「好き」と言いたい。2
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#1 [あんみつ]
「好き」と言いたい。の続きになります

「好き」と言いたい。
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/5027/
初めての方はこちらから読んでくれると嬉しいです

前回は放置気味になった時もありましたが、今回はなるべく早めの更新を心掛けて頑張ります

>>2感想板

⏰:08/09/06 14:22 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#2 [あんみつ]
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2685/
読んでくれた方は、コメントくれると嬉しいです
至らないところもあると思いますが、よろしくお願いします

⏰:08/09/06 14:24 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#3 [あんみつ]
アンカーつけときます
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/09/06 19:46 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#4 [あんみつ]
23、「好き」と言いたい。


ずっと、ずっと一緒にいた。

絶対に失したくない、大切な存在。

これからもずっと、ずっと変わらないと思ってた。



……………健二's side…


.

⏰:08/09/06 19:48 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#5 [あんみつ]
 

「あの子、健二の彼女??」

高校に入学したばかりの頃、よく聞かれた。

「いや、ただの幼なじみ」

俺は、決まってこう答える。

.

⏰:08/09/06 19:49 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#6 [あんみつ]
 

本当は、「ただの」なんて言葉はふさわしくない。

ねこは「大切な」幼なじみだ。

クサいようだけど、本当にそう思う。

恥ずかしくて言えないけど。

.

⏰:08/09/06 19:51 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#7 [あんみつ]
 

「健二、帰ろー」

「おう」

今日もねこが教室に来た。

お互いに用事のない日は、一緒に登校して、一緒に帰るのが当たり前みたいになってる。

小学校の時から、ずっとそうだった。

.

⏰:08/09/06 19:52 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#8 [あんみつ]
 

ねこといると楽しい。

ねこのいない世界は考えられない。

大袈裟みたいに聞こえるけど、本当にそうなんだ。

けど、それはきっと家族愛みたいなもの。

いや、家族愛よりも上かもしれない。

それでも、今更それが恋愛感情に変わることなんてないと思ってた。

ねこにとっても、それは同じだと思ってた。

.

⏰:08/09/06 19:54 📱:D904i 🆔:4GM.ZowQ


#9 [ちゅん]
あげ〜っ(_・。)

⏰:08/09/10 22:49 📱:SH905i 🆔:3E4EFBfw


#10 [あんみつ]
ちゅんさん
あげありがとうございます

⏰:08/09/13 11:32 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#11 [あんみつ]
――――――――


幼なじみだからって、知らないことや、言いたくないことはある。

それは分かってる。

けど、実際にそれをねこに態度で見せられたとき、ひどくショックだった。

.

⏰:08/09/13 11:34 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#12 [ちゅん]
まぢこの小説ずっと
読んでました

⏰:08/09/13 11:34 📱:SH905i 🆔:8DNfMBaU


#13 [あんみつ]
 

あの七夕の日。

ねこが少し遠くなった気がした。

何か悩んでいることは分かった。

だから、聞いてやりたかった。

少しでも、心を軽くしてやりたかった。
.

⏰:08/09/13 11:35 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#14 [あんみつ]
ちゅんさん
ずっとですか
めっちゃ嬉しいです
よかったら感想板の方にも来てくださいね

⏰:08/09/13 11:39 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#15 [あんみつ]
 
誰にも言えなくても、俺になら話してくれると思ってたから。

聞いてやれるのは俺だけだって、自惚れていたから。

・・・結局、ねこは泣くだけで何も話してはくれなかった。

.

⏰:08/09/13 11:41 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#16 [あんみつ]
――――――――


佐古と二人で出かけた日、俺は洋平といたと嘘をついた。

なぜだかよく分からないけど、本当のことをねこに言うのは気が引けたから。

なぜだか分からないけど、言いたくなかったんだ。

.

