月の裏側
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#241 [我輩は匿名である]
「ばか。えっとね、地球と月の回転の関係で…って、私もこの話詳しく知らないかも」

自分が言い出した話を結局は“詳しく知らない”だって。

こういう天然バカなところがある百合。

かっわい。

「えー。そりゃないっすよ松本さ〜ん」

「ごめんごめん。とにかく月の裏側は絶対に見れないの」

⏰:08/08/19 15:24 📱:PC 🆔:3lPcSpSs


#242 [我輩は匿名である]
「月の裏側ねぇ…じゃあ見るにはどうすればいいの?」

「宇宙飛行士になって見に行くしかないんじゃないの?」

「もしくは宇宙戦艦ヤマトに頼むかだな」

「面白くない」

ちょっとボケただけで百合の完全な潰しが俺をへこます。

ボケとツッコミ。

なかなか相性いいんだよ、俺ら。

⏰:08/08/19 15:25 📱:PC 🆔:3lPcSpSs


#243 [我輩は匿名である]
「私、ミナトだけだよ」

百合は言った。

「何?」

「私の裏側見せてるの、ミナトだけ」

「あぁ〜、甘えん坊なところとか?」

「そうだよ。ミナトだけ。ミナトがいないと無理」

⏰:08/08/19 15:25 📱:PC 🆔:3lPcSpSs


#244 [我輩は匿名である]
急に甘えてきた百合を抱きしめる力が強くなった俺。

「こんなに自分らしく居られる相手、今までいなかったもん。ミナトが初めてだよ」

「あら、そんな嬉しい事言ってくれるの?なら俺も言うよ」

「なぁに」

⏰:08/08/19 15:26 📱:PC 🆔:3lPcSpSs


#245 [我輩は匿名である]
「俺も百合ちゃんだけ。百合ちゃんが初めて。恋愛がこんな楽しいなんて知らなかったよー」

「あら、嬉しい事言ってくれるのね」

二人は笑った。

「百合」

そのまま唇を交わしながらベットに寝転がった。

⏰:08/08/19 15:26 📱:PC 🆔:3lPcSpSs


#246 [我輩は匿名である]
手を伸ばし、電気とテレビを消す。

月と星が俺らを覗く。

一人ぼっちで寂しい星たちを嫉妬さすかのように、俺らは重なり合った。

「ミ…ナト…ンンッ…」

百合の声は俺を狂わす。

「百合…ッ…」

「アァッ…ン…」

俺の声も百合を狂わすようだ。

⏰:08/08/19 15:27 📱:PC 🆔:3lPcSpSs


#247 [我輩は匿名である]
頑張って

⏰:08/08/23 14:56 📱:SH704i 🆔:☆☆☆


#248 [我輩は匿名である]
ありがとうございます
更新遅れてすみません。
少しだけですが書きます

⏰:08/08/24 09:41 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#249 [我輩は匿名である]
・・・

大学生になった。

季節も変わった。

あれだけ寒かったのが嘘のように街中、熱気に包まれている。

「中畑」

「ん?」

「今日飲み行かない?」

タツヤの笑顔はもう居酒屋にいるような輝き。

⏰:08/08/24 09:42 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#250 [我輩は匿名である]
「ごめん、今日はパス」

「何、デート?」

マコトの顔が濁った。

「羨ましいか、負け犬め」

俺は勝ち誇った顔で笑ってやった。

⏰:08/08/24 09:42 📱:PC 🆔:cvHihT3E


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