宝物。
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#860 [みぉり]
そんなことを考えてはため息がでたが、とにかくこちらに気づいてもらわないと
ひょいっと楓のヘッドフォンに手を伸ばし、外すと
「?!?!?!?!」
目を大きく見開いた楓が勢いよく、振り返った
「えっ?!?!ハルッ?!?!?!」
:10/04/12 01:03
:PC
:t37IgOjI
#861 [みぉり]
「よ、」
「何してんの?!っていうか、びっくりしたよぉ〜」
手を胸に当てて、はぁーっとため息をつく姿に
これまで感じていたイライラする気持ちじゃなくて
ただ、単純にふ、と笑いがでた
:10/04/17 21:56
:PC
:Rn5QrFyg
#862 [みぉり]
「や?ちょっと用があってその帰り道」
「へぇ〜、あ、じゃあ途中まで一緒に帰ろう?」
楓にヘッドフォンを手渡しながら、軽く同意すると
嬉しそうな、子どもの頃によく見た笑顔で並んで歩き出した
こんな風に笑って、並んで歩くなんて
ずっとこない、と思っていたのに
:10/04/17 22:14
:PC
:Rn5QrFyg
#863 [みぉり]
「・・・・・ねぇ?久ぶりだね、こうして話すの」
歩き出してすぐ、楓が切り出した
「・・・・・あぁ」
この1年、ずっと俺に聞きたかったことだろう
突然、俺は楓を突き放していたのだから
:10/04/17 22:22
:PC
:Rn5QrFyg
#864 [みぉり]
「・・・・・あのさ、・・・・」
そこまで話して口をつぐんだ楓
続いて聞きたいことは想像ができていた
けれど、そこに触れることをためらっているのもよくわかった
:10/04/17 22:48
:PC
:Rn5QrFyg
#865 [みぉり]
それ以上、俺からも口を開かず、そのまま歩き続けた
沈黙、でも気まずい空気じゃなくて
ただ、そこにお互いがいる昔の当たり前の空気が、今のこの沈黙を守っていた
「私・・・来月に留学することにしたんだ」
:10/04/17 22:57
:PC
:Rn5QrFyg
#866 [みぉり]
あと少しで、楓の家が見えてくる
そんな上り坂の途中で、楓が口を開いた
思わず、足が止まった
「・・・・・・へぇ」
:10/04/18 13:52
:PC
:wMNVx6oY
#867 [みぉり]
それに合わせて、楓も足を止め、こちらを向く。
「2年、オーストラリアへ行くの」
「・・・そ、か」
突然のことに、それ以上の言葉は出てこなくて
ポケットに突っ込んでいた手を、いつのまにか握り締めていた
「何よ、それだけぇ?寂しくなるなぁ、とか、気をつけろよ、とかないの?」
:10/04/18 15:08
:PC
:wMNVx6oY
#868 [みぉり]
頬を膨らませて言う楓、
「もー、ハルは昔っから本当に周りには関心がないんだから」
くるりと前を向いて、歩きだす
俺もそれを追うように足をすすめた
:10/04/18 17:48
:N905i
:yno7w.RM
#869 [みぉり]
少し前を歩く、楓の後姿
『留学することにしたんだ』
いつ決まった?お前はいつから行こうと思ってた?
遠い地で、一人だぞ?
怖くないのか?頼れる人間はちゃんといるんだよな?
想う言葉は浮かんでくるのに、声は出ない
:10/04/19 01:09
:PC
:4EEpFk..
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