⏰:08/09/13 11:43 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#17 [あんみつ]
 

『・・・ねこには関係ねーじゃん』


本心じゃない。

けど、俺の言った一言に、ねこは今にも泣き出しそうな顔をした。

.

⏰:08/09/13 11:45 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#18 [あんみつ]
 

今思えば、俺はすねていたのかもしれない。

すねていた、なんて言うと子供みたいだけど。

ねこが何も言ってくれないことが寂しくて。

自分ばっかりが、ねこを大切に思ってる気がして寂しくて。

とにかく・・・ねこが離れていく気がして、寂しかった。

.

⏰:08/09/13 11:46 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#19 [あんみつ]
 

けど、それが原因で喧嘩したんじゃ意味がない。

『健二には・・・関係ない!!』


俺が言ったのと同じ意味のねこの言葉は、俺の心に重くのしかかった。

.

⏰:08/09/13 11:48 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#20 [あんみつ]
 

俺たちは幼なじみ。

それだけ。

分かっていたはずなのに、俺は何を求めてたんだ?

・・・何かなんて分からない。

けど、俺と同じようにねこも傷ついたのかと思うと胸が痛んだ。

ねこの泣きそうな顔が忘れられなくて、死ぬほど後悔した。

.

⏰:08/09/13 11:49 📱:D904i 🆔:fhhtH2K2


#21 [ぷぅ子]
書いてほしいです
ぉもしろい

⏰:08/09/15 08:27 📱:F906i 🆔:2v/oUYGs


#22 [ゆん]
おもしろーぃ
楽しみにしてます

⏰:08/09/15 08:46 📱:SH706i 🆔:Nz2.6DXo


#23 [あんみつ]
ぷぅ子さんゆんさん
ありがとうございます
今から少し更新します
よかったら感想板の方にも来てください

⏰:08/09/18 13:13 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#24 [あんみつ]
――――――――


・・・ねことは、あれから話していない。

チャンスは何度もあったはずなのに、俺は何度もそれをやり過ごした。

多分、俺は待っていたんだと思う。

ねこから話しかけてくれるのを。
.

⏰:08/09/18 13:16 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#25 [あんみつ]
 
やっぱり健二がいなきゃダメ。

そう言って欲しかった。

こんなに大切に思ってるのは、俺ばっかりだと思いたくなかった。

.

⏰:08/09/18 13:17 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#26 [あんみつ]
 

(・・・あ、ねこ)

大掃除の時、渡り廊下を歩いていた俺の視界の端に、ねこが映った。

たとえ視界の隅でも、ねこだというのはすぐに分かる。

太陽の照りつける裏庭で、なんでか一人、花に水をやっている。

.

⏰:08/09/18 13:18 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#27 [あんみつ]
 

今?

今なんじゃないのか?


心の中で誰かが言った。


変な意地をはってるって分かってる。

ねこがいないとダメなのは自分だってことも。

だけど・・・かける言葉が見つからない。

.

⏰:08/09/18 13:19 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#28 [あんみつ]
 

俺は、前を向いたまま渡り廊下を歩き続ける。

(・・・?)

バッ!!

視線を感じて、俺はねこの方を見た。

が、ねこは相変わらず、黙々と水やりを続けている。

(・・・気のせい、か)

太陽の光で、髪が茶色がかって見える。
.

⏰:08/09/18 13:22 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#29 [あんみつ]
 
そんなねこの姿だけが、色とりどりの花の中でとても綺麗に見えて、思わず目を細めた。

俺はもう一度、頭をフル回転させて仲直りの言葉を探す。

けど、やっぱり見つからない。

ごめん、悪かった、そんな言葉じゃないんだ。

俺は、ため息を一つ残してその場を去った。

.

⏰:08/09/18 13:24 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#30 [あんみつ]
 

戻りたい。

戻りたいに決まってる。

ずっと一緒だったんだ。

16年間一緒に過ごしてきて、こんな終わり方はない。

こんなんでダメになるような、もろい関係じゃないはずだろ?

