春の希望と･･･【ＢＬ】

　
一学年で大体250人居るこの学園で僕は100番以内に入った事は無かったが、光輝と直也と同室になって、少しずつ成績が上がりはじめた。

そしてこの夏休み前の期末テストで、初めて92番という快挙を遂げたが、同室の先生方にはまだまだ遠い。
　

　
去年、司と同室だったころは、司に勉強見てもらってたけど･･･もう一人の同室の奴が自分より馬鹿だった為に、安心感が芽生えてしまったから、あまり勉強しなかった；
イイ奴だったけど。

ちなみに、司は今回７番だったな･･･つくづく素晴らしい友人ばかりだ。

由利様

ありがとうございます☆
お言葉を励みに、これからも頑張ります(^0^)/

　
きっと漫画の本なんて読んでちゃダメなんだろうけど、僕はいつの間にか一冊読み終わってしまい、二冊目に手をつけていた。

部屋には時計の音と、ページをめくる音。
そしてクーラーの機械音が微かに聞こえるだけ。
　

　
場所をベッドの上にかえたら、なんだか眠くなって来た･･･。

瞼を擦りながらうとうとと漫画を読み続けていると、突然ドアがノックされた。
望｢はーぃ･･･｣

返事は無い。
　

　
だが、もう一度ノックがあったので、しかたなくベッドから出てドアへと向かった。

　ｶﾞﾁｬ･･―

望｢ん･････？！｣

開けた先に居たのは、とても会いたくない人物。
　

　
望｢ぁ･･･え･･石田｣

石｢――･･ついて来い｡｣

凍りつく様な瞳で
見下ろしながら
石田はそう告げた。

まさか石田が来るとは
思ってもみなかった。
　

　
伝言を無視した形のままだったので、早く謝らなければ、酷い目に合う。

謝った所で、もう遅いんだろうけど･･･少しはマシかもしれない。

しかし、謝罪の為に開きかけた唇は石田の鋭い視線に固まったまま動く事を忘れてしまった。

　

先に歩き出した石田の後を縮こまりながら着いていくしかなく、望は完全に謝るタイミングを逃し、目の前がどんどん暗くなっていく様な錯覚がした。

まるで貧血を起こしたみたいな感じがする。
　