月の裏側
最新 最初 🆕
#398 [我輩は匿名である]
だからさっきの俺が別人のように怖かったのだろう。

「美優、ごめん。びっくりしちゃったな」

しゃがんで美優に目線の高さに合わせた

「みゆにも、おっきなこえ、だすの?」

「出さないよ。美優にもママにも出さない。ごめんね」

「ほんと?」

「ほんと。もう支度できた?行ける?」

「うん」

「じゃあ行こっか」

⏰:08/09/22 18:47 📱:PC 🆔:NBujLwf2


#399 [我輩は匿名である]
美優にも許してもらい、俺らは家を出た。

コンビニでパンとジュースを買い、簡単な朝ご飯を済ませた。

車内は陽気な子供のうた。

美優は楽しそうに歌っている。

向かうはヨースケの家。

何も連絡を入れなかった。

⏰:08/09/22 18:48 📱:PC 🆔:NBujLwf2


#400 [我輩は匿名である]
もし百合がいて、俺らが迎えに来ることを知ったら…きっと逃げられる。

何も責めてないんだから、帰って来て欲しい。

30分後にはヨースケの家に着いた。

駐車場に車を止め、俺はヨースケの携帯に電話をかけた。

⏰:08/09/22 19:20 📱:PC 🆔:NBujLwf2


#401 [我輩は匿名である]
「…んあー、誰ぇ」

「俺」

「誰ー」

「ミナト」

「あー、ミナト。久しぶりー」

なんだ。

はずれか。

ここに百合はいない。

明らかに寝起きの声のヨースケ

⏰:08/09/23 15:59 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#402 [我輩は匿名である]
「百合、いないよな」

「…は?何の話だよー。つか、まだ8時前じゃねーか」

「今、お前んちの家の前の駐車場だから出てこい」

「やだー」

「2分で来い」

そう言って電話を切ると、1分もしないうちに寒そうな顔をしたヨースケが家から出てきた

⏰:08/09/23 15:59 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#403 [我輩は匿名である]
俺は車の外に出た。

「うおー、美優ちゃんおっきくなったねー」

美優は恥ずかしそうな顔で車の中からヨースケをじっと見ていた。

「もう3歳だから」

「デカくなったな。で、何?寒いし眠いし久しぶりだし意味わかんねーしで、俺爆発しそう」

「百合がいなくなった」

「…何で?意味不明」

⏰:08/09/23 15:59 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#404 [我輩は匿名である]
「お前のとこには勿論いねーよな?」

「いるわけねーだろ。ミナトんちで殴られてから百合なんて見てねーよ」

「ほんとか?」

「嘘付いてどーすんだよ。だいたい何で俺に聞くわけ?一番知ってる可能性の低い人間じゃんかー」

「百合がいなくなったのはお前が原因だもん」

⏰:08/09/23 16:00 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#405 [我輩は匿名である]
夢にお前が出て来る。

そして百合を突き放す。

百合を泣かした。

百合の見た夢を一部始終話すとヨースケは冗談じゃねぇ、と苦笑いした。

「百合が勝手に俺の夢を見て自分責めてるだけじゃん。バカじゃねーの?」

⏰:08/09/23 16:01 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#406 [我輩は匿名である]
ヨースケだろうが真子だろうが、百合をバカにすると殴り掛かりたくなるぐらい腹が立つ。

だけど美優が見てる前でヨースケを殴るだなんて、そんな事はできないのでグッと我慢した。

「そんな事で一々俺を恨んだり頼ったりされちゃ身が持たねぇって」

⏰:08/09/23 16:01 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#407 [我輩は匿名である]
昔から口の悪い奴だった。

頭がよくて女にルーズ。

今も変わらず、結婚もせずに遊びほうけてるんだろう。

「そうだけど、こんな事初めてだし…百合はそこまで弱くなんかなかったから」

⏰:08/09/23 16:02 📱:PC 🆔:a.07ms/M


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194