.

⏰:08/09/18 13:26 📱:D904i 🆔:kSAZvkfA


#31 [あんみつ]
 

「・・・竹本先輩!!」

廊下を歩いていると、呼び止められた。

部活に入っていない俺のことを、先輩と呼ぶのは一人しかいない。

振り向くと、思った通りの顔。

「先輩、どこの掃除ですか?」

一年の佐古。

一ヶ月ほど前、俺は佐古に告白された。
.

⏰:08/09/22 12:49 📱:D904i 🆔:kAr3NuZA


#32 [あんみつ]
 
「昇降口。もう済んだけどな」

俺が答えると、それだけで佐古は、とても嬉しそうに笑う。

(・・・かわいいじゃん)

そんなことを思った自分に驚いた。

.

⏰:08/09/22 12:51 📱:D904i 🆔:kAr3NuZA


#33 [あんみつ]
 

正直、俺は初め、佐古のことがうっとうしかった。

断っても断っても、懲りずにまとわりついてくる。

いつも、俺に素直な気持ちをぶつけてくる。

俺の目に映る佐古は、いつだって真っ直ぐだった。
.

⏰:08/09/22 12:53 📱:D904i 🆔:kAr3NuZA


#34 [あんみつ]
 
うっとうしかった、はずなのに。

いつしか、俺の中で佐古は、しつこい奴から真っ直ぐな女に変わっていた。

俺を見つけては駆け寄ってきて、必死で会話を繋げようとする佐古を愛しくも感じたし、話してて楽しいとも思った。

・・・好きだと思ったんだ。

.

⏰:08/09/22 12:57 📱:D904i 🆔:kAr3NuZA


#35 [あんみつ]
 

思えば、今まで俺は、ねこばっかりだった。

彼女が欲しくなかったわけじゃないし、かわいいと思う子がいなかったわけでもない。

けど、いつもかわいいと思うだけで終わりで、付き合いたいと思う子はいなかった。

俺のかわいいと思う気持ちは、いつも、大切な幼なじみへの気持ちより下だった。

.

⏰:08/09/22 13:52 📱:D904i 🆔:kAr3NuZA


#36 [あんみつ]
 
けど、今。

佐古に対しての俺の気持ちは、今までのとは違う。

そう感じた自分を、その気持ちを、信じてみようと思った。


8月の初め。

俺は、佐古と付き合うことを決めた。

.

⏰:08/09/22 13:54 📱:D904i 🆔:kAr3NuZA


#37 [のあ]
この物語大好きっ
頑張って最後まで
更新お願いします

⏰:08/09/26 09:38 📱:SH905i 🆔:.l6w8O7w


#38 [あんみつ]
のあさん
ありがとうございます
すごく励みになります
更新遅いですが、完結目指してがんばりますね

⏰:08/09/26 14:30 📱:D904i 🆔:7xTSTCD.


#39 [あんみつ]
――――――――


洋平が、ねこのことを好きだと言った。

驚いたけど、洋平がねこを好きになったことには、何も疑問を感じなかった。

ねこはいいやつだ。

ずっと一緒にいた俺が言うんだから間違えない。

洋平もいいやつだと思う。

ねこが好きになろうと、不思議はなかった。
.

⏰:08/09/26 14:34 📱:D904i 🆔:7xTSTCD.


#40 [あんみつ]
 
だから、祭りの日。

洋平からかかってきた電話の内容は、洋平がねこのことを好きだと知った日から、心のどこかで予感していたんだと思う。

{ねこちゃんと付き合うことになった}

佐古を駅まで送って、家に帰る道。

いつになく嬉しそうな声で、電話越しに洋平が言った。
.

⏰:08/09/26 14:35 📱:D904i 🆔:7xTSTCD.


