月の裏側
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#51 [我輩は匿名である]
部屋に上がった二人はさっそく煙草をふかす
まるで“こんにちわ”の挨拶のようだ。
「食わせてくんなかったんだよ。ダイエット中とか言って夜は食わないとか言うし」
「誰よ」
「早苗ちゃん」
「あぁ大学生の」
「そ。朝飯だけでも食わせてもらえばよかったかなー」
:08/08/03 11:22
:PC
:9.0SePuI
#52 [我輩は匿名である]
ヨースケは気心知れた小学生の時からの友達
家もまぁまぁ近くて、昔から1番仲がいいんだ。こいつとわ
俺の女癖も最初は、めんどうだぞとかって止めてくれていたけど…そのうち言わなくなった
だって、こいつも俺みたいになったんだもん
:08/08/03 11:22
:PC
:9.0SePuI
#53 [我輩は匿名である]
食っては捨て、食っては捨て
でもヨースケのほうが俺よりは女にマジメみたいだけどな
一応“彼女”にしてからSEX堪能して、飽きたら捨てる。
…あれ?
ヨースケのほうが最低じゃねーの?
嘘の愛で女ダマしてんだから。
:08/08/03 11:23
:PC
:9.0SePuI
#54 [我輩は匿名である]
「朝帰りかよ」
「早苗ちゃん、やっぱ最高だわ。なんであんな積極的なんだろーねっ」
「しらねーよ、クズ男」
煙草を消してヨースケはキッチンに向かった
いやだと言って、最後はやってくれるんだ。
ヨースケってそういう奴
優しいだろ?
だから女もコロッとダマされちゃうんだろうな
:08/08/03 11:23
:PC
:9.0SePuI
#55 [我輩は匿名である]
「めんどくせーからチャーハンでいいか?」
「センキュー!ヨーちゃんlove」
俺の愛の言葉を無視してヨースケはチャーハン作りに取り掛かってくれた。
俺は大人しく待つ
手際よく仕上がったチャーハンを頬張った時は、腹の虫も涙を流して喜んだ
:08/08/03 11:23
:PC
:9.0SePuI
#56 [我輩は匿名である]
食後はやっぱり世間話でしょ
つっても男の世間話なんて対したことねーけど
「彼女は?」
「いるー」
「可愛い?」
「童顔なのに巨乳。最高だべ」
「マジかよー。食わせて」
「そのうちな」
:08/08/03 11:24
:PC
:9.0SePuI
#57 [我輩は匿名である]
どうせ下ネタか煙草かバイクか…そんな話しかしない
井上ならどんな会話してんだろ、とかフと思った
勉強とか大学とかかなー。
つか、百合、ちゃんと学校行ってんのかな
:08/08/03 11:24
:PC
:9.0SePuI
#58 [我輩は匿名である]
「ミナトは相変わらずなんだろ?」
「まぁね。今狙ってる美人ちゃんがいるんだけど、なかなか落ちなくてさー。逆に燃えるね」
「ふーん。ま、頑張って」
煙草を吸うヨースケの首元には愛のしるしがついていた
キスマークねぇ…そんなのつけられた事ねーや。
つけたことはあるけど
:08/08/03 11:25
:PC
:9.0SePuI
#59 [我輩は匿名である]
誰だったかな…確か、かすみちゃんかな?
彼氏いるのに、俺とヤリたいなんて言って来た子
ヤリたいっつーんだから断る理由なんかないし。
かすみちゃんがあまりにも色っぽくて、俺ついつい付けちゃって…かなり叱られた。
彼氏にバレたらどうすんの?って
そんなに彼氏にバレたくないんだったら誘って来なきゃいいのに。
今でも仲良く付き合ってるみたいだよ
女ってよくわかんねーな
:08/08/03 11:25
:PC
:9.0SePuI
#60 [我輩は匿名である]
しばらくして、ヨースケは学校に行くと言ったので、俺は玄関で見送った
俺より少し頭のいい学校に通っている
完全な遅刻なのに行くのがスゴイよなー。
エロいしエラい。
頭よくて男前でスポーツできて料理もできる
パーフェクト人間なのに、女にはだらしない
そのうちバチがあたるぞヨースケくん
人のこと言えないけどな。
:08/08/03 11:26
:PC
:9.0SePuI
#61 [我輩は匿名である]
学校をサボったのはいいものの…ひまだった。
女はウチに連れ込まない主義だから、ヤルんだったら出掛けないと行けない
めんどう。
年上に迎えに来て貰うか?
