月の裏側
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#278 [我輩は匿名である]
「あぁ、そうだっけ?」

「うん」

「百合ちゃんって言うの。心に刻んどけ、俺の女神の名前」

「…百合。ふーん。まぁ忘れなうなら覚えといてやるよ」

「何だそれ」

ヨースケはクルッと体を回転させて玄関のドアに手をやった。

⏰:08/08/31 11:29 📱:PC 🆔:ykHJeKFw


#279 [我輩は匿名である]
「じゃあまたな」

「ほーい」

別れはいつもアッサリしている俺ら。

ヨースケが玄関から出て行ったと同時に、俺の足は自分の部屋へと向かった。

⏰:08/08/31 11:29 📱:PC 🆔:ykHJeKFw


#280 [我輩は匿名である]
「お待たせ!」

お待たせのキスを長く長く交わした。

そのままさっきの続き。

焦らされた分、熱く優しいSEXだった。

⏰:08/09/02 11:12 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#281 [我輩は匿名である]
互いの欲望が満たされた後、下着だけ付けた俺らは布団の中で温もりあった。

肌にサラサラしたシーツが触れる。

体を寄り添わせればスベスベとした百合の肌に触れる。

こんなに安らげる時間、他にはない。

⏰:08/09/02 11:12 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#282 [我輩は匿名である]
ガチャ

いきなり部屋のドアが開いて、心臓が飛び上がった。

とっさに俺の右手は、百合を布団の中に隠すという行動を取った。

百合も俺と同じ行動をしようとしたらしく、素直に布団に潜ってくれた。

⏰:08/09/02 11:13 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#283 [我輩は匿名である]
安らげる時間、終了。

「ミナトてっめー!中身入ってねぇじゃ…ん…か…」

ヨースケだ。

ベットから出る俺の裸の上半身。

その隣に顔と体が布団に潜り込み、サラサラとした髪だけが見えている女。

⏰:08/09/02 11:14 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#284 [我輩は匿名である]
状況を飲み込んだヨースケの声は徐々に小さくなった。

「ノックぐらいしろよ」

「マジ悪い!」

ヨースケは慌ててドアを閉めて外に出た。

「百合ちゃんごめん。ちょっと待ってて」

「…うん」

⏰:08/09/02 11:15 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#285 [我輩は匿名である]
布団の中から小さく返事をした百合。

俺はベットから出てズボンだけ履くと、ヨースケが待つ廊下に出た。

「ふざけんじゃねーぞ、こんにゃろう」

「本当ごめん」

そう言うヨースケは半笑い。

⏰:08/09/02 11:15 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#286 [我輩は匿名である]
「さっきみたいに用があんなら電話しろよ」

「めんどくさくてさ。部屋にいるのわかってるし、それに、まだヤッてるなんて思わなかったから〜」

半笑いからマジ笑い。

反省してねーな

「ヤッてねぇ。寝てただけ。で、何だって?」

⏰:08/09/02 11:16 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#287 [我輩は匿名である]
「あぁ、お前CDケースだけ返されても困るんだけど」

「は?」

「中身、入ってねーよ」

さっき返したCDケースはカラッポだった。

「あぁ、悪い。デッキの中入ってんのかも」

⏰:08/09/02 11:16 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


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