#41 [あんみつ]
 
「おめでと。よかったな」

口ではそう言ったけど、すんなりと受け入れられない自分がいるのを、俺は否定できなかった。

俺の隣には佐古がいて、ねこの隣には洋平がいる。

こんな風に、俺とねこは離れていくんだ。

そう思ったら、胸が痛んだ。

.

⏰:08/09/26 14:37 📱:D904i 🆔:7xTSTCD.


#42 [あんみつ]
 

ねことは相変わらずで、時間だけがむなしく過ぎていた。

壊したのは、俺。


電話を切って空を見上げると、綺麗な月が見えた。

まん丸ではないけれど、黄色く光る綺麗な月。

のどの奥からこみ上げてくる熱い何かを振り切るように、俺は目線を前に戻した。
.

⏰:08/09/27 18:05 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#43 [あんみつ]
 
家への最後の曲がり角を曲がる。

(・・・あ)

ねこだ。

俺の家より少し手前にあるねこの家。

その門の前にねこが座っていた。


今?

今なんじゃないのか?


心の中で、いつかと同じように誰かが言った。
.

⏰:08/09/27 18:06 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#44 [あんみつ]
 
それでもやっぱり、俺の足は止まらない。

俺は前を向いたまま歩き続ける。

ねこがこっちを見たような気がした。

けど俺は、そのままねこの前を通り過ぎる。

「っ・・・健二!!」

ねこが俺の名前を呼んだ。

瞬間、俺の足は止まる。
.

⏰:08/09/27 18:08 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#45 [あんみつ]
 
(・・・ねこ)

久しぶりに聞くその響きは温かかった。

「・・・おせーんだよ、たこ」

ねこの方を振り向いて言った。

それは、素直にはまだ程遠いセリフ。

だけど、泣き出したねこを見て、今なら俺も素直になれるような気がした。
.

⏰:08/09/27 18:10 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#46 [あんみつ]
 
「俺・・・ねこには、幸せになってほしいって、思ってるから」

照れくさいけど、本当の気持ち。

他にも伝えたいことはたくさんあるけど、全部言い出すと俺まで泣きそうな気がして止めた。

それに、上手く言葉にする自信もなかった。
.

⏰:08/09/27 18:11 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#47 [あんみつ]
 
「・・・私もだよ!!」

ねこの言葉、本当に嬉しかった。

ねこも、俺と同じなんだ。

そう思ったら、なぜだかすごく安心できた。

.

⏰:08/09/27 18:56 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#48 [あんみつ]
 

なぁ、ねこ。

ごめんな。

素直になれなくて、傷付けて。

ありがとな。

変な意地ばかり張ってしょうもない俺のこと、見捨てないでいてくれて。

ありがとな。

もう一度、俺の名前を呼んでくれて。

.

⏰:08/09/27 18:58 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#49 [あんみつ]
 

強めのデコピンは照れ隠し。

だけど、たくさんの気持ちがこもってる。

まだまだ素直にはなれそうにないけど、こんな風に、少しずつ伝えていけばいい。


なぁ、ねこ。

俺たち、もう大丈夫だよな?

.

⏰:08/09/27 18:59 📱:D904i 🆔:3imYfts6


#50 [リな]
あげ〜っ(。・_・。)ノ
早く続きみたーいっ

⏰:08/10/05 12:37 📱:SH905i 🆔:0/5iKk5M


#51 [我輩は匿名である]
あたしも
はよ見たい

⏰:08/10/10 19:19 📱:P905i 🆔:0a7Vkxqs


#52 [あんみつ]
りなさん匿名さん
ありがとうございます(´;ω;`)
更新遅くて申し訳ないです
明日少しですが更新予定です
よかったら感想板にも来てくださいね

⏰:08/10/12 23:01 📱:D904i 🆔:LF3Hmpos


#53 [あんみつ]
――――――――


俺は、まわりが見えていなかった。

ねこといると、あまりに楽しかったから。

ねこの手が、あまりに温かかったから。


・・・俺にとって、ねこの存在は絶対だった。

.