いや、やめとこう
今日はなんだかSEXする気分じゃない
俺は部屋に戻って、雑誌やDVDを見て過ごすことにした
たまにはこんなグータラも悪くないな
:08/08/03 11:27
:PC
:9.0SePuI
#62 [ともみ]
あげます(;_;)
:08/08/06 13:08
:W47T
:x3V8GsBs
#63 [我輩は匿名である]
あーげ(・ε・`b)b
:08/08/07 09:28
:N905i
:M7S0qENU
#64 [我輩は匿名である]
あげてくれて、ありがとうございます。
なかなか更新できなくてすみません
:08/08/07 14:42
:PC
:q6sdS6E6
#65 [我輩は匿名である]
・・・
「みっちゃん、今日ウチ来る〜?」
「行くぅー!」
「じゃあ放課後にね」
「うん」
偽スマイルの俺に手を振って走り去っていく唯。
今日の相手。
朝からSEXのお誘いなんて…唯も溜まってんのかな?
楽しみ〜
「おい、変態」
せっかくのウキウキ気分も背後からの美しい声でクールダウン
:08/08/07 14:43
:PC
:q6sdS6E6
#66 [我輩は匿名である]
「なんでしょうか、松本様」
「朝っぱらからウザイ会話してんじゃねーよ」
「百合ちゃん、口悪いよ〜。もうちょっと可愛い喋り方しなよ」
「ミナトには関係ない」
「そんなんだから彼氏に振られんじゃん?」
俺は冗談で言ったつもりだった。
なのに百合は
「…そうだよね」
泣きそうな顔でそう言ったんだ
:08/08/07 14:43
:PC
:q6sdS6E6
#67 [我輩は匿名である]
寂しそうな顔で俺から離れていった百合。
いつもなら怒ってくんしゃん
殴ってくんじゃん
どしたの?
なんか…寂しいじゃん
:08/08/07 14:44
:PC
:q6sdS6E6
#68 [我輩は匿名である]
俺は百合を追いかけた
「百合ちゃん、ごめん」
「いいよ…ミナトの言うとおりだし」
「まだ彼氏のこと忘れてないの?」
「ううん、忘れた。もうあんな最低な人…忘れたよ」
忘れてないくせに
悲しんでる百合を、とてつもなく抱きしめたくなった
顔面パンチされるかな…
やめとこ。
これ以上、百合に嫌われたくない
:08/08/07 14:44
:PC
:q6sdS6E6
#69 [我輩は匿名である]
結局1日中、まともに話してくれなかった
悲しい顔をしたまま放課後を迎える
「ミナト」
「ん?」
やっと百合が話しかけてきた
:08/08/07 14:45
:PC
:q6sdS6E6
#70 [我輩は匿名である]
「今日は掃除サボんないでね」
「えー、約束あるし」
「今日、うちらの班、私とミナトと井上だけなんだよ。他の奴ら休んでるから…ミナト来ないと私と井上2人っきりになるじゃん」
「2人っきりのほうがいいんじゃねーの?」
「…ウザイ」
百合が笑った
よかった
この笑顔が好きなんだよ、俺は
このときは俺も素直に笑えていたと思う
:08/08/07 14:46
:PC
:q6sdS6E6
#71 [我輩は匿名である]
音楽室の掃除。
めんどくさい
移動しなきゃじゃん
そう思い教室を出た途端、唯が走ってきた
「みっちゃーん」
「おぉ、唯。ごめん、俺掃除だからちょっと遅れるわ」
「そのことなんだけどー、唯もごめん」
「え?」
:08/08/07 14:46
:PC
:q6sdS6E6
#72 [我輩は匿名である]
「生理なっちゃったぁ〜。だからまた今度ね」
「あ…そう。それはそれは…」
「ごめんね」
「あー、うん」
一気にテンションが下がった
放課後の楽しみがないのに、何で掃除なんかしねーといけないわけ?
