月の裏側
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#348 [.]
>>338-500

⏰:08/09/18 16:55 📱:D904i 🆔:☆☆☆


#349 [我輩は匿名である]
アンカーありがとうございます

⏰:08/09/19 12:08 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#350 [我輩は匿名である]
俺が仕事から帰り、翌日が休みという幸せな夜。

「ただいまー」

「おかえり」

いつも通りの百合の出迎え。

「美優は?」

「もう寝たよ」

「そっか」

「先にお風呂でしょ?」

「おう」

⏰:08/09/19 12:09 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#351 [我輩は匿名である]
温かな風呂に行ってから、お待ちかねの夜ご飯。

お酒なんか飲みながら…なんて楽しみを抱きながら、さっさと風呂を済ませた。

⏰:08/09/19 12:09 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#352 [我輩は匿名である]
風呂から上がり、お楽しみの晩酌を期待してリビングに行くと、その時点で気が付いた。

今日、百合の悩みがわかる。

百合の闇が晴れるのかもしれない、って…。

⏰:08/09/19 12:10 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#353 [我輩は匿名である]
百合の表情でわかるんだ。

何か決心した顔。

「百合、お風呂出たよ」

「…うん。ご飯の前にさ、話したい事あるから座ってくれる?」

首にタオルを巻き、俺は百合の正面の椅子に座った。

⏰:08/09/19 12:10 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#354 [我輩は匿名である]
何を話されるのか。

やっと聞けるんだという安心と、俺らが壊れてしまうんじゃないかという不安。

冷静を装うのに一杯一杯だった。

「どした?」

俺は煙草に火をつけた。

…マズい。

煙草をうまいと感じないほど俺は緊張していた。

⏰:08/09/19 12:11 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#355 [我輩は匿名である]
「夢を…見るの」

「え?」

夢?

百合は家族3人が映されている写真立てを見ながら言った。

「あんな可愛い娘がいて、家族を愛してくれる旦那がいるのに…私、最低だよ」

「…」

何も言えない。

俺は黙って煙草を吸いながら話を聞いた。

⏰:08/09/19 12:11 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#356 [我輩は匿名である]
「いつも、私が追い掛けてるの。泣きながら…待ってよって言いながら追い掛けてるの。なのにどんどん行っちゃうんだ」

百合がおかしくなったのかと思った。

話が統一されていない。

だけど俺は必死に理解しようとした。

⏰:08/09/19 12:12 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


#357 [我輩は匿名である]
「追い掛けても追い掛けても届かなくって…私はつまづいて転んじゃうの。すると、やっと立ち止まってくれる。それで振り返って…百合はもういらないから、って言うんだー」

今、百合が泣きそうになりながら話してくれているのは…夢の話だ。

⏰:08/09/19 12:12 📱:PC 🆔:./.2cs2Y


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