⏰:08/10/13 11:08 📱:D904i 🆔:/.29.oE.


#54 [あんみつ]
――――――――


俺は、間違っていたのかもしれない。

借り物競争で、お題の紙を開いて中の文字を見た途端、ねこの顔が浮かんだ。

ゴールして洋平を見た時、初めて自分のしたことに気付いた。

「大丈夫だよ」

ねこはそう言って笑ったけど、その笑顔は不安げで、俺は胸が締め付けられる気がした。

.

⏰:08/10/13 22:19 📱:D904i 🆔:/.29.oE.


#55 [あんみつ]
 

その日佐古は、ねこのことには触れなかった。

当たり障りのないことを話す佐古の笑顔は、どこか無理をしているようで俺は何も言えなくなった。

そんな俺に気付いて、佐古も口を閉ざす。


『ねこはただの幼なじみだ』


今まで何度も言ってきた言葉が、その時はどうしても言えなかった。

.

⏰:08/10/13 22:20 📱:D904i 🆔:/.29.oE.


#56 [あんみつ]
 

ねこの顔が浮かんだから、ねこのもとに走った。

ねこの手を引いて走った。

けど、俺の考えなしの行動は周りの人を傷付けた。

それでも、その時はまだ、ねこと離れるなんて選択肢は俺の中にはなくて、どうしたら佐古に分かってもらえるか、どうしたら洋平に分かってもらえるか、そればかり考えてた。
.

⏰:08/10/13 22:21 📱:D904i 🆔:/.29.oE.


#57 [あんみつ]
 
けどいくら考えても答えなんかでなくて、佐古とは気まずい日々が続く。

どうしたらいいか分からなかった。

だからせめて、佐古に自分の正直な気持ちを伝えようと思った。

できる限りのことをしてから、ねこと話そうとも。
.

⏰:08/10/13 22:23 📱:D904i 🆔:/.29.oE.


#58 [あんみつ]
 
ねこもきっと、洋平に分かってもらおうとしているだろう。

責任は俺にあるのだから、何か少しでも俺にできることがあれば。

そんなことを考えていた。


ねこと、ずっとこのままでいたかった。

いられると思ってた。

.

⏰:08/10/13 22:24 📱:D904i 🆔:/.29.oE.


#59 [あっちゃん]
いつも楽しくみてます
更新楽しみに待ってます

⏰:08/10/23 13:15 📱:SH905i 🆔:vlW07cX2


#60 [§柚§]
ぁげ



この小説ぉもしろぃッャ
頑張って

⏰:08/10/24 18:14 📱:911SH 🆔:MuS8I66w


#61 [匿名]
次いつ更新ですか?

⏰:08/10/27 18:10 📱:SH906i 🆔:gvjyGuek


#62 [あんみつ]
あっちゃんさん
§柚§さん
匿名さん
ありがとうございます
更新遅くてすみません
基本は少しずつの遅更新になります
暇ができたら大量更新しようと思います
長い目で見ていただけると嬉しいです

⏰:08/10/27 21:03 📱:D904i 🆔:xxLSfJCY


#63 [あんみつ]
――――――――


佐古のことを好きかも。

そう思ったから、付き合うことに決めた。

佐古と付き合っても、ねことはずっと一緒にいられると思ってた。

けど俺は、本当のことなど何も分かってなかったんだ。

周りの人の気持ちも、自分の気持ちでさえ。

.

⏰:08/10/27 21:05 📱:D904i 🆔:xxLSfJCY


#64 [あんみつ]
 

真剣に向き合ってるつもりだった。

けど、そんな曖昧な気持ちだったから、つもりだけで、本当は目をそらしていただけなのかもしれない。

俺はいつも、甘くて、弱虫だった。

.

