囚われの姫君
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#50 [新]
食べてみるとあたしが作ったものよりも百倍おいしかった。


く…悔しい。


「食ったら早く用意しろ。」


「は、はいっ。」

⏰:08/10/11 13:45 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#51 [新]
何だかんだ蓮はあたしが用意するのを待っていてくれた。


「蓮と一緒に学校行くなんて何年ぶりかなぁ」


「さぁな。」


「ねー嬉しくないの?」

⏰:08/10/11 13:54 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#52 [新]
「別に。」


相変わらず冷たいなぁ…


「蓮、歩くの速いよっ」


あたしは小走りで蓮の隣に並ぶ。

⏰:08/10/11 13:56 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#53 [新]
「お前がトロいんだよ。ほらっ…」



蓮はそう言ってあたしの手を引いた。



「ったく…母さんも何でこんなトロい女雇ったんだか……」

⏰:08/10/11 13:59 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#54 [新]
胸の奥がチクンと痛んだ。

確かにトロいけど…

そんな風に言わないで…

たとえ雇う側、雇われる側の関係でも

あたしはまたこうして蓮と仲良くできて嬉しいよ……

⏰:08/10/11 14:02 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#55 [新]
「じゃあな。」


「うん…。」

クラスの違うあたし達は廊下で別れた。


「結衣おはよー」

「千恵…おはよ。」


千恵はクラスメイト。

⏰:08/10/11 16:00 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#56 [新]
「今のって三組の五十嵐くんだよね?結衣仲よかったっけ?」


「あたしと蓮、幼なじみなの…。」


「そうだったんだぁ!でも何で急に一緒に来るようになったの?」

⏰:08/10/11 16:12 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#57 [新]
「今蓮の家に住み込みでバイトしてるからそれで…」


「え…えーーーっ!?一緒に住んでるってこと!?」


「千恵っ…声おっきいよっ!!」


千恵は手で口を塞いだ。

⏰:08/10/11 16:15 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#58 [新]
千恵はがしっとあたしの肩をつかんだ。


「大丈夫!?何か変なことされてないっ!?」


「えぇー?何それ?」



「だって五十嵐くんって冷たいって評判だよ!クラスでも一匹狼みたいだしっ」

⏰:08/10/11 16:17 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#59 [新]
「やだなぁ〜大丈夫だってば。それに蓮はそんな人じゃないし…」


「も〜。結衣は男の人を知らないから〜……」


「ん?」


「…何でもなーい!」

⏰:08/10/11 16:19 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#60 [新]
────

「結衣、帰るぞ。」


放課後、蓮があたしの教室に来た。

「うん。あ…帰り本屋さん寄ってもいい?」


「あぁ。」


料理の本買って帰ろーっと……

⏰:08/10/11 16:35 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#61 [新]
「別に飯くらい俺が作ってもいいんだぜ。」


料理の本を手にするあたしを見て蓮は言った。


「それはだめ。お金もらって働いてるんだから、ちゃんとしないと!」


意気込みを露(あら)わにレジへと向かった。

⏰:08/10/11 17:01 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#62 [新]
━蓮side━


「ん。うまい。」

その日の夕飯は昨日よりはマシだった。

でもマシとか言ったらまた怒りそうだからやめておいた。

「ほんとーっ?よかったぁ!」

結衣は手を叩いて喜んでいた。


お前はねじで動く猿のおもちゃか。

⏰:08/10/11 17:08 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#63 [新]
「明日は何がいい?」


ウキウキしながら本を眺める結衣。


飯なんて適当に俺が作った方が早いし美味い…


これも怒られそうだからあえて言わないが。

⏰:08/10/11 17:10 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#64 [新]
お金もらってるからちゃんとしなきゃ…って、



普段は地に足ついてるかもわかんねぇくらいふわふわしてるくせに



変なとこはお堅い。

⏰:08/10/11 17:12 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#65 [新]
けどまぁ………



本と睨み合って必死にご飯を作る姿は



嫌いじゃない。

⏰:08/10/11 17:20 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#66 [新]
「飯が終わったら風呂の掃除!頼むぜ、お手伝いさん。」



だからってそう簡単に




甘やかしたりはしないけどな。

⏰:08/10/11 17:22 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#67 [新]
━結衣side━


「ふ〜体ぽかぽか」


お風呂からあがり蓮の部屋へ行く。



ノックをしても返答がない。

⏰:08/10/11 18:04 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#68 [新]
「蓮?お風呂あいたよ。蓮ー?」


寝てるのかな。


起こすだけなら…入ってもいいよね?


そっとドアを開ける。

⏰:08/10/11 18:06 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#69 [新]
「れーん……」


蓮はベッドに横になって眠っていた。


「蓮、お風呂あいたよー?」


蓮の体をゆさゆさと揺する。

⏰:08/10/11 18:08 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#70 [新]
「……んー…」


蓮はピクリと眉を動かすとうっすら目を開けた。


「蓮、起き──…………」

「結衣…」


名前を呼ぶと同時に蓮はあたしの腕をつかんでそのまま引っ張った。

⏰:08/10/11 18:11 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#71 [新]
「きゃ…っ!」

バランスを崩しベッドへ倒れ込む。


「いたたた……」


起きあがろうとするあたしの体を蓮の腕が離さなかった。

⏰:08/10/11 18:12 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#72 [新]
しっかりとあたしの体を抱き込んで蓮は寝息をたてていた。


「ちょ…っと……」




どうなってんのー……!