:08/08/07 14:46
:PC
:q6sdS6E6
#73 [我輩は匿名である]
唯が走り去ったあと、百合が言った
「残念〜。今日はAVでも見てな」
「一緒にレンタルショップ着いてきてくれる?」
「井上と行けば?」
百合に腕を引っ張られ、俺らは音楽室に向かった
階段昇って廊下歩いて…だりぃ
音楽室に入るとすでに井上はホウキで床をはいていた
「ごめーん、井上」
百合が言った
「あ、いえ…」
井上はどこか挙動不審
変な奴
:08/08/07 14:47
:PC
:q6sdS6E6
#74 [我輩は匿名である]
俺と百合はぞうきんを持って窓ふきをした。
10分くらい無言。
何喋っていいかわかんねーし
「松本さん」
「え?」
「床、終わったんでボク帰っていいですか?」
「あ、うん。いいよ、あとやっとくし」
「それじゃあ」
井上は頭を下げて出て行った
:08/08/07 14:48
:PC
:q6sdS6E6
#75 [我輩は匿名である]
「なんで百合ちゃんだけ呼ばれて、俺は呼ばれないの?」
「ミナトの名前しらないんじゃない?」
「ありえねー。てか仲いいのな」
「掃除のときに話すぐらい。床やってーとか、窓ふいてーとか」
「ふーん」
俺は黙々と窓を拭いた
百合も黙って細い腕を動かしながら窓を拭く
あーぁ。
掃除姿もキレイな人
:08/08/07 14:49
:PC
:q6sdS6E6
#76 [我輩は匿名である]
「百合ちゃん、将来いい奥さんなりそう」
「は?いきなり何?」
静かな音楽室に俺と百合だけの声
「百合ちゃんなら俺、結婚してもいいよ」
「私はやだよ。あんたなんかと結婚するぐらいなら…」
「井上と結婚する?」
ちょっとからかってみた
百合の手を握って、顔を近づけた
「…一生未婚でいる」
「ふーん。もったいない」
:08/08/07 14:50
:PC
:q6sdS6E6
#77 [我輩は匿名である]
近距離の俺に全くなびかない
「百合ちゃんさぁ」
「何」
「緊張しないの?」
「しない。掃除したいんだけど」
「キスは?」
「はぁ?」
:08/08/07 14:51
:PC
:q6sdS6E6
#78 [我輩は匿名である]
「キスしたくない?」
「ミナトと?」
「うん」
「やだ」
「じゃあさ…」
また少し近づいてやった
「元彼とならしたい?」
「…」
百合の視線がそれた
:08/08/07 14:51
:PC
:q6sdS6E6
#79 [我輩は匿名である]
あ、したいんだ。
可愛い奴
「俺の事、元彼だと思って」
「え?」
「5秒でいいから」
「やだ」
「じゃあ3秒」
「無理」
「んじゃ1秒ね」
俺は百合の了解も得ずに、思い切り唇を押し当てた
:08/08/07 14:52
:PC
:q6sdS6E6
#80 [我輩は匿名である]
1秒のキスなんて、嘘に決まってんじゃん
百合は嫌がったけど、頭を押さえて無理矢理押し当て続けた
:08/08/07 14:52
:PC
:q6sdS6E6
#81 [我輩は匿名である]
長いキスから解放され、離れた唇。
「あんたの1秒は私の100秒だよ」
「もっかいしよ?」
「やだ!離して」
このとき、もう百合は俺の腕の中にいた
あんなに手強かった百合が、元彼ネタを出すと、こんな簡単に落ちちゃった
マジ可愛いや。
:08/08/07 14:52
:PC
:q6sdS6E6
#82 [AIRI☆彡]
最新されてた!
急いで読みました(★`∀`★)ノ
次の最新も楽しみにしてます!
頑張ってくださいね☆彡
:08/08/07 21:12
:PC
:/YxI/Eeo
#83 [我輩は匿名である]
ありがとうございます!
今から少しだけ…
:08/08/07 22:08
:PC
:q6sdS6E6
#84 [我輩は匿名である]
離すもんか
俺はまたキスをした
百合は首を振る
「…っはぁ!やめて!もう…無理…泣くよ?」
そう言った百合の目は潤んでた
泣くほどいやだったのかな?
:08/08/07 22:08
:PC
:q6sdS6E6
#85 [我輩は匿名である]
「そんなに元彼のこと忘れらんないの?」
「…」
「早く忘れなよ」
「…うるさい」
零れた涙は右手で拭いてやった
「素直になれよー、百合ちゃん可愛いから大丈夫だよ」
「もう、やだぁ…」
:08/08/07 22:09
:PC
:q6sdS6E6
#86 [我輩は匿名である]
百合の我慢の糸が切れた
俺の胸で声を上げて泣き始めた
俺はただ抱きしめてやることしかできない
恋する女ってのは、めんどうだけど…可愛いんだな
:08/08/07 22:09
:PC
:q6sdS6E6
#87 [我輩は匿名である]
「今日だけだからね」
「何が?」
「もう優しくしないで」
「何で?」
「これ以上優しくされたら…私」
「俺に惚れちゃうとか?」
また冗談のつもりだったのに…
:08/08/07 22:10
:PC
:q6sdS6E6
#88 [我輩は匿名である]
「ヤリチンに惚れちゃったら、今より泣いてばっかの毎日になりそうだもん」
え。
それって…俺のこと恋愛対象に見てくれてるってこと!?