⏰:08/10/27 21:07 📱:D904i 🆔:xxLSfJCY


#65 [§柚§]
ぁげ??

頑張って

⏰:08/12/11 02:35 📱:911SH 🆔:AuB6OZlQ


#66 [あんみつ]
§柚§さん
あげありがとうございます
少しですが更新します

⏰:08/12/30 22:32 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#67 [あんみつ]
――――――――


待ち合わせは十一時半。

佐古の家の近くの公園。

俺は柄にもなく、三十分前にはそこにいた。

待ち合わせの時間は守る方だけど、普段は5分前がいい方。

三十分前とか・・・ほんと柄でもない。
.

⏰:08/12/30 22:34 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#68 [あんみつ]
 
佐古が来るまでの間、何度も頭の中でシミュレーションした。

けど、やって来た佐古はすでに泣きそうな顔をしていて、シミュレーションのかいなく、俺は上手く笑えなかった。

.

⏰:08/12/30 22:35 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#69 [あんみつ]
 

「ねこのこと・・・すげー大事なんだ」

佐古に、俺のねこに対する気持ちを伝えた。

これだけじゃなんの解決にもならないのは分かってる。

それでも、どうしても分かってほしかった。
.

⏰:08/12/30 22:35 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#70 [あんみつ]
 
「けど・・・ねこは幼なじみで、それだけだよ」

幼なじみ。

言い慣れた言葉のはずなのに、なぜか少し、胸が痛んだ。

佐古の顔を見れない俺は、意気地なしだ。

.

⏰:08/12/30 22:36 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#71 [あんみつ]
 

「・・・根宮先輩なの?」

沈黙の後、佐古が消えそうな声で言った。

ねこの名前。

「え?」

ちゃんと聞こえたにもかかわらず、俺は反射的に聞き返す。

その時、話しを始めてから初めて、佐古の方を見た。

佐古はじっと前を向いている。

目尻が少し光って見えた。
.

⏰:08/12/30 22:37 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#72 [あんみつ]
 
「先輩の気持ち・・・分かろうとした。大切な幼なじみだって」

言った後、佐古は少しうつむいた。

伸びてきた髪が横顔を覆う。

「けど・・・根宮先輩と一緒にいるのを見る度ほんとは・・・すごく不安だった」
.

⏰:08/12/30 22:38 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#73 [あんみつ]
 
風が吹いて髪がなびいた。

佐古の横髪もなびいたが、少し浮き上がっただけで、表情までは読み取れない。

それでも、想像はつく。

佐古の泣きそうな顔が頭に浮かんだ。

俺は何も言えずに、ただ佐古の言葉を待つ。
.

⏰:08/12/30 22:39 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#74 [あんみつ]
 
「付き合ってるのは私でも・・・健二先輩にとっての一番は、本当は・・・根宮先輩なんじゃないかって」

膝の上で握り締められた佐古の手に、水滴が落ちるのが見えた。

(・・・あ)

何か言わなきゃ、そう思った。

だけど、その何かが分からない。

考える間もなく、佐古は立ち上がって公園の出口に向かっていく。
.

⏰:08/12/30 22:40 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#75 [あんみつ]
 
「待てよ、佐古!!」

俺は追いかけて、佐古の手首をつかんだ。

「っ・・・やだ!!」

佐古は振りほどこうとするが、俺の手には一層力がこもる。

今ここで離したら、ダメだ。

そう思ったから。
.

⏰:08/12/30 22:41 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#76 [あんみつ]
 
「健二先輩が根宮先輩といるとこ・・・もう見たくない!!」

佐古が泣きながら言った。

今までため込んでいたものを吐き出すように。

その言葉に、俺の手は一瞬ゆるんだ。

同時に、佐古が力なくしゃがみこむ。

逃げ出してしまうと思っていた俺は、呆気にとられた。
.

