鬼が哭くよるに
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#15 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
荒れる息を無理矢理抑え、乱れた着物や髪を直す。
「無事であれよ、お宮」
小屋の扉には、錆びてはいるものの重量感のある鉄で出来た、立派な閂がこしらえてあった。
それを秋吉は手慣れた手付きで外した。
:08/08/13 16:33
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#16 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
小屋の中は、雨漏りのために床に所々水溜まりができており、埃は宙を舞い、壁や床に白い膜を張っていた。
家具類は一切ない。
:08/08/13 16:37
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#17 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
ただ、小屋の中央には異様に大きい桐箱がひとつ、置かれている。
それにも埃がたまっていた。
:08/08/13 16:38
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#18 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
Break Time
暑中見舞い申し上げます。うだるようなこの夏、いかがお過ごしでしょうか?
主はホラー作品は「鬼の哭くよるに」、これが処女作だったりします。
ヒンヤリするどころか逆にヤボったくてムシムシしてきた、という苦情が感想板に殺到しそうなものになりそうです。
どうしよう(´・ω・`)
:08/08/13 17:00
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#19 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
:08/08/13 17:04
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#20 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
桐箱には「お宮」と書かれた白い札が貼られ、蓋と箱は赤糸で離れないよう入念に絡めてある。
秋吉はお宮に逢える期待に胸を膨らませながら、震える手で桐箱の赤糸を解いていった。
:08/08/13 18:25
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#21 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
両手で左右を掴み桐箱の蓋を持ち上げると、箱の中に月明かりが射し込み中に在る物を照らす。
桐箱の中には、純白の絹でできた綿布団の上に、澄んだ眼(まなこ)を大きく見開き、此方をじっと見据えた「お宮」が横たわっていた。
秋吉は安堵の溜息をもらす。
:08/08/13 19:34
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#22 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
「無事であったか、お宮。山賊や見知らぬ輩にお主を奪われていないか、この身が裂けんばかりに心配していたぞ。お主は相も変わらず美しいことよ」
秋吉は、恍惚とした表情でお宮の艶やかな髪を優しく撫でた。
:08/08/13 19:47
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#23 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
お宮というのは、秋吉が拾った日本人形だった。
しかし、人形というにはあまりに大きく、その身の丈ときたら本物のおなごと大して変わらぬものであるのだ。
:08/08/13 21:00
:L704i
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#24 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
きらびやかな着物を脱がせば、童顔には似合わぬふくよかな白い乳房がある。
体の節々、いわゆる肘や膝にはある程度曲げる為の「繋ぎ目」というものが見当たらない。
しかしお宮の腕や足は自由に動いた。
:08/08/13 21:25
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