【特別企画】1日限りの恋愛短編祭り!【投下スレ】
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#69 [◆EOLHvvAOaU]
今から投下します
「雨のち…」
:08/09/14 14:18 :812SH :☆☆☆
#70 [◆EOLHvvAOaU]
シ
きっと…私達は……
私と雅也は
もうダメなんだ
そんな事を思い
携帯を握り締めながら
冷たい雨に打たれていた
雅也は雨が好きだった
あれ…?
でも、何で雨が好きなんだったっけ?
今となっては…もう思い出せない
:08/09/14 14:19 :812SH :☆☆☆
#71 [◆EOLHvvAOaU]
昔はきっと
答えられたはず…
私達…いつから
こーなってしまったの?
今日は本当なら5年記念日を祝うはずだったのに
私は雨に打たれながら
二人の終わりを
予感していた
:08/09/14 14:20 :812SH :☆☆☆
#72 [◆EOLHvvAOaU]
きっと二人に溝が出来始めたのは
私が雅也に
プロポーズしたあの日
……………………………
「ね…雅也。私達あと半年で5年だね?」
私はもう通い慣れた
雅也の部屋でくつろぎながら話を切り出す
:08/09/14 14:21 :812SH :☆☆☆
#73 [◆EOLHvvAOaU]
雅也は夢追い人で
漫画家を目指していた
その為今も
今度応募する為の原稿にペンを走らせながら
私の話しに相槌をうつ
「んー…」
そっけない返事…
いつからかな?
二人一緒にいるのに
一人みたいに感じる様になったのは……
:08/09/14 14:22 :812SH :☆☆☆
#74 [◆EOLHvvAOaU]
一緒に居ればいるほど
素敵な事が増えてく
そんな時代はもう終わってしまったのかな…?
私も、もう30手前…
正直結婚に焦りを覚えている
けど結婚の『け』の字も出てこない
だから決めた。
「ね、雅也…。
結婚…しよ?」
:08/09/14 14:22 :812SH :☆☆☆
#75 [◆EOLHvvAOaU]
平然を装って言ったけど
本当は心臓が激しく波打っていて、その心臓音が雅也に聞こえないか
内心ハラハラしていた
でも、私は心の中で安心してたのかもしれない
“四年半も一緒にいるんだから!”とか
“タイミングを計ってるんだ”とか
そんな風に
雅也がプロポーズしない理由を勝手に決め付けていた
:08/09/14 14:23 :812SH :☆☆☆
#76 [◆EOLHvvAOaU]
だから雅也の言葉は
私を奈落の底へと突き落とした
「ごめん。無理だ」
たった一言で済まされた
私の一世一代の決心
その日から雅也とは
前の様で前みたくない
そんな見えない【溝】が出来てしまった気がする
:08/09/14 14:23 :812SH :☆☆☆
#77 [◆EOLHvvAOaU]
それから2ヶ月
全く生理が来なかったから産婦人科に来ていた
もともと生理は不順な方だったから2ヶ月来ないのは、ざらだった
「…またストレスかな」
暢気にそんな事を思っていた私に先生は
意外な一言を私に告げる
:08/09/14 14:24 :812SH :☆☆☆
#78 [◆EOLHvvAOaU]
「妊娠4ヶ月目に入ってますよ。なんでもっと早く来られなかったんですか??」
とその後も注意事項や
中絶するなら早い方がイイなど色々話してくれたけど
私の耳に先生の言葉は全く届かなかった
妊娠…?赤…ちゃ…ん?
:08/09/14 14:26 :812SH :☆☆☆
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