⏰:08/12/30 22:41 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#77 [あんみつ]
 
何がなんだか分からないまま、しゃがんで佐古の顔を覗き込む。

その顔は、青白かった。

「・・・佐古!?」

俺の声に佐古は、ギュッとつむっていた目を開いた。

「・・・大丈夫です・・・ただの貧血」

そう言って立ち上がろうとする。

が、バランスを崩した。
.

⏰:08/12/30 22:43 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#78 [あんみつ]
 
俺は慌てて佐古の肩を支える。

「・・・無理すんなよ」

「・・・すいません」

佐古は小さくうずくまる。

俺は、公園の入り口付近に立つ時計を見上げた。

・・・十一時五十分。

佐古の肩から俺の手に、しんどそうに深く息をするのが伝わってくる。
.

⏰:08/12/30 22:43 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#79 [あんみつ]
 
「・・・家まで、送る」

俺が言うと、佐古は顔を上げて、涙のたまった目で俺を見た。

俺は、おぶうために佐古に背を向ける。


『健二!』


ねこの声が聞こえた気がした。

.

⏰:08/12/30 22:44 📱:D904i 🆔:0WToEP8A


#80 []
書かないん

⏰:09/02/02 05:58 📱:P905i 🆔:/juP43NA


#81 [我輩は匿名である]
書いてほしいです

⏰:09/02/03 17:42 📱:P905i 🆔:.wAW7Dss


#82 [愛読者]
主さん続き気になりますお時間できたら書いてください~お願いしますx

⏰:09/02/09 15:14 📱:W53CA 🆔:TdPXJ2KU


#83 [我輩は匿名である]
続き待ってますx

⏰:09/06/22 18:15 📱:W61T 🆔:5liqgDD2


#84 [あんみつ]
長い間放置ですみませんでした
少しですが更新します

⏰:09/07/22 11:16 📱:D904i 🆔:e12wLzPk


#85 [あんみつ]
――――――――


佐古をおぶって家まで送る。

徒歩3分の道のりが、ものすごく長く感じた。


背中の佐古は力なくぐったりしている。

『健二先輩が根宮先輩といるとこ……もう見たくない!』
.

⏰:09/07/22 11:17 📱:D904i 🆔:e12wLzPk


#86 [あんみつ]
 
佐古の言葉が頭の中にこだまする。

……ここまで追い詰めていたんだ。



その日俺は、「幼なじみ」であるねこより「彼女」である佐古を選んだ。

それが当然で、それが正しいと、その時は思ったんだ。

.

⏰:09/07/22 11:18 📱:D904i 🆔:e12wLzPk


#87 [あんみつ]
――――――――


ねこの夢を見た。

夢の中で俺たちは、くだらない話をして笑い合った。

話の内容は覚えてないけど、本当にくだらない話だったと思う。

けど、話の内容なんかより、ねこが笑ってくれることが嬉しかった。

一緒にいることが、嬉しかったんだ。

.

⏰:09/07/22 11:19 📱:D904i 🆔:e12wLzPk


#88 [あんみつ]
―――――――


次の日、俺はいつもより早く家を出た。

今ねこと顔をあわすわけにはいかない。

会うときっと、流されてしまうから。

一緒にいたいと思ってしまうから。

それだと何の解決にもならないから。

ねこの家の前で足を止めて、玄関を見つめた。
.

⏰:09/07/22 11:20 📱:D904i 🆔:e12wLzPk


#89 [あんみつ]
 
『健二おはよー』

今にもドアが開いて、ねこが出てくる気がしてならない。

そんな思いをかき消して、俺は再び足を動かし始める。

ねことの距離は、近いのに……遠い。

俺は、幼なじみという立場すらなくしてしまった。

.

⏰:09/07/22 11:21 📱:D904i 🆔:e12wLzPk


#90 [あんみつ]
――――――――


9月の最後の日、教室を出ようとする俺を、洋平が呼び止めた。

「健二、ちょっと」

それだけ言って歩き出す洋平に、俺は無言でついて行く。

洋平は分かりやすい。

なにか真剣な話があるのだろう。

中庭に着いてベンチに座った洋平の横に、俺も腰を下ろした。

.

