月の裏側
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#137 [我輩は匿名である]
真子に教えて貰った百合の連絡先。
俺は発信ボタンを押した
…出ない。
「はぁ…」
出るのは俺の溜め息だけ
と、そのときだった。
百合からの着信。
俺はすぐに通話ボタンを押した
:08/08/11 16:40
:PC
:fjtEaBoA
#138 [我輩は匿名である]
「もしもし」
「…誰?」
「俺、ミナト」
「ミナト?なんで私の番号知ってんの?」
「真子ちゃんに聞いた」
「あぁ、そう。何?」
「俺、どうすればいいのかやっぱわかんねーわ。彼女とか付き合うとか縁とか」
情けない男
男なら弱音吐くなっつーの
:08/08/11 16:41
:PC
:fjtEaBoA
#139 [我輩は匿名である]
俺は続けた
「だからヒントが欲しいんだ。俺バカだけど百合ちゃんは好きなの、マジで。どうすれば手にはいるか…教えてよ」
「本人に聞くなんて…ミナトって本気でバカなんだね」
呆れている百合
情けないだろ、俺って。
:08/08/11 16:41
:PC
:fjtEaBoA
#140 [我輩は匿名である]
「今まで恋愛とかしたことなくて、まじテンパっちゃってんだよ」
「ヒントなんて無いよ」
「は?」
「やっぱり無理だった。ミナトに…期待しすぎた」
「百合ちゃん?」
「もうやめよ。付き合うとか恋愛とか…ミナトとはしない」
:08/08/11 16:42
:PC
:fjtEaBoA
#141 [我輩は匿名である]
それって…フラれたってこと?
俺が…フラれた?
生まれて初めてだ、フラれたなんて
:08/08/11 16:42
:PC
:fjtEaBoA
#142 [我輩は匿名である]
だけど引かなかった
プライドなんかどうでもいい
保険なんかどうでもいい
百合の声聞いてわかった
俺、百合のこと好きなんだ
アイちゃんの次にする恋
大人になって初めての恋
:08/08/11 16:42
:PC
:fjtEaBoA
#143 [我輩は匿名である]
「SEXには自信あるのに百合ちゃんのこととなると俺、自信なくなんだよ」
「…」
いきなり話し始めた俺の言葉を百合は黙って聞いてくれた
:08/08/12 18:48
:PC
:taCV6dP.
#144 [我輩は匿名である]
「好きだから触れたいし、話したいし、笑ってもらいたい。俺にとって百合ちゃんはそんな存在」
「好きって何かわかってるの?」
「好きって何?って聞かれたら俺は松本百合って答える」
百合は小さく笑った
:08/08/12 18:48
:PC
:taCV6dP.
#145 [我輩は匿名である]
「信じて貰えないかも知れないけど俺この一週間、女と寝てない。ちゃんと断った」
「うん、知ってる」
「でも縁を切るとかはできなかった」
「うん、知ってる」
「もし百合ちゃんにふられたら相手がいなくなるから、って…またくだらねーこと考えてたんだ」
「自覚あんじゃん」
「気付いたのついさっきだけどね」
:08/08/12 18:49
:PC
:taCV6dP.
#146 [我輩は匿名である]
上手く伝わらないかも知れない
だけど俺のできる限りの努力で今、伝えないといけないんだ
「今からさ、携帯メモリー消すから。ウチ来て」
「…うん」
「ちゃんと顔見て話すから、だから聞いて」
「いいよ」
:08/08/12 18:49
:PC
:taCV6dP.
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