⏰:08/10/11 18:15 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#73 [新]
蓮の腕から逃れようと力を入れてみたけど、

蓮があまりにも心地よさそうに寝てるから起こすのも悪い気がしてきた。


「……もー…」


すっかり腕枕の状態であたしは動けなくなってしまった。

⏰:08/10/11 18:18 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#74 []
おもしろいです

続き読みたい‥☆

⏰:08/10/11 22:11 📱:N903i 🆔:DXS8Wr16


#75 [新]
>>74
ありがとうございますッ!!☆

⏰:08/10/11 22:29 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#76 [新]
すぐ隣で眠る蓮の顔を見つめる。


整った顔立ち……

モテるんだろうなー…


でも学校で女の子と仲良く話してるのあんまり見たことないや。


好きな人でもいるのかな…

⏰:08/10/11 22:35 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#77 [新]
小さい頃はよく手つないで昼寝してたなー…

あたしは蓮の手にそっと触れる。

今じゃこんなに大きくなったんだ……。


そんな事を考えているうちにいつの間にか眠ってしまった。

⏰:08/10/11 22:43 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#78 [新]
━蓮side━


「ん…」


あー俺寝ちまったんだ…

電気が眩しくて目が開かない。


「……んぅ」


…………んぅ?

⏰:08/10/11 22:48 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#79 [新]
ちょっと待て


今の「んぅ」は俺じゃねーぞ。


目を開けると横には俺の胸ですやすや眠ってる結衣の姿が。



「…っにやってんだこいつはー…」

⏰:08/10/11 22:52 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#80 [新]
結衣の頭が腕にのっかってるせいで動けない。


「おい…おいっ。」


結衣が起きる気配はない。


しっかり俺の服つかんで寝てるし…。

⏰:08/10/11 22:55 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#81 [新]
「はーっ……」


しかもまたキャミにホットパンツかよ。


学習能力ないのかお前は……。


「無防備すぎんだよ……」

⏰:08/10/11 23:06 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#82 [新]
結局俺は朝まで眠れなかった。


「んー…」

結衣が起きた。


「やっと起きたか。」


「蓮!?やだ、あたしあのまま寝ちゃって─……」

⏰:08/10/11 23:16 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#83 [新]
「お前の趣味って夜這い?」


俺の言葉にカチンときたらしく怒りだした。


「蓮が悪いんだからねっ!
起こそうとしただけなのに…」

⏰:08/10/11 23:23 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#84 [新]
そこまで言って急にもじもじし出す結衣。


「何だよ?」


「う…腕…引っ張って…ぎゅってする…からっ…」

昨夜のことを思い出したのか、耳まで赤くしてやんの。

⏰:08/10/11 23:26 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#85 [新]
てか俺のせいだったんだな…。


「〜っ…もー知らないっ」


自分で言って恥ずかしくなったのか結衣はそっぽ向いてしまった。

⏰:08/10/11 23:31 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#86 [新]
虐めると怒る。


それが可愛くて、


また虐める。


「悪かったって。怒んなよ─…」


そう言いながら、後ろから赤くなった耳を甘噛みしてやる…と。

⏰:08/10/11 23:36 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#87 [新]
「ひゃぁっ…!」


細い肩がビクッと揺れた。

「何すんっ………!」


振り向いた結衣の顔が近くて、

一瞬時が止まった。

⏰:08/10/11 23:38 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#88 [新]
「あ…あ……あたし先学校行くからっ!!」


そう言って俺を突き飛ばして部屋を出ていった。


耳、茹で蛸みたいになってたな。


「ったく…朝から欲情させんなバカ…」

⏰:08/10/11 23:40 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#89 [新]
━結衣side━


わーっ!わーっ!!


もう何がどうなってるのーっ!


自室のベッドで布団に顔を埋めながら足をばたつかせた。

⏰:08/10/11 23:43 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#90 [新]
だって…だってっ…



蓮の唇が耳に…!!


耳が、火傷したみたいに熱い。



「はぁ…もう…あたしどうしちゃったんだろー…」

⏰:08/10/11 23:45 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#91 [花花]
みてます~結衣可愛いですイ

⏰:08/10/11 23:56 📱:W61PT 🆔:/J05rG3.


#92 [新]
>>91

ありがとうございますゞ♪

⏰:08/10/12 00:23 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#93 [ゆう]
面白いです!
続き気になります(∀)

⏰:08/10/12 01:22 📱:W43H 🆔:CEo0jnb.


#94 [新]
>>93

嬉しいですッ☆ありがとうございます!


少し更新…φ

⏰:08/10/12 01:59 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#95 [新]
「…くしゅんっ」


「風邪ー?」


千恵があたしのおでこに手をやる。


「熱はないみたいだけど…」


「このくらい大丈夫だよー」

⏰:08/10/12 02:01 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#96 [新]
放課後──


「結衣帰るぞ…」


「うんっ…」


「お前何か顔赤いぞ?」


ドキッ・・・

蓮には心配かけたくないな…

⏰:08/10/12 02:15 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#97 [新]
「さっきの体育で頑張りすぎちゃって…」

ぱっと視線をそらす。


「…ふーん。」


帰って薬飲まなくちゃ……

⏰:08/10/12 02:17 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#98 [新]
家につくなり蓮はあたしの腕をとり自分の方へ引き寄せた。


「…?なに…っ」


大きな蓮の手がおでこに触れる。



「やっぱな…。熱ある。」

⏰:08/10/12 02:25 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#99 [新]
「このくらい平気…」


「平気じゃねーだろ。さっきからぼーっとしてるし…。」



「薬飲んだらすぐ治るからっ…」

⏰:08/10/12 02:28 📱:F902i 🆔:☆☆☆


#100 [新]
蓮はいきなりあたしを抱き上げた。

「きゃ…!おろして!一人で歩けるっ…」


「いーから大人しくしてろ」

「〜〜〜っ…」

あたしは落ちないように蓮の首に腕を回した。

⏰:08/10/12 11:13 📱:F902i 🆔:☆☆☆


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