しゃにむに
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#41 [〇◆f9snfTF/yQ]
正隆『俺、通帳に20万あるんだ!まけてください!』
長田は正隆の提示した金額を聞いて吹き出すように笑い、そして真剣な顔で行った。
長田『27だな。』

正隆『うっ…、』

息詰まり、正隆は自分の財布の中を見て言った。

正隆『20万2千円…』

長田『25が限界だな。』

諭すように言い放ち、腕組みをした。

正隆『21万が限界っす…』
半泣きになりながら正隆は訴えた。

⏰:08/11/20 01:25 📱:SH905iTV 🆔:FiSCX2pQ


#42 [〇◆f9snfTF/yQ]
………。


しばらく沈黙が続いた。

長田も険しい顔で黙っていた。

長田『…。』

そして重い口を開いた。

長田『わかった。21でいいぞ。』

正隆『まじで!?やったああぁぁぁああ』

長田『たーだーし!』

子供のように喜ぶ正隆に長田は言った。

長田『条件がある。』

⏰:08/11/20 01:28 📱:SH905iTV 🆔:FiSCX2pQ


#43 [〇◆f9snfTF/yQ]
正隆『…何でしょう…?』

長田『実は来月、うちの店が主催のタイバンのライブがあるんだ。そのライブのチケット販売を頼みたい。』

正隆『………何枚?』

長田『50枚』

正隆『50!?』

ライブハウスでのライブ経験のある正隆には50枚という辛さは知っていた。

長田は黙って頷いた。

⏰:08/11/20 01:34 📱:SH905iTV 🆔:FiSCX2pQ


#44 [〇◆f9snfTF/yQ]
返事に悩んでいた正隆をよそに予想外な男がその商談に口を挟んだ。

亮介『そのライブ俺ら出れないの?』

まさかの発言に他の男達は驚いた。

そして冷静に長田は返事をした。

長田『出たいか?』

亮介『うん。』

長田『…………わかった。ただし、チケット販売は70枚だ。』

亮介『オッケー。』

軽く返事をした亮介に正隆は抱き着いて喜んだ。

正隆『りょおおすけええ、ありがとおおお!!!』

秀『ちょちょ、ちょっと待てよ!マサはいいとして、亮介高校以来弾いてないだろ!』

亮介『うん。』

あまりの普通な返事に、キョトンとしながら秀は続けた。

秀『俺だって高校以来叩いてねーよ。』

亮介『大丈夫大丈夫』

亮介得意のなんとかなるさ精神の真骨頂だ。

そんなやりとりをしているうちに正隆は会計を終わらせて、ベースとチケットを持っていた。

稀にみる満足げの正隆が店の外に向かって歩いていた。

⏰:08/11/20 01:55 📱:SH905iTV 🆔:FiSCX2pQ


#45 [〇◆f9snfTF/yQ]
どうやら早く弾きたくて仕方ないらしい。

正隆『ほらっ行くよ!』

秀『へいへい』

しぶしぶ正隆について行き長田に会釈をして店を出た。

⏰:08/11/20 12:28 📱:SH905iTV 🆔:FiSCX2pQ


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