宝物。
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#488 [みぉり]
あの時
変えなかったら今も『なっちゃん』と呼んでいたのかもしれない


今となっては、
どうにもならないことだけど


私の目の前にいる
小さな『なおと』くんも
いつか『ゆいちゃん』から
『ゆい』と
呼び方を変えてしまうのだろうか

⏰:09/01/02 02:17 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#489 [みぉり]
「…そのままでいて欲しいなぁ」

ぽろりと口に出た言葉
たかが、呼び方ひとつだけど


それは小さなきっかけとなる


凪が泣く度にくれたビー玉で
いつも笑顔になっていた

⏰:09/01/02 02:22 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#490 [みぉり]
だから、時々
わざと泣いたりして
凪が立ち止まって
私の手を引いてくれるのを
待っていた



けれど
大きくなるにつれて
泣く理由がなくなってきて


凪からビー玉をもらわなくなった
追い掛けるけど
手を引いてもらうほど
距離が空かないように
互いにあわせられるようになった

⏰:09/01/02 02:27 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#491 [みぉり]
それで
今の距離感……といっても
すごくすごく近いけれど


お互いに心地がいい空気ができた


それはすごく自然なこと
当たり前の成長過程で生まれたもの

⏰:09/01/02 02:29 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#492 [みぉり]
凪は時間にルーズになって
遊ぶときは
決まって私が待ちぼうけ


おかげで
時間を潰す術が身についた


人を待つのもお手のもの


…………ってなんか
悲しい自慢だなぁ

⏰:09/01/02 02:35 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#493 [みぉり]
「わりぃ、待たせた」


突然、真後ろからの声


「ひゃぁっ」


慌てて振り向くと
そこにはヘルメットを携えた森くん

⏰:09/01/02 02:42 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#494 [みぉり]
「びっくりしたぁぁ〜…」


回想から一気に現実へと
引き戻してもらったけれど

おかげで心臓はバクバク状態


「ごめん……そんなおどかすつもりじゃぁ……」

⏰:09/01/02 02:47 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#495 [みぉり]
「いきなりは誰でもびっくりするよ」


一呼吸おいて
ジロリ睨んで、そう言うと

森くんはいたずらっこ顔で笑ってから
もう一度、謝った



………まぁ、
私も完全に油断して
森くんのことを
すっかり忘れていたのだけれど

⏰:09/01/02 02:57 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#496 [みぉり]
「いきなりいなくなるし…何してたの?」


尋ねる私にズイっと
差し出したのはヘルメット


「かぶれ」


「へ?」


くるりと背を向けて
すたすたと歩く姿を慌てて追う

⏰:09/01/02 17:12 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


#497 [みぉり]
もー……


歩きだしてすぐ
壁沿いに止められているバイク


「……え、まさか」


いやな予感に
恐る恐る尋ねる


「そ、おれの」

⏰:09/01/02 20:31 📱:N905i 🆔:xuIQt6qU


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