月の裏側
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#255 [我輩は匿名である]
俺の携帯を手に取り、タツヤは言った。

「モデル?」

最高の褒め言葉をありがとう、タツヤくん。

「一般人だよ〜」

「嘘だ!どうやって騙したの、中畑!」

「別に〜。お互い惹かれ合って、今に至る」

⏰:08/08/24 09:45 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#256 [我輩は匿名である]
「プリクラも美人だけど、生のがもっと綺麗だぞ。オーラがあるもん、オーラが」

マコトは百合を絶賛してくれる。

彼氏として気分がいい。

「中畑、お前この子に金でも渡してんじゃねーの?」

とりあえずタツヤにデコピンをくらわせた。

⏰:08/08/24 09:45 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#257 [我輩は匿名である]
「彼女、大学生だっけ?」

「うん」

「合コン頼んでよ!」

「えぇ〜」

あからさまに面倒な顔をする俺と対称的にタツヤは必死。

「頼む!今度おごるから」

「…まぁ百合に聞くだけ聞いといてやるよ」

⏰:08/08/24 09:46 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#258 [我輩は匿名である]
おごりなんかに釣られた訳じゃないけど、タツヤの必死さに同情してしまった。

こいつは最後のSEXが高1の時。

もう3年もあの快楽を味わってないと嘆いていた。

さすがに可哀相だもんな。

忘れてなかったら百合に聞いておいてやろう。

⏰:08/08/24 09:46 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#259 [我輩は匿名である]
「中畑さぁ」

マコトが言った。

「ん?」

「マンネリとかない?」

「あー…今んとこ無いね」

「そっか。俺さ、マンネリで別れる事多くて。マコトなんてつまんない!みたいな」

マコトは困った顔をして笑った。

⏰:08/08/24 09:46 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#260 [我輩は匿名である]
「マジかぁ。マンネリって…刺激が足りないっつー事だろ?」

「まぁ、そうだよな。平凡で単調な付き合いにウンザリされるんだ」

「俺らも平凡で単調だぞ。気の持ちようじゃない?俺は百合といるのは、どんな時でも新鮮だし緊張するよ」

⏰:08/08/24 09:47 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#261 [我輩は匿名である]
「中畑って見掛けによらず純粋な奴だな!」

「そうなんだよー。俺、恋する少年だから」

「うっざい!中畑うっざい」

タツヤが嘆いた。

マコトの悩み、わからなくもないけど、俺と百合には今のところその問題はない。

⏰:08/08/24 09:47 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#262 [我輩は匿名である]
でも…今は“今”だよな。

気の持ちようだなんて、生意気言ってさ。

未来の事なんてわかんねぇのに。

浮ついてると痛い目に遭う事だって、わかってるはずだったのに。

⏰:08/08/24 09:48 📱:PC 🆔:cvHihT3E


#263 [我輩は匿名である]
・・・

大学に入って初めての夏休み。

付き合って1年が経った。

俺と百合はたくさんデートした。

たくさん笑ったし、たくさん愛を知った。

夏休みが終わり、秋が過ぎて、冬がやってくる。

事件が起こったのは12月の半ばだった。

⏰:08/08/29 13:27 📱:PC 🆔:D.RUzQwQ


#264 [我輩は匿名である]
俺の部屋のベットに潜り、百合とのんびりとテレビを見て過ごしていた時だった。

「もうすぐ冬休みだね〜」

「私、旅行行きたいかも」

「あぁ、いいね。どこ行きたい?」

⏰:08/08/29 13:28 📱:PC 🆔:D.RUzQwQ


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