は駄目だぁごめんな」


「あー?なんでだよぉ」
「凪いたほうが楽しいのにぃ」

思わず足を止めて、こっそり教室を覗くと


凪とその周りに女の子と男の子が数人で話をしているのが見える。

⏰:08/06/26 03:19 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#36 [みぉり]
「ちょっとな・・・・」


凪がほんの少し濁していうと、周りの子達は少し不満そうにしつつも了解したようで鞄を持ってこちら側へまばらに歩いてくる


私は慌てて扉の真横で目立たないように、出て行く彼らの他愛ない会話が耳を掠めながら遠のいていくのを待った。



・・・・はぁ、なんでコソコソしてんだか

⏰:08/06/26 03:22 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#37 [みぉり]
自分にまたため息をついて、音楽室へ向かおうとした瞬間



「楓はいかねぇの?」



教室に一人残されたと思っていた凪の声が聞こえた。



楓?


たぶん・・・さっきいた女の子達のうちの一人だろう

⏰:08/06/26 03:24 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#38 [みぉり]
歩き出そうとした足が再び止まる


別に凪が、女の子と話すのは珍しいことじゃない


今までもたくさんこういう光景を見てきた


いつもと同じだけ・・・・それだけなのに・・・・


なんでかその場から立ち去れなかった

⏰:08/06/26 03:25 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#39 [みぉり]
・・・・立ち聞きじゃん、私



なにやってんのよ・・・・はぁ・・・



そんな風に思っているのに、どうにも気になってしまって仕方ない


立ち止まってしまった自分に自己嫌悪している私の耳に『楓』さんの声が聞こえる

⏰:08/06/26 03:28 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#40 [みぉり]
「・・・・今日はバーテンの日だっけ?」

「まぁな・・・・黙っててくれてサンキュ」

「やっぱりね(笑)凪が濁すときは大体、バーテ・・・バイトの時だから」




・・・・え?

⏰:08/06/26 03:30 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#41 [みぉり]
今・・・・バーテンって・・・・言ったよね?




固まってしまった私にさらに二人の会話が聞こえてくる



「しかし、よく続くよねぇ(笑)」


「いやぁ・・・思いのほか俺の性格に合っちゃってるんだよねぇこれが(笑)俺もこんなに続けるとは最初、マジ思わなかったけど」




・・・・・・

⏰:08/06/26 03:33 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#42 [みぉり]
笑い声を含みながら淡々と交わされている会話からすぅっと周りの音が消えてゆく



放課後、廊下には多くの生徒が行き来を繰り返して本来ならば、騒音が絶えないのに



その場所に私は今、立っているのに・・・・




何も聞こえない

⏰:08/06/26 03:35 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#43 [みぉり]
あの子は知ってた



凪が・・・・バイトしてること・・・・そのバイト先も・・・・





私は・・・・何も知らなかったのに

⏰:08/06/26 03:38 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#44 [みぉり]
「じゃぁ、私はみんなのとこ行くね!!バイト頑張って」


「うん!また明日な、みんなによろしく言っといて」



そんな会話が聞こえて反射的に、身体の向きを壁にくっつけるようにして扉から離れた。



すぐ横を『楓』さんが高くひとつに結った髪をなびかせて玄関へと歩く後姿をそっと見つめた

⏰:08/06/26 03:42 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#45 [みぉり]
『楓』さんの姿が見えなくなって、また大きくため息がでる。

でもこれは、安堵のため息


なにしてんだか…


体を壁から起こして大きく息を吸い込んで、頭をふるふると振って気持ちを切り替えようと目を閉じる

⏰:08/06/26 15:52 📱:N905i 🆔:VQ8LUkEI


#46 [みぉり]
凪だけが残った教室から、着信を知らせる音楽が鳴り響く。


「もしもし・・・あ、修(シュウ)さん」


修・・・聞いたことのない名前


「わかってますよ、遅刻はしませんって・・・え?あ、じゃー今日は6時からで・・・・はい、じゃあお疲れ様です」


口調から察するに、目上の方らしい『修』さんとの電話を終えた凪がこちらに向かってくる足音が聞こえる

⏰:08/06/26 16:30 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#47 [みぉり]
気づけば私は走っていた


音楽室とは別の方向へ・・・玄関へと向かうであろう凪とは逆に・・・



なんで走っているのかわからない



でもその場にいられず、凪と顔を合わせたくなくて


ただそれだけは、わかった

⏰:08/06/26 16:48 📱:PC 🆔:IjwlEUHc


#48 [みぉり]
たどり着いた先は屋上


全力疾走の末に乱れ切った息を整えながら、ゆっくり鍵をあけた



ガチャ・・・・・



屋上に誰か出入りすることなんてまずないはずなんだけど、なんとなく周りを伺いながらドアをしめる

⏰:08/06/27 16:15 📱:N905i 🆔:np.nE.As


#49 [みぉり]
そのままフラフラと校門の見える位置にあたるフェンスまで歩く


カシャン・・・・


フェンスに指をかけて、見下ろすと帰宅のピークを過ぎ、生徒がまばらにその道を校門へと向かって歩く姿が見えた


その中でも自然と目は凪を探して、またしてもすぐに見つけた後ろ姿にため息がでてしまう

⏰:08/06/28 13:30 📱:N905i 🆔:qFdIvw1Q


#50 [みぉり]
「ため息つくと幸せが逃げるよ」


「!!!!」


突然聞こえてきた声に驚いてあたりを見回す。

が、その主の姿は見当たらない



空耳???

⏰:08/06/29 20:18 📱:PC 🆔:Cq6KJX02


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