宝物。
最新 最初 🆕
#532 [みぉり]
「うわっ・・・・しょっぱ・・・っ」


口に海水が入ってしまったようで、眉間にしわを寄せてフルフルと頭にかかった水を振り切る森くん



「これでお互いさまでしょっ!」



そう言い放って、一人先に波打ち際から離れ


かばんと靴を置きっぱなしにしたバイクの方へと歩く




森くんが悪いんだからっ!
謝ったりなんかしない!

⏰:09/02/23 01:08 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#533 [みぉり]
「おぉい・・・・園田ぁ〜・・・・」


「先輩を呼び捨てにしないでくださーい」



後ろからパタパタと、近づく声にも振り向かず


むすっと言い返し自分のカバンからハンドタオルを捜索する



ブルッ


背筋に急に悪寒が走った


肌にまとわりつく海水が、体温を奪ってるのだ


さっきまで射していた陽の光も、気づけば空を真っ赤に染めながら海へと沈んでいっていた

⏰:09/02/23 01:13 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#534 [みぉり]
やばっ・・・寒い


冷えた手で、なんとかタオルを取り出して濡れた制服を無言で拭く



横にはやや、バツが悪そうに立つ森くんが視界にあるけれど、無視を決め込む



「・・・・園田、あの」


「先輩、でしょ?」

⏰:09/02/23 01:19 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#535 [みぉり]
完全にご立腹オーラで、話す私に森くんはやや困惑気味



・・・・・・いや、私も森くんに対して水ぶっかけてその上、謝りもしてない・・・・・けど



体温が下がるのと同時に、かっとなっていた頭も冷えてきて



自分ばかりが森くんを責められる立場ではないと、冷静に感じつつも



どうにも、タイミングを掴めない

⏰:09/02/23 01:22 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#536 [みぉり]
・・・・・・意地っ張りな性格ってこんな時は、本当に困りもの


謝る口火を切れずに、無言のまま下半身の水を拭っていると




「ごめん、悪ふざけが過ぎた・・・・園田先輩」



その声に視線を移せば、頭を深深とさげた森くんがいて



「えっ・・・・あ・・・・」

⏰:09/02/23 01:26 📱:PC 🆔:3Zw2M3OI


#537 [みぉり]
「…っ…私も、…ごめんなさい」


慌ててペコリと頭を下げてしまった



………謝れちゃった


勢いとはいえ、素直に森くんに謝れた自分にびっくりしつつ顔をあげる

⏰:09/02/23 18:32 📱:N905i 🆔:6/hIe97Y


#538 [みぉり]
ドキッーーーーッ



そこにはくしゃっと笑う森くん


その顔は真っ赤な夕陽に照らされ


ぽたぽたと垂れる雫が反射して、それがまた色っぽくて




心臓が大きく跳ねた

⏰:09/02/24 23:55 📱:N905i 🆔:ElgW3RqE


#539 [みぉり]
そんな私を見て、森くんがクスっと笑って口を開く


「・・・・・なに見惚れてるんですか?園田先輩(笑)」



はっ



「みっ、見惚れてなんかいませんっ」



慌てて視線を逸らし、再びスカートの水気を拭う



・・・・・びっくりしたっ
あまりに夕陽が似合いすぎてて・・・・

⏰:09/02/25 05:19 📱:PC 🆔:t2qodPZU


#540 [みぉり]
ドキドキと、心臓が鳴ってるのを悟られないように至って平静を装い、足を拭い続けていると



「……ぷっ」


隣でいきなり吹き出した声


ん?と顔をあげれば、間近にある森くんの顔

⏰:09/02/25 15:47 📱:N905i 🆔:FdRDGqIM


#541 [みぉり]
「ッ!?!?!?」



あまりの近さに、ビクっと体を仰け反らせて驚くと


森くんは、あのいたずらっこみたいな笑顔で



「…………顔、真っ赤」



そう言って、私にバサっと何かをかけた

⏰:09/02/25 17:12 📱:N905i 🆔:FdRDGqIM


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194