鬼が哭くよるに
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#62 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

おなごは秋吉の前に近づいていくと、優しくその手を取った。

秋吉の肩が跳ね、虚ろな目がおなごをとらえる。

その目には溢れんばかりの涙が溜まっていた。

⏰:08/08/17 15:06 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#63 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

慈しむように、労るように、恐れるように、秋吉はおなごの白い頬に手を添えた。

おなごの頬の柔らかさが、血の通った肌の血色と温かさが、手を伝い秋吉の全身に揺るぎない真実を伝える。

⏰:08/08/17 15:08 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#64 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

「……お宮。お主、真に、お宮なのか……?」

おなごは頷いた。

それがおなごの秋吉に対する答えだった。

⏰:08/08/17 15:09 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#65 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

「昨夜、貴方様はわたくしに魂を吹き込まれました。秋吉様。わたくしは生きております。人間のおなごのように、呼吸をして胸を高鳴らせ血を全身にめぐらせ、……生きているのです」

お宮も涙していた。

二人はその後、背に手を回してきつく抱き合い、ただひたすら泣いた。

⏰:08/08/17 15:58 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


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