【特別企画】1日限りの恋愛短編祭り!【投下スレ】
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#67 [◆67oIOf49hA]
「あらこれスズランじゃない。見つけたって事は、私達、幸せになれるのでしょうね」
彼女は微笑む。
彼は1輪の花を手にとった。
もうシャキリと立つことが出来ないしなったその花を見た彼は、どうしてか泣きたい衝動にかられた。
ふわりとやわらかな風が吹いた時、彼は確かに聞いた。
―ありがとう―
小さな小さな可愛らしい声は、やがて風とともに溶けていった……。
-end-
:08/09/14 14:13 :SO906i :☆☆☆
#68 [◆67oIOf49hA]
:08/09/14 14:14 :SO906i :☆☆☆
#69 [◆EOLHvvAOaU]
今から投下します
「雨のち…」
:08/09/14 14:18 :812SH :☆☆☆
#70 [◆EOLHvvAOaU]
シ
きっと…私達は……
私と雅也は
もうダメなんだ
そんな事を思い
携帯を握り締めながら
冷たい雨に打たれていた
雅也は雨が好きだった
あれ…?
でも、何で雨が好きなんだったっけ?
今となっては…もう思い出せない
:08/09/14 14:19 :812SH :☆☆☆
#71 [◆EOLHvvAOaU]
昔はきっと
答えられたはず…
私達…いつから
こーなってしまったの?
今日は本当なら5年記念日を祝うはずだったのに
私は雨に打たれながら
二人の終わりを
予感していた
:08/09/14 14:20 :812SH :☆☆☆
#72 [◆EOLHvvAOaU]
きっと二人に溝が出来始めたのは
私が雅也に
プロポーズしたあの日
……………………………
「ね…雅也。私達あと半年で5年だね?」
私はもう通い慣れた
雅也の部屋でくつろぎながら話を切り出す
:08/09/14 14:21 :812SH :☆☆☆
#73 [◆EOLHvvAOaU]
雅也は夢追い人で
漫画家を目指していた
その為今も
今度応募する為の原稿にペンを走らせながら
私の話しに相槌をうつ
「んー…」
そっけない返事…
いつからかな?
二人一緒にいるのに
一人みたいに感じる様になったのは……
:08/09/14 14:22 :812SH :☆☆☆
#74 [◆EOLHvvAOaU]
一緒に居ればいるほど
素敵な事が増えてく
そんな時代はもう終わってしまったのかな…?
私も、もう30手前…
正直結婚に焦りを覚えている
けど結婚の『け』の字も出てこない
だから決めた。
「ね、雅也…。
結婚…しよ?」
:08/09/14 14:22 :812SH :☆☆☆
#75 [◆EOLHvvAOaU]
平然を装って言ったけど
本当は心臓が激しく波打っていて、その心臓音が雅也に聞こえないか
内心ハラハラしていた
でも、私は心の中で安心してたのかもしれない
“四年半も一緒にいるんだから!”とか
“タイミングを計ってるんだ”とか
そんな風に
雅也がプロポーズしない理由を勝手に決め付けていた
:08/09/14 14:23 :812SH :☆☆☆
#76 [◆EOLHvvAOaU]
だから雅也の言葉は
私を奈落の底へと突き落とした
「ごめん。無理だ」
たった一言で済まされた
私の一世一代の決心
その日から雅也とは
前の様で前みたくない
そんな見えない【溝】が出来てしまった気がする
:08/09/14 14:23 :812SH :☆☆☆
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