⏰:09/08/09 08:09 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#91 [あんみつ]
 

……まだ暑い頃、ここでねこを見た。

仲直りのきっかけが欲しくて、振り向いてくれればと切に願った。

今はあの時より、なんとなく花も色褪せて見える。

.

⏰:09/08/09 08:18 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#92 [あんみつ]
 

「……健二」

洋平が口を開く。

「ん?」

「……俺、

……ねこちゃんと別れた」

.

⏰:09/08/09 08:30 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#93 [あんみつ]
 

…………は?

今……なんて……


言葉の意味が分からず、俺は洋平を見る。

洋平は前を向いたままだ。

「うぬぼれんなよ。健二が理由で別れたわけじゃない。……原因は、俺だ」

頭が回らずに呆然としている俺に洋平が言った。

.

⏰:09/08/09 08:32 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#94 [あんみつ]
 

……ワカレタ?

洋平とねこが……

……別れた。



「……なんで」

理解した俺がやっとの思いで口にしたのはその一言。

「俺が振られたんだよ」

洋平は淡々と答えた。

.

⏰:09/08/09 08:34 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#95 [あんみつ]
 

俺はふと洋平の手を見た。

膝の上で固く握りしめられている。

……平気なわけないんだ。



「俺は、ねこちゃんの一番にはなれなかった」

洋平の言葉に、俺は視線を洋平の横顔に戻す。

.

⏰:09/08/09 08:46 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#96 [あんみつ]
 

『付き合ってるのは私でも……健二先輩にとっての一番は、本当は……根宮先輩なんじゃないかって』


佐古の言葉が頭に浮かんだ。

「ねこの……一番って?」

俺が言うと、洋平はこっちを向いて少し不機嫌そうな顔をした。
.

⏰:09/08/09 08:49 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#97 [あんみつ]
 
「自分で考えろよ。以上、報告終わり」

それだけ言うと洋平は立ち上がり、さっさと校舎に向かって歩いていった。

裏庭には、ハテナマークを頭に浮かべた俺だけが取り残された。

.

⏰:09/08/09 08:51 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#98 [あんみつ]
――――――――


洋平に、ねこと別れたことを聞いてから一週間。

正直この一週間、俺はねこのことばかりが気がかりだった。

自分から振ったからって、はいさようならって割り切れるようなやつじゃないのは知ってる。

相手を傷つけたら自分も傷つくようなやつなのも知ってる。

なぁ、ねこ……

お前は今、どんな気持ちでいる?

.

⏰:09/08/09 08:52 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#99 [あんみつ]
 

『俺は、ねこちゃんの一番にはなれなかった』

洋平はそう言った。

ねこ、お前の一番ってなんだ?

ハテナマークと共に、ねこの言葉が、表情が、頭に浮かんでは消える。

十六年間一緒にいて、俺はねこの何を見てたんだ?

.

⏰:09/08/09 08:53 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#100 [あんみつ]
 

ブーブーブー

ズボンのポケットの中の携帯が震えた。

――――――――
10/7 16:35
From 佐古 泉
Sub 無題

一緒に帰りませんか?
昇降口で待ってます。
――――――――

メールを見て携帯をポケットに戻し、俺は立ち上がった。

.

⏰:09/08/09 08:54 📱:D904i 🆔:wmR599IM


#101 [あんみつ]
――――――――


下駄箱にもたれて佐古は待っていた。

「……悪い」

俺が言うと、佐古は力なく笑った。

佐古といると俺は、すべてを見透かされているような気分になる時がある。

「帰りましょうか」

俺たちは並んで歩き始めた。

.

⏰:09/08/09 09:12 📱:D904i 🆔:wmR599IM


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