まじ?
やばい…
普通に嬉しい
なんだこの気持ち。
心臓くすぐってーんだけど!
:08/08/07 22:10
:PC
:q6sdS6E6
#89 [我輩は匿名である]
ヤリたいっつーより、触れたい
手を繋ぎたい
肩を抱きたい
キスしたい
やべっ!
これってまさか…恋ですか?
いやいや、俺に限ってありえねーから
:08/08/07 22:10
:PC
:q6sdS6E6
#90 [我輩は匿名である]
「百合ちゃんのためだったら俺、全部の女と切るよ」
何言ってんの、俺!
「そんなの嘘に決まってんじゃん」
「嘘じゃねーし」
嘘だよ!嘘。
自分の口、勝手に動くな
:08/08/07 22:11
:PC
:q6sdS6E6
#91 [我輩は匿名である]
「ホント?」
「うん、ホント」
あーぁ、もう後戻りできないのか?
てゆーか百合って俺のこと好きなの?
もしかしたら俺からかわれてるのかも。
なんか、どうでもよくなってきた。
女とかSEXとか…
:08/08/07 22:11
:PC
:q6sdS6E6
#92 [我輩は匿名である]
「俺にすれば?」
また百合の返事も聞かずにキスをした
百合は抵抗してこない
舌を入れても反応してくれる
:08/08/07 22:11
:PC
:q6sdS6E6
#93 [我輩は匿名である]
やべーよ
マジ受け入れてもらえたのか?
嬉しい
もう…いいや
百合がいるなら、リセットする。
俺の右手はすでに暴走中だし
柔らかい胸。
柔らかい唇。
柔らかい髪。
女ならではの特権ものを触っては、俺の心が安らいでいる
:08/08/07 22:12
:PC
:q6sdS6E6
#94 [我輩は匿名である]
「あんたじゃ無理」
口ではそう言ってる百合
でも体は素直なんじゃねーの?
「俺は百合ちゃんじゃなきゃ無理」
:08/08/07 22:13
:PC
:q6sdS6E6
#95 [我輩は匿名である]
百合だけを想おう
百合だけを抱きしめよう
百合だけを…愛そう
そうやって自分で自分と会話した
今すぐ全てをリセットできる自信はない
でもさ、百合の笑顔が特効薬。
俺、まともになるわ。
マジで
:08/08/07 22:13
:PC
:q6sdS6E6
#96 [我輩は匿名である]
「信じらんない」
「信じてもらえるまで何回でも言うよ?」
カッターシャツのボタンを外し、クールな顔にピッタリな黒い下着が見えた
すげぇセクシーだな、おい
「これじゃ真子に叱ったのに…私、説得力無さ過ぎだよ」
「いいじゃん。本気なんだもん。真子は遊びだった…百合ちゃんは本気だよ?」
下着の上から胸にキスをして、上目で百合を見る
百合は不安そうな目で俺を見下ろしていた
:08/08/07 22:14
:PC
:q6sdS6E6
#97 [我輩は匿名である]
綺麗な肌。
白くて柔らかくてサラサラしてて…
止まらなくなりそ。
「ミナトにとって彼女は必要?」
「…」
つい、手や舌の動きがとまってしまった。
聞いた事のある質問
:08/08/07 22:15
:PC
:q6sdS6E6
#98 [我輩は匿名である]
「なんで?」
「私は彼氏が必要。本気の恋愛だったから、本気の恋愛をして、前の恋を忘れたい」
あー、そうだ
百合が休憩所で泣いてる時だ、そんな事聞かれたのわ。
:08/08/07 22:15
:PC
:q6sdS6E6
#99 [我輩は匿名である]
「ミナトには…まだ理解できないよね」
「理解って」
「恋人が必要かどうか」
「…必要だと思う」
「思う?やっぱまだわかんないか…」
百合の寂しそうな顔
「でも百合ちゃん好きだよ」
「ミナトにとって私は必要なの?」
「うん」
「SEXのため?」
「…ううん」
やっぱ信用ないよな
百合が疑うのもわかる
:08/08/07 22:15
:PC
:q6sdS6E6
#100 [我輩は匿名である]
「ハッキリ言う。私はミナトが必要だよ」
また、心がくすぐったくなった
「あんたのこと嫌いだけど、私には必要なんだ。ミナトが必要」
「…ありがと」
「でも恋人とかにはなれないね。今のミナトとは付き合いたくない」
百合はシャツのボタンをしめた
俺は何もできず、その光景を見ていただけ
:08/08/07 22:16
:PC
:q6sdS6E6
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