【特別企画】1日限りの恋愛短編祭り!【投下スレ】
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#75 [◆EOLHvvAOaU]
 
平然を装って言ったけど
本当は心臓が激しく波打っていて、その心臓音が雅也に聞こえないか
内心ハラハラしていた



でも、私は心の中で安心してたのかもしれない
“四年半も一緒にいるんだから!”とか
“タイミングを計ってるんだ”とか

そんな風に
雅也がプロポーズしない理由を勝手に決め付けていた
 

⏰:08/09/14 14:23 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#76 [◆EOLHvvAOaU]
 
だから雅也の言葉は
私を奈落の底へと突き落とした



「ごめん。無理だ」



たった一言で済まされた
私の一世一代の決心

その日から雅也とは
前の様で前みたくない
そんな見えない【溝】が出来てしまった気がする
 

⏰:08/09/14 14:23 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#77 [◆EOLHvvAOaU]
 
それから2ヶ月
全く生理が来なかったから産婦人科に来ていた

もともと生理は不順な方だったから2ヶ月来ないのは、ざらだった



「…またストレスかな」



暢気にそんな事を思っていた私に先生は
意外な一言を私に告げる
 

⏰:08/09/14 14:24 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#78 [◆EOLHvvAOaU]
 
「妊娠4ヶ月目に入ってますよ。なんでもっと早く来られなかったんですか??」



とその後も注意事項や
中絶するなら早い方がイイなど色々話してくれたけど
私の耳に先生の言葉は全く届かなかった



妊娠…?赤…ちゃ…ん?

⏰:08/09/14 14:26 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#79 [◆EOLHvvAOaU]
 
私は直接雅也の顔を見て話すのが怖くて
電話で妊娠の事実と
産む決意を告げた


雅也はただ「そっか」としか答えてくれなかった



産んでくれ。とも、産むな。とも言われなかった

 

⏰:08/09/14 14:26 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#80 [◆EOLHvvAOaU]
 
私の中で産む
と、決めていたから
雅也がなんと言おうと
どーでも良かった


けど…本当は
喜んでほしかったんだ
でも、もう無理なんだね




私達はその後一度も会う事もなく
数カ月が過ぎた頃
雅也から一通のメールが届いた
 

⏰:08/09/14 14:27 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#81 [◆EOLHvvAOaU]
 
記念日当日だった



いつも記念日は
毎回、同じ場所・同じ時間に待ち合わせて
馴染みの店で食事をする


これが毎年変わらない記念日の過ごし方だった



しかし…
雅也からのメールは…
 

⏰:08/09/14 14:27 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#82 [◆EOLHvvAOaU]
 
=======================今日バイト。終わるの夜だから、終わったら亜由美の家に行くよ。
=======================


というものだった
私は仕方なく出掛ける準備をやめて
コンビニに飲み物等を買いに行く事にした




コンビニに入ろうとした時、後ろから男に呼び止められ後ろを振り向く
 

⏰:08/09/14 14:28 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#83 [◆EOLHvvAOaU]
 
「あっ!やっぱり!
雅也の彼女の亜由美ちゃんだよね?」


呼び止めて来たのは
雅也の
バイト先の同僚だった



「あぁー!佐々木さん」



「雅也、デビュー決まったんだってね!おめでとう!!」
 

⏰:08/09/14 14:29 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#84 [◆EOLHvvAOaU]
え…?あっ…そっか
発表昨日だったんだ…
でも私…雅也から何も聞いてない



「雅也には今度おごって貰わなくちゃなぁ!
今日だってワザワザ、シフト交換してやったんだし!雅也も休みだし、これから二人でお祝い?」





は………?
シフト交換した?
だって雅也…今日バイトだってメール………
 

⏰:08/09/14 14:29 📱:812SH 🆔:☆☆☆


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